「久米小百合」の版間の差分
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2016年11月10日 (木) 17:09時点における版
久米 小百合 | |
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出生名 | 久保田 小百合 |
別名 | 久保田 早紀 |
生誕 | 1958年5月11日(66歳) |
出身地 | 日本・東京都国立市 |
学歴 | 共立女子第二中学校・高等学校~共立女子短期大学文科国語卒業 |
ジャンル | 教会音楽、歌謡曲(ニューミュージック) |
職業 | 歌手、作曲家、作詞家 |
担当楽器 | 歌、キーボード(ピアノ) |
活動期間 | 1979年 - 現在 |
公式サイト | http://www.missionphotos.info/ |
久米 小百合(くめ さゆり、旧姓:久保田(くぼた)、 1958年5月11日 - )は、日本のキリスト教音楽家、日本バプテスト連盟加盟教会の教会員である。東京バプテスト神学校神学科修了[1]。
シンガーソングライター、久保田 早紀(くぼた さき)としても、よく知られている。
来歴・人物
母親の意向で、4歳からクラシックピアノを習い始めた。本人はそれほど熱中できず、小学校高学年になると、日本のフォークソングや歌謡曲、ビートルズなどを好んで聴き演奏するようになり、中学生になると、母の許可を得てレッスンに通うのをやめる。
中学校の同級生男子3人組が、当時人気だった「ガロ」のコピーバンドを始めると、キーボード担当として誘われ、文化祭などで演奏を披露した。
松任谷由実や矢野顕子に憧れ、自作の曲を書き溜めていた[2]。当時、父親が仕事でイランに赴いており、現地で人気の女性アーティストのカセットテープをよく買って来てくれていた。中近東独特のそれらの音楽を聴いていたことが、異国情緒をともなう音楽性を養うことにつながった[3]。
共立女子第二中学校・高等学校を経て、共立女子短期大学文学科に入学。在学中の1978年、ミス・セブンティーンコンテストに応募する条件として、CBSソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)に自分の歌を録音したカセットテープを送り、一次審査に合格する(同大会には松田聖子も参加していた)。なお本人は『ミス・セブンティーンコンテスト』は主にアイドル対象のオーディションとは知らず、人前で歌う勇気が無かったことから、レコード会社の人に聴いてもらえればという目的で応募したという。なお、二次の水着審査は固辞したが、その代わりとして東京・六本木のCBSソニースタジオで弾き語りを披露することになり、そこでディレクターの金子文枝に出会う[2]。
金子の指導の下、デビューを目指し、当時八王子市にあった実家から、23区内の短大とCBSソニーに通う日々を送る。中央線に乗車中、曲や詞を考えることが多く、のちのデビュー曲『異邦人』は八王子付近で作ったとコメントしている[2]。
金子からは「自分としての曲や詞を見つけていこう」と言われており、自分には何が有るかと思い返したところ、父からもらったイランのアーティストの音楽テープを思い出し、また金子から「ポルトガルの演歌とも呼ばれるファドの世界が合うと思う」と勧められ、ファド歌手のアマリア・ロドリゲスの歌を聴くようになった[2]。
1979年に短大を卒業すると、その年のうちに三洋電機がタイアップに付いてデビューが決まる。
デビュー曲の候補には『白い朝』、『夢飛行[4]』、『25時[5]』の3曲があり、『白い朝』はゆったりとした感じの曲だった。三洋電機の意向により『白い朝』に決定した後、CM映像がアフガニスタンで撮影されたことや、当時流行していたエーゲ海・地中海などの異国情緒などが意識されて、歌詞・曲ともに大幅なアレンジが施された。そして最終的に、音楽プロデューサー・酒井政利の判断で『異邦人』と改題され、「久保田早紀」のアーティスト名で、1979年10月1日にレコードデビューした[2]。なお、『異邦人』には「シルクロードのテーマ」というサブタイトルが付されている。
タイアップされたカラーテレビのCMが放送されるにつれ、そのオリエンタルで神秘的な曲調や歌声に注目が集まり、じわじわと売り上げを伸ばしてブレイク。12月13日に、「ザ・ベストテン」に第5位で初登場した際にはその美貌にも注目が集まる。12月27日には第1位を獲得、1980年1月17日まで3週間連続(正月休みを挟み実質4週)で1位の座に留まり、その後3月6日まで12週の長きにわたり連続ベストテン入りする大ヒットとなった。同年12月に発表したファーストアルバム『夢がたり』もヒットし、一躍話題のニューミュージック歌手となる。
2作目のアルバム『天界』(1980年6月)では、引き続き得意のオリエンタル・エキゾチック路線を狙う。
3作目のアルバム『サウダーデ』(1980年11月)では、ファドへの憧憬から現地レコーディングを敢行し、前半の5曲(LP盤のA面)は、ファドミュージシャンたちの演奏をバックにしたポルトガル録音版となっている。
子供の頃に日曜学校に通うなど、キリスト教に親しむ環境はあったが、ポルトガルでのレコーディングから帰って来ると「もう一度教会に通ってみたい」と思うようになったという。
1981年の『オレンジ・エアメール・スペシャル』は、これまでとは曲調をがらりと変えた、夏らしいポップな曲で、キリンオレンジのCMにも採用された。
同年、めじろ台のキリスト教会でプロテスタントのバプテスマ(浸礼での洗礼)を受ける。
その後はヨーロピアン調の曲なども手がけ、シンガーソングライターとしての活動を続けたが、「異邦人の久保田早紀」のイメージはぬぐえず、デビュー時のインパクトに勝る活動はできなかった。
「久保田早紀としてはもう十分に活動した」との思いもあり、音楽家の久米大作との結婚をきっかけとして、1984年11月26日東京・九段会館でのフェアウェルコンサートを最後に芸能界を引退。商業音楽活動を中止する。
その後ほぼ間をおかず、クリスチャンのミュージック・ミッショナリー[1](教会音楽家、音楽伝道者、音楽宣教師)として、本名の久米小百合(あるいは、ひらがなの「くめさゆり」名義)で音楽活動等を行うようになった。各地のキリスト教会等で教会音楽とアートを融合させたコンサートや、講演会、交流会を行うなど、活動を続けている。
デビュー曲の 『異邦人』は、その後もたびたびCMソングに起用され、2003年には三洋電機のCMに再起用された。また、数多くのミュージシャンにカバーされるなど、長く歌い継がれる曲となっている。
2007年、パワー・フォー・リビングのCMに出演。このCMは全国多くの地域で放映され、20年以上の時を経てメディアに姿を現すこととなった。
2007年から2010年まで日本聖書協会の親善大使を務めており、2008年・2009年版の日本聖書協会カタログ(隔年間隔で刊行)の表紙や本文に、写真が掲載されている。
2013年8月31日、NHK BSプレミアムで『うたものがたり』が放送(22:00-22:59)。ヒット曲の裏側を検証する番組で、フィンガー5の『個人授業』と、 『異邦人』の2曲が取り上げられ、アーカイブ映像のほか、2013年当時の本人や関係者へのインタビュー・取材映像等も放映された。<出演>フィンガー5、久米小百合(元・久保田早紀) <司会>陣内孝則
その後も、時折ではあるが、テレビやラジオ番組のゲスト出演、インターネット番組への出演などがある。
ディスコグラフィー(久米小百合名義)
シングル
- 百万本のバラ/風激しく〜賛美歌126番〜(1988年5月25日)
アルバム
- テヒリーム33(1987年)ミクタムレコード
- はじめの日(1996年)
- 天使のパン(2009年6月24日)
- アメイジング・グレース
- 聖なる、聖なる、聖なるかな
- 天使のパン (Manna)
- 丘の上に立てる十字架 (On a hill far away stood an old rugged cross)
- イエスはそばに (Jesus is here with you)
- いつくしみ深き
- 道化師の夜 (Night of clown)
- 少年 (The lost son)
- Pane e Pesce (Bread & Fish)
- グリーンスリーブス
- 主のまことはくしきかな (Great is Thy faithfulness O God my father)
- ああベツレヘムよ (O Little Town of Bethlehem)
- 主われを愛す
- イエスはそばに(英語歌詞)
- イエスはそばに(韓国語歌詞)
他に音楽伝道の共同制作アルバム等がある。
ディスコグラフィー(久保田早紀名義)
シングル
- 異邦人/夢飛行 (1979年10月1日)
- 25時/みせかけだけの優しさ (1980年4月21日)
- 九月の色/真夜中の散歩 (1980年9月1日)
- オレンジ・エアメール・スペシャル/長い夜 (1981年4月21日)
- レンズ・アイ/日本の子供達 (1981年8月26日)
- ねがい/地球はコンサート・ホール (1982年5月21日)
- 愛の時代/ルシアン (1983年2月1日)
- お友達/エルドラド (1984年3月23日)
- ピアニッシモで…/夜の底は柔らかな幻 (1984年10月1日)
アルバム
- 夢がたり (1979年12月8日)
- 1.プロローグ…夢がたり 2.朝 3.異邦人 4.帰郷 5.ギター弾きを見ませんか 6.サラーム 7.白夜 8.夢飛行 9.幻想旅行 10.ナルシス 11.星空の少年
- 天界 (1980年6月21日)
- 1.シャングリラ 2.天界 3.碧の館 4.真珠諸島 5.アクエリアン・エイジ 6.葡萄樹の娘 7.25時 8.田園協奏曲 9.みせかけだけの優しさ 10.最終ページ
- サウダーデ (1980年11月21日)
- エアメール・スペシャル (1981年5月21日)
- 1.プロローグ 2.オレンジ・エアメール・スペシャル 3.キャンパス街'81 4.日本の子供達 5.1999 6.アミューズメント・ゾーン 7.上海ノスタルジー 8.アンニュイ 9.パノラマ 10.長い夜
- ベスト (1981年)
- 見知らぬ人でなく (1982年7月21日)
- 1.ザ・シティー 2.見知らぬ人でなく 3.らせん階段 4.夏の夜の10時30分 5.ジャスト・ア・フレンド 6.木々が大きかった頃に 7.ねがい 8.ロンリー・ピープル 9.ステージ・ドア 10.車窓
- THE BEST 久保田早紀 (1982年)
- ネフェルティティ (1983年4月21日)
- 1.ネフェルティティ 2.ジプシー 3.ソフィア発 4.砂の城 5.ジャワの東 6.肌寒い午後の日 7.愛の時代 8.冬の湖 9.最終便
- 夜の底は柔らかな幻 (1984年10月1日)
- 1.メランコリーのテーブルクロス 2.月の浜辺ボタンがひとつ 3.ねじれたビーナス 4.9月のレストラン 5.寒い絵葉書 6.夜の底は柔らかな幻 7.ピアニッシモで… 8.フェニキア 9.見えない手
- 久保田早紀ベスト・コレクション(1986年)
- 久保田早紀ベスト・オブ・ベスト(1992年)
- 久保田早紀ベスト・コレクション(1995年)
- 久保田早紀GOLDEN J-POP/THE BEST(1997年)
- 久保田早紀GOLDEN☆BEST(2002年)
- 久保田早紀シングルズ(2009年)
- 1.異邦人 2.夢飛行 3.25時 4.みせかけだけの優しさ 5.九月の色 6.真夜中の散歩 7.オレンジ・エアメール・スペシャル 8.長い夜 9.レンズ・アイ 10.日本の子供達 11.ねがい 12.地球はコンサート・ホール 13.愛の時代 14.ルシアン 15.お友達 16.エルドラド 17.ピアニッシモで… 18.夜の底は柔らかな幻 19.百万本のバラ 20.風激しく-讃美歌126番-
- フェアウェル・コンサート (2010年)
- 1984年11月26日、東京・九段会館でのフェアウエル・コンサートを収録した2枚組。SONY MUSIC SHOPにて発売。
ビデオ(DVD)
- 久保田早紀 フェアウェル・コンサート(1985年)
- このビデオをDVD化した商品が2011年よりSONY MUSIC SHOPで発売中。
著書
(久米小百合)
- 『テラの不思議な夜』森千恵子絵 NCM2Japan 1992
- 『回想録-午後の頁から…』レムナント出版 1993
主な楽曲提供
- アグネス・チャン「Lady Of The Wind」(作曲)
- 伊藤かずえ「進化した伝説」、「別れの場面」(作曲)
- 早見優「ゴンドラ・ムーン」(作曲)、「Luna」、「AZIES」(作詞・作曲)
- 北原佐和子「0(ゼロ)ナンバー」、「Off-優しい雨-」(作詞・作曲)
- 木元ゆうこ「素敵なSHY BOY」(作曲)
- 沢口靖子「白夜の恋人達」「悲しい手紙」
- 多岐川裕美「春よ来い」「ざくろの夢」
脚注
- ^ a b 5月6日(水)久米小百合さんの音楽とおはなし みんなで交流会 上中島・中妻の皆さんと(カリタス釜石ホームページ)
- ^ a b c d e 『昭和40年男』2015年6月号(クレタパブリッシング)118-121ページ より。
- ^ FCI ビデオライブラリー - 「異邦人」久米小百合さんチャリティーコンサートより。
- ^ 『異邦人』のB面曲として収録。
- ^ セカンドシングルとして発売。
- ^ fr:Abraham Laboriel#Collaborationsより
外部リンク
- 久米小百合オフィシャルウェブサイト Mission Photos - 履歴、最新の活動、スケジュール等が掲載されている。
- 日本バプテスト連盟公式HP
- 日本聖書協会内の紹介ページ
- 久保田早紀|SonyMusic