シドニー・トレインズK形電車

シドニー・トレインズK Set形電車
Broadmeadow駅に停車中のK Set形電車
基本情報
運用者	シドニー・トレインズ
製造所	A Gonian & Co
製造年	1981年 - 1985年
製造数	160両
運用開始	1981年
投入先	T2、T3、T8
主要諸元
編成	4両
軌間	1,435 mm
電気方式	直流1,500V（架空電車線方式）
自重	45t
全長	20,390 mm
全幅	3,040 mm
全高	4,370 mm
車体	オールステンレス製車体
主電動機	三菱電機製
主電動機出力	150kW
制御方式	抵抗制御

シドニー・トレインズK Set形電車（シドニートレインズ K セットがたでんしゃ）は、1981年に登場したシドニー・トレインズの電車。

1981年から1985年にかけて160両が製造された。

概要

従来のS Setを基に、冷房装置の取り付けなどを行った車両。

概説

内装。S Setと大きな違いはない。

外観は従来のS SetのGonian製車両と酷似しているが、貫通扉上に大型ヘッドライトが設置されている他、窓が開閉不能となっている、ドア下部の通風スリットが存在しないなどの差異がある。
内装はS setと同じく3-2列の転換クロスシートを採用しているが、静粛性の向上などが図られている。
冷房装置の搭載スペースを確保する兼ね合いにより、パンタグラフを電動車ではなく付随車に搭載するユニット方式を採用している。電動車と付随車の組み替えは自由であり、重検査時などに頻繁に組み替えが行われている。

形態分類

製造時期により、Order 1(前期車)とOrder 2(後期車)に分類される。

Order 1(前期車)

合計100両が製造された。車番や製造数は下の表の通り。

数	タイプ	車番	備考
50	制御電動車	C3501-C3550
4	制御車	D4096-D4099	2014年、付随車に改造
46	付随車	T4171-T4216

Order 2(後期車)

合計60両が製造された。車番や製造数は下の表の通り。

数	タイプ	車番	備考
30	制御電動車	C3551-C3580
30	付随車	T4217-T4246

Order 1は当初非冷房でデビューしたのに対し、Order 2は登場時から冷房を搭載していた。当初は内装や外部塗装にも違いがあったが、後年の改造や塗装塗り替えにより現在はほとんど差がない。

改造

改修工事

1990年代後半に改修工事を受け、車内化粧板交換、座席モケット張替え、前面行先表示機設置などが行われた。

冷房取付

冷房改造の際に撤去された窓開閉ハンドルの撤去痕。

前述の通り、前期製造車両(Order 1)に関しては冷房装置が非搭載であったが、シドニーオリンピック開催に伴って2000年頃に取り付けが行われた。その際、開閉可能であった側面窓が閉塞される改造を受けた。

先頭車の中間車化改造

2014月、4両の先頭車(いずれも制御車)が中間車化改造を受け、付随車となった。

現況

2019年現在、全車がフレミントン車両基地に所属し、T2、T3、T8の3路線にて運行されている。
B Setの投入に伴い、 K Setは従来S Setによって運行されていた平日ラッシュ時限定運用への玉突き転用がなされている。
2017年に運転室ブレーカーボックス内のアスベスト含有が発覚し、緊急点検およびアスベスト撤去が行われた。