「日産・スカイラインクーペ CV35」の版間の差分
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エクステリアデザインは、L字型テールランプやダブルアーチグリルなど、セダンと共通のテーマを持っている部分が多いが、外板や外装部品には一切共有部品をもたない<ref name="TechOn"/>。また、セダンと共通のL字型テールランプの中に[[発光ダイオード|LED]]を丸型に配列したことにより、セダンでは廃止されていたスカイライン伝統の丸型テールを復活させている。ただし日産は丸型テールの採用はスカイラインの伝統のためではなく、デザイン性や視認性のためであると説明している<ref>[http://www.motordays.com/newcar/articles/030308_nissan_slyline-coupe_350gt/ 新車試乗記 第259回 日産 スカイライン クーペ 350GT] MOTOR DAYS</ref>。この方式は後にスカイラインセダンにも[[2004年]]11月のマイナーチェンジによって採用された。なお、クーペのデザインには日本よりも[[北アメリカ|北米]]に比重が置かれてデザインされたという<ref name="Response 2">[http://response.jp/issue/2003/0116/article22002_1.html 【新型『スカイライン・クーペ』発表】セダンとは全く違うセクシーなライン] Response.</ref>。また空力性能については[[抗力|Cd]]値0.29を実現している<ref>[http://web.archive.org/web/20030124013325/http://www.motormagazinesha.co.jp/medialog/hotmenu/whatsnew/2003_01/030116/index.html NEW MODEL EXPRESS 日産スカイラインクーペ] MotorMagazine MEDIALOG(2003年1月24日時点の[[インターネット |
エクステリアデザインは、L字型テールランプやダブルアーチグリルなど、セダンと共通のテーマを持っている部分が多いが、外板や外装部品には一切共有部品をもたない<ref name="TechOn"/>。また、セダンと共通のL字型テールランプの中に[[発光ダイオード|LED]]を丸型に配列したことにより、セダンでは廃止されていたスカイライン伝統の丸型テールを復活させている。ただし日産は丸型テールの採用はスカイラインの伝統のためではなく、デザイン性や視認性のためであると説明している<ref>[http://www.motordays.com/newcar/articles/030308_nissan_slyline-coupe_350gt/ 新車試乗記 第259回 日産 スカイライン クーペ 350GT] MOTOR DAYS</ref>。この方式は後にスカイラインセダンにも[[2004年]]11月のマイナーチェンジによって採用された。なお、クーペのデザインには日本よりも[[北アメリカ|北米]]に比重が置かれてデザインされたという<ref name="Response 2">[http://response.jp/issue/2003/0116/article22002_1.html 【新型『スカイライン・クーペ』発表】セダンとは全く違うセクシーなライン] Response.</ref>。また空力性能については[[抗力|Cd]]値0.29を実現している<ref>[http://web.archive.org/web/20030124013325/http://www.motormagazinesha.co.jp/medialog/hotmenu/whatsnew/2003_01/030116/index.html NEW MODEL EXPRESS 日産スカイラインクーペ] MotorMagazine MEDIALOG(2003年1月24日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>。 |
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また、[[2005年]]11月のマイナーチェンジではテールランプのほか、ヘッドランプ、フロントバンパー、サイドシルプロテクターなどのデザインが変更されている。 |
また、[[2005年]]11月のマイナーチェンジではテールランプのほか、ヘッドランプ、フロントバンパー、サイドシルプロテクターなどのデザインが変更されている。 |
2017年9月4日 (月) 19:42時点における版
日産・スカイラインクーペ(11代目) CPV35型 | |
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前期型 6速MT 2003年2月 - 2005年11月 | |
前期型 5速AT リア 2003年1月 - 2005年11月 | |
概要 | |
別名 |
インフィニティ・G35クーペ (輸出名) |
販売期間 | 2003年1月-2007年10月 |
ボディ | |
乗車定員 | 4人 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ |
駆動方式 | FR |
プラットフォーム | FR-Lプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン | VQ35DE型 3.5L V6 DOHC |
最高出力 | 206kW (280仏馬力) /6,200rpm |
最大トルク | 363N·m (37.0kgf·m) /4,800rpm |
変速機 | 5速AT/6速MT |
前 | マルチリンク式 |
後 | マルチリンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,850mm |
全長 | 4,640mm |
全幅 | 1,815mm |
全高 | 1,395mm |
車両重量 | 1,530 - 1,550kg |
系譜 | |
先代 | スカイラインクーペ R34 |
後継 | スカイラインクーペ CV36 |
スカイラインクーペ CV35[※ 1] (SKYLINE COUPE CV35) は、日産自動車により2003年から2007年まで栃木工場において製造され、日本国内で販売されていたクーペ型乗用車である。
概要
2001年6月にスカイラインがR34型からV35型にフルモデルチェンジされた。しかし、その際にはそれまで用意されていた2ドアクーペはラインアップされず、セダンのみのフルモデルチェンジとなった。V35型セダン発表時には1年後のクーペの発売が発表されたが[1]、予定時期より半年遅れた約1年半後の2003年1月にCV35型クーペが発売された。
当モデルはスカイラインのクーペボディとしては初代のALSI型から数えて10代目(S50系はクーペボディのラインナップなし)となるが、今回はベースのセダンデザインとコンセプトやアイデンティティを深くともにするものの、アウターパネルを一切共用しない専用デザインとした。
クーペの開発は1999年末から2000年初め頃に開始されたが、当時は日産とルノーの交渉が進められており、セダンとクーペの同時開発が困難であったため、セダンの開発終了後にクーペの本格的な開発が進められたという[2]。
日本国内市場においては、スポーツモデルであっても4ドア車が求められるような動向であり、本車のような2ドアクーペの売れ行きは芳しいものとは言えなかった。
セダン同様北米市場では日産の高級車ブランド、インフィニティのモデル、G35クーペとして販売され、セダンと共にモータートレンドカーオブザイヤーを受賞するなど高い評価を得た。また、販売についてもクラストップシェアを誇った[3]。これは、従来の人気車種であった日産・フェアレディZが2002年以降のモデルからは2シーターに一本化されたため、従来のフェアレディZの4シーターの後継車種として本車が位置づけられたからである。
メカニズム
パワートレイン
スタイルを重視したモデルであるため、パワートレインもデザイン重視での開発となった。しかし一方で北米の販売ブランド、インフィニティからはスタイルで走りを犠牲にして欲しくないという要求もあり、開発は困難を極めたという[4]。
パワートレインは先にV35型セダンにも搭載されていたものと同型のV型6気筒 3.5L VQ35DE型エンジンを搭載するが、専用にチューンが施され[5]、吸排気系の効率向上や低中速域でのフリクションロス軽減がなされたため[6]、最高出力・最大トルクともに向上し、Z33型フェアレディZ[※ 2] と同値とした。トランスミッションにはジヤトコ製JR507E型[7] マニュアルモード付フルレンジ電子制御5速ATと愛知機械工業製MRA70型[8] 6速MTが用意される。なお、6速MTについてはZ33型フェアレディZに採用されるものの小型・軽量化版であり、R34型以前のモデルで採用されていた5速MTと同等の重量・サイズとしている[6]。
2004年11月の一部改良時にはトランスミッションに改良が施され、「350GTプレミアム」の5速ATには「シンクロレブコントロール」が採用され、6速MTについても、操作性向上およびレバー振動の低減が行われた。
ボディ・シャシ
プラットフォームはセダンと共通のFR-Lプラットフォームを採用するが、セダンとAピラーより前方を共有していたそれまでのクーペとは異なり、ボディパネルから新設計されている[2]。また、セダンのほか、パワートレインを共有する2シータークーペのZ33型フェアレディZともプラットフォームを共有し、リア回りについてはコンポーネンツをZ33と共有する[9]。
操舵性向上のため、前後重量配分をセダンよりも前輪荷重を1%上げた53:47としている。また、後輪荷重減少によるトラクション低下を防ぐため[10]、17インチホイール装着車ではタイヤ幅をフロント225mmに対しリア235mm、18及び19インチホイール装着車ではフロント225mmに対しリア245mmとしている。
サスペンションについては、セダンやZ33型フェアレディZ同様、4輪マルチリンク式となるが、19インチホイール採用車はスポーツチューンドサスペンションが採用された。ブレーキについても、全車ベンチレーテッドディスク式となるが、MT車についてはブレンボ製4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキが採用された。
デザイン
エクステリアデザインは、L字型テールランプやダブルアーチグリルなど、セダンと共通のテーマを持っている部分が多いが、外板や外装部品には一切共有部品をもたない[10]。また、セダンと共通のL字型テールランプの中にLEDを丸型に配列したことにより、セダンでは廃止されていたスカイライン伝統の丸型テールを復活させている。ただし日産は丸型テールの採用はスカイラインの伝統のためではなく、デザイン性や視認性のためであると説明している[11]。この方式は後にスカイラインセダンにも2004年11月のマイナーチェンジによって採用された。なお、クーペのデザインには日本よりも北米に比重が置かれてデザインされたという[12]。また空力性能についてはCd値0.29を実現している[13]。
また、2005年11月のマイナーチェンジではテールランプのほか、ヘッドランプ、フロントバンパー、サイドシルプロテクターなどのデザインが変更されている。
セダンからのサイズ変更は、全長-35mm[※ 3]、全幅+65mm、全高-75mm[※ 4]、地上高-15mmと大幅なものとなっており、より「地を這うような」印象としている。また、全幅が65mm増加したのは前後フェンダーの拡大のためである[12]。
インテリアについては、ヒップポイントがセダン比で50mm低下しているが[14]、エクステリアデザインとは異なり、インパネについてはセダンやM35型ステージアと共通の直線的なデザインをとっている。ただしドアスピーカー周辺には加飾処理が施されている[15]。
ラインアップ
グレード構成
グレードはベースモデルの「350GT」と、本革シートやBOSEサウンドシステムなどを装備した上級グレードの「350GTプレミアム」の2種類が用意され、それぞれに5速AT車、6速MT車が用意された。ただし、2005年11月のマイナーチェンジ時にはベースグレード「350GT」が廃止された。
5速AT車には当初、17インチアルミホイールおよびブリヂストン製POTENZA RE92タイヤが[16]、6速MT車には18インチアルミホイールおよびPOTENZA RE040タイヤ[17] が装着されていたが、2004年11月の1部改良以降は6速MT車に19インチ鍛造アルミホイールおよびPOTENZA RE050タイヤ[18] が装着された。その後、2005年11月のマイナーチェンジでは5速AT車に一時廃止されていた18インチアルミホイールおよびRE040が採用された。
特別仕様車
70th-II
2003年10月に発売。2003年12月に日産自動車が70周年を迎えることを記念して設定された「70周年記念特別仕様車」の第2弾。ベース車は「350GTプレミアム」のみ。なお、先に同年5月に発売されていた第1弾のラインアップにはスカイラインクーペは含まれなかった。プラズマクラスターイオンエアコン、消臭天井、IR/UVカットグリーンガラスが含まれる「室内環境パッケージ」が特別仕様車第2弾に共通装備され、加えて専用エクリュ内装、前席ヒーターシートが装備された。
レザーパッケージ
2004年4月発売。70th-II同様「350GTプレミアム」のみに用意される。「70th-II」から、室内環境パッケージのうちの消臭天井、IR/UVカットグリーンガラスの2装備を省略したもの。
スタイリッシュシルバーレザー
2006年6月発売。「350GTプレミアム」のみに用意される。グレー色の本革シートなどが装備されるスタイリッシュシルバーレザー専用インテリアが採用された。なお、セダン、ステージア、ムラーノ、フーガにも設定された。
年表
- 2001年6月18日
- V35型セダンが発売。クーペの発売が発表された。
- 2002年3月
- ニューヨーク国際オートショーで「G35クーペ」として発表。
- 2002年11月
- 北米で「インフィニティ・G35クーペ」として先行発売[19]。
- 2003年1月16日
- AT車のみ販売開始。
- 2003年2月6日
- AT車に遅れ、MT車が追加。
- 2003年10月
- グッドデザイン賞を受賞。
- 2003年10月22日
- 日産自動車「70周年記念特別仕様車第2弾」として「350GTプレミアム 70th-II」が発売。
- 2004年4月7日
- 特別仕様車「350GTプレミアム レザーパッケージ」が発売。
- 2004年11月8日
- 一部改良。装備内容の向上、ボディカラーの変更などが行われた。
- 2005年11月30日
- マイナーチェンジ。外観の変更、装備内容の向上などが行われた。
- 2006年6月1日
- 特別仕様車「スタイリッシュシルバーレザー」発売。
- 2006年11月20日
- セダンがV35型にフルモデルチェンジ。
- 2007年10月2日
- CV36型にフルモデルチェンジ。
脚注
出典
- ^ 『新型スカイラインクーペのすべて』ISBN 978-4-7796-0309-9 開発ストーリー
- ^ a b 【新型『スカイライン・クーペ』発表】クーペあっての『スカイライン』なのだ!! Response.
- ^ 日産 スカイラインクーペ 新型車解説 Autoc one
- ^ 【新型『スカイライン・クーペ』発表】北米市場からの要求と、大陸で磨かれました Response.
- ^ 日産スカイラインクーペ350GTプレミアム(6MT)【ブリーフテスト】 webCG
- ^ a b 新車クローズアップ 日産 スカイラインクーペ carview
- ^ 日産『スカイラインクーペ』に当社製AT搭載 ジヤトコ ニュースリリース
- ^ トランスミッションの主な搭載車両一覧 愛知機械工業株式会社
- ^ 日産 スカイラインクーペ カタログ Autoc one
- ^ a b 日産,新型「スカイラインクーペ」を発売、外板は共通部品なし、前後質量配分も見直す Tech-On!
- ^ 新車試乗記 第259回 日産 スカイライン クーペ 350GT MOTOR DAYS
- ^ a b 【新型『スカイライン・クーペ』発表】セダンとは全く違うセクシーなライン Response.
- ^ NEW MODEL EXPRESS 日産スカイラインクーペ MotorMagazine MEDIALOG(2003年1月24日時点のアーカイブ)
- ^ 試乗レポート 日産 スカイラインクーペ Car@nifty
- ^ 日産スカイラインクーペ350GTプレミアム(5AT)【短評】 webCG
- ^ タイヤを探す 日産 スカイラインクーペ 350GT (5AT) BRIDGESTONE
- ^ タイヤを探す 日産 スカイラインクーペ 350GT (6MT) BRIDGESTONE
- ^ タイヤを探す 日産 スカイラインクーペ 350GT (6MT) BRIDGESTONE
- ^ 日産、新型「スカイラインクーペ」発売 MOTOR DAYS
関連項目
外部リンク
- WEBカタログバックナンバー スカイライン(2004年11月-2005年11月)
- WEBカタログバックナンバー スカイライン(2005年11月-2006年11月)
- WEBカタログバックナンバー スカイラインクーペ(2006年11月-2007年10月)