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「吸入剤」の版間の差分

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== 脚注 ==
== 脚注 ==

2016年11月29日 (火) 00:48時点における版

吸入剤(きゅうにゅうざい)は、口から吸い込むことで体内に薬物を投与する剤形。インヘラー(inhaler、puffer)やネブライザーなどのデバイス(器具)を用いる。主なものに、気管支喘息治療薬、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬、インフルエンザ治療薬のリレンザがある。

口腔内やのどへの吸着を防ぎ、決まった量を正しく投与するためには、吸入器具を適切に設計する必要があり、MDI(metered dose inhaler、定量噴霧吸入器)などが採用されている。


分類

エアロゾル製剤(MDI)

最も一般的な吸入剤は、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI: pressurized metered dose inhaler)によって吸入されるエアロゾル製剤である。薬物は、容器(ボンベ)の中に液剤または懸濁剤の形で入っていて、容器を押すことで定められた量の薬剤をエアロゾルにして噴出し、吸入する。吸入手技が難しい場合は、吸入用補助器具(スペーサー)を製剤と口の間に入れる。喘息の発作をすぐに止める薬などに用いられる。 使い方は、まず容器をよく振り、息をすべて吐き出す。マウスピースを口の中に入れ、ゆっくり吸い込みながら容器の底を強く1回押す。 エアロゾル状の薬剤が肺の中に入っていくように息を吸い続け、さらに気管支にいきわたるよう、5秒ほど息を止める。

ドライパウダー製剤(DPI)

ドライパウダー吸入器によって吸入する粉末製剤(DPI: dry powder inhaler)は、日本では2000年頃から普及しはじめた。ディスカス、ロタディスク、エリプタといった吸入器を用いる。エアロゾルとは異なり、自分の力で吸い込む必要があるため、喘息発作時に用いる治療薬には向いていない。ステロイド単剤や、ステロイドとβ2作動薬との合剤がある。

  • ディスカス - 円盤型の装置に粉末の製剤が充填されており、水平に持った容器を回しながらカバーを開けることで、1回分の吸入準備ができる吸入器。カウンターで残り吸入回数がわかる。
  • ロタディスク - 粉末の製剤が入ったディスクに穴をあけ、1回分の吸入準備をしてから吸入する吸入器。操作の手数は多いが、ディスクを目視することで残量がわかる。
  • エリプタ - 容器のふたを開けることで1回分の吸入準備ができる新しいタイプの吸入器[1]。カウンターで残り吸入回数がわかる。

ネブライザー

ネブライザーを用いて薬剤を霧状にし噴霧し吸入するための、液状の薬剤。

脚注

  1. ^ 新吸入デバイスのピットホール:エリプタ編 - 2015年1月30日、日経メディカル

関連項目

外部リンク