「タヒチ・トロット」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
外部リンク切れを修復。youtubeの動画はアーカイブされませんのでリンク切れは除去しておきます。代替があるようでしたら改めて貼ってください。 |
|||
5行目: | 5行目: | ||
[[編曲]]の経緯については、次のような[[逸話]]が伝えられている。ショスタコーヴィチは指揮者の[[ニコライ・マルコ]]の自宅において、《[[二人でお茶を (曲)|二人でお茶を]]》の録音をマルコから聞かされた上に、「『あなたが1時間以内に記憶だけでこの曲を編曲することはできない』に100[[ルーブル]]賭けよう」とマルコに切り出された。ショスタコーヴィチはその挑発に乗り、およそ45分で[[管弦楽法|オーケストレーション]]を済ませて、賭けに勝った。 |
[[編曲]]の経緯については、次のような[[逸話]]が伝えられている。ショスタコーヴィチは指揮者の[[ニコライ・マルコ]]の自宅において、《[[二人でお茶を (曲)|二人でお茶を]]》の録音をマルコから聞かされた上に、「『あなたが1時間以内に記憶だけでこの曲を編曲することはできない』に100[[ルーブル]]賭けよう」とマルコに切り出された。ショスタコーヴィチはその挑発に乗り、およそ45分で[[管弦楽法|オーケストレーション]]を済ませて、賭けに勝った。 |
||
自作ではないにもかかわらず、ショスタコーヴィチは[[作品番号]]つきで本作を発表している。初演は[[1928年]][[11月25日]]に[[モスクワ]]において、マルコの指揮によって行われた<ref name=chelt>[https://web.archive.org/web/20110721192202/http://www.cheltenhamsymphonyorchestra.info/prognotes.htm Cheltenham Symphony Orchestra: program notes](2011年7月21日時点の[[インターネット |
自作ではないにもかかわらず、ショスタコーヴィチは[[作品番号]]つきで本作を発表している。初演は[[1928年]][[11月25日]]に[[モスクワ]]において、マルコの指揮によって行われた<ref name=chelt>[https://web.archive.org/web/20110721192202/http://www.cheltenhamsymphonyorchestra.info/prognotes.htm Cheltenham Symphony Orchestra: program notes](2011年7月21日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。なお、ロシア語で[[タヒチ]]はТаитиであることから原題が「タイチ=トロット({{lang-ru|'''Таити-Тротт'''}})」となっているため、西側の資料によっては、ラテン文字で “'''''Taiti(-)Trot(t)'''''” と転写する場合がある。 |
||
== 楽器編成 == |
== 楽器編成 == |
2017年9月5日 (火) 01:42時点における版
《タヒチ・トロット(ロシア語: Таити-Тротт ラテン文字表記例Tahiti Trot)》作品16は、ドミートリイ・ショスタコーヴィチが1927年に[1]、ヴィンセント・ユーマンスのヒットソング《二人でお茶を》をオーケストラ用に編曲した作品である。初演以来ソ連で人気を博し、指揮者のアレクサンドル・ガウクの提案によって[2]、バレエ音楽《黄金時代》の間奏曲として利用されたこともある。
概要
編曲の経緯については、次のような逸話が伝えられている。ショスタコーヴィチは指揮者のニコライ・マルコの自宅において、《二人でお茶を》の録音をマルコから聞かされた上に、「『あなたが1時間以内に記憶だけでこの曲を編曲することはできない』に100ルーブル賭けよう」とマルコに切り出された。ショスタコーヴィチはその挑発に乗り、およそ45分でオーケストレーションを済ませて、賭けに勝った。
自作ではないにもかかわらず、ショスタコーヴィチは作品番号つきで本作を発表している。初演は1928年11月25日にモスクワにおいて、マルコの指揮によって行われた[2]。なお、ロシア語でタヒチはТаитиであることから原題が「タイチ=トロット(ロシア語: Таити-Тротт)」となっているため、西側の資料によっては、ラテン文字で “Taiti(-)Trot(t)” と転写する場合がある。
楽器編成
- 特に指定のない限り演奏者数は1。
- フルート、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン4、トランペット2、トロンボーン、ティンパニ、シンバル、トライアングル、スネアドラム、ハープ、チェレスタ、グロッケンシュピール、シロフォン、弦楽五部。
- 小品ながらも、管弦楽法の巧みな手腕が発揮されている。ショスタコーヴィチの管弦楽曲としてとくに注目すべき点は、室内楽的なテクスチュアと、繊細な音色の楽器の独奏とを活用することによって、柔和で瀟洒な印象をかもし出していることである。
註釈
- ^ “Dmitri Shostakovich: Tahiti-Trot, op.16”. 2008年5月6日閲覧。
- ^ a b Cheltenham Symphony Orchestra: program notes(2011年7月21日時点のアーカイブ)
外部リンク
音源
研究
- 「タヒチ・トロット」でお茶にしよう - 私たちは20世紀に生まれた
- 君が本当に天才ならば - 私たちは20世紀に生まれた
- 賭けはあったのか、なかったのか - 私たちは20世紀に生まれた
- 「吼えろ支那」とフォックストロット - 私たちは20世紀に生まれた
- 「タヒチ・トロット」はどうして生まれたか - 私たちは20世紀に生まれた
- 「吼えろ支那」という芝居 - 私たちは20世紀に生まれた
- 「二人でお茶を」に国境はない - 私たちは20世紀に生まれた
- これは一体どういう代物なのだ - 私たちは20世紀に生まれた
- ロシアのフォックストロットなのだ - 私たちは20世紀に生まれた
- 踊らん哉! 資本主義ミュージック - 私たちは20世紀に生まれた
- 自筆譜に垣間見える真実 - 私たちは20世紀に生まれた
- 「タヒチ・トロット」──紛失 - 私たちは20世紀に生まれた
- ロジェストヴェンスキーの獅子奮迅 - 私たちは20世紀に生まれた
- ショスタコーヴィチの軽やかなステップ - 私たちは20世紀に生まれた