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[[初等幾何学]]における'''解析幾何学'''(かいせききかがく、{{lang-en-short|''analytic geometry'' }})あるいは'''座標幾何学'''(ざひょうきかがく、{{lang-en-short|''coordinate geometry'' }})、'''デカルト幾何学'''(デカルトきかがく、{{lang-en-short|''Cartesian geometry'' }})は、[[座標]]を用いて代数的<ref group="注">解析幾何学という名称における接頭辞「解析」は、微積分学を含む現代的な[[解析学]]という意味の「解析」ではなく、発見的な代数的手法によるものであることを示唆するものである。([[#Reference-Kotobank-解析幾何学|解析幾何学 - コトバンク]])</ref>に[[図形]]を調べる[[幾何学]]をいう。座標を用いるという点において、(より古典的な、[[ユークリッド原論|ユークリッドの原論]]にもあるような)点や直線などがどのような[[公理]]に従うかということのみによって図形を調べる{{仮リンク|綜合幾何学|en|synthetic geometry}} とは対照的である。[[座標]]を利用することにより、図形のもつ性質を座標のあいだにあらわれる関係式として特徴づけたり<ref name="nyumon">{{Cite book|和書|author=遠山啓|authorlink=遠山啓|title=数学入門 |volume=下|origdate=1960-10-20|accessdate=2009-03-05|edition=初版 |publisher=[[岩波書店]] |series=[[岩波新書]]|pages=44 |isbn=9784004160052}}</ref>、数や式として図形を取り扱ったりすることができる。
'''解析幾何学'''(かいせききかがく、{{lang-en-short|''analytic geometry''}})あるいは'''座標幾何学'''(ざひょうきかがく、{{lang-en-short|''coordinate geometry''}})、'''デカルト幾何学'''(デカルトきかがく、{{lang-en-short|''Cartesian geometry''}})は、[[座標]]を用いて代数的<ref group="注">解析幾何学という名称における接頭辞「解析」は、微積分学を含む現代的な[[解析学]]という意味の「解析」ではなく、発見的な代数的手法によるものであることを示唆するものである。詳細は、[[#Reference-Kotobank-解析幾何学]]を参照。</ref>に[[図形]]を研究する[[幾何学]]である。[[座標]]を利用することにより、図形のもつ性質を座標のあいだにあらわれる関係式として特徴づけたり<ref name="nyumon">{{Cite book|和書|author=遠山啓|authorlink=遠山啓|title=数学入門 |volume=下|origdate=1960-10-20|accessdate=2009-03-05|edition=初版 |publisher=[[岩波書店]] |series=[[岩波新書]]|page=44 |isbn=9784004160052}}</ref>、図形を[[]][[]]として取り扱ったりすることができる。

座標を用いるという点において、(より古典的な、[[ユークリッド]]の[[ユークリッド原論|原論]]にもあるような)「点や直線などがどのような[[公理]]に従うか」ということのみによって図形を研究する'''[[総合幾何学]]'''の[[対義語]]である。


ふつうは(二次元)[[ユークリッド平面|平面]]上の点、直線などを扱う(平面解析幾何)か(三次元)[[ユークリッド空間|空間]]内のそれらを扱う(立体解析幾何)。
ふつうは(二次元)[[ユークリッド平面|平面]]上の点、直線などを扱う(平面解析幾何)か(三次元)[[ユークリッド空間|空間]]内のそれらを扱う(立体解析幾何)。
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==歴史==
==歴史==
解析幾何学は、基礎概念である「座標」の概念の登場に始まる。座標の考え方は[[ルネ・デカルト]]の著書『[[方法序説]]』において初めて登場し、[[ゴットフリート・ライプニッツ]]以降に明確に用いられることとなる。
解析幾何学は、基礎概念である「座標」の概念の登場に始まる。座標の考え方は[[ルネ・デカルト]]の著書『[[方法序説]]』において初めて登場し、[[ゴットフリート・ライプニッツ]]以降に明確に用いられることとなる。
「解析幾何学」の語は、[[アイザック・ニュートン]]の著書『Geometria Analitica』辺りから使われ始め、[[18世紀]]末から[[19世紀]]初めに現在の形となった<ref>{{Cite book|和書|author=[[片野善一郎]] |title=数学用語と記号ものがたり |date=2003 |publisher=[[裳華房]] |pages=116 |isbn=4785315334 }}</ref>。
「解析幾何学」の語は、[[アイザック・ニュートン]]の著書『Geometria Analitica』辺りから使われ始め、[[18世紀]]末から[[19世紀]]初めに現在の形となった<ref>{{Cite book|和書|author=片野善一郎|authorlink=片野善一郎 |title=数学用語と記号ものがたり |date=2003 |publisher=[[裳華房]] |page=116 |isbn=4785315334 }}</ref>。


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* [[座標系]]
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[[Category:幾何学]]
[[Category:幾何学]]
[[Category:数学に関する記事]]
[[Category:数学に関する記事]]
[[Category:ルネ・デカルト]]

2024年10月6日 (日) 09:23時点における最新版

解析多様体英語版(これは解析函数を含む方程式系の解全体の成す空間として局所的に得られる)を研究する現代的な分野にも「解析幾何学」という同じ名称が与えられているが本項における意味とは異なる。フランス数学者ジャン=ピエール・セールGAGAによれば、この意味での解析幾何学の含む内容は代数幾何学と本質的に同一のものである。しかし手法としての両者は著しく異なるものであり、その意味で両分野は、現在においても異なるものとして扱われている。

解析幾何学(かいせききかがく、: analytic geometry)あるいは座標幾何学(ざひょうきかがく、: coordinate geometry)、デカルト幾何学(デカルトきかがく、: Cartesian geometry)とは、座標を用いて代数的[注 1]図形を研究する幾何学である。座標を利用することにより、図形のもつ性質を座標のあいだにあらわれる関係式として特徴づけたり[1]、図形をとして取り扱ったりすることができる。

座標を用いるという点において、(より古典的な、ユークリッド原論にもあるような)「点や直線などがどのような公理に従うか」ということのみによって図形を研究する総合幾何学対義語である。

ふつうは(二次元)平面上の点、直線などを扱う(平面解析幾何)か(三次元)空間内のそれらを扱う(立体解析幾何)。

歴史

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解析幾何学は、基礎概念である「座標」の概念の登場に始まる。座標の考え方はルネ・デカルトの著書『方法序説』において初めて登場し、ゴットフリート・ライプニッツ以降に明確に用いられることとなる。 「解析幾何学」の語は、アイザック・ニュートンの著書『Geometria Analitica』辺りから使われ始め、18世紀末から19世紀初めに現在の形となった[2]

脚注

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注釈

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  1. ^ 解析幾何学という名称における接頭辞「解析」は、微積分学を含む現代的な解析学という意味の「解析」ではなく、発見的な代数的手法によるものであることを示唆するものである。詳細は、#Reference-Kotobank-解析幾何学を参照。

出典 

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  1. ^ 遠山啓『数学入門』 下(初版)、岩波書店岩波新書〉(原著1960年10月20日)、44頁。ISBN 9784004160052 
  2. ^ 片野善一郎『数学用語と記号ものがたり』裳華房、2003年、116頁。ISBN 4785315334 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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