「怪物くん (モノクロアニメ)」の版間の差分
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2017年9月4日 (月) 18:51時点における版
怪物くん(第1作・モノクロ版) | |
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アニメ | |
原作 | 藤子不二雄[注 1] |
監督 | 大隅正秋 |
音楽 | 岡本道夫 |
製作 | 東京ムービー(Aプロダクション) スタジオ・ゼロ TBS[注 2] |
放送局 | TBS(キー局) |
放送期間 | 1968年4月21日 - 1969年3月23日 |
話数 | 49話 |
怪物くん ドラキュラ オオカミ男 フランケン 市川ヒロシ |
白石冬美 大竹宏 兼本新吾 今西正男 松島みのり |
テンプレート - ノート |
『怪物くん』は、藤子不二雄Ⓐの漫画『怪物くん』を原作としたテレビアニメ化作品の第1作にあたるモノクロ版の『怪物くん』(かいぶつくん)及びその劇場版。第2作のカラー版アニメ及びその劇場版については、『怪物くん (カラーアニメ)』を参照。
概要
1968年4月21日 - 1969年3月23日にTBS系列ほかにて不二家一社提供の「不二家の時間」枠で放送。15分2話構成で全48回(全96話)。東京ムービーとスタジオ・ゼロが交互に製作。本編中の登場怪物の解説及びエンディングのナレーションを映画評論家の淀川長治が担当した。
シナリオを担当した山崎敬之の著書によると、山崎が書いた最終回のシナリオに対して、原作者の藤子不二雄ⒶはOKをなかなか出さず、結局は最後のタイミングというべき日の早朝に、TBSのロビーを訪れてまで打ち合わせを行い、ようやくOKが出たというエピソードが残っている。山崎は「あとから思えば、これほど手ごわい原作者もいなかった」と語っている[1]。
本作で怪物くんを演じた白石冬美は、後のカラーリメイク版でも再び彼を演じたいと作者にまで懇願したが、放送局や製作会社、スポンサーが異なるなどの理由から、野沢雅子に変更されている。
1989年に『ギミア・ぶれいく』の中で5話Bパート『フランケンの映画カントクの巻』が20年以上の時を経て放送された[注 3]。
長らく映像ソフト化に恵まれず、1999年にビーム・エンタテインメントから発売されたLD・VHS「東京ムービー アニメ主題歌大全集」第1巻にオープニングとエンディング映像が収録されたのみであった[注 4]が、2010年10月、12月に本編全話収録のDVD-BOX上下巻がキングレコードから発売された。下巻にはブローアップ劇場版の2作も収録されている。
放映前にはスタジオ・ゼロによってカラーのパイロットフィルムが制作されたが、フィルムの現存は確認されていない。アニメ放送当時の雑誌やメンコ・レコード等のグッズには、このパイロットフィルムのコマ焼きが掲載されているものがある。
TBS系アニメでありながらフジテレビジョンから「フジテレビのとびだすえほん」として本作品の絵本が放送当時に発売されていた[注 5]。
スタッフ
- 監督:大隅正秋
- 演出:鈴木伸一、大隅正秋、石黒昇、秦泉寺博、岡部英二、甲藤征史 他
- 作画:鈴木伸一、富永貞義、秦泉寺博、甲藤征史、乳井紀夫、半田輝雄、相原信洋、白梅進、山口泰弘 他
- 音楽:岡本道夫
- 製作:東京ムービー(制作協力:Aプロダクション)、スタジオ・ゼロ
声の出演
主題歌
※レーベル:コロムビアレコード、東芝レコード[2]、朝日ソノラマ
- オープニング・エンディング:『おれは怪物くんだ』
- 作詞:藤子不二雄 / 作曲・編曲:筒美京平 / 歌:白石冬美、今西正男、大竹宏、兼本新吾
- エンディングではテンポが若干早くなっている。
- 夏季版エンディング:『怪物くん音頭』
- 挿入歌:『そろた怪物三人組』
- 作詞:藤子不二雄 / 作曲・編曲:筒美京平 / 歌:今西正男、大竹宏、兼本新吾
- 挿入歌:『怪物くんの子守歌』
- 作詞:藤子不二雄 / 作曲・編曲:筒美京平 / 歌:白石冬美、今西正男、大竹宏、兼本新吾
オープニングとエンディングでは、スポンサーの不二家のキャラクターであるペコちゃん(声・斉藤尚子)が怪物くんと共演している。他の「不二家の時間」枠の藤子不二雄アニメ作品においてもペコちゃんとの共演は行われていたが、「東京ムービー アニメ主題歌大全集」収録の『オバケのQ太郎』オープニング・エンディングをカットされたフィルムを元にしているため、共演部分を見ることはできない。現状、オープニング・エンディングともペコちゃんとの共演シーンが見られるのは『パーマン』と『怪物くん』のみ。
オープニング映像は3バージョン存在し、オープニング1は漫画のコマ割り形式、オープニング2はオープニングのマイナーチェンジ版、オープニング3は怪物くんと3人組のドライブと水上スキーの映像となっている。1と2の相違点は次の通り。
- タイトルの出方は、OP1では漫画の右上に描かれたタイトルが移動するのに対し、OP2は後ろからせり出して来る。
- フランケンの歩行から怪物くん&3人組の歩行シーンに転換する時のワイプ画面は、OP1では爆発状に対し、OP2では渦巻状になっている。
- 歌が終わった後、怪物くんのポーズシーンから「ペコちゃんと怪物くん」シーンに転換する時は、OP1ではページをめくる様なワイプ画面が有ったが、OP2にはその様なシーンは無い。
2013年3月16日より、藤子がかつて生活していた「トキワ荘」最寄である西武池袋線椎名町駅の発車メロディに『おれは怪物くんだ』が採用されている[注 7]。
サブタイトル一覧
放送日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | 制作 |
---|---|---|---|---|
1968年 4月21日 |
1 | 怪物くんがやってきたの巻 | 浪江志摩 | スタジオ・ゼロ |
怪物くんと怪物屋敷の巻 | ||||
4月28日 | 2 | 怪物くんが野球をすればの巻 | 東京ムービー | |
怪物くんとミイラ男の巻 | ||||
5月5日 | 3 | ちびっこ怪物三人組の巻 | スタジオ・ゼロ | |
怪物くんとハニワ怪神の巻 | ||||
5月12日 | 4 | 怪物くんと怪物ッ子の巻 | 東京ムービー | |
怪物くんと怪星人ウルの巻 | ||||
5月19日 | 5 | フランケンの映画スターの巻 | スタジオ・ゼロ | |
フランケンの映画カントクの巻 | ||||
5月26日 | 6 | 大ぐもタランチュラきたるの巻 | 東京ムービー | |
手のひら怪物あらわるの巻 | ||||
6月2日 | 7 | 恐竜でてこーいの巻 | スタジオ・ゼロ | |
豆人間・スモールXの巻 | ||||
6月9日 | 8 | 怪物たちもはたらくぞの巻 | 東京ムービー | |
みずうみにでた大怪獣の巻 | ||||
6月16日 | 9 | ビンの中の大男の巻 | スタジオ・ゼロ | |
怪物音楽会の巻 | ||||
6月23日 | 10 | 怪物くんと貝男ホーラの巻 | 東京ムービー | |
怪物くんタコ・イカ作戦の巻 | ||||
6月30日 | 11 | カミナリ怪物エレキドンの巻 | スタジオ・ゼロ | |
脳波怪物アタマデンの巻 | ||||
7月7日 | 12 | 兄弟怪物キョウダイゴンの巻 | 東京ムービー | |
怪物グランプリの巻 | ||||
7月14日 | 13 | 三匹のスパイの巻 | スタジオ・ゼロ | |
怪物スパイ大戦争の巻 | ||||
7月21日 | 14 | フニャフニャ怪物の巻 | 東京ムービー | |
サタンの魔法塾の巻 | ||||
7月28日 | 15 | 地底のモンキー族の巻 | スタジオ・ゼロ | |
恐怖の城の巻 | ||||
8月4日 | 16 | アイス怪物ペンジンの巻 | 東京ムービー | |
影男シャドウマンの巻 | ||||
8月11日 | 17 | よっぱらい怪物の巻 | スタジオ・ゼロ | |
怪物・お化け大合戦の巻 | ||||
8月18日 | 18 | 不思議な人形の巻 | 東京ムービー | |
悪魔の人形つかいの巻 | ||||
8月25日 | 19 | サボテンのトゲはいたいよの巻 | 北満夫 | スタジオ・ゼロ |
透明人間対透明怪物の巻 | ||||
9月1日 | 20 | シャボン玉は恐いの巻 | 西田敬一 | 東京ムービー |
ニセモノ怪物勢ぞろいの巻 | 藤原真純 | |||
9月8日 | 21 | ネムール来たぞ!の巻 | 吉田秀子 | スタジオ・ゼロ |
怪物百面相の巻 | 真武善行 | |||
9月15日 | 22 | 砂魔人をやっつけろの巻 | 草川隆 | 東京ムービー |
木人がウキキキーッといかったの巻 | 若林一郎 | |||
9月22日 | 23 | 空飛ぶプラモの巻 | 吉田秀子 | スタジオ・ゼロ |
ミイラ王子の巻 | 西田敬一 | |||
9月29日 | 24 | 半魚人ピラニアボーイの巻 | 松元力 | 東京ムービー |
モーグリ砦の巻 | 藤原真純 | |||
10月6日 | 25 | ドタマカチンの巻 | 若林一郎 | スタジオ・ゼロ |
フランケンはやさしいの巻 | 夫馬基彦 | |||
10月13日 | 26 | 怪物ハンター現わるの巻 | 岩本健次 | 東京ムービー |
おれはボカチン!なぐり魔だいの巻 | 藤原真純 | |||
10月20日 | 27 | 島怪物の巻 | 吉田秀子 | スタジオ・ゼロ |
怪物学校の巻 | 藤原真純 | |||
10月27日 | 28 | 絵の中の怪物の巻 | 西田敬一 | 東京ムービー |
怪子ちゃんこんにちはの巻 | 宇佐美寛 | |||
11月3日 | 29 | モクモク怪物とドラキュラじいさんの巻 | 若林一郎 | スタジオ・ゼロ |
マイホ・ムーの巻[3] | 今戸悠 | |||
11月10日 | 30 | 怪物くん美容体操の巻 | 西田敬一 | 東京ムービー |
バラがかみつくの巻 | 松元力 | |||
11月17日 | 31 | むく犬はこわいぞの巻 | 今戸悠 | スタジオ・ゼロ |
こわい!こわい!女の子の巻 | 西田敬一 | |||
11月24日 | 32 | 風のマタクルぞうの巻 | 松元力 | 東京ムービー |
うらない怪物アジパーの巻 | 吉田秀子 | |||
12月1日 | 33 | モジャオのラブレターの巻 | 島修司 | スタジオ・ゼロ |
モスキートマンが出たぞの巻 | 岡本欣三 | |||
12月8日 | 34 | いそうろう怪物ガメルくんの巻 | 芹川満 | 東京ムービー |
黄金怪物ゴールドフンガーの巻 | ||||
12月15日 | 35 | カメレオン・マン来たるの巻 | 吉田喜昭 | スタジオ・ゼロ |
サタンミラーの巻 | 宇佐美寛 | |||
12月22日 | 36 | ゴキブリ出たぞの巻 | 西田敬一 | 東京ムービー |
落っこちたサンタじいさんの巻 | 島修司 | |||
12月29日 | 37 | 怪物ランド行特急の巻 | 藤原真純 | スタジオ・ゼロ |
怪物くんの同窓会の巻 | 島修司 | |||
1969年 1月5日 |
38 | 雪こぞうが降ってきたの巻 | 伊東恒久 | 東京ムービー |
みんなで飛行船にのろうの巻 | 松元力 | |||
1月12日 | 39 | ペット怪物ゴロニャンの巻 | 草川隆 | スタジオ・ゼロ |
家出したオオカミ男の巻 | 伊東恒久 | |||
1月19日 | 40 | 怪物トレーニングセンターの巻 | 夫馬基彦 | 東京ムービー |
怪物ウエスタン大あたりの巻 | 宇佐美寛 | |||
1月26日 | 41 | フランケンのパパの巻 | 岡本欣三 | スタジオ・ゼロ |
人間になりたい怪物の巻 | 草川隆 | |||
2月2日 | 42 | 怪物くんと豆の木の巻 | 吉田秀子 | 東京ムービー |
東京の空に豆が降るの巻 | ||||
2月9日 | 43 | おれはかなしいヒヒ男の巻 | 吉田喜昭 | スタジオ・ゼロ |
第四のけらいの巻 | ||||
2月16日 | 44 | 怪物くんはオレだの巻 | 松元力 | 東京ムービー |
怪鳥コンドル魔人の巻 | 宇佐美寛 | |||
2月23日 | 45 | 怪物くん怪子ちゃんになるの巻 | 藤原真純 | スタジオ・ゼロ |
厄病神がとりついたの巻 | 岡本欣三 | |||
3月2日 | 46 | ミイラー男は骨つぎ名人の巻 | 草川隆 | 東京ムービー |
悪魔王子デモキンの巻 | 山崎晴哉 | |||
3月9日 | 47 | にせの怪物ランドの巻 | 吉田秀子 | スタジオ・ゼロ |
動物園は大さわぎの巻 | 島修司 | |||
3月16日 | 48 | 怪物オリンピックの巻 | 伊東恒久 | 東京ムービー |
兵隊ルックで突撃しろの巻 | 松元力 | |||
3月23日 | 49 | ヒロシよさらばの巻 | 吉田喜昭 | スタジオ・ゼロ |
怪物くんの戴冠式の巻 | 伊東恒久 |
ネット局
- TBS(キー局)
- 北海道放送
- 青森放送※
- 岩手放送
- 東北放送
- 秋田放送※[注 8]
- 山形放送※
- 福島テレビ※[注 9]
- 新潟放送
- 信越放送
- 山梨放送※
- 北日本放送※
- 北陸放送
- 福井放送※[注 10]
- 静岡放送
- 中部日本放送[注 11]
- 朝日放送[注 12]
- 山陽放送[注 13]
- 中国放送
- 山陰放送※[注 14]
- 日本海テレビ※[注 15]
- 山口放送※
- 西日本放送※[注 16]
- 四国放送※
- 南海放送※[注 8]
- 高知放送※[注 8]
- RKB毎日放送
- 長崎放送
- 熊本放送
- 大分放送
- 宮崎放送
- 南日本放送
- 琉球放送
無印=同時ネット局(いずれもTBS系列) ※=時差ネット局(山陰放送のみTBS系列、その他は日本テレビ系列)[注 17]
劇場版
1969年3月18日公開の『東映まんがまつり』内で、「砂魔人をやっつけろの巻」と「怪物くんとハニワ怪神の巻」のブローアップ再編集版が上映された。
併映は『長靴をはいた猫』・『ひみつのアッコちゃん』(第1作)・『ひとりぼっち』・『チャコとケンちゃん』(第1作)の4本。
東映系における東京ムービー作品の上映は、1965年12月25日公開の『オバケのQ太郎』以来であり、『東映まんがまつり』としては最初で最後(『オバQ』は『まんが大行進』内で上映)。この後、東京ムービー作品は『東宝チャンピオンまつり』内で上映される様になる。
なおこの劇場版は、前述の通りDVD-BOX下巻に収録されているが、2012年8月10日にはDVD『復刻! 東映まんがまつり 1969年春』が発売され、併映全作と共に収録された。
脚注
注釈
- ^ 藤子・F・不二雄とのコンビ解消後は藤子不二雄Ⓐ名義。
- ^ 当時の正式な社名は東京放送だが、TBSとしてクレジット表記。
- ^ この回が選ばれたのは、入手できたフィルムはこれ1本だけだったためである。
- ^ なお、現在ビーム社版の「〜大全集」は廃盤だが、2015年3月13日に東映ビデオより発売された「トムス・エンタテインメントTV主題歌大全集VOL.1 1964-1977」(DVDのみ)にもオープニング・エンディング映像が収録されている。(トムス社は現在東京ムービーの法人格・各種資産を引き継いでいる)
- ^ フジテレビ系列では、島根県とエリア統合前の日本海テレビが唯一ネットしていた。
- ^ 原作の名前・歌子とは異なる。第1話ほかのアパートの表札を参照。
- ^ [1]
- ^ a b c JNNには正式に加盟していなかったが、『JNNニュース』を一部放送したり、番組によっては同時ネットするなどTBSとの関係が深かった。
- ^ 当時はNNN単独加盟。後にTBS系列・フジテレビ系列(FNSのみ)クロスネット局を経てフジテレビ系列単独化(JNN脱退・FNN加盟)。
- ^ 放送当時はNNN単独加盟。後にテレビ朝日系列とのクロスネット化。
- ^ 持株会社化による分社後のCBCテレビに相当。
- ^ 当時はTBS系列。後に毎日放送とのネットチェンジでNETテレビ→テレビ朝日系列に移行。
- ^ 当時の放送エリアは岡山県のみ。
- ^ 当時の放送エリアは島根県のみ。
- ^ 当時はフジテレビ系列(この時点では組織としてはFNNのみ成立)とのクロスネット局(NETテレビとも正式ではないが系列に近い関係)で、放送エリアは鳥取県のみ。
- ^ 当時の放送エリアは香川県のみ。
- ^ 当時組織としてはニュース系列(NNN)のみが成立し、番組供給系列(NNS)は未成立だった。
出典
- ^ 山崎敬之『テレビアニメ魂』講談社、2005年、55頁。
- ^ 現・ユニバーサル ミュージック Virgin Music
- ^ ナレーションでは「家好き怪獣マイホ・ムーの巻」と読まれている。
関連項目
外部リンク
- 怪物くん(モノクロ版)DVD告知サイト(2010年6月28日時点のアーカイブ)
TBS系 日曜日19:30枠(不二家の時間) 【当番組までアニメ枠】 |
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
パーマン(第1作)
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怪物くん(第1作)
(1968年4月21日 - 1969年3月23日) |
青空にとび出せ!
※ここからドラマ |