コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「文化放送ブレーン」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼:インターネットアーカイブ - log
80行目: 80行目:
* [http://www.sbigroup.co.jp/ SBIホールディングス]
* [http://www.sbigroup.co.jp/ SBIホールディングス]


旧サイトの[[インターネットアーカイブ]]
旧サイトの[[インターネットアーカイブ]]
* [http://web.archive.org/web/*/http://www.sbi-pts.co.jp/ SBIパートナーズ]
* [http://web.archive.org/web/*/http://www.sbi-pts.co.jp/ SBIパートナーズ]
* [http://web.archive.org/web/*/http://www.megabrain.co.jp/ メガブレーン]
* [http://web.archive.org/web/*/http://www.megabrain.co.jp/ メガブレーン]

2017年9月5日 (火) 04:25時点における版

SBIパートナーズ株式会社
SBI Partners Co.,Ltd.
最末期に本社が所在した泉ガーデンタワー
種類 株式会社
市場情報
東証JQ 9653
1991年11月 - 2006年2月
本社所在地 日本の旗 日本
106-6021
東京都港区六本木1丁目6-1
泉ガーデンタワー
設立 1975年1月17日
(株式会社文化放送ブレーン)
業種 不動産業
事業内容 不動産関連事業
代表者 代表取締役社長 相原志保
資本金 92億39百万円(2005年9月末時点)
売上高 連結187億83百万円(2005年6月期)
従業員数 97人(2005年9月末時点)
決算期 3月末日
主要株主 SBIホールディングス 40.1%
特記事項:2006年3月1日、SBIホールディングスとの合併により解散。
テンプレートを表示

文化放送ブレーン(ぶんかほうそうブレーン)は、かつて存在した日本の就職情報サービス会社。1990年代には就職情報サービスで業界4位の企業だった[1]。2000年以降、事業再編と社名変更を繰り返し、2006年に不動産会社SBIパートナーズとしてSBIホールディングスと合併し、解散した。

沿革

1973年10月、文化放送のグループ会社、文化放送開発センターが採用広告事業を開始したのが始まりで、1975年に文化放送ブレーンとして独立し、旺文社系の就職情報会社となった[2]。以後、巻末に資料請求用のはがきを付けた学生向け企業情報誌・看護師求人誌の発行や[1]、それに関連するイベントの運営や人材紹介・人材派遣などへと事業の幅を広げるようになる。1980年代後半の人手不足に伴う求人広告の急増で業績を急拡大[3]、1991年11月に株式を店頭公開した。しかし、店頭公開を前にバブル景気崩壊し、株価は公募価格を下回った[4]。その後、景気悪化で企業の採用意欲が冷え込み業績が悪化[3]、1994年3月期には最終赤字となり、以後は赤字が常態化する。

1995年4月1日、フジテレビジョンの上場準備のための資本関係の整理に伴う株式の移動のため、筆頭株主が旺文社グループからフジテレビジョンに移動し、フジサンケイグループの傘下となる[5]。フジテレビジョンは、上場に先立ち株式の過半数を所持していたニッポン放送の持ち株比率を下げる必要から、同4月1日付で第三者割当増資を行っており、旺文社グループが増資を引き受ける代わりの現物出資として文化放送ブレーン株がフジテレビジョンに譲渡された[6]。これは、旺文社グループ側から見れば、赤字子会社の文化放送ブレーンを処分した上に、優良企業のフジテレビジョン株が手に入ることになり、極端に旺文社グループ側に有利な取引となった[6]。そのため、この取引は、フジサンケイグループの鹿内家との経営権争いにおける、旺文社グループを率いる赤尾好夫の協力に対する見返りだったとも言われる[6]。その後数年、文化放送ブレーンが更なる身売り先を探しているのは半ば業界の常識となっていた[2]

1999年10月、賃貸住宅ニュース社(現・CHINTAI)会長の佐藤茂が、株式公開買付け(TOB)により文化放送ブレーン株の過半数を取得した[2]。これは、同年春に、フジテレビジョンから大株主を代表として賃貸住宅ニュース社へ株式売却の申し出があったことを受けたものだという[2]。賃貸住宅ニュース社側の思惑としては自社の賃貸情報サービスに加え就職情報サービスに進出することで、第二のリクルートを築く戦略であった[2]。しかし、フジテレビジョンや旺文社グループが文化放送ブレーン株を手放したことを機に、銀行が文化放送ブレーンとの株式持ち合いの解消に動き出し、株式の引き取り手が必要となったことから、当時ソフトバンクの子会社だったソフトバンク・インベストメント(現・SBIホールディングス)の支援を仰ぐこととなる[2]。佐藤茂は、2000年3月に文化放送ブレーンの会長に就任する予定であったが、代わってソフトバンク・インベストメント社長の北尾吉孝が会長に就任した[7]。ソフトバンク・インベストメントは佐藤茂からの株式譲渡、第三者割当増資などにより、2000年4月には、文化放送ブレーンの筆頭株主となる[8]。文化放送ブレーンは、同年6月の株主総会で社名変更と新事業進出を盛り込んだ定款変更を提案したが、この時点では依然合わせて株式の38%を持っていた佐藤茂と弟の鉄也の兄弟が、ソフトバンク主導の経営再建計画に反発し、否決される[9]。再建計画では新規事業のパソコンの割賦販売とインターネット接続事業を黒字化の前提としていたが、佐藤茂はその実現性に懐疑的だった[9][10]。もっとも、経営側は、新規事業は定款の変更がなくても開始可能としていた[10]。否決後、佐藤茂、鉄也兄弟の説得が行われ、2000年10月の臨時株主総会で、改めてブレーンドットコムへの社名変更と新規事業を盛り込んだ定款変更を提案し可決された[11]。また同月、佐藤茂、鉄也兄弟の所有株式の大半がソフトバンク・インベストメント傘下のファンドに譲渡されたことが発表された[12]。2000年12月20日、文化放送ブレーンは、ブレーンドットコムに社名変更された。

2001年8月には、新興出版社のディジット合併し、ディジットブレーンに社名変更。ディジットは、パソコン、グラビアアイドル、求人情報、結婚の月刊誌を発行しており、求人誌『アイキャリア』に関して両社は合併の前年から提携関係にあった[13]。ソフトバンクグループ側は第二のリクルートを作る構想を持っており、新会社でネットや雑誌を通じた就職、結婚など生活情報を総合的に提供すること目指した[14]。北尾は、合併に際し「合併会社を軸に幅広く生活情報を提供し、リクルートを超えたい」と語っている[15]。なお、前年に新規事業として始められたパソコン販売は、合併の際のリストラで不採算事業として撤退した[16]。合併後、ディジットブレーンは、ネットと雑誌メディアが融合した情報ビジネスを掲げて、急速な事業拡大を目指したものの、黒字化の目途は立たず、合併から1年後の2002年8月にディジット出身の社長を降格、ソフトバンク・インベストメント出身の社長に交代し、ソフトバンクの主導で経営再建を進めることとなった[17]

2004年にメガブレーン、2005年にSBIパートナーズへ社名変更。2005年までに祖業である就職情報サービスから撤退し、不動産関連事業中心に転換。2006年3月、SBIホールディングス(2005年にソフトバンク・インベストメントから社名変更)がソフトバンクグループを離脱したことを機にした子会社再編により、SBIホールディングスへ吸収合併、消滅し、31年の歴史に幕を閉じた[18]

年表

  • 1975年(昭和50年)1月17日 - 株式会社文化放送開発センターから分離・独立し、株式会社文化放送ブレーンとして設立。
  • 1991年(平成3年)11月25日 - 株式を店頭登録。
  • 1995年(平成7年)4月1日 - 旺文社グループからフジサンケイグループの傘下となる。
  • 1999年(平成11年)10月 - 賃貸住宅ニュース社経営陣が株式公開買付けにより株式の過半数を取得。
  • 2000年(平成12年)4月 - ソフトバンク・インベストメントが筆頭株主となる。
  • 2000年12月20日 - 株式会社ブレーンドットコムに社名変更。
  • 2001年(平成13年)8月1日 - 株式会社ディジットと合併、株式会社ディジットブレーンに社名変更。
  • 2004年(平成16年)7月1日 - 株式会社メガブレーンに社名変更。
  • 2004年11月 - 不動産及びM&A関連事業立ち上げ[19]
  • 2004年12月 - 店頭登録制度廃止により、株式をジャスダックに上場。
  • 2005年(平成17年)4月 - SBIパートナーズ株式会社に社名変更、就職関連事業から全面撤退。
  • 2006年(平成18年)3月1日 - SBIホールディングス株式会社と合併、解散[20]

関連会社

2005年6月時点の関連会社

  • ホメオスタイル
  • エスビーアイ・ホームプランナー
  • SBIプロパティ・アドバイザーズ
  • パートナーズ・インベストメント
  • エスエフ・リアルティ など

かつての関連会社

  • 東京プロデュース(結婚式場紹介)[21]
  • アイタウン(東芝との合弁会社)[21]
  • 創造生活[21]
  • フォリアル

関連項目

脚注

  1. ^ a b “文化放送ブレーン、11月25日店頭公開”. 日経金融新聞 (日本経済新聞社): p. 21. (1991年11月8日) 
  2. ^ a b c d e f “文化放送ブレーン大株主変動、勝算見えぬ経営参画--ソフトバンク、不動産関連思惑”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 28. (2000年3月9日) 
  3. ^ a b “93年3月期まで5年間平均経常増益率--「得意分野に特化」上位”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 17. (1993年3月31日) 
  4. ^ “文化放送ブレーン社長福原隆史氏--あくまで自然体で”. 日経金融新聞 (日本経済新聞社): p. 18. (1992年1月28日) 
  5. ^ “文化放送ブレーン、フジが筆頭株主に”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 6. (1995年4月2日) 
  6. ^ a b c 「フジテレビは「文化ブレーン」をなぜ買収したのか!?」、『財界展望』39巻10号(1995年10月号)、財界展望新社 pp. 172-175
  7. ^ “ソソフトバンクの北尾吉孝氏が会長に 文化放送ブレーン”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 13. (2000年3月8日) 
  8. ^ “ソフトバンク子会社、文化放送ブレーン、筆頭株主に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 14. (2000年4月1日) 
  9. ^ a b “文化ブレーン事業転換戦略、大株主が反対”. 日経金融新聞 (日本経済新聞社): p. 16. (2000年7月4日) 
  10. ^ a b “文化放送ブレーン、パソコン関連事業に大株主反対”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 3. (2000年7月12日) 
  11. ^ “文化ブレーン、臨時総会でやっと定款変更、反対の大株主説得”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 16. (2000年10月13日) 
  12. ^ “文化ブレーン、主要株主移動”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 16. (2000年10月20日) 
  13. ^ “ディジット、ネット求人連動の情報誌を来春創刊”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 3. (2000年12月5日) 
  14. ^ “ディジット・ブレーンドットコム合併、生活情報総合的に--ネット・雑誌融合”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 3. (2001年4月17日) 
  15. ^ “ディジットとブレーンコム合併、採用や結婚の情報提供、ネット・紙、相乗効果狙う。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 15. (2001年4月17日) 
  16. ^ “ディジブレン、今季通結、経常黒字に”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 14. (2001年8月30日) 
  17. ^ “ディジットブレーン、林取締役が昇格、嬉野社長は降格(社長交代)”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): p. 31. (2002年7月29日) 
  18. ^ “SBIホールディングスCEO北尾吉孝氏(トップ戦略を語る)”. 日経金融新聞 (日本経済新聞社): p. 4. (2005年12月9日) 
  19. ^ “第32期有価証券報告書”. SBIパートナーズ. http://www.sbigroup.co.jp/investors/library/filings/pdf/sbipartners/2005_full_filings.pdf 2014年4月26日閲覧。 
  20. ^ “合併に関するお知らせ”. SBIホールディングス. (2005年12月1日). https://www.sbigroup.co.jp/news/2005/1201_1491.html 2014年4月26日閲覧。 
  21. ^ a b c “ディジットブレーンの子会社3社が破綻”. CNET Japan. (2003年2月4日). http://japan.cnet.com/news/ent/20052192/ 2014年4月26日閲覧。 

外部リンク

旧サイトのインターネットアーカイブ