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「JALウェイズ58便エンジン爆発事故」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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== 事故原因 ==
== 事故原因 ==
エンジンを止めることになった原因は、1枚のタービンブレードが破損、それがほかのタービンブレードを巻き込んだことによるという。破損した原因は、ブレード表面に浸食によるクラックであると推定されている。小さなクラックが遠心力と熱によりクラック幅が拡大。クラック幅が拡大したことにより、中を循環する冷却空気に漏れが生じ、冷却空気が循環せずにブレード表面に熱が蓄えられたため破壊。これがきっかけとなり、ブレード片が他のタービンブレードを破壊したということになる。
エンジンを止めることになった原因は、1枚のタービンブレードが破損、それがほかのタービンブレードを巻き込んだことによるという。破損した原因は、ブレード表面に浸食によるクラックであると推定されている。小さなクラックが遠心力と熱によりクラック幅が拡大。クラック幅が拡大したことにより、中を循環する冷却空気に漏れが生じ、冷却空気が循環せずにブレード表面に熱が蓄えられたため破壊。これがきっかけとなり、ブレード片が他のタービンブレードを破壊したということになる。
この事故の後、[[日本航空|JALグループ]]は2005年10月でDC-10を退役させ、ほぼ同型のエンジンを使用していた[[ボーイング747]]についてはエンジンの検査間隔を2500時間から1000時間に短縮するという改善策をとった<ref name="JAL_CSR2006">{{Cite report |author= |date= |title=CSR報告書2006 ジャルウェイズ58便のエンジントラブル |url=http://web.archive.org/web/20080515223811/http://www.jal.com/ja/corporate/csr2006/decision/decision3.html |publisher=日本航空 |accessdate= }}([[インターネットアーカイブ]]によるキャッシュ)</ref>。
この事故の後、[[日本航空|JALグループ]]は2005年10月でDC-10を退役させ、ほぼ同型のエンジンを使用していた[[ボーイング747]]についてはエンジンの検査間隔を2500時間から1000時間に短縮するという改善策をとった<ref name="JAL_CSR2006">{{Cite report |author= |date= |title=CSR報告書2006 ジャルウェイズ58便のエンジントラブル |url=http://web.archive.org/web/20080515223811/http://www.jal.com/ja/corporate/csr2006/decision/decision3.html |publisher=日本航空 |accessdate= }}([[インターネットアーカイブ]]によるキャッシュ)</ref>。
== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[JALウェイズ]]
*[[JALウェイズ]]

2017年9月5日 (火) 00:15時点における版

JALウェイズ 58便
事故機のJA8545
(2005年ホノルル国際空港で撮影)
出来事の概要
日付 2005年8月12日
概要 金属疲労によるタービンブレードの損傷
現場 日本の旗 福岡空港
乗客数 216
乗員数 13
負傷者数 5(地上)
死者数 0
生存者数 229(全員)
機種 マクドネル・ダグラス DC-10
運用者 JALウェイズ(JAZ)
機体記号 JA8545
出発地 日本の旗 福岡空港
目的地 アメリカ合衆国の旗 ホノルル国際空港
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JALウェイズ58便エンジン爆発事故(ジャルウェイズ58びんエンジンばくはつじこ)は、2005年8月12日日本福岡県福岡市にある福岡空港で発生した航空事故である。

概要

2005年8月12日、福岡ホノルル行のJALウェイズ58便(マクドネル・ダグラス DC-10型機)が、福岡空港を離陸後にエンジントラブルを起こし、福岡空港に引き返した。

当該機は午後7時45分頃に、定刻通り福岡空港の滑走路34を離陸したが、離陸後20秒後に突然左エンジンが火を噴いた。パイロットもそれに気づき、管制塔に連絡後、左エンジンを止め海上まで飛行、燃料を消費し、約30分後に福岡空港に引き返し、緊急着陸し乗客ら229名は無事であった。事故による死者はいなかった。また、離陸ルートのほぼ真下に位置する福岡市東区社領2丁目〜3丁目の住宅街にタービンブレードの金属片が落下し、それに自ら触れた5人が軽い火傷や軽傷を負ったほか、乗用車のフロントガラスが破損した[1]。 偶然にも、取材で福岡空港に来ていたNHK福岡放送局の取材クルーがこの事故を撮影し、その日の夜のNHKニュースなどで、エンジンが火を噴く瞬間が放映された。

なお、本件は統計上は事故ではなくイレギュラー運航扱いである[2]。また、事故の起きた日は、20年前に日本航空123便墜落事故が起きた日である。

機材

売却後、アメリカで保管される当該機(JA8545、2014年2月撮影)

事故機は1980年12月に日本航空に納入されたマクドネル・ダグラス社製のDC-10-40機体記号:JA8545、ライン番号/製造番号:343/47853[3])で、事故時点での機齢は約24年だった。エンジンはプラット・アンド・ホイットニー社のJT9D-59A型を搭載していた。

事故から17日後にアメリカへ売却され、日本航空から退役した[4]。2014年現在もアリゾナ州ピナル飛行場で保管されている。

事故原因

エンジンを止めることになった原因は、1枚のタービンブレードが破損、それがほかのタービンブレードを巻き込んだことによるという。破損した原因は、ブレード表面に浸食によるクラックであると推定されている。小さなクラックが遠心力と熱によりクラック幅が拡大。クラック幅が拡大したことにより、中を循環する冷却空気に漏れが生じ、冷却空気が循環せずにブレード表面に熱が蓄えられたため破壊。これがきっかけとなり、ブレード片が他のタービンブレードを破壊したということになる。 この事故の後、JALグループは2005年10月でDC-10を退役させ、ほぼ同型のエンジンを使用していたボーイング747についてはエンジンの検査間隔を2500時間から1000時間に短縮するという改善策をとった[1]

関連項目

脚注

  1. ^ a b CSR報告書2006 ジャルウェイズ58便のエンジントラブル (Report). 日本航空.インターネットアーカイブによるキャッシュ)
  2. ^ イレギュラー運航の発生状況(平成17年8月) (Report). 国土交通省.
  3. ^ N853VV Vivaldi Overseas McDonnell Douglas DC-10-40 - cn 47853 / ln 343
  4. ^ JA Search:JA8545 登録情報