「オズ・シリーズを基にした作品」の版間の差分
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: 原作者のボーム自身が製作に携わった1910年製作の[[サイレント映画]]。劇と映画が一体化したフィルムショーとして企画されたが、予想以上に莫大な財産を注ぎ込むことになったボームは翌年破産し、しばらくは「オズ」の続編に専念する事を余儀なくされる。またドロシーを演じた[[ビーブ・ダニエルズ]]は、後に[[サイレント映画]]の人気スターとなった。 |
: 原作者のボーム自身が製作に携わった1910年製作の[[サイレント映画]]。劇と映画が一体化したフィルムショーとして企画されたが、予想以上に莫大な財産を注ぎ込むことになったボームは翌年破産し、しばらくは「オズ」の続編に専念する事を余儀なくされる。またドロシーを演じた[[ビーブ・ダニエルズ]]は、後に[[サイレント映画]]の人気スターとなった。 |
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:1904から1905年にかけて雑誌に連載されたボーム作のイックスのジクシー女王(Queen Zixi of Ix)を原作とする映画。この時点で「オズ」とは無関係の内容だった。1914年にボーム自身が製作、監督はFarrell MacDonald。 |
:1904から1905年にかけて雑誌に連載されたボーム作のイックスのジクシー女王(Queen Zixi of Ix)を原作とする映画。この時点で「オズ」とは無関係の内容だった。1914年にボーム自身が製作、監督はFarrell MacDonald。 |
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: 1914年、ボームは自前の映画会社'''オズ・フイルム・カンパニー'''を設立し、「オズ・シリーズ」を数作映画化した。しかしまだ子供向け映画というジャンルが確立していなかった時代でもあり、1年足らずで頓挫している。 |
: 1914年、ボームは自前の映画会社'''オズ・フイルム・カンパニー'''を設立し、「オズ・シリーズ」を数作映画化した。しかしまだ子供向け映画というジャンルが確立していなかった時代でもあり、1年足らずで頓挫している。 |
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: 1925年のサイレント映画。内容は監督の[[ラリー・シモン]]の脚色によるところも大きく、シモンらが演じる2人の農夫が、成り行きからかかしとブリキ男に変装し、ドロシーをオズの国の女王に仕立てていくという、原作離れしたものになっている。 |
: 1925年のサイレント映画。内容は監督の[[ラリー・シモン]]の脚色によるところも大きく、シモンらが演じる2人の農夫が、成り行きからかかしとブリキ男に変装し、ドロシーをオズの国の女王に仕立てていくという、原作離れしたものになっている。 |
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: 1933年、テッド・エシュボーの作による短編アニメーション(当時のアニメーション作品はほとんどが短編である)。法的な問題がクリアにならず未公開作品となったが、白黒映画がカラーに転じるという1939年版オズの演出を先駆けて行ったことで、映画史に名を残している。オズの国に飛ばされたドロシーが住民の歓迎を受け、かかしとブリキ男と一緒にオズの大魔王の魔法ショウを楽しむという内容。 |
: 1933年、テッド・エシュボーの作による短編アニメーション(当時のアニメーション作品はほとんどが短編である)。法的な問題がクリアにならず未公開作品となったが、白黒映画がカラーに転じるという1939年版オズの演出を先駆けて行ったことで、映画史に名を残している。オズの国に飛ばされたドロシーが住民の歓迎を受け、かかしとブリキ男と一緒にオズの大魔王の魔法ショウを楽しむという内容。 |
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※ 以上の5作品は、DVD『オズの魔法使』3枚組エディションの特典映像としてDVD化されている。 |
※ 以上の5作品は、DVD『オズの魔法使』3枚組エディションの特典映像としてDVD化されている。 |
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: [[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]]の『[[白雪姫 (1937年の映画)|白雪姫]]』の大ヒットに触発され、1939年に[[メトロ・ゴールドウィン・メイヤー]]社が製作したファンタジー・ミュージカル。カンザスの物語をモノクロで描き、オズの国の物語を[[テクニカラー]]で描く演出が話題を呼んだ。[[エドガー・イップ・ハーバーグ]](作詞)と[[ハロルド・アーレン]](作曲)による挿入歌『[[虹の彼方に]]』がスタンダードナンバーとなるなど、現在も色あせない輝きを放っている。[[ヴィクター・フレミング]]監督。 |
: [[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]]の『[[白雪姫 (1937年の映画)|白雪姫]]』の大ヒットに触発され、1939年に[[メトロ・ゴールドウィン・メイヤー]]社が製作したファンタジー・ミュージカル。カンザスの物語をモノクロで描き、オズの国の物語を[[テクニカラー]]で描く演出が話題を呼んだ。[[エドガー・イップ・ハーバーグ]](作詞)と[[ハロルド・アーレン]](作曲)による挿入歌『[[虹の彼方に]]』がスタンダードナンバーとなるなど、現在も色あせない輝きを放っている。[[ヴィクター・フレミング]]監督。 |
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: 主役は本命の[[シャーリー・テンプル]]が起用されたが、MGMのプロデューサーの[[アーサー・フリード]]と面接をした際に当時11歳の国民的スターの彼女に対してセクハラ行為を行ったため、両社の関係が険悪になったが、この話は1988年にシャーリーが自伝で告白するまでは知られておらず、表向きの理由は20世紀フォックスの人気絶頂のグラマー女優の[[ジーン・ハーロー]]の急死など映画会社間の調整がつかなかったとされた。そしてすでにアーサーと13歳の頃から肉体関係を持っていた当時16歳の新人女優の[[ジュディ・ガーランド]]が起用された。ガーランドは実年齢より下の少女を、得意の歌唱力を武器に魅力的に演じきった。ブリキ男役だった[[バディ・イブセン]]がアルミのメイクの為に体調を崩して降板したのをはじめ、監督の交代が度重なるなど、製作は困難をきわめた。撮影の長引きで製作費は膨れ上がり、最終的に277万ドルに及んだ。 |
: 主役は本命の[[シャーリー・テンプル]]が起用されたが、MGMのプロデューサーの[[アーサー・フリード]]と面接をした際に当時11歳の国民的スターの彼女に対してセクハラ行為を行ったため、両社の関係が険悪になったが、この話は1988年にシャーリーが自伝で告白するまでは知られておらず、表向きの理由は20世紀フォックスの人気絶頂のグラマー女優の[[ジーン・ハーロー]]の急死など映画会社間の調整がつかなかったとされた。そしてすでにアーサーと13歳の頃から肉体関係を持っていた当時16歳の新人女優の[[ジュディ・ガーランド]]が起用された。ガーランドは実年齢より下の少女を、得意の歌唱力を武器に魅力的に演じきった。ブリキ男役だった[[バディ・イブセン]]がアルミのメイクの為に体調を崩して降板したのをはじめ、監督の交代が度重なるなど、製作は困難をきわめた。撮影の長引きで製作費は膨れ上がり、最終的に277万ドルに及んだ。 |
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: その割に興行成績は芳しくなかったが、これは大人料金の半額で観られる子供が観客層であったためであり、その後の再上映やテレビ放映を通じて、ファミリー映画の定番として大いにもてはやされることになった。 |
: その割に興行成績は芳しくなかったが、これは大人料金の半額で観られる子供が観客層であったためであり、その後の再上映やテレビ放映を通じて、ファミリー映画の定番として大いにもてはやされることになった。 |
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: [[アメリカ映画ベスト100|AFI's 100 Years... 100 Movies]]に6位、[[アメリカ映画ベスト100(10周年エディション)|10周年記念版]]に10位、[[ミュージカル映画ベスト|AFI's 100 Years of Musicals]]の3位を獲得している。更にOver the Rainbowが[[アメリカ映画主題歌ベスト100|AFI's 100 Years... 100 Songs]]の1位を獲得した。 |
: [[アメリカ映画ベスト100|AFI's 100 Years... 100 Movies]]に6位、[[アメリカ映画ベスト100(10周年エディション)|10周年記念版]]に10位、[[ミュージカル映画ベスト|AFI's 100 Years of Musicals]]の3位を獲得している。更にOver the Rainbowが[[アメリカ映画主題歌ベスト100|AFI's 100 Years... 100 Songs]]の1位を獲得した。 |
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: 1974年に[[ブロードウェイ]]で上演され、[[トニー賞]]7部門を受賞したミュージカルの1978年の映画化。舞台は現実、オズとも[[ニューヨーク]]市のイメージで構成され、[[マイケル・ジャクソン]]や[[レナ・ホーン]]をはじめオール黒人キャストで構成されるなど、内容は他の映画とは一線を画する。ドロシーの設定は11歳の女の子から24歳の女性教師となったが、演じた[[ダイアナ・ロス]]はさらに年長で当時34歳であった。[[サウンドトラック]]は評価されたものの、映画は批評、興行の両面で惨敗に終わった。ちなみに、マイケル・ジャクソンは音楽を担当していたクインシー・ジョーンズとこの時に出会い、マイケルのプロデューサーとして「スリラー」などの世界的な大ヒット作を共に製作していくこととなった。 |
: 1974年に[[ブロードウェイ]]で上演され、[[トニー賞]]7部門を受賞したミュージカルの1978年の映画化。舞台は現実、オズとも[[ニューヨーク]]市のイメージで構成され、[[マイケル・ジャクソン]]や[[レナ・ホーン]]をはじめオール黒人キャストで構成されるなど、内容は他の映画とは一線を画する。ドロシーの設定は11歳の女の子から24歳の女性教師となったが、演じた[[ダイアナ・ロス]]はさらに年長で当時34歳であった。[[サウンドトラック]]は評価されたものの、映画は批評、興行の両面で惨敗に終わった。ちなみに、マイケル・ジャクソンは音楽を担当していたクインシー・ジョーンズとこの時に出会い、マイケルのプロデューサーとして「スリラー」などの世界的な大ヒット作を共に製作していくこととなった。 |
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: 1986年の[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]]製作映画。上記『オズの魔法使』の制作関係者の了解を取っていない非公式な続編([[:en:Informal sequel|unofficial sequel]])。「オズの虹の国」と「オズのオズマ姫」を原作にしている。[[ゲイリー・カーツ]]製作総指揮、[[ウォルター・マーチ]]監督、[[フェアルザ・バルク]]主演。 [[アニマトロニクス]]や[[モーション・コントロール・カメラ]]、[[ストップモーション・アニメーション]]など当時最新鋭の[[SFX]]技術を駆使してオズの国の住人たちをリアルに再現したファンタジー大作。 |
: 1986年の[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]]製作映画。上記『オズの魔法使』の制作関係者の了解を取っていない非公式な続編([[:en:Informal sequel|unofficial sequel]])。「オズの虹の国」と「オズのオズマ姫」を原作にしている。[[ゲイリー・カーツ]]製作総指揮、[[ウォルター・マーチ]]監督、[[フェアルザ・バルク]]主演。 [[アニマトロニクス]]や[[モーション・コントロール・カメラ]]、[[ストップモーション・アニメーション]]など当時最新鋭の[[SFX]]技術を駆使してオズの国の住人たちをリアルに再現したファンタジー大作。 |
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: 2013年公開の[[サム・ライミ]]監督による映像化作品。配給は[[ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ]]。 |
: 2013年公開の[[サム・ライミ]]監督による映像化作品。配給は[[ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ]]。 |
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: 2014年公開の映像化作品。監督は[[ダニエル・サンピエール]]と[[ウィル・フィン]]。配給は[[ファインフィルムズ]]。ボームの曾孫である[[ロジャー・スタントン・ボーム]]による「ドロシー・オブ・オズ」を原作にしている。 |
: 2014年公開の映像化作品。監督は[[ダニエル・サンピエール]]と[[ウィル・フィン]]。配給は[[ファインフィルムズ]]。ボームの曾孫である[[ロジャー・スタントン・ボーム]]による「ドロシー・オブ・オズ」を原作にしている。 |
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* [[オズの魔法使い (テレビアニメ)|オズの魔法使い]] - 本作を原作としたテレビアニメ作品が1986年10月6日から1987年9月28日にかけて、[[テレビ東京]]系で放映された。全52話。 |
* [[オズの魔法使い (テレビアニメ)|オズの魔法使い]] - 本作を原作としたテレビアニメ作品が1986年10月6日から1987年9月28日にかけて、[[テレビ東京]]系で放映された。全52話。 |
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* [[スペースオズの冒険]] (1992) |
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:[[チャーリー・スモールス]]の作詞・作曲、[[ウィリアム・F・ブラウン]]の脚本によるミュージカル。1974年10月に[[ボルチモア]]にて初演、1975年1月にマジェスティック劇場にて[[ブロードウェイ]]初演<ref name="amon">{{Cite web|url=http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2012/05/24_03.php|title=宮本亜門演出のミュージカル『ウィズ-オズの魔法使い-』が今秋上演 ドロシー役はAKBプロジェクト全メンバーからオーディションで選出|publisher=シアターガイド|date=2012-05-24|accessdate=2015-01-13}}</ref>。『オズの魔法使い』を原作として、アフリカ系のキャストのみにて上演。1975年の[[トニー賞 ミュージカル作品賞|ミュージカル作品賞]]含む[[トニー賞]]7部門を受賞した。1978年に映画化。 |
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:日本では『'''ウィズ〜オズの魔法使い〜'''』と題して、[[宮本亜門]]が翻訳演出、[[増田セバスチャン]]が美術監修、[[仲宗根梨乃]]が振付を担当し、2012年と2015年に公演<ref name="amon"/>。 |
:日本では『'''ウィズ〜オズの魔法使い〜'''』と題して、[[宮本亜門]]が翻訳演出、[[増田セバスチャン]]が美術監修、[[仲宗根梨乃]]が振付を担当し、2012年と2015年に公演<ref name="amon"/>。 |
2017年8月28日 (月) 13:38時点における版
オズの魔法使い (The Wonderful Wizard of Oz ) は、1900年にライマン・フランク・ボームによる小説。多くの派生作品を生み、最も有名なものは1939年の映画『オズの魔法使』で、ジュディ・ガーランドが主演した。パントマイムやアマチュア演劇などでも演じられている。
映画
- The Wonderful Wizard of Oz
- 原作者のボーム自身が製作に携わった1910年製作のサイレント映画。劇と映画が一体化したフィルムショーとして企画されたが、予想以上に莫大な財産を注ぎ込むことになったボームは翌年破産し、しばらくは「オズ」の続編に専念する事を余儀なくされる。またドロシーを演じたビーブ・ダニエルズは、後にサイレント映画の人気スターとなった。
- The Magic Cloak of Oz
- 1904から1905年にかけて雑誌に連載されたボーム作のイックスのジクシー女王(Queen Zixi of Ix)を原作とする映画。この時点で「オズ」とは無関係の内容だった。1914年にボーム自身が製作、監督はFarrell MacDonald。
- The Scarecrow of Oz
- 1914年、ボームは自前の映画会社オズ・フイルム・カンパニーを設立し、「オズ・シリーズ」を数作映画化した。しかしまだ子供向け映画というジャンルが確立していなかった時代でもあり、1年足らずで頓挫している。
- 笑国万歳(Wizard of Oz )
- 1925年のサイレント映画。内容は監督のラリー・シモンの脚色によるところも大きく、シモンらが演じる2人の農夫が、成り行きからかかしとブリキ男に変装し、ドロシーをオズの国の女王に仕立てていくという、原作離れしたものになっている。
- The Wizard of Oz
- 1933年、テッド・エシュボーの作による短編アニメーション(当時のアニメーション作品はほとんどが短編である)。法的な問題がクリアにならず未公開作品となったが、白黒映画がカラーに転じるという1939年版オズの演出を先駆けて行ったことで、映画史に名を残している。オズの国に飛ばされたドロシーが住民の歓迎を受け、かかしとブリキ男と一緒にオズの大魔王の魔法ショウを楽しむという内容。
※ 以上の5作品は、DVD『オズの魔法使』3枚組エディションの特典映像としてDVD化されている。
- オズの魔法使(The Wizard of Oz )
- ディズニーの『白雪姫』の大ヒットに触発され、1939年にメトロ・ゴールドウィン・メイヤー社が製作したファンタジー・ミュージカル。カンザスの物語をモノクロで描き、オズの国の物語をテクニカラーで描く演出が話題を呼んだ。エドガー・イップ・ハーバーグ(作詞)とハロルド・アーレン(作曲)による挿入歌『虹の彼方に』がスタンダードナンバーとなるなど、現在も色あせない輝きを放っている。ヴィクター・フレミング監督。
- 主役は本命のシャーリー・テンプルが起用されたが、MGMのプロデューサーのアーサー・フリードと面接をした際に当時11歳の国民的スターの彼女に対してセクハラ行為を行ったため、両社の関係が険悪になったが、この話は1988年にシャーリーが自伝で告白するまでは知られておらず、表向きの理由は20世紀フォックスの人気絶頂のグラマー女優のジーン・ハーローの急死など映画会社間の調整がつかなかったとされた。そしてすでにアーサーと13歳の頃から肉体関係を持っていた当時16歳の新人女優のジュディ・ガーランドが起用された。ガーランドは実年齢より下の少女を、得意の歌唱力を武器に魅力的に演じきった。ブリキ男役だったバディ・イブセンがアルミのメイクの為に体調を崩して降板したのをはじめ、監督の交代が度重なるなど、製作は困難をきわめた。撮影の長引きで製作費は膨れ上がり、最終的に277万ドルに及んだ。
- その割に興行成績は芳しくなかったが、これは大人料金の半額で観られる子供が観客層であったためであり、その後の再上映やテレビ放映を通じて、ファミリー映画の定番として大いにもてはやされることになった。
- AFI's 100 Years... 100 Moviesに6位、10周年記念版に10位、AFI's 100 Years of Musicalsの3位を獲得している。更にOver the RainbowがAFI's 100 Years... 100 Songsの1位を獲得した。
- ウィズ(The Wiz )
- 1974年にブロードウェイで上演され、トニー賞7部門を受賞したミュージカルの1978年の映画化。舞台は現実、オズともニューヨーク市のイメージで構成され、マイケル・ジャクソンやレナ・ホーンをはじめオール黒人キャストで構成されるなど、内容は他の映画とは一線を画する。ドロシーの設定は11歳の女の子から24歳の女性教師となったが、演じたダイアナ・ロスはさらに年長で当時34歳であった。サウンドトラックは評価されたものの、映画は批評、興行の両面で惨敗に終わった。ちなみに、マイケル・ジャクソンは音楽を担当していたクインシー・ジョーンズとこの時に出会い、マイケルのプロデューサーとして「スリラー」などの世界的な大ヒット作を共に製作していくこととなった。
- オズ(Return to Oz )
- 1986年のディズニー製作映画。上記『オズの魔法使』の制作関係者の了解を取っていない非公式な続編(unofficial sequel)。「オズの虹の国」と「オズのオズマ姫」を原作にしている。ゲイリー・カーツ製作総指揮、ウォルター・マーチ監督、フェアルザ・バルク主演。 アニマトロニクスやモーション・コントロール・カメラ、ストップモーション・アニメーションなど当時最新鋭のSFX技術を駆使してオズの国の住人たちをリアルに再現したファンタジー大作。
- オズ はじまりの戦い(Oz the Great and Powerful )
- 2013年公開のサム・ライミ監督による映像化作品。配給はウォルト・ディズニー・ピクチャーズ。
- オズ めざせ! エメラルドの国へ(Legends of Oz: Dorothy's Return)
- 2014年公開の映像化作品。監督はダニエル・サンピエールとウィル・フィン。配給はファインフィルムズ。ボームの曾孫であるロジャー・スタントン・ボームによる「ドロシー・オブ・オズ」を原作にしている。
TVドラマ
- オズの虹の国(The Land of Oz)
- 1960年にアメリカのテレビで放映された「シャーリー・テンプル・シアター」シリーズの1回目のエピソードとして放映。アメリカで放映された最初期のカラー放送の一つである。日本でも1961年(昭和36年)にNHKで放映された。日本では黒白の画面で放映された。シャーリー・テンプルがオズマ姫と少年チップを演じていた。
オズの魔法使い ↓ 立体テレビ・オズの魔法使い | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | ライマン・フランク・ボーム(『オズの魔法使い』) |
脚本 | 汀浩ほか |
監督 | 近藤久也ほか |
監修 | 寺山修司 |
出演者 |
シェリー 佐藤博 高見映 常田富士男 山崎唯 千石規子 天本英世 辻村真人 |
エンディング | 『虹の彼方に』(シェリー) |
製作 | |
制作 | 日本テレビ、テレビマンユニオン |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1974年10月5日 - 1975年3月29日 |
放送時間 | 土曜19:30 - 20:00 |
放送枠 | 日本テレビ土曜7時30分枠連続ドラマ |
放送分 | 30分 |
回数 | 26 |
特記事項: HONDA一社提供。 第5話より立体映像を取り入れる。 |
ドラマ |
- オズの魔法使い
- 1974年10月5日から1975年3月29日(午後7時30分 - 8時)にかけて日本テレビ系で放映していたテレビドラマ。全26話。HONDA一社提供。
- 第5話より番組中数分間、赤と緑の色眼鏡を使う立体映像を取り入れていた[1]。トトは原作の犬からネズミに変更されて山崎唯が声を担当していることから、山崎が主演していた人形劇『トッポ・ジージョ』を意識していたものではないかと指摘されている[1]。
- エンディング曲は『虹の彼方に』を採用。主演のシェリーが歌っていたが、オリジナルとは違い、アップテンポで現代風な歌詞と編曲(山本直純による)になっていた。
- なお放送継続中は、月刊誌『テレビランド』(徳間書店)に秋津わたる(細井雄二)によってコミカライズ版が連載された。
- スタッフ[1]
- キャスト
日本テレビ系列 土曜19時台後半枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
- オズの魔法使い (The Witches of Oz)
- 2012年にアメリカで製作されたテレビ映画。クリストファー・ロイドがオズ役で出演している。
TV人形劇
- マペットのオズの魔法使い(The Muppets' Wizard of Oz)
TVアニメ
- まんが世界昔ばなし(TBS系 - 1978年5月3日-5月17日 全3回)に登場。
- オズの魔法使い - 本作を原作としたテレビアニメ作品が1986年10月6日から1987年9月28日にかけて、テレビ東京系で放映された。全52話。
- スペースオズの冒険 (1992)
- オズ・キッズ (The Oz Kids) (1995)
ミュージカル
- ザ・ウィズ(The Wiz: The Super Soul Musical "Wonderful Wizard of Oz" )
- チャーリー・スモールスの作詞・作曲、ウィリアム・F・ブラウンの脚本によるミュージカル。1974年10月にボルチモアにて初演、1975年1月にマジェスティック劇場にてブロードウェイ初演[2]。『オズの魔法使い』を原作として、アフリカ系のキャストのみにて上演。1975年のミュージカル作品賞含むトニー賞7部門を受賞した。1978年に映画化。
- 日本では『ウィズ〜オズの魔法使い〜』と題して、宮本亜門が翻訳演出、増田セバスチャンが美術監修、仲宗根梨乃が振付を担当し、2012年と2015年に公演[2]。
2012年 | 2015年 | |
---|---|---|
ドロシー | 増田有華 | 梅田彩佳 田野優花 |
カカシ | ISSA | 佐賀龍彦 |
ブリキ男 | 良知真次 | 施鐘泰(JONTE) |
弱虫ライオン | エハラマサヒロ | |
西の悪い魔女 イヴーリン |
森公美子 | 岡本知高 阿知波悟美 |
南の善い魔女 グリンダ |
小柳ゆき | |
北の善い魔女 アダパール |
瀬戸カトリーヌ | |
黄色い道の案内人 | ジョンテ・モーニング | 仲宗根梨乃 |
エメラルドシティの門番 | 吉田メタル | |
ウィズ | 陣内孝則 |
- ウィケッド (Wicked)
- 本作の前日談として作られたミュージカル。2003年10月30日にニューヨークのガーシュイン劇場で初演。西の悪い魔女・エルファバと南の良い魔女・グリンダの知られざる友情を描いている。
- 日本では劇団四季によって『ウィキッド』と題して2006年より上演されている。
- 新宿コマ劇場 ファミリーミュージカル
- 新宿コマ劇場ではファミリーミュージカルとして、たびたび公演された。
- 1989年は『SFX-OZ』、2000年は『新 オズの魔法使い』として公演されており、『新 オズの魔法使い』は「再春館製薬ファミリーミュージカル」だった。
- 1939年の映画『オズの魔法使』同様の二役設定で「西の国の悪い魔女」とカンザスの隣人の意地悪なガルチ、他のオズの国の住人とガンザスの人々を同じ役者が演じる。
公演期間 | 演出 | 翻訳・訳詞 | ドロシー | カカシ ハンク |
ライオン ジーク |
ブリキマン ヒッコリー |
門番 ヘンリーおじさん |
グリンダ エムおばさん |
西の国の悪い魔女 ガルチさん |
オズの大魔王 マーベル教授 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1989年4月2日〜同年5月5日 | 鵜山仁 | 早川保清 | 早見優 | 尾藤イサオ | 渋谷哲平 | 中丸新将 | ? | 衣通真由美 | 今陽子 | 熊倉一雄 |
1990年8月2日〜同年8月29日 | ? | ? | ||||||||
1991年8月2日〜同年8月29日 | ? | ? | ||||||||
1992年8月2日〜同年8月30日 | 黒田アーサー | ? | ? | |||||||
1993年8月2日〜同年8月29日 | 尾藤イサオ | ? | ? | |||||||
1994年8月2日〜同年8月29日 | ? | ? | ||||||||
1998年8月2日〜同年8月29日 | 鵜山仁 | 安達祐実 | 沖田浩之 | 花王おさむ | 犬塚弘 | 寿ひずる | 渡辺文雄 | |||
1999年8月1日〜同年8月29日 | 黒田アーサー | 大森うたえもん | 高品剛 | |||||||
2000年8月4日〜同年8月30日 | 井上純一 | 石川禅 | 清水明彦 | 佐山陽規 | 田中利花 | 松本梨香 | 小野ヤスシ |
ゲーム
- ルングルング オズの魔法使い〜Another World〜
- アフェクト開発・販売のPlayStation用アドベンチャーゲーム。原作シリーズ14作の要素を、物語随所に散りばめている。
- OZ -オズ-
- コナミ開発・販売のPlayStation 2用アクションゲーム。基本的な世界観やキャラクターなどの設定が本作をモチーフにした物である。
- RIZ-ZOAWD(リゾード)
- メディア・ビジョンエンタテインメント開発、ディースリー・パブリッシャー販売のニンテンドーDS用ロールプレイングゲーム。オズの魔法使いを原作としており、物語の大筋は原作同様であるが、オズと敵対する魔女の数が4人になったり、「方角」ではなく「季節」で魔女を分類したりと、一部に独自の解釈が加えられている。
- 月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.
- EX-ONE発売の18禁恋愛アドベンチャーゲーム。登場キャラクターなどの設定が本作をモチーフにしたものである。
二次創作
本作を原案として、他作の登場人物の世界に置き換えたり全く別の世界観を持つ物語が、前述以外にもいくつか作られている。ここでは比較的知名度の高いシリーズ作品に取り込まれた例を挙げるものとする。
- トムとジェリー オズの魔法使い
- 2011年に作られた、トムとジェリーが児童文学等の世界で活躍するOVAシリーズの一つ。シリーズ同様にトムとジェリーがオズの世界の普通の存在としてドロシー達と共に暮らす設定で、ドロシー達の冒険において重要な役割を占めている。
- 魔法戦隊マジレンジャー
- 2005年に日本で作られた特撮TVドラマ。キャラクター設定上主人公となる一家は本作をモチーフ[3]としている。