「ドイツのための選択肢」の版間の差分
Olaf Kosinsky (会話 | 投稿記録) 編集の要約なし |
Lutheraner futhark (会話 | 投稿記録) de: Alternative für Deutschland (19:41, 8. Apr. 2016)を抄訳して加筆。 |
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|党首職名 = 党首 |
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|党首氏名 = |
|党首氏名 = [[フラウケ・ペトリー]]<br /> [[イェルク・モイテン]] |
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|副党首職名 = |
|副党首職名 = 副党首 |
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|副党首氏名 = アレクサンダー・ガウラント<br />アルブレヒト・グラザー<br />ベアトリクス・フォン・シュトルヒ |
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|副党首氏名 = |
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|下院代表職名 = |
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|下院代表氏名 = |
|下院代表氏名 = |
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|議員定数 = 751 |
|議員定数 = 751 |
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|議員集計年月日 = 2014年9月14日 |
|議員集計年月日 = 2014年9月14日 |
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|党員・党友数 = 20.120人 <br /><small>(2016年1月現在)<ref>{{Internetquelle|url=http://www.bild.de/politik/inland/alternative-fuer-deutschland/warum-fahren-maenner-so-auf-die-ab-44296658.bild.html |titel=AfD: Warum fahren Männer so auf die ab? |datum=2015-01-25 |zugriff=2015-03-02}}</ref></small> |
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|党員・党友数 = 7500人超<ref name="reuters130415">{{cite news |title=焦点:ドイツで反ユーロ政党が旗揚げ、9月選挙で「台風の目」か |url=http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93E04M20130415 |newspaper=[[ロイター]] |date=2013-04-15 |accessdate=2014-09-14 }}</ref> |
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|政治的思想・立場 = [[右翼|右派]]<ref name="nikkei130923">{{cite news |title=反ユーロ新党、議席ゼロでも存在感 欧州政治の波乱要因に |url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK23008_T20C13A9000000/ |newspaper=[[日本経済新聞]] |date=2013-09-23 |accessdate=2014-09-14 }}</ref><br />[[欧州懐疑主義]]<br />[[国民保守主義]]<br />[[経済的自由主義]]<br />右翼[[ポピュリズム]] |
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|党員・党友数集計年月日 = 2013年4月 |
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|政治的思想・立場 = [[右翼|右派]]<ref name="nikkei130923">{{cite news |title=反ユーロ新党、議席ゼロでも存在感 欧州政治の波乱要因に |url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK23008_T20C13A9000000/ |newspaper=[[日本経済新聞]] |date=2013-09-23 |accessdate=2014-09-14 }}</ref><br />[[欧州懐疑主義]] |
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|機関紙 = |
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|ウェブサイト = https://www.alternativefuer.de/ |
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'''ドイツのための選択肢'''([[ドイツ語|独]]:{{lang|de|Alternative für Deutschland}})は、[[2013年]]に結成された[[ドイツの政党]]。略称はAfD(アーエフデー)。この党は[[ユーロ]]救済策への反発として2013年2月6日に[[ベルリン]]で設立された。同党は[[2014年欧州議会議員選挙]]に際して初めて議員を当選させ、同年2014年にはドイツ東部の[[ザクセン州]]、[[ブランデンブルク州]]、[[テューリンゲン州]]の州議会選挙で議席を獲得し、2015年2月の[[ハンブルク]]、2015年5月の[[ブレーメン州]]議会選挙でも議席を得た。2016年3月13日、[[バーデン=ヴュルテンベルク州]]、[[ラインラント=プファルツ州]]、[[ザクセン=アンハルト州]]でおこなわれた州議会議員選挙でも議席を獲得。とりわけ、旧[[東独]]ザクセン=アンハルト州では24,2%を獲得し州議会内では第2党になった。 |
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'''ドイツのための選択肢'''([[ドイツ語|独]]:{{lang|de|Alternative für Deutschland}})は、[[2013年]]に結成された[[ドイツ]]の[[政党]]。略称はAfD(アーエフデー)。 |
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2015年7月まで党の代表は同等の権限を持つ[[ベルント・ルッケ]]、[[フラウケ・ペトリー]]、[[コンラート・アダム]]の3人だった。党内で政治路線をめぐる抗争が続けられ、2015年7月4日に開催された臨時党大会でフラウケ・ペトリーと[[イェルク・モイテン]]が同格の党首(二人代表制)に選ばれた。その結果、党首選に敗れたベルント・ルッケと彼によって作られていた[[分派]]組織(ヴェクルーフ2015)のメンバーがドイツのための選択肢(AfD)からから集団離党し、競合政党である[[進歩と新たな出発の連盟]](略称AlfA)を結成した。 |
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== 概要 == |
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[[アンゲラ・メルケル|メルケル]]政権による[[ギリシャ]]ほか[[欧州連合]]諸国への救済措置に不満を抱く勢力が中心となって結成された。欧州連合からの脱退を目標とし、[[ユーロ圏]]からの離脱と[[ドイツ・マルク]]の復活を当面の最優先課題に挙げている。党の政策は全体的に[[右翼|右派色]]が強いが、[[国粋主義]]や[[排外主義|移民排斥]]は掲げていないとされる<ref name="reuters130415" /><ref name="nikkei130923" />。 |
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ドイツのための選択肢の[[欧州議会議員]]は2014年から[[欧州保守改革グループ]](EKR)に属している。この[[欧州議会の政治会派|政治会派]]には国民保守主義者から右派ポピュリストまで加入しており、[[保守党 (イギリス)|英国保守党]]が代表的存在である。加えて、2016年からドイツのための選択肢(AfD)は右派ポピュリスト政党である[[オーストリア自由党]](FPÖ)と協力関係(ブラウ同盟)を結んでいる。 |
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結成から2か月後に開かれた党大会に1500名余りが参加するなど当初から強い注目を集め<ref name="reuters130415" />、同年[[9月]]の[[2013年ドイツ連邦議会選挙|連邦議会選挙]]では[[阻止条項]](得票率5%)を下回り議席獲得には至らなかったものの、連立与党の[[自由民主党 (ドイツ)|自由民主党]](FDP)に肉薄する得票率4.7%を記録し一定の存在感を見せた。なおAfDはFDPの支持基盤を主に奪ったため、FDPも得票率4.8%で阻止条項を下回る結果に終わり、[[1948年]]の結成以来守り続けてきた連邦議会の議席を失った<ref name="nikkei130923" />。 |
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ドイツの政治学者たちはドイツのための選択肢(AfD)を2015年7月の党分裂以前の2014年において既に、[[政治的スペクトル]]において[[キリスト教民主同盟]](CDU)よりも右に位置しているとし、右派[[ポピュリズム]]に支配された、あるいは右派ポピュリズムに影響された政党と見なしている。2015年7月のベルント・ルッケとその支持者たちの離党は党の[[右傾化]]の結果であり、[[経済自由主義|経済自由主義者]]に対する[[国民保守主義|国民保守主義者]]の勝利と多数の政治学者たちは見なしている。 |
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その後、何人かの政治学者たちはドイツのための選択肢(AfD)の一部と特定の指導者たち(テューリンゲン州代表ビョルン・ヘッケ等)は[[極右]]、極右ラディカル派、あるいはドイツ特有の[[フェルキッシュ]]思想の持主であるとの認識を示している。 |
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==歴史 == |
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=== 党結成から2014年までの党の歩み === |
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[[アンゲラ・メルケル|メルケル]]政権による[[ギリシャ]]ほか[[欧州連合]]諸国への救済措置に不満を抱く勢力が中心となって結成された。欧州連合からの脱退を目標とし、[[ユーロ圏]]からの離脱と[[ドイツ・マルク]]の復活を当面の最優先課題に挙げている。党の政策は全体的に[[右翼|右派色]]が強いが、[[国粋主義]]や[[排外主義|移民排斥]]は掲げていないとされる<ref name="nikkei130923" />。 |
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結成から2か月後に開かれた党大会に1500名余りが参加するなど当初から強い注目を集め、同年[[9月]]の[[2013年ドイツ連邦議会選挙|連邦議会選挙]]では[[阻止条項]](得票率5%)を下回り議席獲得には至らなかったものの、連立与党の[[自由民主党 (ドイツ)|自由民主党]](FDP)に肉薄する得票率4.7%を記録し一定の存在感を見せた。なおAfDはFDPの支持基盤を主に奪ったため、FDPも得票率4.8%で阻止条項を下回る結果に終わり、[[1948年]]の結成以来守り続けてきた連邦議会の議席を失った<ref name="nikkei130923" />。 |
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なお第2投票(比例区)の得票率を州別で見た場合、[[メクレンブルク=フォアポンメルン州]](5.6%)、[[ブランデンブルク州]](6.0%)、[[ザクセン州]](6.8%)、[[ヘッセン州]](5.6%)、[[テューリンゲン州]](6.2%)、[[バーデン=ヴュルテンベルク州]](5.2%)、[[ザールラント州]](5.2%)の7州で5%を上回る支持を集めることに成功した<ref>[http://www.election.de/cgi-bin/tab.pl?datafile=btw13l.txt Bundestagswahl 2013 - Zweitstimmen und Sitze in den Bundesländern(2013年連邦議会選挙-連邦州の第2投票と議席)]</ref>。ただし連邦議会選挙と同日に行われたヘッセン州議会議員選挙では得票率4.1%に留まり、議席を獲得するには至らなかった。 |
なお第2投票(比例区)の得票率を州別で見た場合、[[メクレンブルク=フォアポンメルン州]](5.6%)、[[ブランデンブルク州]](6.0%)、[[ザクセン州]](6.8%)、[[ヘッセン州]](5.6%)、[[テューリンゲン州]](6.2%)、[[バーデン=ヴュルテンベルク州]](5.2%)、[[ザールラント州]](5.2%)の7州で5%を上回る支持を集めることに成功した<ref>[http://www.election.de/cgi-bin/tab.pl?datafile=btw13l.txt Bundestagswahl 2013 - Zweitstimmen und Sitze in den Bundesländern(2013年連邦議会選挙-連邦州の第2投票と議席)]</ref>。ただし連邦議会選挙と同日に行われたヘッセン州議会議員選挙では得票率4.1%に留まり、議席を獲得するには至らなかった。 |
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[[2014年]][[5月]]に行われた[[2014年欧州議会議員選挙 (ドイツ)|欧州議会議員選挙]]では、得票率7.4%で7議席を獲得した<ref>{{cite news |title=欧州議会選挙でSPDが躍進 反ユーロを掲げるAfDは7議席獲得 |url=http://www.newsdigest.de/newsde/news/top-nachrichten/6038-2014-05-25.html |newspaper=Doitsu NewsDigest(ドイツニュースダイジェスト) |date=2014-05-25 |accessdate=2014-09-14 }}</ref><ref>{{Cite web |date= |url= http://www.election.de/cgi-bin/tab.pl?datafile=ew14.txt|title= 8. Wahl zum Europäischen Parlament am 25. Mai 2014 - vorläufiges Ergebnis|publisher= election.de|accessdate=2014-6-16}}</ref>。[[欧州議会]]では[[保守党 (イギリス)|イギリス保守党]]が率いる会派「[[欧州保守改革グループ]]」に所属している。また同年[[8月]]のザクセン州議会議員選挙(得票率9.7%)で初めて州議会の議席を得ると<ref>{{cite news |title=独首相の与党が第1党維持、反ユーロ党初議席-ザクセン州議会 |url=http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NB77UU6S972L01.html |newspaper=[[ブルームバーグ (企業)|ブルームバーグ]] |date=2014-09-01 |accessdate=2014-09-14 }}</ref>、翌9月のブランデンブルク(同12.2%)・テューリンゲン(同10.6%)両州議会議員選挙でも阻止条項を突破し、州議会への進出を果たしている<ref>{{cite news |title=反ユーロ党、新たに2州で議席=左派党初の州首相も-ドイツ |url=http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014091500015 |newspaper=[[時事通信]] |date=2014-09-15 |accessdate=2014-09-15 }}</ref>。 |
[[2014年]][[5月]]に行われた[[2014年欧州議会議員選挙 (ドイツ)|欧州議会議員選挙]]では、得票率7.4%で7議席を獲得した<ref>{{cite news |title=欧州議会選挙でSPDが躍進 反ユーロを掲げるAfDは7議席獲得 |url=http://www.newsdigest.de/newsde/news/top-nachrichten/6038-2014-05-25.html |newspaper=Doitsu NewsDigest(ドイツニュースダイジェスト) |date=2014-05-25 |accessdate=2014-09-14 }}</ref><ref>{{Cite web |date= |url= http://www.election.de/cgi-bin/tab.pl?datafile=ew14.txt|title= 8. Wahl zum Europäischen Parlament am 25. Mai 2014 - vorläufiges Ergebnis|publisher= election.de|accessdate=2014-6-16}}</ref>。[[欧州議会]]では[[保守党 (イギリス)|イギリス保守党]]が率いる会派「[[欧州保守改革グループ]]」に所属している。また同年[[8月]]のザクセン州議会議員選挙(得票率9.7%)で初めて州議会の議席を得ると<ref>{{cite news |title=独首相の与党が第1党維持、反ユーロ党初議席-ザクセン州議会 |url=http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NB77UU6S972L01.html |newspaper=[[ブルームバーグ (企業)|ブルームバーグ]] |date=2014-09-01 |accessdate=2014-09-14 }}</ref>、翌9月のブランデンブルク(同12.2%)・テューリンゲン(同10.6%)両州議会議員選挙でも阻止条項を突破し、州議会への進出を果たしている<ref>{{cite news |title=反ユーロ党、新たに2州で議席=左派党初の州首相も-ドイツ |url=http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014091500015 |newspaper=[[時事通信]] |date=2014-09-15 |accessdate=2014-09-15 }}</ref>。 |
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=== 2015年7月の党分裂=== |
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====ベギーダ(Pegida)をめぐる党内不一致 ==== |
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ドイツのための選択肢(AfD)は2014年10月に旧[[東独]][[ザクセン州]]の州都[[ドレスデン]]に登場したベギーダ(Pegida)の略称を持つ[[西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者]]運動と密接な関係を持っていた。事実、AfD党員や支持者たちがドレスデンにおいてベギーダと共に活動していた。2014年11月以降、ドレスデンAfDはベギーダのデモに歓迎され合流していた。AfDザクセン支部ハンス=トーマス・ティルシュナイダーの指導下にある愛国者プラットフォームはベギーダ(Pegida)を最初から支持し、ベキーダの要求を支持し受け入れることをAfD連邦指導部に迫った。[[ケルン]]における[[サラフィスト・グループ|サラフィスト]]反対運動に参加することを禁止した2014年のAfD指導部の決定に反対するAfD党員たちはベギーダ(Pegida)のメンバーたちと連帯して不満の声をあげた。2014年12月に旧東独[[ブランデンブルク州]]のAfDを率いる [[アレクサンダー・ガウラント]]がドレスデンのデモ行進と集会を見物し、ベギーダ(Pegida)運動を支持し連携することはAfD党員として当然なことと語った。フラウケ・ペトリーはザクセン州議会でベギーダと合同幹部会を開催した。反対に当時の指導部にいたベルント・ルッケとハンス=オラフ・ヘンケルはベギーダ(Pegida)運動とは距離を保つことを主張した。2015年1月になって、[[アンゲラ・メルケル|メルケル首相]]によるベギーダ批判に対抗する形で、AfD指導部がベギーダを擁護した。ベギーダ(Pegida)代表ルッツ・バッハマンによる[[外国人嫌悪]]発言が明るみになると、AfD連邦指導部はベギーダ(Pegida)から離れた。けれどもAfDの州支部段階においてベギーダに対する姿勢はアンビバレントであった。 |
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[[フランクフルト]]のベギーダ系運動に[[極右]]政党の[[ドイツ国家民主党]]が関与しているとして、[[ヘッセン州]]AfDはフラギーダへの党員参加を批判した。しかし、ヘッセン州北部の[[カッセル]]で開かれた集会には党員の参加を促していた<ref>[[Lars Geiges]], [[Stine Marg]], [[Franz Walter (Politikwissenschaftler)|Franz Walter]]: ''Pegida. Die schmutzige Seite der Zivilgesellschaft?'' transcript, Bielefeld 2015, ISBN 3-8376-3192-3, [https://books.google.de/books?id=bWNPBwAAQBAJ&pg=PA152 S. 152–156]</ref>。 |
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2015年7月に[[エッセン]]で開催されたAfD臨時党大会の挨拶において、開催地の[[ノルトライン=ヴェストファーレン州]] AfDの代表[[マーカス・プレッツェル]]はドイツのための選択肢AfDはベギーダ(Pegida)運動の政党であると述べた <ref>[http://www.badische-zeitung.de/deutschland-1/die-afd-stellt-sich-neu-auf-wir-sind-die-pegida-partei--107238994.html Die AfD stellt sich neu auf: „Wir sind die Pegida-Partei“]. In: ''Badische Zeitung'' vom 6. Juli 2015</ref>。 |
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==== エアフルト決議 ==== |
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2015年5月、旧[[東独]] [[テューリンゲン州]]のAfD 代表[[ビョルン・ヘッケ]]と同じく旧東独の[[ザクセン・アンハルト州]]AfD 代表アンドレ・ポーゲンブルクはAfD指導部に抗してテューリンゲン州の古都[[エアフルト]]でエアフルト決議と呼ばれる狼煙をあげた。その決議において彼らはより保守的な政治姿勢に立つようにAfD指導部に要求した<ref name="EF">{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/der-richtungsstreit-in-der-afd-geht-weiter-13498020.html | titel=Lucke wehrt sich gegen Rechtsruck | werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung]] | datum=2015-03-21 |zugriff=2015-03-22}}</ref>。 |
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エアフルト決議の支持者たちはドイツのための選択肢(AfD)党をドイツの現代社会に定着している[[メインストリーム|ジェンダー・メインストリーミング]]や[[多文化主義]]に対抗する[[ドイツ民族]]の運動体として理解していた。加えて、ドイツのアイデンティティーと独立の更なる希薄化に対抗する運動体という理解も彼らに存在していた。 |
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とりわけ、エアフルト決議は[[西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者|ベギーダ(Pegida)]]運動との関係を批判した。大勢のAfD党員や支持者たちがベギーダ(Pegida)のデモに参加しているにも関わらず、ドイツのための選択肢AfD党は市民的抗議運動であるベギーダ(Pegida)から距離を置いて、手を切るべきであると言い切っている<ref>[http://derfluegel.de/die-erfurter-resolution-wortlaut-und-erstunterzeichner/ Erfurter Resolution – Wortlaut und Erstunterzeichner]</ref>。少し後に、党内穏健派ハンス=オラフ・ヘンケルは3人の欧州議会議員たちと共に「ドイツ決議」という名の対抗宣言を明らかにし、エアフルト決議の提唱者たちを党の団結を壊すものたちとして批判した。2015年3月25日までに1800人のAfD党員たちが署名したとエアフルト決議の主唱者は語った。署名した党員たちの中に、ブランデンブルク州代表のアレクサンダー・ガウラントも含まれていた。 |
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==== ヴェクルーフ2015 ==== |
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2015年5月になって、ベルント・ルッケはヴェクルーフ2015と呼ばれる分派集団を作った。複数の欧州議会議員と若干の州の代表者と幹部たちがAfDの穏健派グループとしてベルント・ルッケの下に集まった<ref>{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/afd-gruender-bernd-lucke-droht-mit-massenaustritt-13598488.html | titel=AfD-Gründer Lucke droht mit Massenaustritt | autor=Justus Bender | werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung#FAZ.NET|FAZ.net]] | datum=2015-05-18 |zugriff=2015-05-18}}</ref>。 |
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そこに集まった党員たちは新右派の代表者たち(エアフルト決議の提唱者)による権力把握によってドイツのための選択肢AfD党の存立と一体性が脅かされていると見なした。その時点では、ヴェクルーフ2015に集った党員たちは新党を結成しようとしたのではなく、穏健派党員たちの離党を食い止め、穏健派を強めようとしていたのである<ref>[http://www.weckruf2015.de/gruendungsaufruf Gründungsaufruf Weckruf]</ref>。 |
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2015年5月末に州支部の結成が始まり、その内部においてヴェクルーフ2015集団が党に発展すると語られ始めていた<ref>http://www.freiewelt.net/nachricht/bernd-luckes-neue-partei-schreitet-voran-10060417/</ref>。 |
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ヴェクルーフ2015と呼ばれる分派集団結成はルッケの支持者たちの多量離党を可能にするための準備と周囲では見なされた<ref>Susanne Betz: [http://www.br.de/nachrichten/afd-lucke-austritt-100.html AfD bricht auseinander]. B5 aktuell, 19. Mai 2015.</ref>。AfD指導部にいたフラウケ・ペトリーとアレクサンダー・ガウラントはルッケらの分派結成を党則違反行為であって、党を傷つけたと批判した<ref>{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/eine-partei-im-krieg-niemand-hat-die-absicht-die-afd-zu-spalten-13601290.html | titel=Niemand hat die Absicht, die AfD zu spalten | autor=Stefan Locke | werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung#FAZ.NET|FAZ.net]] | datum=2015-05-19 |zugriff=2015-05-19}}</ref>。その分派集団ヴェクルーフ2015においてベルント・ルッケの支持者約4千人が集まった<ref>http://www.sr-online.de/sronline/sr3/afd_austrittswelle_saarland100~print.html</ref>。ルッケのドイツのための選択肢AfD離党後の2015年7月に約2.600人が新たな欧州懐疑主義政党の結成を支持し集まったのである<ref name="ts">{{Internetquelle |url=http://www.tagesschau.de/inland/afd-lucke-111.html |titel=Neue Partei? Luckes Anhänger sagen ja |autor= |werk= |hrsg=[[Tagesschau.de]] |datum=2015-07-09 |zugriff=2015-07-10}}</ref>。 |
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==== エッセン臨時党大会 ==== |
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[[File:2015-07-04 AfD Bundesparteitag Essen by Olaf Kosinsky-162.jpg|thumb|エッセン臨時党大会 2015]] |
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党内抗争後の2015年7月4日に[[ノルトライン=ヴェストファーレン州]]の工業都市[[エッセン]]で開催された臨時党大会において、党首選出選挙がおこなわれた。決選投票において、フラウケ・ペトリーがベルント・ルッケの代わりに第1党首に選ばれた<ref>Tagesschau, 5. Juli 2015: [https://www.tagesschau.de/inland/afd-parteitag-119.html ''Nach Abwahl vom AfD-Vorsitz: Lucke wendet sich ab'']</ref>。党首選出の決戦選挙においてペトリーには60%の支持票が集まったのに対して、ルッケへの支持票は38,1%に過ぎなかった<ref>[http://www.neues-deutschland.de/artikel/976796.afd-parteitag-kommt-eine-neue-lucke-partei.html]</ref>。加えてイェルク・モイテンが同等の権限を持つ党首に選ばれた<ref>{{Internetquelle|url=http://www.swr.de/landesschau-aktuell/bw/vwl-professor-in-afd-bundesvorstand-gewaehlt-meuthen-ist-der-neue-an-petrys-seite/-/id=1622/did=15780078/nid=1622/zv0bdu/ |titel=VWL-Professor in AfD-Bundesvorstand gewählt: Meuthen ist der Neue an Petrys Seite |werk=swr.de |datum=2015-07-04 |zugriff=2015-07-04}}</ref>。 |
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ベルント・ルッケの党首選における敗北は政治学者たちから党の右傾化と経済自由主義派に対する国民保守主義派の勝利と評論された <ref>{{Internetquelle | url=http://www.sueddeutsche.de/politik/alternative-fuer-deutschland-auf-bundesebene-hat-die-rumpf-afd-keine-echte-chance-1.2558708 | titel="Auf Bundesebene hat die Rumpf-AfD keine echte Chance" | autor=Paul Munzinger | werk=Süddeutsche Zeitung | datum=2015-07-10 |zugriff=2015-07-10}}</ref><ref>{{Internetquelle|url=http://www.deutschlandfunk.de/afd-moeglicherweise-wird-die-partei-diesen-rechtsruck-nicht.694.de.html?dram:article_id=324647 |titel=Möglicherweise wird die Partei diesen Rechtsruck nicht überleben |werk=[[Deutschlandfunk]] |datum=2015-07-06 |zugriff=2015-07-10}}</ref>。 |
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ペトリーによると、エッセン臨時党大会はAfDを破壊的な党内権力闘争から救うための強行策だった。それによって'''ドイツのための選択肢''' (AfD)は再び独立と自由を回復したのである。新指導部の下でもユーロ救済策への批判が最重要課題として継続しており、難民対策や難民、亡命者庇護政策が党の前面に躍り出ているわけではない。[[中産階級]]と家族を守るための[[直接民主主義]]の更なる導入も重要政策として党は継続しており、社会政策や経済政策も同様である。単に[[欧州連合]]EU改革に関連する変更事項が生じたに過ぎない。党大会後のAfD新指導部は自国である[[ドイツ|ドイツ連邦共和国]] の[[アンゲラ・メルケル|メルケル]]政権よりも[[保守党 (イギリス)|英国保守党]]と[[デーヴィッド・キャメロン|キャメロン首相]]に親近感を持っていることを認めている<ref>{{Internetquelle | url=http://www.welt.de/politik/deutschland/article143838458/AfD-will-Deutsche-ueber-Grexit-abstimmen-lassen.html | titel=AfD will Deutsche über Grexit abstimmen lassen | autor=Günther Lachmann | werk=[[Die Welt]] | datum=2015-07-10 |zugriff=10. Juli 2015}}</ref>。 |
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[[File:Bernd Lucke 03.JPG| thumb |党設立者ベルント・ルッケ]] |
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====新党「進歩と新たな出発の連盟(ALFA)」の結成 ==== |
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ベルント・ルッケはドイツのための選択肢(AfD)党を離党した後、2015年7月19日に新たに「進歩と新たな出発の連盟」(ALFA)を設立し<ref>{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/neue-lucke-partei-heisst-alfa-13710529.html | titel=Neue Partei von Bernd Lucke heißt Alfa | autor=Justus Bender | werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung#FAZ.NET|FAZ.net]] | datum=2015-07-19 |zugriff=2015-07-19}}</ref>、5人の[[欧州議会]]議員、3人の[[ブレーメン]]市議会議員、1人の[[テューリンゲン州]]議会議員を含む大勢の支持者たちを新党に呼び込んだ<ref name="faz-13710529">{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/neue-lucke-partei-heisst-alfa-13710529.html | titel=Neue Partei von Bernd Lucke heißt Alfa | autor=Justus Bender | werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung#FAZ.NET|FAZ.net]] | datum=2015-07-19 |zugriff=2015-07-19}}</ref><ref>{{Internetquelle | url=http://www.weser-kurier.de/bremen_artikel,-Drei-Bremer-wechseln-zu-Alfa-_arid,1171422.html | titel=Drei Bremer wechseln zu Alfa | autor=André Fesser | werk=[[Bremer Tageszeitungen AG#Weser-Kurier (WK)|Weser Kurier]] | datum=2015-07-21 |zugriff=2015-07-23}}</ref>。 |
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新たに結党された「進歩と新たな出発の連盟(ALFA)」との今後の関係を、ドイツのための選択肢(AfD)党に残った党員たちが指導部に問い合わせたが、AfD指導部はあくまでも新党を無視し、彼らを決してリスペクトしないように残ったAfD党員たちに求めた<ref name="handelsblatt Alfa">{{Internetquelle | url=http://www.handelsblatt.com/politik/deutschland/umgang-mit-alfa-der-wirkungslose-anti-lucke-kodex-der-afd-spitze/12109084.html | titel=Umgang mit ALFA: Der wirkungslose Anti-Lucke-Kodex der AfD-Spitze | autor=Dietmar Neuerer | werk=[[Handelsblatt|handelsblatt.com]] | datum=2015-07-27 |zugriff=2015-07-27}}</ref>。党分裂は決定的であった。 |
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=== 2016年3月州議会議員選挙での躍進 === |
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2016年3月13日、[[バーデン=ヴュルテンベルク州]]、[[ラインラント=プファルツ州]]、[[ザクセン=アンハルト州]]でおこなわれた州議会議員選挙でドイツのための選択肢(AfD)は阻止条項(5%)を突破し、それぞれの州議会で議席を獲得した。バーデン=ヴュルテンベルク州では15,1%を獲得し、州議会では[[同盟90/緑の党|緑の党]](30,3%)、[[キリスト教民主同盟]]CDU(27,0%)に次ぐ第3党の位置を確保した<ref>http://www.faz.net/aktuell/politik/wahl-in-baden-wuerttemberg/wahl-in-baden-wuerttemberg-gruene-ueberholen-cdu-14122177.html</ref>。ドイツのための選択肢は[[ドイツ社会民主党]]SPD(12,7%)と[[自由民主党 (ドイツ)|自由民主党]](8,3%)にも競り勝っており、この州での支持が広がっていることを示している。ラインラント=プファルツ州では12,6%を獲得し、州議会ではドイツ社会民主党(36,2%)、キリスト教民主同盟(31,8%)に次ぐ第3党の位置を確保した<ref>http://www.faz.net/aktuell/politik/wahl-in-rheinland-pfalz/spd-gewinnt-ueberraschend-deutlich-in-rheinland-pfalz-14122186.html</ref>。この州ではドイツのための選択肢は[[自由民主党 (ドイツ)|自由民主党]](6,2%)、同盟90/緑の党(5,3%)に競り勝っている。旧[[東独]]のザクセン=アンハルト州では24,2%を獲得し、州議会ではキリスト教民主同盟(29,8%)に次ぐ位置を獲得した<ref>http://www.faz.net/aktuell/politik/wahl-in-sachsen-anhalt/cdu-staerkste-kraft-in-sachsen-anhalt-afd-ueber-20-prozent-14122237.html</ref>。この州では旧東独で強い支持基盤を持つ[[左翼党]](16,3%)を大きく上回り、ドイツ社会民主党(10,6%)と同盟90/緑の党(5,2%)も引き離した。事前の調査の通り、旧東独地区でドイツのための選択肢(AfD)への支持が厚いことが今回の州議会議員選挙で明らかになった。 |
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=== ザールラント州支部の解散 === |
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2016年3月24日、ドイツのための選択肢(AfD)連邦指導部は[[ザールラント州]]支部の解散決定を告知した。ザールラント州支部において政治的目的の逸脱と党内秩序に関する違反行為があったことをドイツのための選択肢(AfD)連邦指導部が確認したからである<ref>{{Internetquelle|url=http://www.spiegel.de/politik/deutschland/saarland-afd-loest-landesverband-nach-extremismus-vorwurf-auf-a-1084085.html|titel=Berichte über Kontakte zu Rechtsextremen: AfD löst Saar-Landesverband auf|werk=spiegel.de|datum=2016-03-24|zugriff=2016-03-25}}</ref>。 |
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ドイツのための選択肢(AfD)ザールラント州支部と[[ドイツ国家民主党]](NPD)幹部との協力活動が[[連邦憲法擁護庁]]によって裏づけられたというドイツの週刊誌シュテルンの調査記事がその処分理由になった<ref name="Löer 2016">{{cite web | last=Löer | first=Wigbert | title=AfD: Landeschef mit Nähe zu Neonazis und Rechtsextremisten - STERN.de | website=stern.de | date=2016-03-09 | url=http://www.stern.de/6737484.html | language=de | accessdate=2016-03-24}}</ref>。 |
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== 党政策プロフィール== |
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2013年4月14日のドイツのための選択肢(AfD)創立党大会において、[[ユーロ圏]]の解体を強調するAfDの選挙公約を決定した。共通通貨[[ユーロ]]は挫折し、[[欧州統合]]の追い込まれた状況に対応した党の施策であった。共通通貨導入によって欧州諸国の[[国民経済]]が破壊され、現役世代が重い負担を背負わされ貧困化し、[[欧州統合]]の前提となる諸民族の融合が崩されてしまったからである。加盟国に対する[[欧州連合]]EUの権限の縮小と更なる直接的な民主主義導入(住民投票制度)をドイツのための選択肢AfDは求めている。党創立年における他のテーマは憲法学者パウル・キルヒホーフの提起を基にした税制改革案、および莫大な予算措置が取られている政治亡命者、難民庇護政策を移民対策費の枠内に含めて費用を削減していくことを提起した<ref>Alard von Kittlitz: [http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/gruendungsparteitag-der-afd-in-wut-vereint-12149130.html ''In Wut vereint.''] [[FAZ.net]] vom 14. April 2013.</ref><ref name="Euro">Günther Lachmann: [http://www.welt.de/politik/deutschland/article114091447/Anti-Euro-Partei-geisselt-die-Politik-der-Kanzlerin.html ''Anti-Euro-Partei geißelt die Politik der Kanzlerin.''] In: ''[[Die Welt]].'' Abgerufen am 14. Oktober 2013.</ref>。2014年3月の党大会において、詳細な[[欧州議会]]選挙公約が決定された<ref name="Europawahlprogramm">{{Internetquelle | url=https://www.alternativefuer.de/wp-content/uploads/2014/03/Europaprogramm-der-AfD.pdf | titel=Wahlprogramm zur Europawahl| datum=2014-03-24 | zugriff=2014-03-24}}</ref>。さらに党員による投票制度に関する政治的ガイドラインを作成した<ref>{{Internetquelle | url=http://alternativefuer.de/wp-content/uploads/2014/05/Politische-Leitlinien-der-Alternative-f%C3%BCr-Deutschland-Mai-2014-finale-Fassung.pdf | titel=Politische Leitlinien der Alternative für Deutschland | zugriff=2014-06-30}}</ref>。 |
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政治亡命者、難民庇護対策と定住外国人政策、さらに[[イスラム主義|イスラーム復興主義(原理主義)]]対策を強調する基本政策集も党指導部の戦略文書として作られた<ref>{{Internetquelle|url=http://www.deutschlandradiokultur.de/neues-strategiepapier-die-afd-schwenkt-nach-rechts.2165.de.html?dram:article_id=309465 |titel=Neues Strategiepapier – Die AfD schwenkt nach rechts |autor=Gerhard Schröder |werk=[[Deutschlandradio]] |datum=2015-01-22 |zugriff=2015-07-07}}</ref>。 |
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=== 欧州政策 === |
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==== 欧州財政政策 ==== |
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共通通貨[[ユーロ]]の廃止と各国独自[[通貨]]の再導入、あるいはより小規模で安定した[[通貨同盟]]の再結成がこの党の中心的要求である。さらに[[欧州連合基本条約]]を改正させることによって[[通貨同盟]]からの自発的な脱退を全ユーロ加盟国に可能にさせることも求めている。欧州安定メカニズム(ESM)から補助金貸付の停止させるようにドイツ連邦議会に圧力をかけ、負債が増え続けている債務国には債務カットを行わせ、その際には再び補助金を支給しないように求めている<ref name="Parteiprogramm">{{Internetquelle | url=https://www.alternativefuer.de/partei/wahlprogramm/ | titel=Wahlprogramm der „Alternative für Deutschland“ | werk=alternativefuer.de | zugriff=2013-10-02}}</ref><ref name="Welt115038859">{{Internetquelle | url=http://www.welt.de/politik/deutschland/article115038859/Die-konkreten-Ziele-der-Alternative-fuer-Deutschland.html | titel=Die konkreten Ziele der Alternative für Deutschland | autor=[[Günther Lachmann]] | werk=[[Die Welt]] | datum=2013-04-06 | zugriff=2013-04-07}}</ref>。 |
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==== 欧州政策 ==== |
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ドイツのための選択肢は自党を反EU政党として見なしておらず、党の見解によれば[[欧州連合]](EU)に原則的には敵対してはいない<ref>Niedermayer, Oskar (2015): Eine neue Konkurrentin im Parteiensystem? Die Alternative für Deutschland, in: Ders. (Hrsg.): Das deutsche Parteiensystem nach der Bundestagswahl 2013, Wiesbaden: Springer VS, S. 187.</ref>。 |
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党は[[共同市場]]を支持し、国会を通して為される[[官庁会計]]を維持しようとしているが、移転連合(ある国から別の国へと富を『移転』させるための連合)と欧州統一国家を拒絶している。立法権限を各国議会に戻すことを求める。さらに、ドイツのための選択肢は[[デーヴィッド・キャメロン|キャメロン首相]]と同様に欧州連合を自由に競争できる状況にすることに同意している。そのために、結党時の2013年4月において[[保守党_(イギリス)|英国保守党]]との欧州政治協力を実現することを論議していた<ref>[http://www.telegraph.co.uk/news/politics/david-cameron/9990805/Tories-build-secret-alliance-with-Eurosceptics-behind-Merkels-back.html ''Tories build secret alliance with Eurosceptics behind Merkel's back''], [[The Daily Telegraph]], 12. April 2013.</ref> 。ドイツ連邦共和国の[[主権]]をEU欧州連合に売り渡すことを阻止するために、党はスイスの国民投票制度を倣った国民投票制度を要求している<ref name="Parteiprogramm" /><ref name="Welt114077990">{{Internetquelle |url=http://www.welt.de/politik/deutschland/article114077990/Alternative-fuer-Deutschland-will-Euro-abschaffen.html | titel=Alternative für Deutschland will Euro abschaffen | autor=Cora Stephan |werk=Welt.de | datum=14. März 2013 | zugriff=2013-03-15}}</ref>。 |
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===国内政策 === |
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==== エネルギー政策 ==== |
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[[代替エネルギー]]導入のための補助金が一般税収から回されているので、ドイツの再生可能エネルギー法(EEG)は廃止されるべきであるとしている。あらゆる方策の中でエネルギー創出のための永続的な補助金助成制度は許すべきではないとしている<ref name="Parteiprogramm" /><ref name="Welt115038859" /><ref name="Freihandel-FAZ">{{Internetquelle | url=http://www.faz.net/aktuell/wirtschaft/parteitag-afd-gegen-mehr-freihandel-mit-amerika-12860008.html | titel= AfD gegen mehr Freihandel mit Amerika | autor=Joachim Jahn| werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung]]|datum=2014-03-23|zugriff=2014-04-02}}</ref>。 |
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[[エネルギー政策]]は[[国民国家]]の主権事項である。しかしながら、[[送電網]]と[[省エネルギー]]政策に見られるように欧州の協力事業はエネルギーのかなりの分野において有効で、必要とされている。古いエネルギーを廃するための技術革新に関する研究が支援促進されなければならない。他の先進工業諸国の状況を顧みないまま、代替エネルギーの導入拡大を優先したドイツの2020年エネルギー活用目標を党は批判している。 |
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====社会政策、金融政策と税制改正 ==== |
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ドイツのための選択肢は欧州域内市場([[共同市場]])を支持している。党は[[ルートヴィヒ・エアハルト]]による[[社会的市場経済]]路線に倣った持続的[[経済政策]]、[[社会政策]]の実現に全力を尽くす<ref name="RP">{{Internetquelle | url=http://www.rp-online.de/politik/deutschland/wie-viel-cdu-steckt-in-der-afd-aid-1.4529373 | titel=Wie viel CDU steckt in der AfD? | autor=Gregor Mayntz | werk= RP Online | datum=2014-09-16 | zugriff=2014-09-16}}</ref>。 |
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労働政策と[[社会政策]]はEU欧州連合加盟国の国内課題に含まれる。党は低所得層向け[[社会保障]]制度を支持し拡充する。法的に決定された広範囲に及ぶ[[最低賃金]]をその社会保障制度が実現する。しかしながら最低賃金制度がドイツ国内労働市場に負担をかけ、危険に晒してはいけない。収入補助という形で社会的援助が国家によって為されることを党は要求する。 |
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党は財政赤字解消を目標にして[[金融政策]]に努める。ユーロ救済策と銀行救済策査定というような金融政策の立案において国民の補償負担リスクを明示させなければならない。キルヒホーフモデルによって党は[[租税法]]を簡素化させる<ref name="Parteiprogramm" /><ref name="Welt115038859" />。 |
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==== 健康政策 ==== |
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EU欧州連合において[[保健衛生]]制度の調整が広範囲におこなうことを党は拒否する。欧州連合(EU)段階において認められる調整は[[新薬]]認可のような国境を越え出ることの可能な保健衛生業務に限定される。さらにコストを下げるために、統一された[[薬価]]システムを導入していく。保健衛生に従事する職業の吸引力は[[官僚]]機構改革とネットワーク構築と[[職能給]]導入のような措置を導入することによって自律的に高められる<ref name="Europawahlprogramm" />。 |
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==== 家族政策、男女共同参画政策==== |
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年金の将来を顧慮するならば子供の養育が重要になるので、家族の位置づけを高めるべきであるとしている。よって所得税における[[扶養控除]]制度の拡充を支持していく<ref>[http://www.faz.net/aktuell/wirtschaft/wirtschaftspolitik/sozialprogramm-afd-will-kinderlose-deutlich-staerker-belasten-12542904.html]</ref>。 |
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2013年6月、党ベルリン支部は[[同性愛]]生活同伴者における税的平等性を肯定した<ref>AfD Berlin, Juni 2013: [http://afd-berlin.eu/wp/2013/06/auf-dem-schwul-lesbischen-motzstrassenfest-erhaelt-die-alternative-fuer-deutschland-viel-zuspruch/ ''Auf dem schwul-lesbischen Motzstrassenfest erhält die Alternative für Deutschland viel Zuspruch'']</ref>。 |
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[[バーデン・ヴュルテンベルク州]]における[[緑の党]]と[[ドイツ社会民主党]]連立州政府は同性愛を授業の主要課題にする新教育カリキュラムを提案した。2014年1月、ドイツのための選択肢バーデン・ヴュルテンベルク州支部は緑赤連立州政府のこの新教育カリキュラムを拒否した<ref>Melanie Amann: [http://www.spiegel.de/politik/deutschland/homophobie-in-der-afd-auf-stimmenfang-bei-den-erzkonservativen-a-944205.html/ ''Erzkonservative in der AfD: Auf Stimmenfang bei Homophoben''] In: ''[[Spiegel online]]'', 18. Januar 2014.</ref>。 |
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異なった[[ジェンダー]]アイデンティティーを認めた上で、党は性の平等とその社会的役割を支持し促進する。他方、ジェンダーアイデンティティーを解消させる恒常的なジェンダー格差解消策([[ジェンダーフリー]])を党は否定している。[[欧州連合]](EU)が加盟国に強いている財政上の支援を伴うジェンダーフリー促進策の停止を党は求めている。ジェンダー格差解消策に欧州連合EU予算が使われていることを明示すべきとしている。 |
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[[企業]]と[[公共機関]]の人員採用において求職者の能力や必要な資格が審査照会されるべきであり、[[性差別]]があってはならない。女性と男性における[[機会均等]]はあらゆる社会領域において促進されなければいけない。男女機会均等規定を法律として発布する場合は政治による強制的な目標規定を導入してはならない。求職活動において、[[身障者]]と障害を持つ被保護者は[[健常者]]と同じ資格を持つ場合、優遇されなければならない。共同社会による扶助と保護を受ける権利が身障者と障害の持つ被保護者にあるからである<ref name="Europawahlprogramm" />。 |
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==== 教育政策 ==== |
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[[ドイツの教育#初等教育|学校]]、[[ドイツの教育#職業教育|職業訓練]]、[[ドイツの教育#大学|大学]]運営に関する教育政策は各地域の伝統と要望を取り入れた上で、国家の権限の下で決定される。最良の学校教育システムの導入によって一定の教育水準がドイツ連邦共和国全体に行き渡ることを党は要求している<ref name="Plinkert-FAZ">{{Internetquelle |url=http://www.faz.net/aktuell/wirtschaft/wirtschaftspolitik/alternative-fuer-deutschland-mehr-als-euro-kritik-12149612.html/Alternative-fuer-Deutschland-will-Euro-abschaffen.html | titel=Mehr als Euro-Kritik | autor=Philip Plickert |werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung]] | datum=15. April 2013 | zugriff=2014-04-7}}</ref>。 |
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ディプローム試験と国家試験課程を可能な限り昔の形態に戻さなければならない。親による子供の人格形成と教育をサポートすることが国家の課題である。全日制託児所と学校の働きは子供の[[人格]]形成と[[教育]]において有意義なものにする<ref name="Parteiprogramm" />。 |
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==== 移民政策 ==== |
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ドイツにおける民主主義的発展には専門的能力を有する[[移民]]は必要と見なしている。高齢者の生活保障を維持しドイツ経済を支える高度な技能を有する労働力を確保するために、専門的能力を持つ移民が必要と見なしているからである。高度な専門的能力を持つ移民を支援しドイツに移住させるために、党はカナダモデルによって移民関係の法制度を改正するように要求している。他方、未熟練労働者や専門的知識の無い者はドイツの社会システムを破壊する恐れがあるので、移民の対象にはならない。政治的迫害を受けている者をドイツ政府が庇護し、働く場を提供することをこの党も否定しない。その場合でも政治的迫害が具体的に認められる場合に限って庇護が適用されるように求めている。 |
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2015年における流入難民の大幅な増加に対応して、連邦党指導部は2015年9月に移民と庇護政策に関する戦略的文書を明らかにした。その文書において、党はドイツ国境において入国管理を再開させ、迅速な手続きと、難民申請期間中におけるドイツ政府による難民申請者たちにいわゆる小遣い銭支給の廃止を求めている。加えて難民としての資格付与が認められない国の出身者には最初から庇護手続き申請をさせないように求めている。 |
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2015年11月に開催されたドイツのための選択肢(AfD)党大会において、ドイツ国家と国民の安全を最優先し、外国人の庇護権をその下位に置くことを決議した。加えて、難民の受け入れに上限を設定し、ドイツへの家族の呼び寄せを禁止することを政府に要求している<ref>Justus Bender, Reinhard Bingener: ''[http://www.faz.net/aktuell/politik/fluechtlingskrise/resolution-zum-asylrecht-niederlage-fuer-afd-bundesvorstand-13937301.html Niederlage für AfD-Bundesvorstand].'' Frankfurter Allgemeine Zeitung, 28. November 2015.</ref>。 |
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== 党組織構造 == |
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ドイツのための選択肢(AfD)における党組織は指導部、傘下団体、州支部に分けることが出来る。2013年2月6日にベルリンで開催された創立党大会においてコンラート・アダム、ベルント・ルッケ、フラウケ・ペトリーら3人が同等権限を有する党代表者が選ばれた。2015年7月4日、[[ノルトライン=ヴェストファーレン州]]の工業都市[[エッセン]]で開催されたドイツのための選択肢(AfD)臨時党大会において、フラウケ・ペトリーとイェルク・モイテンが党首に選ばれた(二人代表制)。 |
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=== 連邦党指導部 === |
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<!-- Tabelle nicht löschen. Bitte erst einen Abschnitt in der Diskussion hinzufügen, falls eine Löschung vorgeschlagen wird. Tabelle ist aber auch bei allen anderen Parteien im Abschnitt „Bundesvorstand“ vorhanden. --> |
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{| class="wikitable" |
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|- |
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| 党首: |
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| フラウケ・ペトリー、イェルク・モイテン |
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[[File:2015-07-04 AfD Bundesparteitag Essen by Olaf Kosinsky-202.jpg|200x150px|フラウケ・ペトリー(2015)]] |
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[[File:2015-01-17 3813 Jörg Meuthen (Landesparteitag AfD Baden-Württemberg).jpg|200x150px|イェルク・モイテン]] |
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|- |
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| 副党首: |
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|アレクサンダー・ガウラント、アルブレヒト・グラザー、ベアトリクス・フォン・シュトルヒ |
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|- |
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| 連邦党財務担当: |
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| クラウス・フォールマン(副担当: ボード・ズーレン) |
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|- |
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| 党指導部メンバー: |
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| ディルク・ドリーザング、ユリアン・フラック、アルミン=パウル・ハンペル<br /> |
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ゲオルク・パズダルスキ、アンドレ・ポーゲンブルク、アリス・ヴァイデル |
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|- |
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|} |
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=== 州支部=== |
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[[File:AfD Landtage.svg|thumb|着色した州においてAfDは州議会に野党として議席を有している]] |
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ドイツのための選択肢AfDはドイツ全土に16の支部を置いている。 |
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{| class="wikitable sortable zebra" |
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|- class="hintergrundfarbe5" |
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! class="unsortable" style="border-right:hidden;"| !! 州支部!! 設立日時 !! class="unsortable" |州支部代表!! 党員数<ref>[https://www.alternativefuer.de/wp-content/uploads/2014/10/AfD_Kompakt_Nr13.pdf AfD Kompakt Nr. 13] (PDF)</ref><br /><small>2014年10月23日現在</small> !! [[Ergebnisse der Landtagswahlen in der Bundesrepublik Deutschland|州議会選挙結果]] !! 2013年ドイツ連邦議会選挙結果Bundestagswahl<br />2013<ref name="BTW_2013">[http://www.bundeswahlleiter.de/de/bundestagswahlen/BTW_BUND_13/ergebnisse ''Endgültiges Ergebnis der Wahl zum 18. Deutschen Bundestag''.] Der Bundeswahlleiter, abgerufen am 15. Februar 2014.</ref> !! 2014年欧州議会選挙結果<br />2014<ref name="Europawahl_2014">[http://www.bundeswahlleiter.de/de/europawahlen/EU_BUND_14/ergebnisse/ ''Endgültiges Ergebnis der Wahl zum europäischen Parlament''.] Der Bundeswahlleiter, abgerufen am 30. Mai 2014.</ref> |
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|- |
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| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Baden-Württemberg.svg|25px|Baden-Württemberg]] |
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| バーデン=ヴュルテンベルク州Baden-Württemberg |
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| align="right" |2013年<br />4月22日 |
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| [[イェルク・モイテン]]<br/>[[ローター・マイヤー]], |
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|style="text-align: right;"|3.038人 |
|||
| style="text-align: left;"|15,1 % ([[Landtagswahl in Baden-Württemberg 2016|2016]]) |
|||
| style="text-align: right;"|5,2 % |
|||
| style="text-align: right;"|7,9 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Bayern.svg|25px|Bayern]] |
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| バイエルン州Bayern |
|||
| align="right" | 2013年<br />5月31日 |
|||
| ペトル・バイストロン |
|||
|style="text-align: right;"| 2.895人 |
|||
| style="text-align: right;"| |
|||
| style="text-align: right;"|4,3 % |
|||
| style="text-align: right;"|8,1 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Berlin.png|25px|Berlin]] |
|||
| ベルリンBerlin |
|||
| align="right" |2013年<br />4月27日 |
|||
| ギュンター・ブリンカー |
|||
|style="text-align: right;"| 919人 |
|||
| |
|||
| style="text-align: right;"|4,9 % |
|||
| style="text-align: right;"|7,9 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Brandenburg.svg|25px|Brandenburg]] |
|||
| ブランデンブルク州Brandenburg |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月28日 |
|||
| [[アレクサンダー・ガウラント]] |
|||
| style="text-align: right;"|659人 |
|||
| style="text-align: left;"|12,2 % ([[Landtagswahl in Brandenburg 2014|2014]]) |
|||
| style="text-align: right;"|6,0 % |
|||
| style="text-align: right;"|8,5 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Bremen.svg|25px|Bremen]] |
|||
| ブレーメン州Bremen |
|||
| align="right" | 2013年<br />5月12日 |
|||
| フランク・マグニッツ |
|||
| style="text-align: right;"|141人 |
|||
| style="text-align: left;"|{{0}}5,5 % ([[Bürgerschaftswahl in Bremen 2015|2015]]) |
|||
| style="text-align: right;"|3,7 % |
|||
| style="text-align: right;"|5,8 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Hamburg.svg|25px|Hamburg]] |
|||
| ハンブルクHamburg |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月7日 |
|||
| [[ベルント・バウマン]] |
|||
| style="text-align: right;"|482人 |
|||
| style="text-align: left;"|{{0}}6,1 % ([[Bürgerschaftswahl in Hamburg 2015|2015]]) |
|||
| style="text-align: right;"|4,2 % |
|||
| style="text-align: right;"|6,0 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Hessen.svg|25px|ヘッセン]] |
|||
| ヘッセン州Hessen |
|||
| align="right" | 2013年<br />5月5日 |
|||
| [[アルブレヒト・グラザー]]<br />ペーター・ミュンヒ |
|||
| style="text-align: right;"|2.076人 |
|||
| style="text-align: left;"|{{0}}4,1 % ([[Landtagswahl in Hessen 2013|2013]]) |
|||
| style="text-align: right;"|5,6 % |
|||
| style="text-align: right;"|9,1 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Mecklenburg-Vorpommern.svg|25px|Mecklenburg-Vorpommern]] |
|||
| メクレンブルク=フォアポンメルン州 Mecklenburg-Vorpommern |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月21日 |
|||
| ライフ=エリック・ホルム<br />マティアス・マンタイ |
|||
| style="text-align: right;"|329人 |
|||
| |
|||
| style="text-align: right;"|5,6 % |
|||
| style="text-align: right;"|7,0 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Niedersachsen.svg|25px|Niedersachsen]] |
|||
| ニーダーザクセン州Niedersachsen |
|||
| align="right" | 2013年<br />5月1日 |
|||
| [[アルミン=パウル・ハンペル]] |
|||
| style="text-align: right;"|1.814人 |
|||
| |
|||
| style="text-align: right;"|3,7 % |
|||
| style="text-align: right;"|5,4 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Nordrhein-Westfalen.svg|25px|Nordrhein-Westfalen]] |
|||
| ノルトライン=ヴェストファーレン州Nordrhein-Westfalen |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月12日 |
|||
| [[マルクス・プレッツェル]]<br />マルティン・レナー |
|||
| style="text-align: right;"|4.107人 |
|||
| |
|||
| style="text-align: right;"|3,9 % |
|||
| style="text-align: right;"|5,4 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Rheinland-Pfalz.svg|25px|Rheinland-Pfalz]] |
|||
| ラインラント=ファルツ州Rheinland-Pfalz |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月9日 |
|||
|ウーヴェ・ユンゲ |
|||
| style="text-align: right;"|1.206人 |
|||
| style="text-align: left;"|12,6 % ([[Landtagswahl in Rheinland-Pfalz 2016|2016]]) |
|||
| style="text-align: right;"|4,8 % |
|||
| style="text-align: right;"|6,7 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage des Saarlandes.svg|25px|Saarland]] |
|||
| ザールラント州Saarland |
|||
| align="right" | 2013年<br />5月3日 |
|||
| ヨーゼフ・デーア |
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| style="text-align: right;"|329人 |
|||
| |
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| style="text-align: right;"|5,2 % |
|||
| style="text-align: right;"|6,8 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Sachsen.svg|25px|Sachsen]] |
|||
| ザクセン州Sachsen |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月28日 |
|||
| [[フラウケ・ペトリー]] |
|||
| style="text-align: right;"|847人 |
|||
| style="text-align: left;"|{{0}}9,7 % ([[Landtagswahl in Sachsen 2014|2014]]) |
|||
| style="text-align: right;"|6,8 % |
|||
| style="text-align: right;"|10,1 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Sachsen-Anhalt.svg|25px|Sachsen-Anhalt]] |
|||
| ザクセン=アンハルト州Sachsen-Anhalt |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月5日 |
|||
| アンドレ・ポーゲンブルク |
|||
| style="text-align: right;"|308人 |
|||
| style="text-align: left;"|24,2 % ([[Landtagswahl in Sachsen-Anhalt 2016|2016]]) |
|||
| style="text-align: right;"|4,2 % |
|||
| style="text-align: right;"|6,3 % |
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|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Schleswig-Holstein.svg|25px|Schleswig-Holstein]] |
|||
| シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州Schleswig-Holstein |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月27日 |
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| トーマス・トムセン<br />マルクス・シーブ |
|||
| style="text-align: right;"|845人 |
|||
| |
|||
| style="text-align: right;"|4,6 % |
|||
| style="text-align: right;"|6,8 % |
|||
|- |
|||
| style="width: 29px; padding: 2px; border-right: hidden;"| [[File:Deutschland Lage von Thüringen.svg|25px|Thüringen]] |
|||
| テューリンゲン州 |
|||
| align="right" | 2013年<br />4月27日 |
|||
| [[ビョルン・ヘッケ]]<br /> [[シュテファン・メラー]] |
|||
| style="text-align: right;"|421人 |
|||
| style="text-align: left;"|10,6 % ([[Landtagswahl in Thüringen 2014|2014]]) |
|||
| style="text-align: right;"|6,2 % |
|||
| style="text-align: right;"|7,4 % |
|||
|} |
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=== 党員 === |
|||
党創立後、多数の入党者がいたことが記録されている。党の[[ウェブサイト]]によると18日間で5千人以上の党員たちが個人の意思で手続きを経て入党した。7週間後にはすでに1万人の党員がいた<ref name="Niedermayer 2015">Niedermayer, Oskar (2015): Eine neue Konkurrentin im Parteiensystem? Die Alternative für Deutschland, in: Ders. (Hrsg.): Das deutsche Parteiensystem nach der Bundestagswahl 2013, Wiesbaden: Springer VS, S. 184.</ref>。党の記録によると、当時10,476人の登録された党員がいたが、その内2.795人は他党に入党した経歴があった。1,008人が[[キリスト教民主同盟]] (CDU)、587人が[[ドイツ自由民主党]] (FDP)、558人が[[ドイツ社会民主党]] (SPD)、220人が[[キリスト教社会同盟]] (CSU)、143人が[[海賊党]]、106人が[[同盟90/緑の党]]の党員だった<ref>n-tv, 5. Mai 2013: [http://www.n-tv.de/politik/AfD-zaehlt-2800-Ueberlaeufer-article10590971.html ''AfD zählt 2800 Überläufer'']</ref>。さらに、南独に基盤を有する自由な有権者党からの入党者もいた。ベルリン支部党員の部分は州支部代表を含めて他党出身者であった。自由な有権者党を離党してドイツのための選択肢のハンブルク代表になったイェーン・クラウゼは支持者たちを連れて来た<ref name="Niedermayer 2015" />。極右政党ディ・フライハイトから約350人がくら替えして入党している<ref name="KruseSpiegel">[http://www.spiegel.de/politik/deutschland/afd-landesverbaende-fuerchten-rechte-unterwanderung-a-919706.html ''Anti-Euro-Partei: AfD-Landesverbände fürchten rechte Unterwanderung''.] In: ''Spiegel Online'', 1. September 2013. Abgerufen am 15. Februar 2014.</ref>。[[ヘッセン州]]議会において、所属会派からのくら替えによってドイツのための選択肢(AfD)党員が無所属議員として短期間であったが存在しており<ref>[http://www.faz.net/aktuell/wirtschaft/wirtschaftspolitik/erstes-afd-mitglied-mit-mandat-hessischer-fdp-abgeordneter-laeuft-zu-euroskeptikern-ueber-12173198.html ''Hessischer FDP-Abgeordneter läuft zu Euroskeptikern über''.] In: ''Frankfurter Allgemeine Zeitung'', 5. Mai 2013. Abgerufen am 15. Februar 2014</ref>、複数の市議会にも議員が存在していた。2013年5月段階において党員における女性の比率は約14%、全党員の平均年齢は51歳であった<ref>Matthias Schiermeyer: [http://www.stuttgarter-zeitung.de/inhalt.interview-mit-afd-experte-starbatty-das-wird-eine-weltsensation.a9c7c3df-f0a4-4a35-b1e7-7649ff961945.html ''Interview mit AfD-Experte Starbatty. „Das wird eine Weltsensation“''.] In: ''[[Stuttgarter Zeitung]]'', 11. September 2013. Abgerufen am 15. Februar 2014.</ref>。 |
|||
2014年の夏以降、多くのドイツ・メディアはドイツのための選択肢(AfD)党員たちの離党、とりわけ[[経済自由主義]]者グループに属するメンバーたちの離党を頻繁に報道した。彼らはいわゆる党の右傾化のために離党したのである<ref>Achim Pollmeier, Kim Otto, [[Peter Onneken]]: [http://www1.wdr.de/daserste/monitor/sendungen/afd212.html Alternative für Deutschland – Wie eine Partei immer stärker nach rechts kippt]. 11. September 2014; Christoph Asche: [http://www.huffingtonpost.de/2014/08/01/afd-ex-funktionaer-rechnet-ab_n_5640818.html AfD: Ex-Parteifunktionär rechnet mit der AfD ab]. huffingtonpost.de, 1. August 2014; [http://www.swr.de/landesschau-aktuell/rp/parteiaustritt-afd-vize-landeschefin-klingel-wirft-hin/-/id=1682/nid=1682/did=14924512/18s5166/ AfD-Vize-Landeschefin Klingel wirft hin], SWR Fernsehen, 21. Januar 2015; Jürgen Zurheide: [http://www.deutschlandfunk.de/alternative-fuer-deutschland-fuer-mich-als-liberale.694.de.html?dram:article_id=297417 „Für mich als Liberale deutlich zu weit rechts“]. Deutschlandfunk, 13. September 2014.</ref>。例えば、マルチナ・ティゲス=フリードリヒを挙げることが出来る。彼女は5週間ニーダーザクセン州党副代表であったが、党内で[[イスラム恐怖症]]が増大していることを理由に離党した<ref>[http://www.weserbergland-nachrichten.de/index.php?option=com_content&view=article&id=5844:martina-tigges-friedrichs-tritt-in-qmonitorq-effektvoll-aus-der-afd-aus&catid=1:-weserbergland-nachrichten ''Und tschüss… – Martina Tigges-Friedrichs erklärt heute Abend in „Monitor“ ihren Austritt aus der AfD''], weserbergland-nachrichten.de</ref><ref>[http://www.deutschlandfunk.de/alternative-fuer-deutschland-fuer-mich-als-liberale.694.de.html?dram:article_id=297417 Alternative für Deutschland „Für mich als Liberale deutlich zu weit rechts“ – Martina Tigges-Friedrichs im Gespräch mit Jürgen Zurheide], Deutschlandfunk, 13. September 2014</ref>。 |
|||
2014年2月初めまでテューリンゲン州の党代表だったミカエラ・メルツは、同年9月に離党してしまった<ref>[http://www.mdr.de/nachrichten/afd_thueringen_parteitag_arnstadt100_zc-e9a9d57e_zs-6c4417e7.html Führungskrise bei der AfD], mdr.de, 2. Februar 2014</ref> <ref>maboh: [http://www.huffingtonpost.de/2014/09/16/afd-partei-entlarvt_n_5828176.html?utm_hp_ref=germany AfD: Enttäuschte Funktionärin entlarvt eigene Partei]. huffingtonpost.de, 16. September 2014.</ref>。[[メソジスト]]の信徒神学者セバスチャン・モルは2014年10月にドイツのための選択肢(AfD)から離党した<ref>[[Günther Lachmann]]: [http://www.welt.de/politik/deutschland/article133098452/Aussteiger-sieht-in-AfD-eine-Gefahr-fuer-Deutschland.html ''„Oben gibt es die Professoren, unten die Proleten“. Theologe Sebastian Moll hielt es nur sechs Monate in der AfD. Jetzt steigt er aus'']. In: Die Welt, 10. Oktober 2014, Nr. 236, S. 6.</ref>。 |
|||
党の創設者ベルント・ルッケは2015年7月のエッセン臨時党大会後にドイツのための選択肢(AfD)から離党してしまった。党創立時よりも、[[イスラム恐怖症|イスラム嫌悪]]や[[外国人嫌悪]]感情がドイツのための選択肢(AfD)党内において高まっていることを彼は離党理由に挙げた。さらに、党内において反西欧的傾向が見られ、ロシアの外交安全保障政策を支持する者(親[[プーチン]]派)が増え、[[議会制民主主義]]への批判すら台頭して来ていることも指摘した<ref>[http://www.fr-online.de/politik/afd-lucke-verlaesst-seine-afd,1472596,31178048,view,asFirstTeaser.html Steven Geyer: Lucke verlässt seine AfD, in: Frankfurter Rundschau (Online) vom 8. Juli 2015]</ref>。 |
|||
「ドイツのための選択肢(AfD)をプロテスト政党に変質させようと画策した大勢の党員がいたことに気づいた時はすでに手遅れだった」とベルント・ルッケは明らかにした<ref>Bernd Lucke (Der Spiegel, 8. Juli 2015): [http://www.spiegel.de/politik/deutschland/bernd-lucke-erklaerung-zu-austritt-aus-der-afd-a-1042734.html ''Erklärung im Wortlaut: Bernd Lucke zu seinem Austritt aus der AfD'']</ref>。 |
|||
この彼の見解に対して、ドイツのための選択肢(AfD)に批判的なコメンテーターたちはベルント・ルッケの以前の政治姿勢、つまり右派の有権者の方に目を向けて、右派[[ポピュリスト]]たちの力を借りようと動いたことを指摘した<ref>Mike Schier, Til Huber (Münchner Merkur, 9. Juli 2015): [http://www.merkur.de/politik/bernd-lucke-afd-geister-rief-5220238.html?cmp=defrss ''Lucke: Die Geister, die er rief'']</ref>。 |
|||
ルッケの党首解任後、離党の波が党を襲い2015年7月10日まで2千人以上がこの党から去った<ref>[http://www.zeit.de/politik/deutschland/2015-07/frauke-petry-bernd-lucke-afd-austritte]</ref>。その中には副党首で[[IBM]]ヨーロッパの[[CEO]](最高経営責任者)という経歴を持ったハンス=オラフ・ヘンケルもいた。極端な右寄り偏向、粗野で抵抗至上主義的傾向、偏見に満ちた態度がドイツのための選択肢(AfD)の多数派に現れていることを彼は訴えた<ref>[http://www.spiegel.de/politik/deutschland/afd-bernd-lucke-fluegel-plant-umfrage-ueber-gruendung-neuer-partei-a-1042204.html]</ref>。 |
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2015年8月末までにドイツのための選択肢(AfD)党員の約20%が離党したと党の文書には記録されている<ref>{{Internetquelle | url=http://www.focus.de/politik/deutschland/parteien-afd-will-unter-ihrer-neuen-chefin-petry-mehr-in-die-mitte_id_4910665.html | titel=Parteien: AfD will unter ihrer neuen Chefin Petry mehr in die Mitte | werk=[[Focus|Focus Online]] | datum=29. August 2015 |zugriff=2015-08-30}}</ref>。 |
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2015年10月中旬にはドイツのための選択肢(AfD)は再び19.000人の党員数を記録した。毎日約40人の新規入党者がいたからである<ref>Stern: [http://www.stern.de/politik/deutschland/fluechtlingskrise--afd-erfreut-sich-weiter-an-mitgliederzuwachs-6506480.html AfD verzeichnet weiter Mitgliederzuwachs] vom 18. 10. 2015</ref>。2015年11月末に開催されたハノーファー党大会前には約2万人の党員になっていた。その時点でベルント・ルッケの支持者たちの集団離党以前の党勢に戻っていた<ref>Focus: [http://www.focus.de/regional/hannover/parteien-afd-parteitag-debattiert-ueber-fluechtlingskrise_id_5118068.html AfD-Parteitag debattiert über Flüchtlingskrise] vom 28. Oktober 2015</ref>。 |
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党則によると、[[極右]]団体や極右政党に以前入っていた者の入党を原則的には認めていない<ref>[http://www.alternativefuer.de/wp-content/uploads/2015/02/AfD_Satzung_31-01-15.pdf AfD-Bundessatzung, § 2 Absatz 4] (PDF)</ref>。その党則に合致しない事例が[[連邦憲法擁護庁]]の報告書に記されている<ref>[http://www.alternativefuer.de/wp-content/uploads/2015/04/Unvereinbarkeitsliste.pdf Unvereinbarkeitsliste der Alternative für Deutschland Lt. § 2 (4) der Bremer Satzung, Stand: 17. April 2015] (PDF)</ref>。党指導部の了承がある場合に限って、極右組織にかつて所属していた者の入党が可能になっている<ref>[http://www.alternativefuer.de/wp-content/uploads/2015/02/AfD_Satzung_31-01-15.pdf AfD-Bundessatzung, § 2 Absatz 5] (PDF)</ref>。 |
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[[ハンデルスブラット]]紙のディトマー・ノイアラー記者によると、ドイツのための選択肢(AfD)は極右とは一線を画そうとしているが、極右政党の党員だった者たちには入党の門戸を広げている。党指導部の二三の幹部はメディアの報道によると、ドイツ・ブルシェンシャフトのメンバーであり、党本部において組織と企画に関する担当者が右派系週刊誌「ユンゲ・フライハイト」の広報出身者だった<ref>{{Internetquelle | url=http://www.zeit.de/politik/deutschland/2014-03/afd-burschenschaften-lucke| titel= Die rechten Burschen bei der AfD |autor=Tilman Steffen| werk=[[Die Zeit]] | datum=1. April 2014 | zugriff=2014-04-07}}</ref><ref>{{Internetquelle | url=http://www.spiegel.de/unispiegel/studium/burschenschaften-und-afd-allianz-der-rechtspopulisten-a-962356.html| titel= Burschenschafter setzen auf AfD |autor=Maximilian Kalkhof| werk=[[Unispiegel]] | datum=15. April 2014 | zugriff=2014-04-15}}</ref>。[[2013年ドイツ連邦議会選挙]]後に極右政党ディ・フライハイトから働きかけがあったことはよく知られているが、党の周辺団体として別の選挙に関与することは拒否された。当時の党首ルッケは極右小政党からの入党を停止することを求めていた。[[外国人嫌悪|外国人を嫌悪する者]]、[[人種主義]]者、[[反ユダヤ主義]]者、[[イスラム恐怖症|イスラムを嫌悪する]]者や[[極右]]、[[極左]]にはドイツのための選択肢(AfD)の党員資格は与えられないことになっていた<ref>{{Internetquelle | url=http://www.sueddeutsche.de/politik/alternative-fuer-deutschland-afd-stoppt-aufnahme-frueherer-mitglieder-von-die-freiheit-1.1785262 | titel=AfD stoppt Aufnahme früherer Mitglieder von „Die Freiheit“| werk=[[Süddeutsche Zeitung]] | datum=1. Oktober 2013 |zugriff=2013-10-1}}</ref>。 |
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しかしながら、旧[[東独]]の多くの地方支部は極右政党ディ・フライハイトからの離党者の入党要請を審査しようとした<ref>{{Internetquelle |url=http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/aufnahmestopp-afd-streitet-ueber-rechtspopulisten-12606356.html | titel=Aufnahmestopp: AfD streitet über Rechtspopulisten|werk=[[Frankfurter Allgemeine Zeitung]] | datum=7. Oktober 2013 | zugriff=2013-10-20}}</ref>。 |
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== 世論調査で明らかになった支持者像 == |
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[[2013年ドイツ連邦議会選挙]]に際して、[[ドイツのための選択肢]](AfD)は女性よりも男性有権者から支持されたことが選挙分析から明確になっていた<ref>FAZ: [http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/wahlstatistik-afd-scheiterte-an-der-ablehnung-durch-frauen-12774000.html Wahlstatistik AfD scheiterte an der Ablehnung durch Frauen], vom 28. Januar 2014</ref>。当時、この党は労働者階層から支持を受けた。さらに、この党は[[ドイツ自由民主党]]と[[左翼党]]のかつての支持者たちから投票先として選択された。さらに、AfDへの投票者の60 %は党への強い一体感からではなく、他党への失望から投票していた<ref>FAZ:[http://www.faz.net/aktuell/politik/bundestagswahl/die-afd-und-ihre-anhaenger-professoren-und-protestwaehler-12589732.html Die AfD und ihre Anhänger Professoren und Protestwähler], vom 24. September 2013</ref>。 |
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[[ライプツィヒ大学]]で調査編集されるドイツ極右思想第8回中間研究報告が2014年6月に刊行され、2432人に質問した結果、52人が今後おこなわれるドイツ連邦議会選挙でAfDに投票すると回答したと発表した。AfDに投票すると回答した52人の内26人が[[外国人嫌悪]]感情を持ち、15人が[[排外主義]]的かつ国家主義的で、7人が[[反セム主義]]的傾向を示していた。このような回答から、この党支持者らは[[極右]]政党支持者の一歩手前に位置しているとこの調査は見なしている<ref>Oliver Decker, Johannes Kiess, Elmar Brähler: [http://www.uni-leipzig.de/%7Ekredo/Mitte_Leipzig_Internet.pdf ''Die stabilisierte Mitte. Rechtsextreme Einstellung in Deutschland 2014''] (Gesamtzahl der Befragten: PDF S. 29; Anteil rechtsextremer AfD-Wähler: Tabelle 9, S. 42; Zahl der AfD-Wähler und rechtsextreme Einzelansichten bei ihnen: Tabelle 8, S. 41.) – Rezeption: FAZ, 4. Juni 2014: [http://www.faz.net/aktuell/politik/inland/rechtsextremismus/studie-uni-leipzig-deutsche-weniger-rechtsextrem-12971951.html ''Studie zum Rechtsextremismus'']; Kim Björn Becker (Süddeutsche Zeitung, 4. Juni 2014): [http://www.sueddeutsche.de/politik/studie-zu-extremismus-die-vermessung-der-rechten-1.1985598 ''Studie zu Extremismus. Die Vermessung der Rechten'']; Olaf Sundermeyer (RBB, 4. Juni 2014): [http://www.rbb-online.de/politik/beitrag/2014/06/Mitte-Studie-ueber-rechtsextreme-Einstellung-Deutschland-Brandenburg-AfD.html ''Aktuelle Studie der Uni Leipzig – Alternative für Demagogen'']</ref>。 |
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[[ドイツ社会民主党]]SPDに近いフリードリヒ・エーベルト財団の委託を受けて実施され2014年11月に公表された[[世論調査]]では、1915人中68人が今後のドイツ連邦議会選挙においてAfDに投票すると回答。その分析によるとAfDに投票すると答えた68人には平均値を上回る排外主義者(41 %)、外国人嫌悪感情を持つ者(16 %)、[[国家社会主義]]の危険を軽視する者(14 %)が存在していた報告されていた<ref>Ralf Melzer (Hrsg. für die FES): [http://www.fes-gegen-rechtsextremismus.de/pdf_14/FragileMitte-FeindseligeZustaende.pdf ''Fragile Mitte – Feindselige Zustände. Rechtsextreme Einstellungen in Deutschland 2014. Mit Beiträgen von Eva Groß, Andreas Hövermann und Beate Küpper.''] PDF, S. 47 f.</ref>。 |
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2014年6月に世論調査会社フォルサが発表した世論調査結果によれば、'''ドイツのための選択肢'''AfD支持者は他の[[極右]]政党支持者とは明らかに異なった傾向を示していた。AfD支持者は比較的収入が高い中上層の[[社会階層]]出身者が多く、高学歴の傾向を示した。けれども、この党もドイツ連邦議会に議席を持つ政党として持つべき信頼性が共に欠けていた。支持者たちに見られる経済に関する悲観的見解や、平均を上回る無宗派比率と男性比率の多さが党への信頼性の低さに結びついている。とりわけ、[[ホワイトカラー]]、[[年金生活者]]がAfD支持者において目立ち、反対に[[個人事業主]]や[[公務員]]、[[労働者]]たちがAfD支持層に少ない。AfD支持者の55 %が自らの政治的位置を[[中道政治|中間派]]と見なしており、[[右翼|政治的右翼]]であると見なしているのは28 %に過ぎず、[[左翼|政治的左翼]]であると見なしている支持者も17 %もいた<ref>Werner Mathes: [http://www.stern.de/politik/deutschland/forsa-analyse-wer-die-afd-waehlt-2115316.html Wer die AfD wählt], in: ''[[Stern (Zeitschrift)|Stern]]'', 4. Juni 2014.</ref>。 |
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アレンスバッハ世論調査研究所の研究報告によると、世論調査専門家レイナーテ・ケッヘナーは'''ドイツのための選択肢'''AfDを2014年10月において[[欧州統合]]に距離を持ち、[[移民]]は不快感をもたらす存在と見なす有権者たちから支持を集めている党と定義している。[[通貨同盟]]と[[欧州連合]]はAfD支持者たちからは国民全体の平均値よりも批判的であった。AfD支持者たちは[[欧州連合]]EUをドイツの豊かさにとってリスクになると見なしており、さらに国家としての特徴づけを失わせる厄介な存在と受け取っている。それに比べて、平和問題と共通経済圏としての[[ユーロ圏]]への関心は一般国民の平均値よりも低い。AfD支持者たちにとって何よりも重要なことは、AfDが既成政党による政治的合意や妥協を破壊することにある。多くの支持者たちは、AfDは他党とは明確に異なる政治的立場を代表していると見なしている。彼らは党首だったルッケが政治に新鮮な風をもたらしたと見なしている。党の目的として支持者たちは移民を制限すること、現行の亡命者難民庇護法を改正し受け入れを厳しく制限することを求めている。さらに共通通貨[[ユーロ]]を廃止し、欧州連合の価値や重要性を否定し、昔のように国家の利益を決定的なものとして何よりも優先することも求めている。 |
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同時に彼らは市民の政治参加促進([[直接民主制]]導入)、国内安全保障(テロ対策等)、改革遅延解消、[[社会正義]]と経済と[[中産階級]]の利益維持の擁護者としてAfDを見なしている。支持者のおよそ4分の3はAfDのみが他の政党よりも最上の未来構想を持っていると信じていた。支持者の党に寄せる信頼の高さは[[キリスト教民主同盟]](CDU)/[[キリスト教社会同盟]](CSU)でも同様であった<ref>[[Renate Köcher]]: [http://www.faz.net/aktuell/politik/afd-anhaenger-ticken-anders-als-der-rest-der-bevoelkerung-13222075.html?printPagedArticle=true#pageIndex_2 ''Allensbach-Studie: Die scharfe Kante der AfD'']. In: ''[[Frankfurter Allgemeine Zeitung]]'' vom 22. Oktober 2014, abgerufen am 23. Oktober 2014.</ref>。 |
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[[ドイツ公共放送連盟]](ARD)から委託されたインフラテスト・ディマップ研究所の世論調査結果が2015年10月に発表された。その世論調査において調査対象者の6 %がAfDに投票すると回答した。AfD支持者の95 %はドイツ政府に不満を持ち(満足しているのは5%)、その不満足と回答した比率はドイツの政党支持者の中で最も高かった。移民流入の結果をAfD支持者の93%はドイツにとってマイナスと見なし(利益に適ったと見なしたのは1%)、79 %は[[2014年クリミア危機|クリミア危機]]後における対ロシア制裁の緩和することに賛成し、ロシア制裁継続の21 %を大きく上回った<ref>{{Internetquelle|url=http://www.tagesschau.de/inland/deutschlandtrend-427.html |titel=ARD-DeutschlandTrend: Mehrheit besorgt über Flüchtlinge |autor=tagesschau.de |werk=tagesschau.de |datum=2015-10-02 |zugriff=2015-10-02}}</ref>。 |
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2015年11月に発表された同研究所の別の世論調査において、国境における出入国管理施設の拡充にAfD支持者の93%が賛成を表明(反対は5%)、83%が[[ドレスデン]]で活動しているペギーダ運動[[西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者]]に大きな理解を示した。その世論調査において全回答者の8%(西部ドイツが7%、東部ドイツが12%)がAfDに投票すると回答した<ref>{{Internetquelle|url=http://www.tagesschau.de/inland/deutschlandtrend-431.html |titel=ARD-DeutschlandTrend: Sorge über Flüchtlinge bleibt hoch |autor=tagesschau.de |werk=tagesschau.de |datum=2015-11-05 |zugriff=2015-11-07}}</ref>。2013年のドイツ連邦議会選挙以降において、ドイツのための選択肢(AfD)は[[キリスト教民主同盟]](CDU),[[ドイツ社会民主党]](SPD),左翼党(Die Linkspartei)の支持層から新たな支持者を獲得している<ref>{{Internetquelle|url=http://www.tagesschau.de/inland/deutschlandtrend/index.html |titel=Mehrheit für Syrien-Einsatz |autor=tagesschau.de |werk=tagesschau.de |datum=2015-12-03 |zugriff=2015-12-04}}</ref>。 |
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== メディアとの関係 == |
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ドイツのための選択肢(AfD)党員たちやシンパたちによって取材をするジャーナリストたちが脅されたり、集会会場から追い出されたりしていることをドイツ・ジャーナリスト連盟は再三非難している<ref>Stefan Ludmann: [https://www.ndr.de/nachrichten/mecklenburg-vorpommern/Journalistenverband-AfD-verletzt-Pressefreiheit,afd518.html ''Journalistenverband: AfD verletzt Pressefreiheit.''] NDR 1 Radio MV, 22. Februar 2016.</ref><ref>[http://www.handelsblatt.com/politik/deutschland/afd-sympathisant-greift-reporter-an-journalistenverband-fordert-mehr-schutz/12894286.html ''AfD-Sympathisant greift Reporter an – Journalistenverband fordert mehr Schutz.''] In: ''Handelsblatt'', 28. Januar 2016.</ref><ref>Martin Schwarzkopf: [http://www.main-echo.de/ueberregional/politik/art3925,4014373 ''Grenze überschritten: AfD-Sympathisanten bedrohen Main-Echo-Redakteur.''] In: ''Main-Echo'', 4. März 2016.</ref><ref>[http://www.bjv.de/news/linktipps-zum-thema-rechtsextremismus ''Link-Tipps zum Thema Rechtsextremismus & Journalismus''.] Ergänzung zum Artikel ''Druck von Rechts''. In: ''BJVreport'', abgerufen 6. März 2016.</ref>。 |
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ドイツのための選択肢(AfD)は結党当初から実際的な傾向を示す新右派系週刊新聞[[ユンゲ・フライハイト]] (JF)によるバックアップを受けて来た。これまで、ユンゲ・フライハイトは党の非公式広報紙として見なされ、党内派閥による論争に紙面を提供した<ref>Helmut Kellershohn: ''Risse im Gebälk. Flügelkämpfe in der jungkonservativen Neuen Rechten und der AfD''. In: Alexander Häusler (Hrsg.): ''Die Alternative für Deutschland. Programmatik, Entwicklung und politische Verortung''. Wiesbaden 2016, S. 181.</ref>。ユンゲ・フライハイト編集長ディーター・シュタインはかなり前からキリスト教民主・社会同盟より右に位置する政党を設立しようと動いていた<ref>Helmut Kellershohn: ''Risse im Gebälk. Flügelkämpfe in der jungkonservativen Neuen Rechten und der AfD''. In: Alexander Häusler (Hrsg.): ''Die Alternative für Deutschland. Programmatik, Entwicklung und politische Verortung''. Wiesbaden 2016, S. 182.</ref>。 |
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さらに、ディーター・シュタインはドイツのための選択肢(AfD)内において最初はベルント・ルッケを支持していたが、後に[[フラウケ・ペトリー]]への支持に変わった<ref>Helmut Kellershohn: ''Risse im Gebälk. Flügelkämpfe in der jungkonservativen Neuen Rechten und der AfD''. In: Alexander Häusler (Hrsg.): ''Die Alternative für Deutschland. Programmatik, Entwicklung und politische Verortung''. Wiesbaden 2016, S. 184.</ref> 。 |
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右派系インターネット政策誌ゼツェシオン発行人ゲッツ・クビチェックは既成政党への不満からドイツのための選択肢(AfD)テューリンゲン州支部代表[[ビヨルン・ヘッケ]]と一緒に活動した。クビチェックは雑誌ゼツェシオンを2003年に創刊していた<ref>Helmut Kellershohn: ''Risse im Gebälk. Flügelkämpfe in der jungkonservativen Neuen Rechten und der AfD''. In: Alexander Häusler (Hrsg.): ''Die Alternative für Deutschland. Programmatik, Entwicklung und politische Verortung''. Wiesbaden 2016, S. 189.</ref>。ゲッツ・クビチェックはビヨルン・ヘッケの党内新右派集団を支援した<ref>Helmut Kellershohn: ''Risse im Gebälk. Flügelkämpfe in der jungkonservativen Neuen Rechten und der AfD''. In: Alexander Häusler (Hrsg.): ''Die Alternative für Deutschland. Programmatik, Entwicklung und politische Verortung''. Wiesbaden 2016, S. 193</ref>。 |
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== 政党としての位置づけ== |
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=== エッセン臨時党大会以後 === |
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2015年6月のドイツのための選択肢(AfD)エッセン臨時党大会以後、ドイツの政治学者フランク・デッカーはドイツのための選択肢(AfD)において右傾化が起きたことを確認した。さらに、一時的に右傾化したわけではないことも彼は指摘している<ref>Christine Heuer: [http://www.deutschlandfunk.de/afd-moeglicherweise-wird-die-partei-diesen-rechtsruck-nicht.694.de.html?dram:article_id=324647 ''Möglicherweise wird die Partei diesen Rechtsruck nicht überleben.''] Deutschlandfunk, 6. Juli 2015.</ref>。後に発表された論文で、彼はドイツのための選択肢(AfD)を右翼ポピュリスト政党として分類した<ref>Frank Decker: ''Alternative für Deutschland und Pegida: Die Ankunft des neuen Rechtspopulismus in der Bundesrepublik''. In: Frank Decker, Bernd Henningsen, Kjetil Jakobsen (Hrsg.): ''Rechtspopulismus und Rechtsextremismus in Europa. Die Herausforderung der Zivilgesellschaft durch alte Ideologien und neue Medien'' (= ''International Studies on Populism''. Bd. 2). Nomos, Baden-Baden 2015, ISBN 978-3-8487-1206-9, S. 75–90, hier: S. 80, 85, 88.</ref>。 |
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ドイツの政治学者で[[ベルリン自由大学]]教授オスカー・ニーダーメイヤーは2015年6月のエッセン臨時党大会において、党の政治路線に関する抗争が[[極右]]勢力とのつながりを持ち続けている党内右派[[保守]]派に有利になる形で終わったと見なした。党内右派保守派は[[フラウケ・ペトリー]]の指導する派閥である<ref>[http://www.sueddeutsche.de/politik/alternative-fuer-deutschland-auf-bundesebene-hat-die-rumpf-afd-keine-echte-chance-1.2558708 „Auf Bundesebene hat die Rumpf-AfD keine echte Chance“.] Interview mit Oskar Niedermayer in der Süddeutschen Zeitung (online) vom 10. Juli 2015</ref>。 |
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2015年11月28-29日に[[ハノーファー]]で開催された第4回定期大会後、ドイツのための選択肢(AfD)にドイツ国内の保守から極右にまで至る政治的潮流が結集していることをオスカー・ニーダーメイヤーは明確に認めた。事実、ドイツのための選択肢(AfD)は今や保守派からフェルキッシュ思想(民族主義)信奉者までの多様で幅広いドイツ右派勢力を網羅しているからである<ref>[http://www.welt.de/politik/deutschland/article149379881/Ohne-Fluechtlinge-haette-die-AfD-kaum-Chancen-gehabt.htm]</ref>。 |
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歴史学者フォルクハルト・クニッゲはドイツのための選択肢(AfD)は[[フェルキッシュ]]‐[[国家主義]]的党であると説明している。エアフルト決議以後、この党はそのイデオロギー的プログラムを明確にしている。テューリンゲン州党代表[[ビョルン・ヘッケ]]を少しばかり白い体毛を持つオオカミとして彼は特徴づけている<ref>[http://www.mdr.de/thueringen/afd-fragt-nach-homosexuellen-anteil-unter-thueringern100.html#mobilredirect MDR: ''Parlamentarische Anfrage. AfD erntet Kopfschütteln mit Frage nach Homosexuellen''] 10. Oktober 2015</ref><ref>[http://www.welt.de/politik/deutschland/article147450138/AfD-will-wissen-wie-viele-Schwule-in-Thueringen-leben.html ''AfD will wissen, wie viele Schwule in Thüringen leben''], Die Welt, 10. Oktober 2015</ref>。 |
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政治学者カール=ルードルフ・コルテは以下の様に結論づけている。事実、ビョルン・ヘッケは現代ドイツにおいて1920年代から1930年代に展開されていたフェルキッシュ([[民族主義]]的)思想を広めている。それ故、コルテはビョルン・ヘッケによる発言をかび臭くて、極右的なフェルキッシュ(民族主義的)なものと見なしている<ref>[http://www.deutschlandfunk.de/alternative-fuer-deutschland-es-ist-eine-gratwanderung-ob.694.de.html?dram:article_id=334709]</ref>。 |
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極右研究者ハーヨ・フンケはドイツのための選択肢(AfD)を右翼ポピュリストではなく、むしろ大半は極右化していると見なしている。ブランデンブルク州のアレクサンダー・ガウラントの少なからぬ発言は極右的であると理解しているからである<ref>http://jungle-world.com/artikel/2015/46/52976.html</ref>。 |
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ドイツ公共放送局(ドイチェランドフンク)でハーヨ・フンケは「ドイツのための選択肢(AfD)は大半が極右化している。この党は[[メクレンブルク=フォアポンメルン州]]の[[ロストック]]で[[ネオナチ]]が横断幕看板を掲示していたデモに理解を示したのだ。詳しく言うと、[[ブランデンブルク州]]代表アレクサンダー・ガウラントと彼の指導する党支部は極右運動に理解を示したのである<ref>[http://www.deutschlandfunk.de/politikwissenschaftler-funke-die-afd-hat-sich.694.de.html?dram:article_id=334837]</ref>。」と語った。 |
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しかも[[メクレンブルク=フォアポンメルン州]]と[[テューリンゲン州]]の党支部、とりわけテューリンゲン州党代表ビョルン・ヘッケはドイツのための選択肢(AfD)内の極右ラディカル派であるとフンケは見ている。ヘッケは[[ファシスト]]的[[アジテーション]]を行っているからである<ref>http://www.n-tv.de/politik/Hoecke-beherrscht-faschistische-Agitation-article16202516.html</ref>。 |
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歴史学者アンドレアス・レーダーによると、ドイツのための選択肢(AfD)は政治的コンセンサスを壊す側に常に立とうとしている。キリスト教民主社会同盟(CDU/CSU)の中道左派路線推進によって、ドイツのための選択肢(AfD)はCDU/CSUの右側という新たな居場所を見つけ出したのである。ドイツのための選択肢(AfD)は共通通貨[[ユーロ]]を否定する政党として常に欧州諸国の連合体に向かい合うことになる。[[2015年欧州難民危機|難民問題]]に対峙しながら、ドイツのための選択肢(AfD)は2015年の党分裂後、今までのドイツにおいて支配的であった[[多文化主義|多文化共存思潮]]や、反差別運動に明確に距離を置くことを選択したのである。言い換えると、ドイツのための選択肢(AfD)は西欧的伝統から離れてドイツの民族主義伝統に向かっているのである<ref>[http://www.swr.de/landesschau-aktuell/rp/interview-mit-mainzer-historiker-roedder-afd-niedersingen-unklug-wie-undemokratisch/-/id=1682/cf=42/did=16594284/nid=1682/wkzaem/index.html AfD niedersingen "unklug wie undemokratisch"], SWR: Landesschau aktuell vom 6. Dezember 2015, abgerufen am 6. Dezember 2015.</ref>。 |
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政治学者トルステン・オッペルラントによると、政治路線の違いよりも政治スタイルや優先する政策項目の違いによって、2015年7月の党分裂時まで党内抗争が続いていたのである。分裂後のドイツのための選択肢(AfD)の政治的指針においても、[[リベラル]]保守と[[国民保守主義]]派の見解が同様な形で再び見出すことが出来るからである<ref>Torsten Oppelland: ''[http://www.bpb.de/politik/grundfragen/parteien-in-deutschland/211108/afd Alternative für Deutschland]'', Bundeszentrale für politische Bildung, 20. Oktober 2015.</ref>。 |
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== 参考文献 == |
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'''Monografien''' |
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* David Bebnowski: ''Die Alternative für Deutschland. Aufstieg und gesellschaftliche Repräsentanz einer rechten populistischen Partei.'' Springer VS, Wiesbaden 2015, ISBN 978-3-658-08285-7. |
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* Alexander Häusler, Rainer Roeser: ''Die rechten ›Mut‹-Bürger. Entstehung, Entwicklung, Personal & Positionen der »Alternative für Deutschland«.'' VSA Verlag, Hamburg 2015, ISBN 978-3-89965-640-4. |
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'''Beiträge in Sammelbänden''' |
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* Frank Decker: ''Alternative für Deutschland und Pegida: Die Ankunft des neuen Rechtspopulismus in der Bundesrepublik''. In: Frank Decker, Bernd Henningsen, Kjetil Jakobsen (Hrsg.): ''Rechtspopulismus und Rechtsextremismus in Europa. Die Herausforderung der Zivilgesellschaft durch alte Ideologien und neue Medien'' (= ''International Studies on Populism''. Bd. 2). Nomos, Baden-Baden 2015, ISBN 978-3-8487-1206-9, S. 75–90. |
|||
* Helmut Kellershohn: ''Die AfD, die jungkonservative Neue Rechte und die Demokratiekritik von Rechts.'' In: Wolfgang Kastrup, Helmut Kellershohn (Hrsg.): ''Kapitalismus und / oder Demokratie? Beiträge zur Kritik „marktkonformer“ Demokratieverhältnisse'' (= ''Edition DISS. Edition des Duisburger Instituts für Sprach- und Sozialforschung.'' Bd. 36). Unrast, Münster 2014, ISBN 978-3-89771-765-7, S. 127–140. |
|||
* Oskar Niedermayer: ''Eine neue Konkurrentin im Parteiensystem? – Die „Alternative für Deutschland“.'' In: ders. (Hrsg.): ''Die Parteien nach der Bundestagswahl 2013.'' Springer VS, Wiesbaden 2014, ISBN 978-3-658-02852-7, S. 175–207. |
|||
* Jan Rohgalf: ''Subsidiarität als Kampfbegriff. Politik und Emotionalisierung am Beispiel der AfD.'' In: Karl-Rudolf Korte (Hrsg.): ''Emotionen und Politik. Begründungen, Konzeptionen und Praxisfelder einer politikwissenschaftlichen Emotionsforschung.'' Nomos, Baden-Baden 2015, ISBN 978-3-8487-2246-4, S. 297–316. |
|||
* Aiko Wagner, [[Marcel Lewandowsky]], Heiko Giebler: ''Alles neu macht der Mai? Die Alternative für Deutschland (AfD) und die Europawahl 2014.'' In: [[Michael Kaeding]], Niko Switek (Hrsg.): ''Die Europawahl 2014. Spitzenkandidaten, Protestparteien, Nichtwähler.'' Springer VS, Wiesbaden 2015, ISBN 978-3-658-05737-4, S. 137–148. |
|||
* Alexander Häusler, Rainer Roeser: ''Die »Alternative für Deutschland« – eine Antwort auf die rechtspopulistische Lücke?.'' In: [[Stephan Braun (Politiker)|Stephan Braun]], Alexander Geisler, [[Martin Gerster]] (Hrsg.): ''Strategien der extremen Rechten: Hintergründe – Analysen – Antworten.'' 2. aktualisierte und erweiterte Auflage, Springer Fachmedien, Wiesbaden 2015, ISBN 978-3-658-01983-9, S. 101–128. |
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'''Fachartikel''' |
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* Alexander Häusler: ''Zerfall oder Etablierung? Die Alternative für Deutschland (AfD) als Partei des Rechtspopulismus.'' In: ''[[Zeitschrift für Geschichtswissenschaft (1953)|Zeitschrift für Geschichtswissenschaft]]'' 63 (2015), S. 741–758. |
|||
* Marcel Lewandowsky: ''Eine rechtspopulistische Protestpartei? Die AfD in der öffentlichen und politikwissenschaftlichen Debatte.'' In: ''[[Zeitschrift für Politikwissenschaft]]'' (ZPol) Jahrgang 25 (2015), Heft 1, S. 119–134, {{DOI|10.5771/1430-6387-2015-1-119}}, [http://www.nomos-elibrary.de/index.php?dokid=390688&tid=1095685 Nomos Elibrary] |
|||
* Christian Nestler, Jan Rohgalf: ''Eine deutsche Angst – Erfolgreiche Parteien rechts von der Union. Zur AfD und den gegenwärtigen Gelegenheitsstrukturen des Parteienwettbewerbs.'' In: ''[[Zeitschrift für Politik]]'', 2014, Heft 4, S. 389–413, [http://www.zfp.nomos.de/fileadmin/zfp/doc/Aufsatz_ZfP_14_04.pdf Nomos Elibrary] |
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== 外部リンク == |
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{{Commonscat}} |
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* [https://www.alternativefuer.de/ Webpräsenz der ''Alternative für Deutschland''] |
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* [[Torsten Oppelland]]: [http://www.bpb.de/politik/grundfragen/parteien-in-deutschland/211108/afd Alternative für Deutschland / AfD] im Dossier “Parteien in Deutschland” der [[Bundeszentrale für politische Bildung]] (bpb), 20. Oktober 2015. |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
2016年4月9日 (土) 16:55時点における版
ドイツのための選択肢 Alternative für Deutschland | |
---|---|
党首 |
フラウケ・ペトリー イェルク・モイテン |
副党首 |
アレクサンダー・ガウラント アルブレヒト・グラザー ベアトリクス・フォン・シュトルヒ |
成立年月日 | 2013年2月6日 |
本部所在地 | ベルリン |
ドイツ連邦議会議席数 |
0 / 631 (0%) |
連邦参議院議席数 |
0 / 69 (0%) |
欧州議会 |
2 / 751 (0%) |
党員・党友数 |
20.120人 (2016年1月現在)[1] |
政治的思想・立場 |
右派[2] 欧州懐疑主義 国民保守主義 経済的自由主義 右翼ポピュリズム |
公式サイト | AfD - Mut zu Brandenburg und Thüringen! - Alternative für Deutschland |
ドイツのための選択肢(独:Alternative für Deutschland)は、2013年に結成されたドイツの政党。略称はAfD(アーエフデー)。この党はユーロ救済策への反発として2013年2月6日にベルリンで設立された。同党は2014年欧州議会議員選挙に際して初めて議員を当選させ、同年2014年にはドイツ東部のザクセン州、ブランデンブルク州、テューリンゲン州の州議会選挙で議席を獲得し、2015年2月のハンブルク、2015年5月のブレーメン州議会選挙でも議席を得た。2016年3月13日、バーデン=ヴュルテンベルク州、ラインラント=プファルツ州、ザクセン=アンハルト州でおこなわれた州議会議員選挙でも議席を獲得。とりわけ、旧東独ザクセン=アンハルト州では24,2%を獲得し州議会内では第2党になった。
2015年7月まで党の代表は同等の権限を持つベルント・ルッケ、フラウケ・ペトリー、コンラート・アダムの3人だった。党内で政治路線をめぐる抗争が続けられ、2015年7月4日に開催された臨時党大会でフラウケ・ペトリーとイェルク・モイテンが同格の党首(二人代表制)に選ばれた。その結果、党首選に敗れたベルント・ルッケと彼によって作られていた分派組織(ヴェクルーフ2015)のメンバーがドイツのための選択肢(AfD)からから集団離党し、競合政党である進歩と新たな出発の連盟(略称AlfA)を結成した。
ドイツのための選択肢の欧州議会議員は2014年から欧州保守改革グループ(EKR)に属している。この政治会派には国民保守主義者から右派ポピュリストまで加入しており、英国保守党が代表的存在である。加えて、2016年からドイツのための選択肢(AfD)は右派ポピュリスト政党であるオーストリア自由党(FPÖ)と協力関係(ブラウ同盟)を結んでいる。
ドイツの政治学者たちはドイツのための選択肢(AfD)を2015年7月の党分裂以前の2014年において既に、政治的スペクトルにおいてキリスト教民主同盟(CDU)よりも右に位置しているとし、右派ポピュリズムに支配された、あるいは右派ポピュリズムに影響された政党と見なしている。2015年7月のベルント・ルッケとその支持者たちの離党は党の右傾化の結果であり、経済自由主義者に対する国民保守主義者の勝利と多数の政治学者たちは見なしている。 その後、何人かの政治学者たちはドイツのための選択肢(AfD)の一部と特定の指導者たち(テューリンゲン州代表ビョルン・ヘッケ等)は極右、極右ラディカル派、あるいはドイツ特有のフェルキッシュ思想の持主であるとの認識を示している。
歴史
党結成から2014年までの党の歩み
メルケル政権によるギリシャほか欧州連合諸国への救済措置に不満を抱く勢力が中心となって結成された。欧州連合からの脱退を目標とし、ユーロ圏からの離脱とドイツ・マルクの復活を当面の最優先課題に挙げている。党の政策は全体的に右派色が強いが、国粋主義や移民排斥は掲げていないとされる[2]。
結成から2か月後に開かれた党大会に1500名余りが参加するなど当初から強い注目を集め、同年9月の連邦議会選挙では阻止条項(得票率5%)を下回り議席獲得には至らなかったものの、連立与党の自由民主党(FDP)に肉薄する得票率4.7%を記録し一定の存在感を見せた。なおAfDはFDPの支持基盤を主に奪ったため、FDPも得票率4.8%で阻止条項を下回る結果に終わり、1948年の結成以来守り続けてきた連邦議会の議席を失った[2]。
なお第2投票(比例区)の得票率を州別で見た場合、メクレンブルク=フォアポンメルン州(5.6%)、ブランデンブルク州(6.0%)、ザクセン州(6.8%)、ヘッセン州(5.6%)、テューリンゲン州(6.2%)、バーデン=ヴュルテンベルク州(5.2%)、ザールラント州(5.2%)の7州で5%を上回る支持を集めることに成功した[3]。ただし連邦議会選挙と同日に行われたヘッセン州議会議員選挙では得票率4.1%に留まり、議席を獲得するには至らなかった。
2014年5月に行われた欧州議会議員選挙では、得票率7.4%で7議席を獲得した[4][5]。欧州議会ではイギリス保守党が率いる会派「欧州保守改革グループ」に所属している。また同年8月のザクセン州議会議員選挙(得票率9.7%)で初めて州議会の議席を得ると[6]、翌9月のブランデンブルク(同12.2%)・テューリンゲン(同10.6%)両州議会議員選挙でも阻止条項を突破し、州議会への進出を果たしている[7]。
2015年7月の党分裂
ベギーダ(Pegida)をめぐる党内不一致
ドイツのための選択肢(AfD)は2014年10月に旧東独ザクセン州の州都ドレスデンに登場したベギーダ(Pegida)の略称を持つ西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者運動と密接な関係を持っていた。事実、AfD党員や支持者たちがドレスデンにおいてベギーダと共に活動していた。2014年11月以降、ドレスデンAfDはベギーダのデモに歓迎され合流していた。AfDザクセン支部ハンス=トーマス・ティルシュナイダーの指導下にある愛国者プラットフォームはベギーダ(Pegida)を最初から支持し、ベキーダの要求を支持し受け入れることをAfD連邦指導部に迫った。ケルンにおけるサラフィスト反対運動に参加することを禁止した2014年のAfD指導部の決定に反対するAfD党員たちはベギーダ(Pegida)のメンバーたちと連帯して不満の声をあげた。2014年12月に旧東独ブランデンブルク州のAfDを率いる アレクサンダー・ガウラントがドレスデンのデモ行進と集会を見物し、ベギーダ(Pegida)運動を支持し連携することはAfD党員として当然なことと語った。フラウケ・ペトリーはザクセン州議会でベギーダと合同幹部会を開催した。反対に当時の指導部にいたベルント・ルッケとハンス=オラフ・ヘンケルはベギーダ(Pegida)運動とは距離を保つことを主張した。2015年1月になって、メルケル首相によるベギーダ批判に対抗する形で、AfD指導部がベギーダを擁護した。ベギーダ(Pegida)代表ルッツ・バッハマンによる外国人嫌悪発言が明るみになると、AfD連邦指導部はベギーダ(Pegida)から離れた。けれどもAfDの州支部段階においてベギーダに対する姿勢はアンビバレントであった。 フランクフルトのベギーダ系運動に極右政党のドイツ国家民主党が関与しているとして、ヘッセン州AfDはフラギーダへの党員参加を批判した。しかし、ヘッセン州北部のカッセルで開かれた集会には党員の参加を促していた[8]。 2015年7月にエッセンで開催されたAfD臨時党大会の挨拶において、開催地のノルトライン=ヴェストファーレン州 AfDの代表マーカス・プレッツェルはドイツのための選択肢AfDはベギーダ(Pegida)運動の政党であると述べた [9]。
エアフルト決議
2015年5月、旧東独 テューリンゲン州のAfD 代表ビョルン・ヘッケと同じく旧東独のザクセン・アンハルト州AfD 代表アンドレ・ポーゲンブルクはAfD指導部に抗してテューリンゲン州の古都エアフルトでエアフルト決議と呼ばれる狼煙をあげた。その決議において彼らはより保守的な政治姿勢に立つようにAfD指導部に要求した[10]。 エアフルト決議の支持者たちはドイツのための選択肢(AfD)党をドイツの現代社会に定着しているジェンダー・メインストリーミングや多文化主義に対抗するドイツ民族の運動体として理解していた。加えて、ドイツのアイデンティティーと独立の更なる希薄化に対抗する運動体という理解も彼らに存在していた。 とりわけ、エアフルト決議はベギーダ(Pegida)運動との関係を批判した。大勢のAfD党員や支持者たちがベギーダ(Pegida)のデモに参加しているにも関わらず、ドイツのための選択肢AfD党は市民的抗議運動であるベギーダ(Pegida)から距離を置いて、手を切るべきであると言い切っている[11]。少し後に、党内穏健派ハンス=オラフ・ヘンケルは3人の欧州議会議員たちと共に「ドイツ決議」という名の対抗宣言を明らかにし、エアフルト決議の提唱者たちを党の団結を壊すものたちとして批判した。2015年3月25日までに1800人のAfD党員たちが署名したとエアフルト決議の主唱者は語った。署名した党員たちの中に、ブランデンブルク州代表のアレクサンダー・ガウラントも含まれていた。
ヴェクルーフ2015
2015年5月になって、ベルント・ルッケはヴェクルーフ2015と呼ばれる分派集団を作った。複数の欧州議会議員と若干の州の代表者と幹部たちがAfDの穏健派グループとしてベルント・ルッケの下に集まった[12]。 そこに集まった党員たちは新右派の代表者たち(エアフルト決議の提唱者)による権力把握によってドイツのための選択肢AfD党の存立と一体性が脅かされていると見なした。その時点では、ヴェクルーフ2015に集った党員たちは新党を結成しようとしたのではなく、穏健派党員たちの離党を食い止め、穏健派を強めようとしていたのである[13]。 2015年5月末に州支部の結成が始まり、その内部においてヴェクルーフ2015集団が党に発展すると語られ始めていた[14]。 ヴェクルーフ2015と呼ばれる分派集団結成はルッケの支持者たちの多量離党を可能にするための準備と周囲では見なされた[15]。AfD指導部にいたフラウケ・ペトリーとアレクサンダー・ガウラントはルッケらの分派結成を党則違反行為であって、党を傷つけたと批判した[16]。その分派集団ヴェクルーフ2015においてベルント・ルッケの支持者約4千人が集まった[17]。ルッケのドイツのための選択肢AfD離党後の2015年7月に約2.600人が新たな欧州懐疑主義政党の結成を支持し集まったのである[18]。
エッセン臨時党大会
党内抗争後の2015年7月4日にノルトライン=ヴェストファーレン州の工業都市エッセンで開催された臨時党大会において、党首選出選挙がおこなわれた。決選投票において、フラウケ・ペトリーがベルント・ルッケの代わりに第1党首に選ばれた[19]。党首選出の決戦選挙においてペトリーには60%の支持票が集まったのに対して、ルッケへの支持票は38,1%に過ぎなかった[20]。加えてイェルク・モイテンが同等の権限を持つ党首に選ばれた[21]。 ベルント・ルッケの党首選における敗北は政治学者たちから党の右傾化と経済自由主義派に対する国民保守主義派の勝利と評論された [22][23]。 ペトリーによると、エッセン臨時党大会はAfDを破壊的な党内権力闘争から救うための強行策だった。それによってドイツのための選択肢 (AfD)は再び独立と自由を回復したのである。新指導部の下でもユーロ救済策への批判が最重要課題として継続しており、難民対策や難民、亡命者庇護政策が党の前面に躍り出ているわけではない。中産階級と家族を守るための直接民主主義の更なる導入も重要政策として党は継続しており、社会政策や経済政策も同様である。単に欧州連合EU改革に関連する変更事項が生じたに過ぎない。党大会後のAfD新指導部は自国であるドイツ連邦共和国 のメルケル政権よりも英国保守党とキャメロン首相に親近感を持っていることを認めている[24]。
新党「進歩と新たな出発の連盟(ALFA)」の結成
ベルント・ルッケはドイツのための選択肢(AfD)党を離党した後、2015年7月19日に新たに「進歩と新たな出発の連盟」(ALFA)を設立し[25]、5人の欧州議会議員、3人のブレーメン市議会議員、1人のテューリンゲン州議会議員を含む大勢の支持者たちを新党に呼び込んだ[26][27]。 新たに結党された「進歩と新たな出発の連盟(ALFA)」との今後の関係を、ドイツのための選択肢(AfD)党に残った党員たちが指導部に問い合わせたが、AfD指導部はあくまでも新党を無視し、彼らを決してリスペクトしないように残ったAfD党員たちに求めた[28]。党分裂は決定的であった。
2016年3月州議会議員選挙での躍進
2016年3月13日、バーデン=ヴュルテンベルク州、ラインラント=プファルツ州、ザクセン=アンハルト州でおこなわれた州議会議員選挙でドイツのための選択肢(AfD)は阻止条項(5%)を突破し、それぞれの州議会で議席を獲得した。バーデン=ヴュルテンベルク州では15,1%を獲得し、州議会では緑の党(30,3%)、キリスト教民主同盟CDU(27,0%)に次ぐ第3党の位置を確保した[29]。ドイツのための選択肢はドイツ社会民主党SPD(12,7%)と自由民主党(8,3%)にも競り勝っており、この州での支持が広がっていることを示している。ラインラント=プファルツ州では12,6%を獲得し、州議会ではドイツ社会民主党(36,2%)、キリスト教民主同盟(31,8%)に次ぐ第3党の位置を確保した[30]。この州ではドイツのための選択肢は自由民主党(6,2%)、同盟90/緑の党(5,3%)に競り勝っている。旧東独のザクセン=アンハルト州では24,2%を獲得し、州議会ではキリスト教民主同盟(29,8%)に次ぐ位置を獲得した[31]。この州では旧東独で強い支持基盤を持つ左翼党(16,3%)を大きく上回り、ドイツ社会民主党(10,6%)と同盟90/緑の党(5,2%)も引き離した。事前の調査の通り、旧東独地区でドイツのための選択肢(AfD)への支持が厚いことが今回の州議会議員選挙で明らかになった。
ザールラント州支部の解散
2016年3月24日、ドイツのための選択肢(AfD)連邦指導部はザールラント州支部の解散決定を告知した。ザールラント州支部において政治的目的の逸脱と党内秩序に関する違反行為があったことをドイツのための選択肢(AfD)連邦指導部が確認したからである[32]。 ドイツのための選択肢(AfD)ザールラント州支部とドイツ国家民主党(NPD)幹部との協力活動が連邦憲法擁護庁によって裏づけられたというドイツの週刊誌シュテルンの調査記事がその処分理由になった[33]。
党政策プロフィール
2013年4月14日のドイツのための選択肢(AfD)創立党大会において、ユーロ圏の解体を強調するAfDの選挙公約を決定した。共通通貨ユーロは挫折し、欧州統合の追い込まれた状況に対応した党の施策であった。共通通貨導入によって欧州諸国の国民経済が破壊され、現役世代が重い負担を背負わされ貧困化し、欧州統合の前提となる諸民族の融合が崩されてしまったからである。加盟国に対する欧州連合EUの権限の縮小と更なる直接的な民主主義導入(住民投票制度)をドイツのための選択肢AfDは求めている。党創立年における他のテーマは憲法学者パウル・キルヒホーフの提起を基にした税制改革案、および莫大な予算措置が取られている政治亡命者、難民庇護政策を移民対策費の枠内に含めて費用を削減していくことを提起した[34][35]。2014年3月の党大会において、詳細な欧州議会選挙公約が決定された[36]。さらに党員による投票制度に関する政治的ガイドラインを作成した[37]。 政治亡命者、難民庇護対策と定住外国人政策、さらにイスラーム復興主義(原理主義)対策を強調する基本政策集も党指導部の戦略文書として作られた[38]。
欧州政策
欧州財政政策
共通通貨ユーロの廃止と各国独自通貨の再導入、あるいはより小規模で安定した通貨同盟の再結成がこの党の中心的要求である。さらに欧州連合基本条約を改正させることによって通貨同盟からの自発的な脱退を全ユーロ加盟国に可能にさせることも求めている。欧州安定メカニズム(ESM)から補助金貸付の停止させるようにドイツ連邦議会に圧力をかけ、負債が増え続けている債務国には債務カットを行わせ、その際には再び補助金を支給しないように求めている[39][40]。
欧州政策
ドイツのための選択肢は自党を反EU政党として見なしておらず、党の見解によれば欧州連合(EU)に原則的には敵対してはいない[41]。 党は共同市場を支持し、国会を通して為される官庁会計を維持しようとしているが、移転連合(ある国から別の国へと富を『移転』させるための連合)と欧州統一国家を拒絶している。立法権限を各国議会に戻すことを求める。さらに、ドイツのための選択肢はキャメロン首相と同様に欧州連合を自由に競争できる状況にすることに同意している。そのために、結党時の2013年4月において英国保守党との欧州政治協力を実現することを論議していた[42] 。ドイツ連邦共和国の主権をEU欧州連合に売り渡すことを阻止するために、党はスイスの国民投票制度を倣った国民投票制度を要求している[39][43]。
国内政策
エネルギー政策
代替エネルギー導入のための補助金が一般税収から回されているので、ドイツの再生可能エネルギー法(EEG)は廃止されるべきであるとしている。あらゆる方策の中でエネルギー創出のための永続的な補助金助成制度は許すべきではないとしている[39][40][44]。 エネルギー政策は国民国家の主権事項である。しかしながら、送電網と省エネルギー政策に見られるように欧州の協力事業はエネルギーのかなりの分野において有効で、必要とされている。古いエネルギーを廃するための技術革新に関する研究が支援促進されなければならない。他の先進工業諸国の状況を顧みないまま、代替エネルギーの導入拡大を優先したドイツの2020年エネルギー活用目標を党は批判している。
社会政策、金融政策と税制改正
ドイツのための選択肢は欧州域内市場(共同市場)を支持している。党はルートヴィヒ・エアハルトによる社会的市場経済路線に倣った持続的経済政策、社会政策の実現に全力を尽くす[45]。 労働政策と社会政策はEU欧州連合加盟国の国内課題に含まれる。党は低所得層向け社会保障制度を支持し拡充する。法的に決定された広範囲に及ぶ最低賃金をその社会保障制度が実現する。しかしながら最低賃金制度がドイツ国内労働市場に負担をかけ、危険に晒してはいけない。収入補助という形で社会的援助が国家によって為されることを党は要求する。 党は財政赤字解消を目標にして金融政策に努める。ユーロ救済策と銀行救済策査定というような金融政策の立案において国民の補償負担リスクを明示させなければならない。キルヒホーフモデルによって党は租税法を簡素化させる[39][40]。
健康政策
EU欧州連合において保健衛生制度の調整が広範囲におこなうことを党は拒否する。欧州連合(EU)段階において認められる調整は新薬認可のような国境を越え出ることの可能な保健衛生業務に限定される。さらにコストを下げるために、統一された薬価システムを導入していく。保健衛生に従事する職業の吸引力は官僚機構改革とネットワーク構築と職能給導入のような措置を導入することによって自律的に高められる[36]。
家族政策、男女共同参画政策
年金の将来を顧慮するならば子供の養育が重要になるので、家族の位置づけを高めるべきであるとしている。よって所得税における扶養控除制度の拡充を支持していく[46]。 2013年6月、党ベルリン支部は同性愛生活同伴者における税的平等性を肯定した[47]。 バーデン・ヴュルテンベルク州における緑の党とドイツ社会民主党連立州政府は同性愛を授業の主要課題にする新教育カリキュラムを提案した。2014年1月、ドイツのための選択肢バーデン・ヴュルテンベルク州支部は緑赤連立州政府のこの新教育カリキュラムを拒否した[48]。 異なったジェンダーアイデンティティーを認めた上で、党は性の平等とその社会的役割を支持し促進する。他方、ジェンダーアイデンティティーを解消させる恒常的なジェンダー格差解消策(ジェンダーフリー)を党は否定している。欧州連合(EU)が加盟国に強いている財政上の支援を伴うジェンダーフリー促進策の停止を党は求めている。ジェンダー格差解消策に欧州連合EU予算が使われていることを明示すべきとしている。
企業と公共機関の人員採用において求職者の能力や必要な資格が審査照会されるべきであり、性差別があってはならない。女性と男性における機会均等はあらゆる社会領域において促進されなければいけない。男女機会均等規定を法律として発布する場合は政治による強制的な目標規定を導入してはならない。求職活動において、身障者と障害を持つ被保護者は健常者と同じ資格を持つ場合、優遇されなければならない。共同社会による扶助と保護を受ける権利が身障者と障害の持つ被保護者にあるからである[36]。
教育政策
学校、職業訓練、大学運営に関する教育政策は各地域の伝統と要望を取り入れた上で、国家の権限の下で決定される。最良の学校教育システムの導入によって一定の教育水準がドイツ連邦共和国全体に行き渡ることを党は要求している[49]。 ディプローム試験と国家試験課程を可能な限り昔の形態に戻さなければならない。親による子供の人格形成と教育をサポートすることが国家の課題である。全日制託児所と学校の働きは子供の人格形成と教育において有意義なものにする[39]。
移民政策
ドイツにおける民主主義的発展には専門的能力を有する移民は必要と見なしている。高齢者の生活保障を維持しドイツ経済を支える高度な技能を有する労働力を確保するために、専門的能力を持つ移民が必要と見なしているからである。高度な専門的能力を持つ移民を支援しドイツに移住させるために、党はカナダモデルによって移民関係の法制度を改正するように要求している。他方、未熟練労働者や専門的知識の無い者はドイツの社会システムを破壊する恐れがあるので、移民の対象にはならない。政治的迫害を受けている者をドイツ政府が庇護し、働く場を提供することをこの党も否定しない。その場合でも政治的迫害が具体的に認められる場合に限って庇護が適用されるように求めている。 2015年における流入難民の大幅な増加に対応して、連邦党指導部は2015年9月に移民と庇護政策に関する戦略的文書を明らかにした。その文書において、党はドイツ国境において入国管理を再開させ、迅速な手続きと、難民申請期間中におけるドイツ政府による難民申請者たちにいわゆる小遣い銭支給の廃止を求めている。加えて難民としての資格付与が認められない国の出身者には最初から庇護手続き申請をさせないように求めている。
2015年11月に開催されたドイツのための選択肢(AfD)党大会において、ドイツ国家と国民の安全を最優先し、外国人の庇護権をその下位に置くことを決議した。加えて、難民の受け入れに上限を設定し、ドイツへの家族の呼び寄せを禁止することを政府に要求している[50]。
党組織構造
ドイツのための選択肢(AfD)における党組織は指導部、傘下団体、州支部に分けることが出来る。2013年2月6日にベルリンで開催された創立党大会においてコンラート・アダム、ベルント・ルッケ、フラウケ・ペトリーら3人が同等権限を有する党代表者が選ばれた。2015年7月4日、ノルトライン=ヴェストファーレン州の工業都市エッセンで開催されたドイツのための選択肢(AfD)臨時党大会において、フラウケ・ペトリーとイェルク・モイテンが党首に選ばれた(二人代表制)。
連邦党指導部
党首: | フラウケ・ペトリー、イェルク・モイテン |
副党首: | アレクサンダー・ガウラント、アルブレヒト・グラザー、ベアトリクス・フォン・シュトルヒ |
連邦党財務担当: | クラウス・フォールマン(副担当: ボード・ズーレン) |
党指導部メンバー: | ディルク・ドリーザング、ユリアン・フラック、アルミン=パウル・ハンペル ゲオルク・パズダルスキ、アンドレ・ポーゲンブルク、アリス・ヴァイデル |
州支部
ドイツのための選択肢AfDはドイツ全土に16の支部を置いている。
州支部 | 設立日時 | 州支部代表 | 党員数[51] 2014年10月23日現在 |
州議会選挙結果 | 2013年ドイツ連邦議会選挙結果Bundestagswahl 2013[52] |
2014年欧州議会選挙結果 2014[53] |
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バーデン=ヴュルテンベルク州Baden-Württemberg | 2013年 4月22日 |
イェルク・モイテン ローター・マイヤー, |
3.038人 | 15,1 % (2016) | 5,2 % | 7,9 % |
バイエルン州Bayern | 2013年 5月31日 |
ペトル・バイストロン | 2.895人 | 4,3 % | 8,1 % | |
ベルリンBerlin | 2013年 4月27日 |
ギュンター・ブリンカー | 919人 | 4,9 % | 7,9 % | |
ブランデンブルク州Brandenburg | 2013年 4月28日 |
アレクサンダー・ガウラント | 659人 | 12,2 % (2014) | 6,0 % | 8,5 % |
ブレーメン州Bremen | 2013年 5月12日 |
フランク・マグニッツ | 141人 | 2015) | 5,5 % (3,7 % | 5,8 % |
ハンブルクHamburg | 2013年 4月7日 |
ベルント・バウマン | 482人 | 2015) | 6,1 % (4,2 % | 6,0 % |
ヘッセン州Hessen | 2013年 5月5日 |
アルブレヒト・グラザー ペーター・ミュンヒ |
2.076人 | 2013) | 4,1 % (5,6 % | 9,1 % |
メクレンブルク=フォアポンメルン州 Mecklenburg-Vorpommern | 2013年 4月21日 |
ライフ=エリック・ホルム マティアス・マンタイ |
329人 | 5,6 % | 7,0 % | |
ニーダーザクセン州Niedersachsen | 2013年 5月1日 |
アルミン=パウル・ハンペル | 1.814人 | 3,7 % | 5,4 % | |
ノルトライン=ヴェストファーレン州Nordrhein-Westfalen | 2013年 4月12日 |
マルクス・プレッツェル マルティン・レナー |
4.107人 | 3,9 % | 5,4 % | |
ラインラント=ファルツ州Rheinland-Pfalz | 2013年 4月9日 |
ウーヴェ・ユンゲ | 1.206人 | 12,6 % (2016) | 4,8 % | 6,7 % |
ザールラント州Saarland | 2013年 5月3日 |
ヨーゼフ・デーア | 329人 | 5,2 % | 6,8 % | |
ザクセン州Sachsen | 2013年 4月28日 |
フラウケ・ペトリー | 847人 | 2014) | 9,7 % (6,8 % | 10,1 % |
ザクセン=アンハルト州Sachsen-Anhalt | 2013年 4月5日 |
アンドレ・ポーゲンブルク | 308人 | 24,2 % (2016) | 4,2 % | 6,3 % |
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州Schleswig-Holstein | 2013年 4月27日 |
トーマス・トムセン マルクス・シーブ |
845人 | 4,6 % | 6,8 % | |
テューリンゲン州 | 2013年 4月27日 |
ビョルン・ヘッケ シュテファン・メラー |
421人 | 10,6 % (2014) | 6,2 % | 7,4 % |
党員
党創立後、多数の入党者がいたことが記録されている。党のウェブサイトによると18日間で5千人以上の党員たちが個人の意思で手続きを経て入党した。7週間後にはすでに1万人の党員がいた[54]。党の記録によると、当時10,476人の登録された党員がいたが、その内2.795人は他党に入党した経歴があった。1,008人がキリスト教民主同盟 (CDU)、587人がドイツ自由民主党 (FDP)、558人がドイツ社会民主党 (SPD)、220人がキリスト教社会同盟 (CSU)、143人が海賊党、106人が同盟90/緑の党の党員だった[55]。さらに、南独に基盤を有する自由な有権者党からの入党者もいた。ベルリン支部党員の部分は州支部代表を含めて他党出身者であった。自由な有権者党を離党してドイツのための選択肢のハンブルク代表になったイェーン・クラウゼは支持者たちを連れて来た[54]。極右政党ディ・フライハイトから約350人がくら替えして入党している[56]。ヘッセン州議会において、所属会派からのくら替えによってドイツのための選択肢(AfD)党員が無所属議員として短期間であったが存在しており[57]、複数の市議会にも議員が存在していた。2013年5月段階において党員における女性の比率は約14%、全党員の平均年齢は51歳であった[58]。
2014年の夏以降、多くのドイツ・メディアはドイツのための選択肢(AfD)党員たちの離党、とりわけ経済自由主義者グループに属するメンバーたちの離党を頻繁に報道した。彼らはいわゆる党の右傾化のために離党したのである[59]。例えば、マルチナ・ティゲス=フリードリヒを挙げることが出来る。彼女は5週間ニーダーザクセン州党副代表であったが、党内でイスラム恐怖症が増大していることを理由に離党した[60][61]。 2014年2月初めまでテューリンゲン州の党代表だったミカエラ・メルツは、同年9月に離党してしまった[62] [63]。メソジストの信徒神学者セバスチャン・モルは2014年10月にドイツのための選択肢(AfD)から離党した[64]。
党の創設者ベルント・ルッケは2015年7月のエッセン臨時党大会後にドイツのための選択肢(AfD)から離党してしまった。党創立時よりも、イスラム嫌悪や外国人嫌悪感情がドイツのための選択肢(AfD)党内において高まっていることを彼は離党理由に挙げた。さらに、党内において反西欧的傾向が見られ、ロシアの外交安全保障政策を支持する者(親プーチン派)が増え、議会制民主主義への批判すら台頭して来ていることも指摘した[65]。 「ドイツのための選択肢(AfD)をプロテスト政党に変質させようと画策した大勢の党員がいたことに気づいた時はすでに手遅れだった」とベルント・ルッケは明らかにした[66]。 この彼の見解に対して、ドイツのための選択肢(AfD)に批判的なコメンテーターたちはベルント・ルッケの以前の政治姿勢、つまり右派の有権者の方に目を向けて、右派ポピュリストたちの力を借りようと動いたことを指摘した[67]。 ルッケの党首解任後、離党の波が党を襲い2015年7月10日まで2千人以上がこの党から去った[68]。その中には副党首でIBMヨーロッパのCEO(最高経営責任者)という経歴を持ったハンス=オラフ・ヘンケルもいた。極端な右寄り偏向、粗野で抵抗至上主義的傾向、偏見に満ちた態度がドイツのための選択肢(AfD)の多数派に現れていることを彼は訴えた[69]。
2015年8月末までにドイツのための選択肢(AfD)党員の約20%が離党したと党の文書には記録されている[70]。 2015年10月中旬にはドイツのための選択肢(AfD)は再び19.000人の党員数を記録した。毎日約40人の新規入党者がいたからである[71]。2015年11月末に開催されたハノーファー党大会前には約2万人の党員になっていた。その時点でベルント・ルッケの支持者たちの集団離党以前の党勢に戻っていた[72]。 党則によると、極右団体や極右政党に以前入っていた者の入党を原則的には認めていない[73]。その党則に合致しない事例が連邦憲法擁護庁の報告書に記されている[74]。党指導部の了承がある場合に限って、極右組織にかつて所属していた者の入党が可能になっている[75]。 ハンデルスブラット紙のディトマー・ノイアラー記者によると、ドイツのための選択肢(AfD)は極右とは一線を画そうとしているが、極右政党の党員だった者たちには入党の門戸を広げている。党指導部の二三の幹部はメディアの報道によると、ドイツ・ブルシェンシャフトのメンバーであり、党本部において組織と企画に関する担当者が右派系週刊誌「ユンゲ・フライハイト」の広報出身者だった[76][77]。2013年ドイツ連邦議会選挙後に極右政党ディ・フライハイトから働きかけがあったことはよく知られているが、党の周辺団体として別の選挙に関与することは拒否された。当時の党首ルッケは極右小政党からの入党を停止することを求めていた。外国人を嫌悪する者、人種主義者、反ユダヤ主義者、イスラムを嫌悪する者や極右、極左にはドイツのための選択肢(AfD)の党員資格は与えられないことになっていた[78]。 しかしながら、旧東独の多くの地方支部は極右政党ディ・フライハイトからの離党者の入党要請を審査しようとした[79]。
世論調査で明らかになった支持者像
2013年ドイツ連邦議会選挙に際して、ドイツのための選択肢(AfD)は女性よりも男性有権者から支持されたことが選挙分析から明確になっていた[80]。当時、この党は労働者階層から支持を受けた。さらに、この党はドイツ自由民主党と左翼党のかつての支持者たちから投票先として選択された。さらに、AfDへの投票者の60 %は党への強い一体感からではなく、他党への失望から投票していた[81]。
ライプツィヒ大学で調査編集されるドイツ極右思想第8回中間研究報告が2014年6月に刊行され、2432人に質問した結果、52人が今後おこなわれるドイツ連邦議会選挙でAfDに投票すると回答したと発表した。AfDに投票すると回答した52人の内26人が外国人嫌悪感情を持ち、15人が排外主義的かつ国家主義的で、7人が反セム主義的傾向を示していた。このような回答から、この党支持者らは極右政党支持者の一歩手前に位置しているとこの調査は見なしている[82]。
ドイツ社会民主党SPDに近いフリードリヒ・エーベルト財団の委託を受けて実施され2014年11月に公表された世論調査では、1915人中68人が今後のドイツ連邦議会選挙においてAfDに投票すると回答。その分析によるとAfDに投票すると答えた68人には平均値を上回る排外主義者(41 %)、外国人嫌悪感情を持つ者(16 %)、国家社会主義の危険を軽視する者(14 %)が存在していた報告されていた[83]。
2014年6月に世論調査会社フォルサが発表した世論調査結果によれば、ドイツのための選択肢AfD支持者は他の極右政党支持者とは明らかに異なった傾向を示していた。AfD支持者は比較的収入が高い中上層の社会階層出身者が多く、高学歴の傾向を示した。けれども、この党もドイツ連邦議会に議席を持つ政党として持つべき信頼性が共に欠けていた。支持者たちに見られる経済に関する悲観的見解や、平均を上回る無宗派比率と男性比率の多さが党への信頼性の低さに結びついている。とりわけ、ホワイトカラー、年金生活者がAfD支持者において目立ち、反対に個人事業主や公務員、労働者たちがAfD支持層に少ない。AfD支持者の55 %が自らの政治的位置を中間派と見なしており、政治的右翼であると見なしているのは28 %に過ぎず、政治的左翼であると見なしている支持者も17 %もいた[84]。
アレンスバッハ世論調査研究所の研究報告によると、世論調査専門家レイナーテ・ケッヘナーはドイツのための選択肢AfDを2014年10月において欧州統合に距離を持ち、移民は不快感をもたらす存在と見なす有権者たちから支持を集めている党と定義している。通貨同盟と欧州連合はAfD支持者たちからは国民全体の平均値よりも批判的であった。AfD支持者たちは欧州連合EUをドイツの豊かさにとってリスクになると見なしており、さらに国家としての特徴づけを失わせる厄介な存在と受け取っている。それに比べて、平和問題と共通経済圏としてのユーロ圏への関心は一般国民の平均値よりも低い。AfD支持者たちにとって何よりも重要なことは、AfDが既成政党による政治的合意や妥協を破壊することにある。多くの支持者たちは、AfDは他党とは明確に異なる政治的立場を代表していると見なしている。彼らは党首だったルッケが政治に新鮮な風をもたらしたと見なしている。党の目的として支持者たちは移民を制限すること、現行の亡命者難民庇護法を改正し受け入れを厳しく制限することを求めている。さらに共通通貨ユーロを廃止し、欧州連合の価値や重要性を否定し、昔のように国家の利益を決定的なものとして何よりも優先することも求めている。 同時に彼らは市民の政治参加促進(直接民主制導入)、国内安全保障(テロ対策等)、改革遅延解消、社会正義と経済と中産階級の利益維持の擁護者としてAfDを見なしている。支持者のおよそ4分の3はAfDのみが他の政党よりも最上の未来構想を持っていると信じていた。支持者の党に寄せる信頼の高さはキリスト教民主同盟(CDU)/キリスト教社会同盟(CSU)でも同様であった[85]。
ドイツ公共放送連盟(ARD)から委託されたインフラテスト・ディマップ研究所の世論調査結果が2015年10月に発表された。その世論調査において調査対象者の6 %がAfDに投票すると回答した。AfD支持者の95 %はドイツ政府に不満を持ち(満足しているのは5%)、その不満足と回答した比率はドイツの政党支持者の中で最も高かった。移民流入の結果をAfD支持者の93%はドイツにとってマイナスと見なし(利益に適ったと見なしたのは1%)、79 %はクリミア危機後における対ロシア制裁の緩和することに賛成し、ロシア制裁継続の21 %を大きく上回った[86]。 2015年11月に発表された同研究所の別の世論調査において、国境における出入国管理施設の拡充にAfD支持者の93%が賛成を表明(反対は5%)、83%がドレスデンで活動しているペギーダ運動西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者に大きな理解を示した。その世論調査において全回答者の8%(西部ドイツが7%、東部ドイツが12%)がAfDに投票すると回答した[87]。2013年のドイツ連邦議会選挙以降において、ドイツのための選択肢(AfD)はキリスト教民主同盟(CDU),ドイツ社会民主党(SPD),左翼党(Die Linkspartei)の支持層から新たな支持者を獲得している[88]。
メディアとの関係
ドイツのための選択肢(AfD)党員たちやシンパたちによって取材をするジャーナリストたちが脅されたり、集会会場から追い出されたりしていることをドイツ・ジャーナリスト連盟は再三非難している[89][90][91][92]。
ドイツのための選択肢(AfD)は結党当初から実際的な傾向を示す新右派系週刊新聞ユンゲ・フライハイト (JF)によるバックアップを受けて来た。これまで、ユンゲ・フライハイトは党の非公式広報紙として見なされ、党内派閥による論争に紙面を提供した[93]。ユンゲ・フライハイト編集長ディーター・シュタインはかなり前からキリスト教民主・社会同盟より右に位置する政党を設立しようと動いていた[94]。 さらに、ディーター・シュタインはドイツのための選択肢(AfD)内において最初はベルント・ルッケを支持していたが、後にフラウケ・ペトリーへの支持に変わった[95] 。 右派系インターネット政策誌ゼツェシオン発行人ゲッツ・クビチェックは既成政党への不満からドイツのための選択肢(AfD)テューリンゲン州支部代表ビヨルン・ヘッケと一緒に活動した。クビチェックは雑誌ゼツェシオンを2003年に創刊していた[96]。ゲッツ・クビチェックはビヨルン・ヘッケの党内新右派集団を支援した[97]。
政党としての位置づけ
エッセン臨時党大会以後
2015年6月のドイツのための選択肢(AfD)エッセン臨時党大会以後、ドイツの政治学者フランク・デッカーはドイツのための選択肢(AfD)において右傾化が起きたことを確認した。さらに、一時的に右傾化したわけではないことも彼は指摘している[98]。後に発表された論文で、彼はドイツのための選択肢(AfD)を右翼ポピュリスト政党として分類した[99]。 ドイツの政治学者でベルリン自由大学教授オスカー・ニーダーメイヤーは2015年6月のエッセン臨時党大会において、党の政治路線に関する抗争が極右勢力とのつながりを持ち続けている党内右派保守派に有利になる形で終わったと見なした。党内右派保守派はフラウケ・ペトリーの指導する派閥である[100]。 2015年11月28-29日にハノーファーで開催された第4回定期大会後、ドイツのための選択肢(AfD)にドイツ国内の保守から極右にまで至る政治的潮流が結集していることをオスカー・ニーダーメイヤーは明確に認めた。事実、ドイツのための選択肢(AfD)は今や保守派からフェルキッシュ思想(民族主義)信奉者までの多様で幅広いドイツ右派勢力を網羅しているからである[101]。 歴史学者フォルクハルト・クニッゲはドイツのための選択肢(AfD)はフェルキッシュ‐国家主義的党であると説明している。エアフルト決議以後、この党はそのイデオロギー的プログラムを明確にしている。テューリンゲン州党代表ビョルン・ヘッケを少しばかり白い体毛を持つオオカミとして彼は特徴づけている[102][103]。 政治学者カール=ルードルフ・コルテは以下の様に結論づけている。事実、ビョルン・ヘッケは現代ドイツにおいて1920年代から1930年代に展開されていたフェルキッシュ(民族主義的)思想を広めている。それ故、コルテはビョルン・ヘッケによる発言をかび臭くて、極右的なフェルキッシュ(民族主義的)なものと見なしている[104]。
極右研究者ハーヨ・フンケはドイツのための選択肢(AfD)を右翼ポピュリストではなく、むしろ大半は極右化していると見なしている。ブランデンブルク州のアレクサンダー・ガウラントの少なからぬ発言は極右的であると理解しているからである[105]。 ドイツ公共放送局(ドイチェランドフンク)でハーヨ・フンケは「ドイツのための選択肢(AfD)は大半が極右化している。この党はメクレンブルク=フォアポンメルン州のロストックでネオナチが横断幕看板を掲示していたデモに理解を示したのだ。詳しく言うと、ブランデンブルク州代表アレクサンダー・ガウラントと彼の指導する党支部は極右運動に理解を示したのである[106]。」と語った。 しかもメクレンブルク=フォアポンメルン州とテューリンゲン州の党支部、とりわけテューリンゲン州党代表ビョルン・ヘッケはドイツのための選択肢(AfD)内の極右ラディカル派であるとフンケは見ている。ヘッケはファシスト的アジテーションを行っているからである[107]。
歴史学者アンドレアス・レーダーによると、ドイツのための選択肢(AfD)は政治的コンセンサスを壊す側に常に立とうとしている。キリスト教民主社会同盟(CDU/CSU)の中道左派路線推進によって、ドイツのための選択肢(AfD)はCDU/CSUの右側という新たな居場所を見つけ出したのである。ドイツのための選択肢(AfD)は共通通貨ユーロを否定する政党として常に欧州諸国の連合体に向かい合うことになる。難民問題に対峙しながら、ドイツのための選択肢(AfD)は2015年の党分裂後、今までのドイツにおいて支配的であった多文化共存思潮や、反差別運動に明確に距離を置くことを選択したのである。言い換えると、ドイツのための選択肢(AfD)は西欧的伝統から離れてドイツの民族主義伝統に向かっているのである[108]。 政治学者トルステン・オッペルラントによると、政治路線の違いよりも政治スタイルや優先する政策項目の違いによって、2015年7月の党分裂時まで党内抗争が続いていたのである。分裂後のドイツのための選択肢(AfD)の政治的指針においても、リベラル保守と国民保守主義派の見解が同様な形で再び見出すことが出来るからである[109]。
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- ^ Frank Decker: Alternative für Deutschland und Pegida: Die Ankunft des neuen Rechtspopulismus in der Bundesrepublik. In: Frank Decker, Bernd Henningsen, Kjetil Jakobsen (Hrsg.): Rechtspopulismus und Rechtsextremismus in Europa. Die Herausforderung der Zivilgesellschaft durch alte Ideologien und neue Medien (= International Studies on Populism. Bd. 2). Nomos, Baden-Baden 2015, ISBN 978-3-8487-1206-9, S. 75–90, hier: S. 80, 85, 88.
- ^ „Auf Bundesebene hat die Rumpf-AfD keine echte Chance“. Interview mit Oskar Niedermayer in der Süddeutschen Zeitung (online) vom 10. Juli 2015
- ^ [5]
- ^ MDR: Parlamentarische Anfrage. AfD erntet Kopfschütteln mit Frage nach Homosexuellen 10. Oktober 2015
- ^ AfD will wissen, wie viele Schwule in Thüringen leben, Die Welt, 10. Oktober 2015
- ^ [6]
- ^ http://jungle-world.com/artikel/2015/46/52976.html
- ^ [7]
- ^ http://www.n-tv.de/politik/Hoecke-beherrscht-faschistische-Agitation-article16202516.html
- ^ AfD niedersingen "unklug wie undemokratisch", SWR: Landesschau aktuell vom 6. Dezember 2015, abgerufen am 6. Dezember 2015.
- ^ Torsten Oppelland: Alternative für Deutschland, Bundeszentrale für politische Bildung, 20. Oktober 2015.