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'''薬剤誘発性ループス'''(やくざいゆうはつせいるーぷす、{{lang-en|''Drug-induced lupus erythematosus''}}, [[略称]]: '''DIL'''/'''DILE''')とは、服薬が原因で[[全身性エリテマトーデス]](SLE)に類似した[[紅斑|エリテマ]]症状を呈する疾患のこと<ref name="mieru6">病気がみえるVol.6 メディックメディア社発行 ISBN 978-4-89632-309-2</ref>。'''薬剤誘発性エリテマトーデス'''とも言う。 |
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: 治療としては疑わしい薬剤の使用を中止する。通常は数日から数週間で回復する。 |
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2016年9月13日 (火) 01:29時点における版
薬剤誘発性ループス(やくざいゆうはつせいるーぷす、英語: Drug-induced lupus erythematosus, 略称: DIL/DILE)とは、服薬が原因で全身性エリテマトーデス(SLE)に類似したエリテマ症状を呈する疾患のこと[1]。薬剤誘発性エリテマトーデスとも言う。
概要
- 症状
- 症状としては関節炎、漿膜炎、皮疹などのSLE様症状を呈するが、ループス腎炎、CNSループスは起こさない[1]。SLEと異なり男女均等に発症し、抗ds-DNA抗体が見られることは稀である。
- 関節痛や筋肉痛
- 疲労
- 漿膜炎 - 心臓や肺の内側組織の炎症
- 抗ヒストン抗体 (Anti-histone antibodies) - 95%の症例で
- 治療
- 治療としては疑わしい薬剤の使用を中止する。通常は数日から数週間で回復する。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、治癒過程を早めることができる。
誘発薬剤
高リスク
中〜低リスク
- インフリキシマブ(TNF-α)
- エタネルセプト(TNF-α)
- イソニアジド(抗生物質)
- ミノサイクリン(抗生物質)
- ピラジナミド(抗生物質)
- キニジン(抗不整脈薬)
- D-ペニシラミン(抗炎症薬)
- カルバマゼピン(抗けいれん薬)
- オキシカルバゼピン (Oxcarbazepine) (抗けいれん薬)
- フェニトイン(抗けいれん薬)
- プロパフェノン(抗不整脈薬)
- クロルプロマジン(抗精神病薬)
- ミノキシジル(高血圧治療薬/血管拡張薬)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c 病気がみえるVol.6 メディックメディア社発行 ISBN 978-4-89632-309-2
関連項目