コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「ブライアン・メイ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m 曖昧さ回避ページへのリンクを付け替え(バラエティ変化
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼:ロック・ミュージシャンのカテゴリ修正依頼 - log
114行目: 114行目:
[[Category:クイーンのメンバー]]
[[Category:クイーンのメンバー]]
[[Category:イングランドのシンガーソングライター]]
[[Category:イングランドのシンガーソングライター]]
[[Category:イングランドのロック歌手]]
[[Category:イギリスのギタリスト]]
[[Category:イギリスのギタリスト]]
[[Category:リードギタリスト]]
[[Category:リードギタリスト]]

2016年10月18日 (火) 08:38時点における版

ブライアン・メイ
CBE
ブライアン・メイ(2010年)
基本情報
出生名 ブライアン・ハロルド・メイ
生誕 イングランドの旗 イングランドミドルセックス州ハンプトン英語版
(1947-07-19) 1947年7月19日(77歳)
学歴 インペリアル・カレッジ・ロンドン
ジャンル ハードロック
プログレッシブ・ロック
職業 ミュージシャン
小説家
ギタリスト
作曲家
プロデューサー
天体物理学者
担当楽器 ギター
ヴォーカル
キーボード
バンジョー
ベース
活動期間 1960年代 -
共同作業者 クイーン
公式サイト brianmay.com
著名使用楽器
レッド・スペシャル
ジミ・ヘンドリックス
エリック・クラプトン
ジェフ・ベック
リッチー・ブラックモアなど

ブライアン・ハロルド・メイ CBEBrian Harold May CBE, 1947年7月19日 - )は、イギリスミュージシャン、また天文学者天体物理学博士)。ロックバンドクイーンギタリストであり、自作のギターレッド・スペシャル」とピックの代わりに使用する硬貨により独特の音色を奏でるギタリストとして有名である。また自作の曲ではリード・ヴォーカルを取ることもある。ミドルセックス州ハンプトン英語版出身。身長188cm。

ローリング・ストーン』の選ぶ「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第39位、2011年の改訂版では第26位。 また熱心な動物愛護運動家でもある[1]

経歴

インペリアル・カレッジ・ロンドンで学び、大学院では宇宙工学を研究しており、クイーンの活動が軌道に乗るまでは中学校の講師として教鞭を執っていた。その後、音楽活動のために研究を中断していたが、35年後の2007年から天体物理学の研究を再開し、スペイン領カナリア諸島天文台で研究を行って論文を完成させ、母校インペリアル・カレッジでの審査を通過して博士号を授与されている[2][3][4]

彼のギター「レッド・スペシャル」は特に有名で、彼の知人の家にあった100年以上前の乾燥した暖炉の木材を材料に、エンジニアだった彼の父と自作したオールカスタムギターである。そのギターと後述の独自の機材から奏でられる独特の音色と多重録音による凝ったギターの音像は、当時ロックにも使われ始めていたシンセサイザーの音だとされたことがあり、それに反発した初期のクイーンのレコードパッケージに "No Synthesisers were used on this Album(このアルバムにシンセサイザーは使用されておりません)" と書かれていたことは当時話題となった。

バンド内においては、クイーンの代表曲である「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のほかに、「タイ・ユア・マザー・ダウン」や「アイ・ウォント・イット・オール」などのハードロックプログレ的な「預言者の唄」やカントリー風の「'39」、「手をとりあって」や「セイヴ・ミー」などの優しいメロディを持つバラード、壮大なロックオペラボヘミアン・ラプソディ」など、バラエティに富んだメロディー作りでバンドに貢献した。

ソロ活動はエドワード・ヴァン・ヘイレンらと競演した「スター・フリート・プロジェクト」が最初であるが、本格的なソロアルバムとしてはフレディ死後の『バック・トゥ・ザ・ライト』、『アナザー・ワールド』がある。また、フランス映画「フーリア」のサウンドトラックも製作した。またコージー・パウエルニール・マーレイといった気心の知れた仲間たちと共に来日公演を行った。

エディ・ヴァン・ヘイレンのほかに、フー・ファイターズガンズ・アンド・ローゼスブラック・サバスポール・ロジャースなど他のミュージシャンとのセッションに数多く参加しており、ジョー・サトリアーニ主催のG3プロジェクトが英国で公演を行った際にゲスト出演し、ウリ・ジョン・ロートマイケル・シェンカーと夢の共演を果たした。

1993年のソロ公演では、バックを務めたコージー・パウエルが在籍していたレインボーのレパートリーである「Since You Been Gone」を歌った。同曲のレインボー・バージョンはもともとブライアンのお気に入りの曲である。チャリティーにも積極的に参加してデヴィッド・ギルモアリッチー・ブラックモアトニー・アイオミポール・ロジャースロジャー・テイラーキース・エマーソンらとディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」をコラボレーションしている。

2004年から2009年にかけては、元フリーバッド・カンパニーボーカリストであるポール・ロジャースと組んで「クイーン+ポール・ロジャース」として活動、2008年にはオリジナル・アルバム『ザ・コスモス・ロックス』を発表した。

2006年には、予てより研究していた天文学についての本を2年半以上の時間を費やし執筆。地球太陽系の創生についての書籍「BANG! 宇宙の起源と進化の不思議」を発売[5]

また、2011年には、英国のミュージカルスターであるケリー・エリスと組んでライブツアーを行う予定で、サポートメンバーのドラマーはロジャー・テイラーの息子であるRufus-Taylorが務める。 2011 MTV VIDEO MUSIC AWARDS のオープニングをレディー・ガガと飾った。

Reading Festival2011ではヘッドライナーでのマイ・ケミカル・ロマンスのステージにゲスト出演。「We Will Rock You」、マイ・ケミカル・ロマンスの代表曲「Welcome To The Black Parade」をプレイした[6]

2011年に宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンの人類初宇宙飛行50周年を記念したThe Starmus Science And Music Festivalでタンジェリン・ドリームと共演 後にライブ盤『Starmus: Sonic Universe』として発売[7]

2012年ロンドンオリンピックの閉会式にロジャー・テイラーとともにスペシャルゲストで登場した。

近年では野生動物駆除反対に関して度々イギリスのニュース番組に出演している[8]

ギターサウンドについて

レッド・スペシャルを弾くブライアン(2005年)

彼のあの独特のアタック音を持つ音は、通常ギターを演奏する際によく使われている「ピック」ではなく、6ペンス・コインや、1990年代後半からはオーストラリア・5セントコインを使用していることによる。普通のギタリストからすれば非常に弾きづらく信じられないことであるが、インタビューの際「硬いほうが指のニュアンスを伝えやすいと思う。斜めに使えば滑らかな音が出せる。ハードにプレイする時はコインの回りのギザギザを使う。指は弦に触れるか触れないかの位置にあるので、手の動きを弦に伝えやすい」と語っている[9]2006年8月、デジテックから彼の音を再現するフットエフェクターが発売された(6ペンスコイン付)。しかし一部の曲のみしか再現されておらず、それだけ実際の楽曲で作り出した音の種類は非常に多彩であることが分かる。2002年にはVOXからジョン・ディーコンが自作し、ブライアンがレコーディングの時に重宝した「Deacy(ディーキー)」とトレブルブースターのサウンドを再現したギターアンプ「Brian May Special」が発売されたことがあった。

ブライアンの基本的サウンドはレッドスペシャルをトレブルブースターに繋ぎ、フルアップにしたVOX製AC30で鳴らすことで作れる。トレブルブースターはもともと本人のハンドメイドであったが、ピートコーニッシュ製作のものを利用していた時期を経て、現在はグレッグフライヤー製作のブースターを利用している。このトレブルブースターはトレブルをブーストするというより、ミッドとトレブルを持ち上げて音をすっきりさせる効果がある。全く歪みの無いクリーンブースターではあるが、このブースターを通すことでAC30をフルアップにした時に崩壊するように歪むようになる一方、ギターのボリュームを絞るとチャイムのようなクリーンサウンドが得られる。このギターのボリュームコントロールだけで音のニュアンスを劇的に変えられるのがブライアンのセットアップの特徴である。

一時期はより歪ませるためにトレブルブースターを2個連続で繋いでいた時期もあった。VOXのAC30はビートルズが使っていたことでも有名なアンプだが、ブライアンはビートルズと違い、ノーマルチャンネルのフルアップ駆動により全く違う歪んだ音を出している。ブライアンはAC30以外はほとんど利用しないといっていい程AC30が気に入っており、VOXからAC30BMというシグネチャーアンプが世界500台限定で発売されたこともある。このアンプはマスターボリュームや他のエフェクトが無いに等しい「フルアップにすることで全てのセッティングが終了する」という最近では珍しいハードコアなアンプであった。AC30は非常にいい音がするということでプロに人気があるが、耐久性に劣るため練習スタジオなどでも常備している場所が少ない、ある意味デリケートなアンプである。そのためミュージカルWe will rock youで何夜も連続して使われた時はグレッグフライヤーが耐久性と音色を改善する改造を全てのアンプに施していた。ブライアンもフライヤーによって改造されたアンプを常時ステージに上げている。

関連人物

影響を受けたアーティスト

  • リッチー・ブラックモア/ Ritchie Blackmore
    ディープ・パープルの元メンバーで、イギリスを代表するギタリスト。気難しい性格として知られているが、ブライアンとは互いを尊敬し合う間柄である。 チャリティーコンサートなどで度々共演している。ブライアンは1993年のソロツアーで、リッチーの在籍していたバンド・レインボーの「シンス・ユー・ビーン・ゴーン (Since You Been Gone)」を取り上げている。
  • AC/DC
    オーストラリア出身のハードロックバンドであり、ブライアンが参加してみたかったバンドとして彼らの名前を挙げている。「クィーンをやってなかったらAC/DCに入りたかったかな。でも、残念ながら、僕じゃサイズも形もあのバンドにはふさわしくないと思うよ。というのもクイーンとは全く違うからね。クイーンっていうのはものすごくいろんな影響を折衷するバンドだったからさ。僕たちはそれこそありとあらゆるジャンルの分け隔てを踏み越えていったんだからね。でも、AC/DCっていうのはそういう意味じゃ対極にあるバンドなんだよ。奴らには自分たちのスタイルのなんたるかがわかってるし、それはとてつもなく純化されたもので、僕はそれにすごい敬意を感じてるんだよ。連中の鳴らす音は一音一音が完全なAC/DCになってるんだ」と高く評価している。

交友のあったアーティスト

  • 本田美奈子./Minako Honda
    日本の歌手で、1985年の初の武道館公演のオープニングにフレディの楽曲「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」を使用し、EMIのプロデューサーがメイにこれを聞かせたところ、興味を持ってプロデュースを申し出たことによる(当時の東芝EMIの本田のアイドル路線からの脱却戦略だと思われる。ちなみに、彼女の楽曲「the Cross -愛の十字架-」はゲイリー・ムーアの楽曲。アルバムCANCEL (本田美奈子.のアルバム)にはジョン・ディーコンの楽曲「ルーレット」(その後ジョンが自身のユニットでカヴァー)が収録されているが、同アルバムの作曲陣を見ればEMI所属アーティストで固めてあることがわかる)。1987年のシングル曲「CRAZY NIGHTS/GOLDEN DAYS」はブライアンの作詞・作曲・プロデュース(ギターも勿論弾いている)である。これは本田のイギリス・デビュー・シングルで英国では「Golden Days」がA面扱い。日本盤では秋元康が歌詞をつけている。その後も彼女との親交は続き、2005年に本田が白血病のため死去した際、自身のブログで「まだ若いのに残念」と追悼コメントが出された。本田の逝去後に発売されたアルバム「心を込めて...」に収録されている「Golden Days」は、夭逝を悼んだブライアンがこのために新たにリミックスしたものである。

ソロ・ディスコグラフィー

その他のエピソード

脚注

  1. ^ ブライアン・メイ、動物愛護団体PETAから2012年のパーソン・オブ・ザ・イヤーを受賞
  2. ^ 博士論文のタイトルは“A Survey of Radial Velocities in the Zodiacal Dust Cloud”(黄道塵雲における視線速度の調査) - WorldCatロックバンド『クイーン』のメイ氏、天体物理学の博士論文を出版(WIRED.jp、2008年8月6日) より。
  3. ^ 2007年8月5日-朝日新聞
  4. ^ Queen star celebrates doctorate”. BBC News. 2008年12月20日閲覧。
  5. ^ ブライアン・メイ、ビッグ・バンに関する本を執筆
  6. ^ マイ・ケミカル・ロマンス、ステージにブライアン・メイがジョイン
  7. ^ タンジェリン・ドリーム、クイーンのブライアン・メイが参加したライヴのアルバム『Starmus: Sonic Universe』を発売
  8. ^ ブライアン・メイ、イギリス政府が計画している牛結核対策のためのアナグマ大量駆除を激しく批判
  9. ^ 月刊ヤングメイツ・ミュージック  Player special Vol.137 1979年5月臨時増刊号 p62

関連項目

外部リンク