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「ホソクワガタ属」の版間の差分

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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* むし社 - 『月刊むし』No.390(2003年8月号)クワガタ特集号15「南米のホソクワガタ属について」 馬場勝
* むし社 - 『月刊むし』No.390(2003年8月号)クワガタ特集号15「南米のホソクワガタ属について」 馬場勝
* [[学研]] - 『学研の図鑑 カブトムシ・クワガタムシ』 ISBN4-05-500421-4
* [[学研]] - 『学研の図鑑 カブトムシ・クワガタムシ』 ISBN 4-05-500421-4
* Lüderwaldt H. (1935) Monographia dos Lucanideos brasileiros. Revista do Museu Paulista, Universidade de Sao Paulo (Brasil), 19: 447-574
* Lüderwaldt H. (1935) Monographia dos Lucanideos brasileiros. Revista do Museu Paulista, Universidade de Sao Paulo (Brasil), 19: 447-574
* Grossi,2009 Description of two new species of Leptinopterus Hope with notes on the taxonomy and natural history of the genus: Zootaxa 2172:32-44
* Grossi,2009 Description of two new species of Leptinopterus Hope with notes on the taxonomy and natural history of the genus: Zootaxa 2172:32-44

2016年11月15日 (火) 17:24時点における版

ホソクワガタ属
ティビアリスホソクワガタ(ブラジル産)
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: 甲虫目 Coleoptera
亜目 : カブトムシ亜目 Polyphaga
上科 : コガネムシ上科 Scarabaeoidea
: クワガタムシ科 Lucanidae
: ホソクワガタ属 Leptinopterus
学名
Leptinopterus Hope1838
シノニム

Psalicerus Dejean, 1833

本文参照

ホソクワガタ属(ほそくわがたぞく、Leptinopterus)は、昆虫綱甲虫目クワガタムシ科に属する分類群。

特徴

南米ブラジルを中心に生息するクワガタムシ類で、和名通り細身の外観はノコギリクワガタ属に似ており、小型個体の顎形状もノコギリクワガタ類の小型個体に類似する。しかし、遥かに小型で、大きくても最大5cm程度までという小型の種類。

東南アジアに比べ、南米のクワガタムシ類はやや貧弱な具合なのは本属にも伺えるが、チリクワガタ属と並んで南米を代表するグループで、約27種程になる。

大顎は比較的整った姿をしているが、左右の顎が非対照で、片側だけ内歯が生えていたり、その内歯が反対より大きかったりと、少々歪なところがある。成虫はノコギリクワガタ類に似ているが、幼虫はツヤクワガタ属に似ている[1]

生態

体が小さいことと、南米のクワガタムシの研究が進んでいないことからあまりよく判っていない。日本へ輸入されることも少なく、殆どが標本で、生きた虫が入ることは少なく、一般にはあまり目にかかることはない。 夜間に活動する種は少なく、殆どの種は早朝の新芽に集まる。10月から翌年の4月まで活動する。

種類

ティビアリスホソクワガタ
ホソクワガタ - Leptinopterus femoratus
フェモラトゥスホソクワガタともいうホソクワガタ類の代表種。体表は黒で符節根元がオレンジ色。前翅の表面に金色の毛がある。体長15~34mmほど。大アゴは左右非対称。サンパウロ州、ミナスジェライス州、リオデジャネイロ州、バイア州に広く分布する。
ティビアリスホソクワガタ - Leptinopterus tibialis
赤い前半部と、オレンジの翅が特徴の美麗種。体長は前種とさして変わらない。大アゴは左右非対称。サンタカタリナ州、パラナ州、サンパウロ州に分布。
クロモンホソクワガタ - Leptinopterus v-nigrum
大きさは前二種とさほど変わらないが、学名が示すように、後ろ翅中央の赤い体色を、両側の黄色い模様がV字状に入る事で、ブイニグルムホソクワガタとも呼ばれる。リオデジャネイロ州、サンパウロ州に分布し、ミナスジェライス州では黒斑が消えた型が分布する。
エレガンスホソクワガタ - Leptinopterus Elegans
よく調べられていない種。
イベックスホソクワガタ - Leptinopterus Ibex
体色はツヤ消しのくすんだ赤色。体長最大40mm以上になり、アスタコイデスノコギリクワガタをずんぐりとさせ、小型化させたような形状の種。リオデジャネイロ州に分布する。
フライホソクワガタ - Leptinopterus fryi
ホソクワガタ属中最大で、50mm以上の大きさになる。体色は黒で、その黒い体表に薄い金色の毛が生えているので、コフキホソクワガタとも呼ばれる。リオデジャネイロ州に分布する。
アフィニスホソクワガタ - Leptinopterus affinis
クロモンホソクワガタのように、黄色い後ろ翅中央にV字状の模様が入る。サンタカタリナ州に分布する小型の種。
ニティドゥスホソクワガタ - Leptinopterus nitidus
よく似るアフィニスホソクワガタに比べて、若干ツヤ消しになり、体表に薄い体毛が生える。パラナ州に分布する、ホソクワガタ属最小の種。
グラキリスホソクワガタ - Leptinopterus gracilis
黒色で翅は黄色い、胸に薄い体毛が生える。古い文献では大アゴが左右非対称のグループに含まれている。サンタカタリナ州に分布する。
グラキリペスホソクワガタ - Leptinopterus gracilipes
黒色で翅は黄色い、胸に薄い体毛が生える。グラキリスホソクワガタとは大アゴの形に違いがある。サンパウロ州、サンタカタリナ州に分布する。
スチュラリスホソクワガタ - Leptinopterus suturalis
グラキリスホソクワガタによく似るが、黒色で頭と胸の間に顕著な体毛が生え、翅に薄い体毛が生える。大アゴは左右非対称。サンパウロ州に分布する。
イピガンエンシスホソクワガタ - Leptinopterus ypirangensis
グラキリペスホソクワガタによく似るが、黒い体色の種で、体表に体毛が生える。大アゴは左右非対称。サンパウロ州、サンタカタリナ州に分布する。
エリトロクネムスホソクワガタ - Leptinopterus erythrocnemus
形態はティビアリスホソクワガタによく似ているが、体色は黒色で、脚はオレンジ色。リオグランデドスル州、サンパウロ州に分布する。
アシュケトゥスホソクワガタ - Leptinopterus asketus
40mm近くなり、ホソクワガタ属では大型になる。黒い体色の種で、体表に体毛が生える。パラナ州に分布する。
アッシミリスホソクワガタ - Leptinopterus assimilis
グラキリペスホソクワガタによく似るが、大アゴは左右対称で、体毛を欠く。大きくなると大アゴに四葉状の内突起がある。パラナ州に分布する。
コンストリクティコリスホソクワガタ - Leptinopterus constricticollis
体色は全体に明るく、翅は黄白色で美麗種。ティビアリスホソクワガタによく似るが、大アゴは左右対称になる。リオデジャネイロ州に分布する。
ニグロティビアリスホソクワガタ - Leptinopterus nigrotibialis
よく調べられていない種。
ペリトマルギナトゥスホソクワガタ - Leptinopterus pellitomarginatus
よく調べられていない種。
プンクティコリスホソクワガタ - Leptinopterus puncticollis
よく調べられていない種。
ヴェスティトゥスホソクワガタ - Leptinopterus vestitus
よく調べられていない種。
マザマホソクワガタ - Leptinopterus mazama
よく調べられていない種。
メラナリウスホソクワガタ - Leptinopterus melanarius
体色はツヤ消しの黒色。大アゴ中央部に一対の突起がある。サンタカタリナ州、パラナ州に分布する。
ロブストゥスホソクワガタ - Leptinopterus robustus
メラナリウスホソクワガタによく似るが大アゴ中央部に一対の突起は出ない。エスピリトサント州に分布する。
イナハラホソクワガタ - Leptinopterus inaharai
ロブストゥスホソクワガタによく似るが、あまり調べられていない種。日本人で最初に世界のクワガタ蒐集を精力的に行った稲原延夫氏に献名された。バイア州に分布するとされる。
パラネンシスホソクワガタ - Leptinopterus paranensis
黒色の種で、大アゴが細い。40mm近く大きくなり、ホソクワガタ属では大きい種。アフリカのサバゲノコギリクワガタを黒くして、小型化させたような形態となる。雌は少し青黒くなる。パラナ州、リオグランデドスル州に分布する。
ビコロールホソクワガタ - Leptinopterus bicolor
前半身は茶色で、翅は黄色になる。翅にはうっすらとV字状の模様が入るものが多く観られる。大アゴにうねりがあり特徴的で、基部付近に一対の突起を備える。リオデジャネイロ州でイベックスホソクワガタと同所的に分布する。
フラテルヌスホソクワガタ - Leptinopterus fraternus
ビコロールホソクワガタの小型によく似る。
ブルマイスターホソクワガタ - Leptinopterus burmeisteri
ビコロールホソクワガタによく似るが、大アゴ基部付近にある突起が、大アゴ中央部にあることで見分けられる。翅にV字状の模様が入らない。サンパウロ州に分布する。
コンシミリスホソクワガタ - Leptinopterus consimilis
よく調べられていない種。
アトラメンタリウスホソクワガタ - Leptinopterus atramentarius
よく調べられていない種。重要な模式標本(TYPE標本)が、戦時中にドイツのハノーバー博物館が爆撃された際に焼失しているため、種の再確認が不可能である。

脚注

  1. ^ http://masizimi.blog5.fc2.com/blog-date-200905.html

参考文献

  • むし社 - 『月刊むし』No.390(2003年8月号)クワガタ特集号15「南米のホソクワガタ属について」 馬場勝
  • 学研 - 『学研の図鑑 カブトムシ・クワガタムシ』 ISBN 4-05-500421-4
  • Lüderwaldt H. (1935) Monographia dos Lucanideos brasileiros. Revista do Museu Paulista, Universidade de Sao Paulo (Brasil), 19: 447-574
  • Grossi,2009 Description of two new species of Leptinopterus Hope with notes on the taxonomy and natural history of the genus: Zootaxa 2172:32-44
  • Krajcik M.(2001) Lucanidae of the world. Catalogue. Part 1. Checklist of the Stag Beetles of the World (Coleoptera: Lucanidae). Krajcik M. Ed.,