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「ネパール地震 (2015年)」の版間の差分

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{{注意|この記事は'''人命にかかわる最近の出来事'''を記述しています。必ず、確実な - [[WP:RS|信頼できる情報源]]で[[WP:V|検証可能な情報]]のみ加筆してください。ブログやSNS、Twitterのように、裏付けの明確でない情報は流言の恐れがありますので加筆しないでください。'''出典のない記述を繰り返す利用者はブロックされる可能性があります'''。ご注意ください。またウィキペディアでは'''安否情報は提供していません'''。個人を特定することが可能な情報を記述されても、理由のいかんにかかわらず削除されます。また、速報はウィキニュースへお願いします。}}

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'''2015年ネパール地震(2015ねんネパールじしん、2015 Nepal earthquake)'''は[[2015年]][[4月25日]]に[[ネパール]]で発生した地震。
2015年の'''ネパール地震'''(Nepal earthquake)と[[2015年]][[4月25日]]に[[ネパール]]で発生した地震。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[ファイル:2015 Nepal earthquake ShakeMap version 6.png|thumb|right|220px|震源の位置と震度分布図(USGS)]]
[[ファイル:April 2015 Nepal earthquake ShakeMap version 6.png|thumb|right|220px|震源の位置と震度分布図(USGS)]]
[[File:KATHMANDU NEPAL FEB 2013 (8581665041).jpg|thumb|200px|right|地震で完全に崩壊した[[ダラハラ塔]](ビムセンタワー)]]
現地時間2015年4月25日11時56分に[[ネパール]]の[[首都]][[カトマンズ]]北西77[[キロメートル|km]]付近の深さ15kmを[[震源]]として発生した[[地震]]で、[[アメリカ地質調査所]](USGS)によれば地震の規模は[[モーメントマグニチュード|Mw]]7.8と推定されている<ref name = USGS>{{citeweb|url=http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us20002926 |title=M7.8 - 34km ESE of Lamjung, Nepal |publisher=[[アメリカ地質調査所]] |date=2015-04-25 |accessdate=2015-04-26}}</ref>。また[[中国地震局]]ではこの地震の規模を[[マグニチュード#一般的なマグニチュードの種類|Ms]]8.1としている<ref>{{citeweb|url=http://www.cea.gov.cn/publish/dizhenj/464/479/20150425144820555744656/index.html |title= 4月25日14时11分尼泊尔发生8.1级地震 |publisher=[[中国地震局]] |date=2015-04-25 |accessdate=2015-04-27}}</ref>。気象庁松代地震観測所によるMsは8.2 <ref>[http://www.jma-net.go.jp/matsushiro/cgi-bin/eq_msas.php 群列地震観測システムによる世界の震源] 気象庁松代地震観測所</ref>。
現地時間2015年4月25日11時56分にネパールの[[首都]][[カトマンズ]]北西77[[キロメートル|km]]付近、[[ガンダキ県]][[ゴルカ郡]][[サウラパニ]]の深さ15kmを[[震源]]として発生した[[地震]]で、[[アメリカ地質調査所]](USGS)によれば地震の規模は[[モーメントマグニチュード|Mw]]7.8と推定されている<ref name="USGS">{{Cite web|url=http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us20002926|title=M7.8 - 34km ESE of Lamjung, Nepal|publisher=アメリカ地質調査所|date=2015-04-25|accessdate=2015-04-26}}</ref>。また[[中国地震局]]ではこの地震の規模を[[マグニチュード#一般的なマグニチュードの種類|Ms]]8.1としている<ref>{{Cite web|url=http://www.cea.gov.cn/publish/dizhenj/464/479/20150425144820555744656/index.html|title=4月25日14时11分尼泊尔发生8.1级地震|publisher=中国地震局|date=2015-04-25|accessdate=2015-04-27}}</ref>。気象庁松代地震観測所によるMsは8.2<ref>[http://www.jma-net.go.jp/matsushiro/cgi-bin/eq_msas.php 群列地震観測システムによる世界の震源] 気象庁松代地震観測所</ref>。


この地震の強震によってネパールでは建物の倒壊、[[雪崩]]、[[土砂災害]]などにより甚大な被害が発生した。またインドや中国のチベット自治区、バングラディッシュなど周辺の国々でも人的被害が生じた。地震動は[[メルカリ震度階級]]でIXがカトマンズで報告されている他、[[バラトプル (ネパール) |バラトプル]]、[[ビラートナガル]]でVIIIが報告されている<ref name="USGS" />。
この地域ではヒマラヤ山脈の南縁からインド亜大陸含む[[インドプレート]]が[[ユーラシアプレート]]に衝突・沈み込んでいる。この衝突によってヒマラヤ山脈は5mm/年の速度で現在も隆起し続けてるなど、世界的に地震活動が活発な地域の一つである。ネパール付近では二つのプレートの相対速度は約45mm/年であり、[[衝上断層]]が形成されている。USGSは、この地震の発生場所・規模・[[発震機構]]がこのプレート境界の衝上断層での地震活動と一致しているとしている<ref name = USGS></ref>。


ネパールやインド北部は元来地震が多い地域であるものの、建物は[[煉瓦|レンガ]]積みの耐震性のない脆弱な構造のものが多く、また山岳地帯では[[地すべり]]も発生しやすいなど被害が大きくなりやすい。特に人口が集中している[[カトマンズ盆地]]は平均の深さが数百mになる湖底堆積物及び河川堆積物で盆地が形成されており、きわめて地盤が軟弱な土地である上<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震 地盤の影響で揺れ増幅も|newspaper=NHK|date=2015年4月26日17時24分|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150426/k10010061621000.html}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>、プレート境界断層の上盤側に存在している。また、ネパール含む中部ヒマラヤは[[地震空白域]]として知られていた為、地震に対して特に脆弱な土地であることが知られていた<ref>{{Cite news|title=ヒマラヤで巨大地震の可能性、ネパール断層研究|newspaper=AFPBBニュース|date=2012年12月17日16時24分|url=http://www.afpbb.com/articles/-/2917064}}</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.geocities.jp/gondwanainst/2006presidentaddress/earthquakektm_822fullmsjp.pdf 中部ヒマラヤ巨大地震とカトマンズの危機]}} ゴンドワナ地質環境研究所</ref><ref>{{Cite news|title=Experts had warned for decades that Nepal was vulnerable to a killer quake|newspaper=Washington Post|url=http://www.washingtonpost.com/national/health-science/experts-had-warned-for-decades-that-nepal-was-vulnerable-to-a-killer-quake/2015/04/25/0275959e-eb78-11e4-9a6a-c1ab95a0600b_story.html|accessdate=2015-04-27|language=英語}}</ref>。
筑波大准教授八木勇治の解析では、震源の断層はカトマンズを含む周辺一帯東西150km、南北120kmに及び、4.1m以上ずれた地域もある可能性があることが判明した。これは同じ都市直下型地震である[[兵庫県南部地震]]([[阪神・淡路大震災]])の30倍に及ぶ。地震のエネルギーは、約1分かけて東南東方向へ伝播し断層を南へとずらせた<ref name="yahoo0426">[http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150426-00000041-mai-soci Yahoo!ニュース - 毎日新聞 4月26日(日)20時44分配信<ネパール地震>断層のずれ最大4m…専門家が解析]</ref>。

== メカニズム ==
アメリカ地質調査所によるとこの地震の規模はMw7.8である<ref name="USGS" />。この規模はネパール国内で発生した地震としては1934年[[ビハール・ネパール地震]](M8.1)に次ぐ2番目の規模となっている<ref name="reuters">{{Cite news|title=ネパール大地震で死者5000人との見方も、余震で救助難航|publisher=ロイター|date=2015-04-27|url=http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0NI06F20150427#1|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

筑波大准教授八木勇治の解析では、震源の断層はカトマンズを含む周辺一帯東西150km、南北120kmに及び、4.1m以上ずれた地域もある可能性があることが判明した。これは同じ都市直下型地震である[[兵庫県南部地震]]([[阪神・淡路大震災]])の約30倍に及ぶ。地震のエネルギーは、約1分かけて東南東方向へ伝播し断層を南へとずらせた<ref>{{Cite news|title=<ネパール地震>断層のずれ最大4m…専門家が解析|newspaper=Yahoo!ニュース|publisher=毎日新聞|date=4月26日20時44分|url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150426-00000041-mai-soci}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>。

[[国土地理院]]による「[[だいち2号]]」(ALOS-2) 観測画像からの解析によれば、カトマンズ北西70kmの震源から北北東傾斜の断層による逆断層滑りが起こり、地表で最大1.2m隆起し、地下では最大4mの断層滑りが考えられるという<ref>[http://www.gsi.go.jp/cais/topic150429-index.html 2015年4月25日ネパールの地震に伴う地殻変動 合成開口レーダー(SAR)解析による地殻変動] 国土地理院 2015年5月4日</ref>。

この地域では[[ヒマラヤ山脈]]の南縁から[[インド亜大陸]]含む[[インドプレート]]が[[ユーラシアプレート]]に衝突・沈み込んでいる[[収束型境界]]が存在している。二つのプレート相対速度はネパール付近では約45mm/年であり、その為世界的に地震活動が活発な地域の一つである。このプレート運動によってヒマラヤ山脈が形成され、現在も約5mm/年の速度で隆起し続けてる。このプレート境界では{{仮リンク|ヒマラヤスラスト|en|Geology of the Himalaya#Major tectonic subdivisions of the Himalaya}}と呼ばれる[[衝上断層]]が形成されている。ヒマラヤスラストは大きく分けて四つに分類されており、これらは主マントル衝上断層、主前縁衝上断層、主境界衝上断層、{{仮リンク|主中央衝上断層|en|Main Central Thrust}}主中央衝上断層である<ref>[http://www2.scc.u-tokai.ac.jp/www3/kiyou/japanese/2006vol4_1/abstract/omer.html 2005年カシミール地震の地質および地震学的特徴と自然および人工斜面の崩壊に対する地盤工学的な評価] Omer Aydan 2006 Vol.4 No.1「海ー自然と文化」東海大学紀要海洋学部</ref>。USGSは、この地震の発生場所・規模・[[発震機構]]がこのプレート境界の衝上断層での地震活動と一致しているとしている<ref name="USGS" />。

== 余震 ==
2015年5月12日現在、複数の余震と見られる地震が観測されている<ref name="reuters" />。M6以上の余震は二回発生しており、本震の約34分後の同日12時30分(NST)にM6.6の地震{{coord|28.193|84.865}}<ref>{{Cite web|url=http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us2000292y|title=M 6.6 - 49km E of Lamjung, Nepal|publisher=アメリカ地質調査所|date=2015-04-25|accessdate=2015-04-27}}</ref>、本震の約25時間後の4月26日12時54分(NST)に最大余震であるM6.7の地震{{coord|27.782|85.997}}<ref>[http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us200029bt#general_summary M6.7 - 19km SSE of Kodari, Nepal] USGU 2015年4月26日 7時9分10秒 (UTC)</ref>が発生している。M6.7の地震ではエベレストのベースキャンプ付近において雪崩が再発した<ref>{{Cite news|title=M6.7の余震、雪崩再発=登山者、恐怖で絶叫-ネパール|newspaper=時事通信|date=2015-04-26|url=http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015042600133|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

本震から17日後の2015年5月12日12時51分(NST)に震源域東端付近でM7.3の地震が発生した{{coord|27.837|86.077}}<ref name="mostafter" />。この地震も本震と同様北北東側隆起の衝上断層であり、震源域の大きさは約55×30kmとしている<ref name="mostafter" />。M7.3の地震の約30分後にはM6.3の余震が発生している{{coord|27.618|86.166}}<ref>{{Cite web|url=http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/us20002ek5|title=M6.3 - 33km NNE of Ramechhap, Nepal|publisher=アメリカ地質調査所|date=2015-05-12|accessdate=2015-05-12}}</ref>。


== 被害 ==
== 被害 ==
{| class="wikitable sortable floatright" style="clear:right; margin-left:7px; margin-top:0px; margin-right:0px; margin-bottom:3px;"
カトマンズでは地割れが発生するなどして多くの建物が倒壊<ref>{{Cite news |title= ネパールでM7・5の地震…首都で複数のビル倒壊か|newspaper= サンケイスポーツ|date= 2015-04-25|author=[[共同通信]] |url= http://www.sanspo.com/geino/news/20150425/acc15042516230001-n1.html|accessdate=2015-04-25}}:18時55分(UTC+9)配信</ref><ref>{{cite news|url=http://www.asahi.com/articles/ASH4T5H4MH4TUHBI00X.html |title=ネパールでM7.8地震、死者千人超える 建物多数倒壊。 |publisher=朝日新聞 |date=2015-04-26 |accessdate=2015-04-26}}:01時10分(UTC+9)配信</ref>。[[ダルバール広場#カトマンズのダルバール広場|カトマンズのダルバール広場]]、[[スワヤンブナート]]、[[ダラハラ塔]]、マナカマナなど歴史的な建造物や[[世界遺産]]の[[寺院]]などの多くが修復不可能な損傷を受けた<ref name="iza.ne">[http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/150426/wor15042608020017-n1.html 産経デジタル 2015.4.26 08:02- ネパール地震 震源付近「村ほぼ全滅」、「世界遺産」も被害、古い建物多く]</ref><ref name="bbc25April2015">[http://www.bbc.com/news/world-asia-32465345 BBC NEWS Nepal earthquake damages Swayambhunath temple complex 25 April 2015 Last updated at 15:38 BST ]</ref>。パックパッカーの聖地としてカトマンズ最大の観光客が集うタメル地区では、狭い路地にひしめくように宿泊施設やレストラン、土産物店などが軒を連ねるが、道幅が狭いことから車の通行も容易ではなく、救出活動はもっぱら手作業となった。この地域は元来地震が多い地域であるものの、建物は[[煉瓦|レンガ]]積みの耐震性のない構造のものが多く、また山岳地帯では[[地すべり]]も発生しやすいなど被害が大きくなりやすい。また、阿部勝征東京大名誉教授(地震学)によるとM8クラスの地震が直下で起きていることから被害はかなり大きいと考えられるが、大地震ほど被害の情報は集まりにくいため当初は被害の実態が明らかになりにくいという<ref name="mainichi">[http://mainichi.jp/select/news/20150426k0000m040044000c.html 毎日新聞 2015年04月25日 22時02分「ネパール地震:「M8級」過去にも 周辺は地震多発地帯 」]</ref>。
|+国別死傷者数
|-
! 国
! 死者 !! 負傷者 !! 時点 !! 注釈
|-
| {{Flag|ネパール}}<!--被害者数を更新する際は合計値の再計算もお願いします-->
| align=right| > 8,460
| align=right| > 14,398
| 5月15日
|<ref>{{Cite news|title=ネパール地震の死者、7千人超す 負傷者1万4千人|newspaper=CNN|date=2015-05-03|url=http://www.cnn.co.jp/world/35064034.html}}</ref><ref name="sankei150515">{{Cite news|title=地震の死者、8500人超 商店は再開|newspaper=産経新聞|date=2015-05-17|url=http://www.sankei.com/world/news/150515/wor1505150041-n1.html|accessdate=2015-05-17}}</ref>
|-
| {{Flag|インド}}
| align=right| 78
| align=right| 288
| 4月29日
|<ref>{{Cite news|title=Nepal earthquake: India rescues more foreign nationals under 'Operation Maitri'|newspaper=Zee News|date=2015-04-29|url=http://zeenews.india.com/news/south-asia/nepal-earthquake-india-rescues-more-foreign-nationals-under-operation-maitri_1586821.html|accessdate=2015-04-29}}</ref> <ref>{{Cite news|title=Quake claims 72 lives in India|newspaper=DD News|url=http://ddinews.gov.in/National/National%20-%20Top%20Story/Pages/vaccine.aspx|accessdate=2015-04-28}}</ref>
|-
| {{Flag|中国}}
| align=right| 25
| align=right| 383
| 4月27日
| <ref>{{Cite news|title=25 dead, 117 injured in Tibet following Nepal earthquake|newspaper=Xinhua|date=2015-04-27|url=http://news.xinhuanet.com/english/2015-04/27/c_134189501.htm|accessdate=2015-4-28}}</ref>
|-
| {{Flag|バングラデシュ}}
| align=right| 4
| align=right| 200
| 4月27日
|<ref>{{Cite news|title=4 killed, 18 Bangladesh districts affected in earthquake, says govt|newspaper=Bdnews24.com|url=http://bdnews24.com/bangladesh/2015/04/27/4-killed-18-bangladesh-districts-affected-in-earthquake-says-govt|accessdate=2015-04-26}}</ref>
|-
! style="text-align:left"|合計
! style="text-align:right"| '''8,567'''
! style="text-align:right"| '''15,269''' || ||
|}
{| class="wikitable sortable floatright" style="margin-left:7px; margin-top:0px; margin-right:0px; clear:right;"
|+ネパールにおける国別外国人犠牲者数
|-
!国 !!死者 !!時点 !!<abbr title="References">注釈</abbr>
|-
| {{Flag|インド}}
| align=right| 40
| 5月4日
| <ref>[https://www.saddahaq.com/human-interest/nepal/40-indian-nationals-confirmed-dead-in-nepalearthquake-8-are-missing 40-indian-nationals-confirmed-dead-in-nepalearthquake-8-are-missing] The Assam Tribune Online</ref>
|-
| {{Flag|フランス}}
| align=right| 10
| 5月15日
|<ref>[http://www.diplomatie.gouv.fr/fr/dossiers-pays/nepal/la-france-et-le-nepal/evenements-4190/article/nepal-tremblement-de-terre-point Népal - Tremblement de terre - Point de situation (11.05.15)] France Diplomatie :: Ministère des Affaires étrangères et du Développement international</ref>
|-
| {{flag|スペイン}}
| align=right| 7
| 5月12日
|<ref>{{Cite news|title=España concluye el rescate en Nepal al dar por muertos a los desaparecidos|newspaper=El País|date=2015-05-09|url=http://elpais.com/m/politica/2015/05/09/actualidad/1431180457_531742.html|accessdate=2015-05-12|language=Spanish}}</ref>
|-
| {{Flag|アメリカ合衆国}}
| align=right| 6
| 5月15日
|<ref>{{Cite news|title=The fourth American confirmed to have died was Vinh B Truong, who had been enjoying a hiking holiday when the tragedy happened; death toll soars past 5,000|newspaper=Daily Mail|date=2015-04-27|url=http://www.dailymail.co.uk/news/article-3058434/Pictured-Fourth-citizen-killed-Nepal-earthquake-Vietnamese-American-hiking-holiday-dozens-remain-missing-death-toll-rises-4-000.html|accessdate=2015-04-27}}</ref><ref>{{Cite news|title=Families now convinced 2 Seattle teens died in Nepal quake|publisher=KOMO News|agency=Associated Press|date=2015-05-14|url=http://www.komonews.com/news/local/Families-now-convinced-2-Seattle-teens-died-in-Nepal-quake-303848951.html|accessdate=2015-05-14}}</ref>
|-
| {{flag|ドイツ}}
| align=right| 5
| 5月15日
|<ref>{{Cite web|url=http://www.nepalpolice.gov.np/images/crisis-detail-2072-01-18/Earthquake%20Disaster072.01.22.pdf |title=Foreigner victims Detail of Earthquake|publisher=Nepal Police|date=|accessdate=2015-05-03}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.n24.de/n24/Nachrichten/Panorama/d/6634278/fuenftes-deutsches-erdbeben-opfer-entdeckt.html|title=Fünftes deutsches Erdbeben-Opfer entdeckt|publisher=n24.de|date=|accessdate=2015-05-14}}</ref>
|-
| {{Flag|中国}}
| align=right| 4
| 4月27日
| <ref>{{Cite news|title=Nepal earthquake: International aid effort increased|publisher=BBC News|date=2015-04-27|url=http://www.bbc.com/news/world-asia-32483119|accessdate=2015-4-27}}</ref>
|-
| {{Flag|イタリア}}
| align=right| 4
| 4月25日
|<ref>{{Cite web|title=terremoto Nepal|work=Emergenza24|url=http://www.emergenza24.org/terremoto-nepal-25-04-2015|accessdate=2015-04-27}}</ref>
|-
| {{flag|カナダ}}
| align=right| 2
| 5月2日
|<ref>{{Cite web|title=St. Albert couple confirmed dead following Nepal earthquake|publisher=CTV Edmonton|date=2015-05-02|url=http://edmonton.ctvnews.ca/st-albert-couple-confirmed-dead-following-nepal-earthquake-1.2355694|accessdate=2015-05-02}}</ref>
|-
| {{flag|ロシア}}
| align=right| 2
| 5月8日
|<ref>{{Cite web|title=Russian Diplomats Missing in Nepal Found Dead|publisher=The Moscow Times|date=2015-05-08|url=http://www.themoscowtimes.com/article/520389.html|accessdate=2015-05-08}}</ref>
|-
| {{Flag|オーストラリア}}<br />{{flag|インド}}
| align=right| 1
| 4月27日
|<ref>{{Cite news|title=Nepal earthquake: Melbourne woman Renu Fotedar killed|publisher=The Sydney Morning Herald|date=2015-04-27|url=http://www.smh.com.au/world/nepal-earthquake-melbourne-woman-renu-fotedar-killed-20150427-1muljl.html|accessdate=2015-04-28}}</ref>
|-
| {{Flag|エストニア}}
| align=right| 1
| 4月28日
|<ref>{{Cite news|title=Teadaolevalt on Nepali maavärinas hukkunud üks Eesti kodanik|language=Estonian|trans_title=One Estonian citizen is known to have died in the Nepal earthquake|publisher=Postimees|date=2015-04-26|url=http://www.postimees.ee/3169817/teadaolevalt-on-nepali-maavarinas-hukkunud-uks-eesti-kodanik|accessdate=2015-04-28}}{{Cite news|title=Earthquake claims life of one Estonian|publisher=Postimees
|url=http://news.postimees.ee/3170559/earthquake-claims-life-of-one-estonian|accessdate=2015-04-28}}</ref>
|-
| {{Flag|香港}}
| align=right| 1
| 4月29日
|<ref>{{Cite news|title=Hong Kong resident confirmed dead in Nepal earthquake as 15 more remain missing|publisher=SCMP|date=2015-04-28|url=http://www.scmp.com/news/hong-kong/health-environment/article/1779232/hong-kong-resident-confirmed-dead-nepal-earthquake|accessdate=2015-04-29}}</ref>
|-
| {{Flag|日本}}
| align=right| 1
| 4月27日
|<ref>{{Cite news|title=Nepal earthquake death toll expected to rise sharply - live updates|publisher=The Guardian|date=2015-04-27|url=http://www.theguardian.com/world/live/2015/apr/27/nepal-earthquake-rescue-efforts-thousands-seek-shelter-rolling-report|accessdate=2015-04-28}}</ref>
|-
| {{flag|イスラエル}}
| align=right| 1
| 5月3日
|<ref>{{Cite news|title=Rescue team: Body of missing Israeli found in Nepal|trans_title=Emergency relief group says 22-year-old Or Asraf’s body was located and identified|publisher=The Times Of Israel|date=2015-05-3|url=http://www.timesofisrael.com/rescue-team-body-of-missing-israeli-found-in-nepal/|accessdate=2015-05-3}}</ref>
|-
| {{flag|マレーシア}}
| align=right| 1
| 5月8日
|<ref>{{Cite web|url=http://news.asiaone.com/news/asia/body-confirmed-be-malaysian-nepal-earthquake|title=Body confirmed to be Malaysian in Nepal earthquake|author=Desiree Tresa Gasper|work=The Star/Asia News Network|publisher=AsiaOne|date=2015-05-08|accessdate=2015-05-08}}</ref>
|-
| {{Flag|ニュージーランド}}
| align=right| 1
| 4月28日
|<ref>{{Cite web|url=http://www.stuff.co.nz/world/asia/68081530/One-Kiwi-dead-after-Nepal-earthquake|title=One Kiwi dead after Nepal earthquake|author=Andrea Vance & Rosanna Price|date=2015-04-28|work=Staff|accessdate=2015-04-28}}</ref>
|-
| {{Flag|イギリス}}
| align=right| 1
| 4月29日
|<ref>{{Cite web|url=http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/nepal/11568596/Nepal-quake-Foreign-Office-investigating-claims-British-national-killed.html|title=Nepal quake: Foreign Office confirms a British national died in the disaster|date=2015-04-29|accessdate=2015-04-29}}</ref>
|-
! style="text-align:left"|合計
! style="text-align:right"|88!! !!
|}
地震の揺れはネパール全域と[[インド]]北部、[[バングラデシュ]]の広い範囲に及び<ref>{{Cite news|title=ネパールでM7.9の地震、数百人が死亡か|publisher=AFPBBニュース|date=2015-04-25|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3046462|accessdate=2015-04-26}}</ref>、およそ300キロ以上離れたインドの[[ニューデリー]]のほか<ref>{{Cite news|title= ネパール首都近くでM7.5の地震 ビル外壁崩壊の情報|newspaper=CNN Japan|date=2015年4月25日16時36分(UTC+9)|url=http://www.cnn.co.jp/world/35063724.html|accessdate=2015-04-25}}</ref>、[[台湾]]でも観測された<ref>{{Cite news|title=尼泊爾震波7分鐘到台灣|publisher=中華新聞網|date=2015-04-25|url=http://www.cdns.com.tw/news.php?n_id=3&nc_id=22009|accessdate=2015-04-26}}</ref>。


=== ネパール ===
地震の揺れはネパール全域と[[インド]]北部、[[バングラデシュ]]の広い範囲に及び<ref name="AFPBB-3046462">{{Cite news|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3046462 |title=ネパールでM7.9の地震、数百人が死亡か |publisher=AFPBB News |date=2015-04-25 |accessdate=2015-04-26}}</ref>、およそ300キロ以上離れたインドの[[ニューデリー]]のほか<ref>{{Cite news |title= ネパール首都近くでM7.5の地震 ビル外壁崩壊の情報|newspaper= CNN Japan|date= 2015-04-25|author= |url= http://www.cnn.co.jp/world/35063724.html|accessdate=2015-04-25}}:16時36分(UTC+9)配信</ref>、[[台湾]]でも観測された<ref>{{Cite news|url=http://www.cdns.com.tw/news.php?n_id=3&nc_id=22009 |title=尼泊爾震波7分鐘到台灣 |publisher=中華新聞網 |date=2015-04-25 |accessdate=2015-04-26}}</ref>。
カトマンズでは地割れが発生するなどして多くの建物が倒壊<ref>{{Cite news|title=ネパールでM7・5の地震…首都で複数のビル倒壊か|newspaper=サンケイスポーツ|date=2015年4月25日18時55分(UTC+9)|author=共同通信|url=http://www.sanspo.com/geino/news/20150425/acc15042516230001-n1.html|accessdate=2015-04-25}}</ref><ref>{{Cite news|title=ネパールでM7.8地震、死者千人超える 建物多数倒壊|publisher=朝日新聞|date=2015年4月26日01時10分(UTC+9)|url=http://www.asahi.com/articles/ASH4T5H4MH4TUHBI00X.html|accessdate=2015-04-26}}</ref>。[[ダルバール広場#カトマンズのダルバール広場|カトマンズのダルバール広場]]、[[スワヤンブナート]]、[[ダラハラ塔]]、マナカマナなど歴史的な建造物や[[世界遺産]]の[[寺院]]などの多くが修復不可能な損傷を受けた<ref>{{Cite news|title=ネパール地震 震源付近「村ほぼ全滅」、「世界遺産」も被害、古い建物多く|newspaper=産経新聞|date=2015年4月26日8時2分|url=http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/150426/wor15042608020017-n1.html}}</ref><ref>{{Cite news|title=Nepal earthquake damages Swayambhunath temple complex|newspaper=BBC|date=2015年4月25日15時38分(BST)|url=http://www.bbc.com/news/world-asia-32465345}}</ref><ref name="nhk20150427_2253">{{Cite news|title=ネパール大地震 国際社会の支援本格化|newspaper=NHK|date=2015-04-27|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150427/k10010062691000.html|accessdate=2015-04-28}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref><ref>{{Cite news|title=ネパール地震 観光名所の寺院や塔にも甚大な被害|publisher=CNN|date=2015-04-27|url=http://www.cnn.co.jp/world/35063763.html|accessdate=2015-04-28}}</ref>。パックパッカーの聖地としてカトマンズ最大の観光客が集う[[タメル]]地区では、狭い路地にひしめくように宿泊施設やレストラン、土産物店などが軒を連ね、道幅が狭いことから車の通行も容易ではなく、救出活動はもっぱら手作業となった。[[4月28日]]に[[国連]]は、ネパールの人口の約30%にあたる約800万人が被災したと発表<ref>{{Cite news|title=ネパール地震死者5100人超…日本隊現地入り|newspaper=Yahoo!ニュース|publisher=読売新聞|date=4月28日21時7分|url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150428-00050135-yom-int}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>。


[[阿部勝征]][[東京大学]][[名誉教授]]([[地震学]])が2015年4月25日に語ったところによると、M8クラスの地震が直下で起きていることから被害はかなり大きいと考えられるが、大地震ほど被害の情報は集まりにくいため当初は被害の実態が明らかになりにくいという<ref>{{Cite news|title=ネパール地震:「M8級」過去にも 周辺は地震多発地帯|newspaper=毎日新聞|date=2015年4月25日22時2分|url=http://mainichi.jp/select/news/20150426k0000m040044000c.html}}</ref>。
== エベレストの雪崩 ==
[[標高]]5000m付近の[[エベレスト]]登山[[ベースキャンプ]]付近で大規模な[[雪崩]]が複数回発生し、登山客ら18人が死亡(2015年4月26日現在)した。[[ロイター通信]]はこれを「エベレスト史上、最悪の惨事」と伝えた。当時ベースキャンプには登山者、ガイドら約1000人がおり、より標高が高い「キャンプ1」と「キャンプ2」には多数が取り残された<ref name="headlines.yahoo0426">[http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150426-00000543-san-asia ネパール大地震 「エベレスト史上最悪の惨事」…登山家「氷の壁が襲ってきた」産経新聞 4月26日(日)20時59分配信]</ref>。


アメリカの情報調査会社IHS[[:en:IHS Inc.|<span style="font-size:80%">(英語版)</span>]]は4月28日、地震によるネパールの経済損失を50億ドル(約6,000億円)と推定した<ref>{{Cite news|title=ネパール地震 死者4千人に迫る、救援活動なお難航|newspaper=CNN|date=2015-04-28|url=http://www.cnn.co.jp/world/35063823-3.html|accessdate=2015-04-28}}</ref>。これはネパールの2014年における[[国内総生産|GDP]]193.5億ドルの約4分の1の額に相当する<ref>{{Cite web|url=http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-04-26/nepal-s-slowing-economy-set-for-freefall-without-world-s-help|title=Nepal’s Slowing Economy Set for Freefall Without Global Help|publisher=Bloomberg Business|accessdate=2015-04-26|language=英語}}</ref>。
== 過去の大地震 ==

ネパールでは過去にも大地震が起きている<ref name="mainichi"></ref>。
2015年5月15日、ネパール内務省報道官が地震による死者8,460人・負傷者2万人以上になったことを発表<ref name="sankei150515" />。
* [[1833年]]ネパール中部 - M7.5-7.9<ref>{{PDFlink|[http://www.currentscience.ac.in/Downloads/article_id_069_02_0101_0128_0.pdf Roger Bilham(1995)]}}:Location and maitude of the 1833 Nepal earthquake and its relation to the rupture zones contiguous great Himalayan earthquakes</ref>

* [[1934年]] [[ビハール・ネパール地震|ネパール東部]] - M8.1-8.3、死者10,600人<ref name="mainichi"></ref>。プレート境界型地震。震央は{{coord|27.5|87.0}}付近。<ref>[http://cires.colorado.edu/~bilham/HimFatalities.html Himalayan Earthquakes], [http://cires.colorado.edu/~bilham/HimalayanEarthquakes/1934BiharNepal/1934earthquake.html 1934 Mw 8.1 Bihar/Nepal earthquake 15 January 1934] - [[アメリカ合衆国]]の共同研究機関 Cooperative Institute for Research in Environmental Sciences 内のページ、2015年4月27日閲覧</ref>
[[国際連合]]のバレリー・エイモス人道問題担当事務次長兼緊急援助調整官は、ネパール政府の「官僚的」対応によって救援物資の輸送に遅延が生じていることについて憂慮を示した<ref>{{Cite news|title=ネパール地震の救援物資、「お役所仕事」で輸送遅れる|newspaper=AFPBBニュース|date=|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3047318?utm_source=yahoo&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_Sun_p1}}</ref>。また、[[5月2日]]にネパール政府は、生存者がこれ以上見つかる可能性はないという見方を示していたが、同日、101歳の男性が救助され<ref group="注釈">当初は倒壊した自宅のがれきに埋もれていたところを1週間ぶりに救出されたと報道されたが、実際には地震の数時間後に救出され、その後自宅の庭で被災生活を送っていたところを救助したと訂正された({{Cite news|title=ネパール大地震、101歳「がれきの下に7日間」は間違い|newspaper=|date=|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3047426?ctm_campaign=photo_topics}})。</ref>、翌3日には3人の女性が救助された<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震、101歳の生存者救出 警察当局|newspaper=AFPBBニュース|date=|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3047326?ctm_campaign=txt_topics}}</ref>。ネパール政府の対応を批判する声も出ており<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震、国際救援隊の活動進まず 政府対応に批判も|newspaper=ロイター|date=|url=http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0NJ01P20150428#1}}</ref>、[[4月29日]]に[[日本]]の[[国際緊急援助隊]]を表敬しようとした[[スシル・コイララ]]首相が市民に取り囲まれ、引き返す事態も発生している<ref>{{Cite news|title=ネパール 被災地視察の首相が追い返される|newspaper=NHK|date=|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150430/k10010065311000.html}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>。
* [[1988年]] [[ネパール地震 (1988年)|ネパール東部]] - M6.6-6.9、死者1450人<ref name="mainichi"></ref>。インドプレート内部の地震。震央は{{coord|26.71|86.62}}。<ref>{{citation|title=ISC-GEM Global Instrumental Earthquake Catalogue (1900-2009)|url=http://www.isc.ac.uk/iscgem/index.php|author=ISC|date=19 January 2015|publisher=[[国際地震センター]]|series=Version 2.0}}</ref>

[[5月12日]]には、余震が発生し、ネパール国内で76人が死亡した<ref>{{Cite news|title=余震の死者、3カ国で90人超す 米海兵隊のヘリ不明も|newspaper=|date=産経新聞|url=http://www.sankei.com/world/news/150513/wor1505130047-n1.html}}</ref>。

==== エベレストの雪崩 ====
{{Main|{{仮リンク|エベレスト山の雪崩 (2015年)|en|2015 Mount Everest avalanches}}}}

[[標高]]5000m付近の[[エベレスト]]登山[[ベースキャンプ]]付近で大規模な[[雪崩]]が複数回発生し、登山客ら18人が死亡(2015年4月26日現在)した。[[ロイター通信]]はこれを「エベレスト史上最悪の惨事」と伝えた。当時ベースキャンプには登山者、ガイドら約1000人がおり、より標高が高い「キャンプ1」と「キャンプ2」には多数が取り残された<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震 「エベレスト史上最悪の惨事」…登山家「氷の壁が襲ってきた」|newspaper=|publisher=産経新聞|date=4月26日20時59分|url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150426-00000543-san-asia}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>。ネパールの山岳協会によると100人以上の登山者が下山出来ない状態が続いている<ref name="nhk20150427_2253" />。

2015年4月27日には現地で撮影されたベースキャンプを雪崩が直撃する映像と共に、現地メディアで26日現在22人死亡、217人行方不明と伝えられた<ref>{{Cite news|title=【ネパール大地震】エベレストで雪崩の直撃を受けた登山者の映像公開される|newspaper=Yahoo!ニュース|date=2015-04-27|url=http://bylines.news.yahoo.co.jp/horijun/20150427-00045191/|accessdate=2015-04-28}}</ref>。

[[Google]]幹部の{{仮リンク|ダン・フレディンバーグ|en|Dan Fredinburg}}が雪崩で死亡した<ref>{{Cite news|title=グーグル幹部、エベレストの雪崩で死亡 ネパール地震|newspaper=|date=2015-04-26|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3046488|accessdate=2015-05-02}}</ref>。

登山のため滞在していた[[なすび (タレント)]]、[[野口健]]が無事を報告した<ref>{{Cite news|title=ヒマラヤ登山のなすび、野口健は「無事を確認」 関係者が報告|newspaper=|date=2015-04-26|url=http://www.j-cast.com/tv/2015/04/26233977.html|accessdate=2015-05-02}}</ref>。

=== インド ===
倒壊した建物の下敷きになるなどして66名が死亡した<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震、死者2500人超す エベレストで雪崩、日本人の死者も【UPDATE】 |newspaper=ハフィントンポスト|date=2015-04-27|url=http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/25/nepal-earthquake_n_7142000.html|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

=== バングラデシュ ===
27日までに死者4名が確認されている<ref>{{Cite news|title=ネパール地震、死者3300人 エベレストで200人超不明|newspaper=日本経済新聞|date=2015-04-27|url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM27H1C_X20C15A4MM0000/|accessdate=2015-04-27}}</ref><ref name="nhk20150427_2253" />。

=== チベット ===
中国の[[チベット自治区]]では約1,200棟の家屋と寺院1ヶ所が全壊、約5,800棟の家屋と寺院54ヶ所が損壊した<ref>{{Cite news|title=ネパール地震、隣接するチベットでも被害、20万人以上の生活に影響―中国メディア|newspaper=レコードチャイナ|date=2015-04-26|url=http://www.recordchina.co.jp/a107484.html|accessdate=2015-04-27}}</ref>。約25,000人が避難しており、確認されている死者は26日夜までに20名となっている<ref>{{Cite news|title=<ネパール地震>チベット自治区で20人死亡、2万5000人避難―中国メディア|newspaper=レコードチャイナ|date=2015-04-27|url=http://www.recordchina.co.jp/a107530.html|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

== ギャラリー ==
<gallery>
File:Nepal Earthquake 2015 01.jpg|倒壊したホテル(カトマンズ・4月26日)
File:Nepal Earthquake 2015 03.jpg|倒壊した建物
File:Nepal Earthquake 2015 08.jpg|地割れの走る道路
File:Earthquake Leads Office Evacuation - Ashram - Sector-V - Salt Lake City - Kolkata 2015-04-25 5980.JPG|[[インド]]・[[コルカタ]]の様子(2015年4月25日)
</gallery>

== 各国・国際機関の対応 ==
{{節stub}}
=== {{flag|UN}} ===
[[国際連合]]の[[潘基文]]事務総長は、国連が大規模な救援活動の準備を行なっているとの声明を発表した<ref>{{Cite web|url=http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=50688#.VT6gjzfDg_s |title=Nepal: Ban sends his condolences after earthquake hits Kathmandu Valley |publisher=国際連合 |date=2015-04-25|accessdate=2015-04-28}}</ref>。

[[ニューヨーク]]に本部を持つ[[国際連合総会]]の補助機関である[[国際連合児童基金]](ユニセフ)は2015年4月25日に現地の子供たちへ向けての緊急募金活動を開始することを表明している<ref>{{Cite web|url=http://www.unicef.or.jp/news/2015/0122.html|title=ネパール大地震緊急募金 第1報|publisher=国際連合児童基金|date=2015-04-25|accessdate=2015-04-28}}</ref>。26日には現地に支援が必要な子供94万人がおり、既に水・食料などの物資の不足およびインフラ設備の遮断が発生している状況を伝え、現地で緊急人道支援活動を開始したと発表した<ref>{{Cite web|url=http://www.unicef.or.jp/news/2015/0123.html|title=ネパール大地震緊急募金 第2報|publisher=国際連合児童基金|date=2015-04-26|accessdate=2015-04-28}}</ref>。

=== {{flag|ADB}} ===
[[アジア開発銀行]]は300万ドルを緊急支援として無償供与し、復興費用として2億ドルを拠出することを表明した<ref>{{Cite web|url=http://www.adb.org/news/nepal-earthquake-adb-provide-3-million-immediate-relief-and-200-million-rehabilitation?home-topbox|title=Nepal Earthquake: ADB to Provide $3 Million for Immediate Relief and $200 Million For Rehabilitation|publisher=アジア開発銀行|date=2015-04-27|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

=== {{flag|India}} ===
地震発生から15分後には[[ナレンドラ・モディ]]首相が救援部隊の派遣を決定。同日中に、[[C-130|C-130J]]x1、[[C-17]]x2、[[Il-76|IL-76]]x1により450人と約45tの救援物資、数頭の救助犬からなる部隊が現地に投入され<ref>{{Cite news|title=It took Modi minutes to help neighbouring Nepal after earthquake|newspaper=BDLive|date=2015-04-25|url=http://www.bdlive.co.za/world/asia/2015/04/25/it-took-modi-minutes-to-help-neighbouring-nepal-after-earthquake|accessdate=2015-04-27}}</ref>、投入機体によるネパール在住のインド国民救出輸送も実施された。

=== {{flag|PAK}} ===
C-130輸送機4機と軍人を派遣し、救援物資を輸送している<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震、中国・インド・パキスタンが救援活動めぐり火花―香港メディア|newspaper=|date=|url=http://www.focus-asia.com/socioeconomy/photonews/416576/}}</ref>。

=== {{flag|CHN}} ===
救助・医療など62人と災害救助犬6頭からなる救援チームを派遣<ref>{{Cite news|title=中国の国際救援チームがネパールへ 人道的支援を展開|publisher=人民網日本語版|date=2015-04-25|url=http://j.people.com.cn/n/2015/0426/c94475-8883812.html|accessdate=2015-04-28}}</ref>。

=== {{flag|Japan}} ===
2015年4月25日には[[国際緊急援助隊]]の派遣を決定<ref>{{Cite web|url=http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002058.html |title=ネパールにおける地震に対する国際緊急援助隊・救助チームの派遣|publisher=外務省|date=2015-04-26|accessdate=2015-04-27}}</ref>。翌26日に[[安倍晋三]]首相と[[岸田文雄]]外務大臣が被災者へのお見舞いと復興支援の用意を伝えるメッセージを発し<ref>{{Cite web|url=http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002056.html|title=ネパールにおける地震被害(安倍総理大臣及び岸田外務大臣からのお見舞いメッセージの発出)|publisher=外務省|date=2015-04-26|accessdate=2015-04-27}}</ref>、[[国際協力機構]](JICA) を通じて毛布やテントなど2,500万円相当の緊急援助物資を供与すると共に<ref>{{Cite web|url=http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002059.html|title=ネパールにおける地震被害に対する緊急援助|publisher=外務省|date=2015-04-27|accessdate=2015-04-27}}</ref>、10億円規模の緊急無償資金協力を決定し<ref>{{Cite web|url=http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002064.html|title=ネパールにおける地震被害に対する緊急無償資金協力|publisher=外務省|date=2015-04-27|accessdate=2015-04-27}}</ref>、更に第二陣の派遣も決定し28日に出発、29日から活動を開始した<ref>[http://www.jica.go.jp/information/jdrt/2015/20150501.html ネパール連邦民主共和国における地震被害に対する国際緊急援助隊(活動報告1)]</ref>。

援助隊第一陣は自衛隊でなくJICAが指揮を執ったため民間機での移動となり、26日に[[成田空港|成田]]を出発し、当初27日には到着する予定だったがネパールの首都カ トマンズの空港が各国の救援機や民間機の臨時便などの飛来によって運用限度を超えたため、第一陣が現地入りする予定だった民間機も燃料切れによってインド・[[コルカタ]]へ代替着陸し、27日中のカトマンズ入りが見込めないことから、出発経由地のバンコクまで引き返し、28日に改めてバンコクを出発し現地入りできたが国際的な救命リミットと言われる災害発生72時間が迫っていた<ref>{{Cite news|title=日本の援助隊、空港大混雑で着陸できず ネパール地震|newspaper=|date=|url=http://www.asahi.com/articles/ASH4X2T7DH4XUHBI009.html}}</ref>。

自衛隊は26日に防衛省から現地に調査チームを派遣し、被害状況の調査や支援のニーズについて情報収集を行い<ref>[http://www.mod.go.jp/j/press/news/2015/04/26a.html ネパールへの調査チームの派遣について] 防衛省</ref>、 27日には国際緊急援助活動の実施に関する自衛隊行動命令発出し、翌28日に援助隊及び空輸隊を編成、同日中に救援隊の一部で初動対処部隊を編成し派遣、 29日に初動対処部隊ネパール入り、30日初動対処部隊活動開始、空輸隊による救援隊(本隊)輸送によって派遣、5月1日本隊ネパール入り活動開始した<ref>[http://www.mod.go.jp/js/Activity/IDR/IDR_nepal.htm ネパール国際緊急援助活動の概要] 防衛省・統合幕僚監部</ref>。

=== {{flag|TWN}} ===
[[行政院]]は25日、30万ドルの義援金と救援部隊を派遣すると発表したが<ref>[http://www.bcc.com.tw/newsView.2556581 行政院:救援物資、救難隊 隨時可出發] 中廣新聞網 NewsRadio 2015年4月26日</ref>、外交部の高振群政務次長によればネパール側は「今のところ必要ない」として、婉曲に断ってきたと話した。ただ今後、5~6人程度の小規模な医療チームを派遣し、現地の状況を把握する方針だとした<ref>{{Cite news|title=大地震被害のネパール、台湾当局からの支援申し出断る…「今のところ必要なし」|newspaper=Focus Asia|date=|url=http://www.focus-asia.com/socioeconomy/photonews/416408/|accessdate=2015-04-27}}</ref>。

=== {{flag|USA}} ===
アメリカ政府は26日災害対策チーム70名と45tの物資をC-17によって派遣を決定するとともに、被災地の支援のために100万ドルを出すことを決定した<ref>{{Cite news|title=各国が救援隊派遣 ネパールへの“支援の輪”広がる|newspaper=|date=|url=http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000049202.html}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref><ref>[http://www.theguardian.com/world/2015/apr/25/nepal-earthquake-us-disaster-response-aid Nepal earthquake: US to send disaster response team and $1m in aid]</ref>。
在日[[米海兵隊]]はネパールでの地震救援活動を後押しするため[[第3海兵遠征軍]]([[普天間基地]])所属の[[V-22 (航空機)|オスプレイ]]を4機派遣し、5月3日トリブバン国際空港に到着<ref>[http://www.okinawa.usmc.mil/news/150504-nepal.html ネパールの救援活動にオスプレイも投入]</ref>。

[[5月16日]]、ネパール政府は、救助活動にあたっていた海兵隊の[[ヘリコプター]]に搭乗していたアメリカ兵6人とネパール軍の2人の死亡を確認したと発表した<ref>{{Cite news|title=米海兵隊ヘリ搭乗の兵士8人の遺体確認|newspaper=産経新聞|date=|url=http://www.sankei.com/world/news/150516/wor1505160038-n1.html}}</ref>。

=== {{flag|CAN}} ===
カナダ空軍は26日、災害派遣対応チーム(DART)要員と評価チーム、医療関係、消防士、救援物資などを載せた[[C-17|CC-177]]x1機を派遣、4月29日に同型機をもう一機追加派遣し、一機目はネパールからインドへのカナダ国民救出で運航<ref>{{Cite news|title=カナダ空軍、2機目のCC-177グローブマスターIIIをネパールへ派遣|newspaper=|date=|url=http://flyteam.jp/news/article/49620}}</ref>。

=== {{flag|KOR}} ===
韓国政府は26日、ネパールに100万ドル(約10億8000万ウォン)規模の緊急支援をすることに決めた<ref>{{Cite news|title=<ネパール地震>韓国政府、ネパールに100万ドル緊急支援|newspaper=|date=|url=http://japanese.joins.com/article/581/199581.html}}</ref>。27日に[[中央119救助本部]]に所属する捜索救助チーム10人、救助犬2頭を派遣<ref>{{Cite news|title=ネパールに緊急救援隊40人派遣決定=韓国政府|newspaper=|date=|url=http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2015/04/27/0200000000AJP20150427002700882.HTML}}</ref>。その後韓国内報道で「韓国は救援チーム派遣の『ゴールデンタイム』を逃した」などと報じ外交部の対応を批判したため<ref>{{Cite news|title=「日本や中国に比べみすぼらしい」と韓国、救助隊追加を発表もネパール政府は「来なくていい」・・韓国ネットは「偏見に満ちた韓国」「国連事務総長の母国なのに…」|newspaper=|date=|url=http://www.focus-asia.com/rss/416704/}}</ref><ref>{{Cite news|title=【社説】ネパールの悲劇的地震…開かれた心で助ける時だ|newspaper=|date=|url=http://japanese.joins.com/article/609/199609.html}}</ref>、29日午後になって医療スタッフや人命救助犬の追加派遣を発表したが、すでにネパール政府は「事故現場に投入された海外の救助隊は十分であり、もう来なくていい」と国連に伝えていたが、韓国政府は5月1日に32人の救援隊を追加派遣し、他に医療チームが韓国国際協力団(KOICA)から医療チーム10人、支援チーム2人が派遣された<ref>{{Cite news|title=ネパールに救援隊を追加派遣 32人出発=韓国|newspaper=|date=|url=http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2015/05/01/0900000000AJP20150501000800882.HTML}}</ref>。また、韓国国内では、100万ドルという支援額は主要国に比べて少ないという批判がある。これは韓国政府の人道的支援予算そのものが少ないためである<ref>{{Cite news |title=ネパール地震、韓国政府の支援額少ない|newspaper=朝鮮日報|date=2015-05-05|url=http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/05/05/2015050500485.html|accessdate=2015-05-05}}{{リンク切れ|date=2015年9月}}</ref>。

=== {{flag|UK}} ===
イギリス空軍は27日、シェルターキット1,100セットとソーラーランタン1,700個、[[グルカ]]工兵チームを載せたC-17x1機を派遣し、5月1日にはネパール国内の輸送機材不足に対応するため[[ロシア]]の民間貨物輸送機[[アントノフ]]により大型輸送ヘリ[[CH-47]]チヌーク・ヘリコプターx3を追加派遣<ref>{{Cite news|title=イギリス空軍、ネパールにチヌークを急派 輸送はアントノフ|newspaper=|date=|url=http://flyteam.jp/news/article/49619}}</ref>。

=== {{flag|ISR}} ===
イスラエルは27日、260名からなる救援チーム(医療関係者122名)と95トンの救援物資をC-130Jx2、[[ボーイング707]]x1で派遣し<ref>[http://qz.com/391567/indian-helicopters-israeli-hospitals-and-malay-medics-how-the-world-is-coming-to-nepals-aid/ Indian helicopters, Israeli hospitals and Malaysian medics: How the world is coming to Nepal’s aid]</ref>、[[ガルフストリーム]]x1を11人のイスラエル国民救出のため運航。

=== {{flag|SGP}} ===
合計75人の救援チームを派遣することを決定し<ref>[http://qz.com/391567/indian-helicopters-israeli-hospitals-and-malay-medics-how-the-world-is-coming-to-nepals-aid/ Indian helicopters, Israeli hospitals and Malaysian medics: How the world is coming to Nepal’s aid]</ref>、支援物資をC-130輸送機で運ぶ作業を開始。医療チーム15人による人的支援も開始した。また政府は10万ドルをシンガポール赤十字経由で拠出した<ref>http://www.straitstimes.com/news/singapore/more-singapore-stories/story/singapore-prepares-send-55-man-search-and-rescue-team-ne Nepal earthquake SAF plane to ferry aid, medical personnel and search-and-rescue team to Nepal - See more at: http://www.straitstimes.com/news/singapore/more-singapore-stories/story/singapore-prepares-send-55-man-search-and-rescue-team-ne#sthash.J2De7u84.dpuf</ref>。

=== {{flag|MYS}} ===
[[ナジブ・ラザク]]首相は50人の救援チーム(うち医者20人)を派遣したと発表した<ref>[http://www.channelnewsasia.com/news/asiapacific/malaysia-to-send-doctors/1808214.html Malaysia to send doctors, rescuers to Nepal: PM Najib]</ref>。

=== {{flag|AUS}} ===
オーストラリア空軍は28日、人道支援とオーストラリア国民救出のためC-17x1機をネパールに派遣<ref>{{Cite news|title=各国空軍が救援機を派遣、大地震被害のネパール・カトマンズに|newspaper=|date=|url=http://flyteam.jp/news/article/49450}}</ref>。

=== {{flag|VAT}} ===
教皇庁開発援助促進評議会は、28日、教皇の名前において、10万ドルを最初の救援金として送り、ネパールの教会を通して被災者の支援にあてる旨を発表した<ref>[http://ja.radiovaticana.va/news/2015/04/28/ネパール地震:被災地に教皇とカトリック教会の支援/1140351 ネパール地震:被災地に教皇とカトリック教会の支援]</ref>

== 救助活動 ==
[[余震]]、[[重機]]や[[病院]]、[[医師]]の不足、国際空港が[[トリブバン国際空港]]だけしかないという[[空港]]の未整備、山岳地帯の村落の孤立化などで救助活動が難航した。山岳地帯に住む住民も多く、地滑りのため孤立化した村落が200-300はある模様。生存率が急劇に下がる地震発生後72時間後も救助は進まず、震源地付近に位置するゴルカ地区では、地滑りが各地で発生し、被災地を目指す救援隊が到着できない状況であった<ref>{{Cite news|title=ネパール地震:救出活動阻む余震「食べ物、水ない」|newspaper=MSNニュース/毎日新聞|date=2015-04-27|url=http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%83%8D%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%9C%B0%E9%9C%87%E6%95%91%E5%87%BA%E6%B4%BB%E5%8B%95%E9%98%BB%E3%82%80%E4%BD%99%E9%9C%87-%E3%80%8C%E9%A3%9F%E3%81%B9%E7%89%A9%E3%80%81%E6%B0%B4%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%8D/ar-BBiIG7R}}{{リンク切れ|date=2015年5月}}</ref>。

しかし、4月29日にはネパール政府は既に十分な人数の捜索・救助隊員がいるとの理由で、外国の捜索・救助隊はネパールに来ないように要請した<ref>{{Cite news|title=ネパール政府「外国の救助隊これ以上必要ない」|newspaper=|date=|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3046919}}</ref>。

== その他 ==
同地震で被災した子供が、強制的に[[児童労働]]に従事させられたり、[[人身売買]]や[[性犯罪]]に巻き込まれるなどするケースが多発している。貧困などにつけ込む形で行われているとされており、地震を切っ掛けに被害が拡大していると見られている<ref>{{Cite news|title=ネパール大地震:子供連れ去り 「助けてあげる」言葉巧み|newspaper=毎日新聞|date=2015-07-25|url=http://mainichi.jp/shimen/news/20150725ddm007030171000c.html}}</ref>。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
<references group="注釈"/>

=== 出典 ===
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[ネパール地震 (1988年)]]

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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/sanchu/Seismo_Note/2015/NGY56.html 4月25日ネパールの地震(M7.8)] 名古屋大学地震火山研究センター NGY地震学ノート No.56
* [http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/sanchu/Seismo_Note/2015/NGY56.html 4月25日ネパールの地震(M7.8)] 名古屋大学地震火山研究センター NGY地震学ノート No.56

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2015年10月10日 (土) 10:46時点における版

2015年ネパール地震
ネパール地震 (2015年)の位置(ネパール内)
ネパール地震 (2015年)
カトマンズ
カトマンズ
ネパール地震 (2015年) (ネパール)
地震の震央を示した地図
本震
発生日 2015年4月25日
発生時刻 11時56分26秒(ネパール標準時(NST))
持続時間 130秒
震央 ネパールの旗 ネパール カトマンズの北西約77km
座標 北緯28度8分49秒 東経84度42分29秒 / 北緯28.14694度 東経84.70806度 / 28.14694; 84.70806
震源の深さ 15 km
規模    Mw7.8
最大震度    メルカリ震度階級IX:カトマンズ
津波 なし
地震の種類 プレート境界型地震衝上断層)または大陸プレート内地震
余震
最大余震 2015年5月12日12時51分19秒(NST)、Mw7.3[1]
被害
死傷者数 死者8,460人[2]
負傷者20,000人超[2]
被害総額 約50億米ドル[3]
被害地域 ネパールの旗 ネパール
インドの旗 インド
バングラデシュの旗 バングラデシュ
中華人民共和国の旗 中国(チベット自治区)
ブータンの旗 ブータン
出典:特に注記がない場合はアメリカ地質調査所による。
プロジェクト:地球科学
プロジェクト:災害
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2015年のネパール地震(Nepal earthquake)とは、2015年4月25日ネパールで発生した地震。

概要

震源の位置と震度分布図(USGS)
地震で完全に崩壊したダラハラ塔(ビムセンタワー)

現地時間2015年4月25日11時56分にネパールの首都カトマンズ北西77km付近、ガンダキ県ゴルカ郡サウラパニの深さ15kmを震源として発生した地震で、アメリカ地質調査所(USGS)によれば地震の規模はMw7.8と推定されている[4]。また中国地震局ではこの地震の規模をMs8.1としている[5]。気象庁松代地震観測所によるMsは8.2[6]

この地震の強震によってネパールでは建物の倒壊、雪崩土砂災害などにより甚大な被害が発生した。またインドや中国のチベット自治区、バングラディッシュなど周辺の国々でも人的被害が生じた。地震動はメルカリ震度階級でIXがカトマンズで報告されている他、バラトプルビラートナガルでVIIIが報告されている[4]

ネパールやインド北部は元来地震が多い地域であるものの、建物はレンガ積みの耐震性のない脆弱な構造のものが多く、また山岳地帯では地すべりも発生しやすいなど被害が大きくなりやすい。特に人口が集中しているカトマンズ盆地は平均の深さが数百mになる湖底堆積物及び河川堆積物で盆地が形成されており、きわめて地盤が軟弱な土地である上[7]、プレート境界断層の上盤側に存在している。また、ネパール含む中部ヒマラヤは地震空白域として知られていた為、地震に対して特に脆弱な土地であることが知られていた[8][9][10]

メカニズム

アメリカ地質調査所によるとこの地震の規模はMw7.8である[4]。この規模はネパール国内で発生した地震としては1934年ビハール・ネパール地震(M8.1)に次ぐ2番目の規模となっている[11]

筑波大准教授八木勇治の解析では、震源の断層はカトマンズを含む周辺一帯東西150km、南北120kmに及び、4.1m以上ずれた地域もある可能性があることが判明した。これは同じ都市直下型地震である兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)の約30倍に及ぶ。地震のエネルギーは、約1分かけて東南東方向へ伝播し断層を南へとずらせた[12]

国土地理院による「だいち2号」(ALOS-2) 観測画像からの解析によれば、カトマンズ北西70kmの震源から北北東傾斜の断層による逆断層滑りが起こり、地表で最大1.2m隆起し、地下では最大4mの断層滑りが考えられるという[13]

この地域ではヒマラヤ山脈の南縁からインド亜大陸含むインドプレートユーラシアプレートに衝突・沈み込んでいる収束型境界が存在している。二つのプレート相対速度はネパール付近では約45mm/年であり、その為世界的に地震活動が活発な地域の一つである。このプレート運動によってヒマラヤ山脈が形成され、現在も約5mm/年の速度で隆起し続けてる。このプレート境界ではヒマラヤスラスト英語版と呼ばれる衝上断層が形成されている。ヒマラヤスラストは大きく分けて四つに分類されており、これらは主マントル衝上断層、主前縁衝上断層、主境界衝上断層、主中央衝上断層英語版主中央衝上断層である[14]。USGSは、この地震の発生場所・規模・発震機構がこのプレート境界の衝上断層での地震活動と一致しているとしている[4]

余震

2015年5月12日現在、複数の余震と見られる地震が観測されている[11]。M6以上の余震は二回発生しており、本震の約34分後の同日12時30分(NST)にM6.6の地震北緯28度11分35秒 東経84度51分54秒 / 北緯28.193度 東経84.865度 / 28.193; 84.865[15]、本震の約25時間後の4月26日12時54分(NST)に最大余震であるM6.7の地震北緯27度46分55秒 東経85度59分49秒 / 北緯27.782度 東経85.997度 / 27.782; 85.997[16]が発生している。M6.7の地震ではエベレストのベースキャンプ付近において雪崩が再発した[17]

本震から17日後の2015年5月12日12時51分(NST)に震源域東端付近でM7.3の地震が発生した北緯27度50分13秒 東経86度04分37秒 / 北緯27.837度 東経86.077度 / 27.837; 86.077[1]。この地震も本震と同様北北東側隆起の衝上断層であり、震源域の大きさは約55×30kmとしている[1]。M7.3の地震の約30分後にはM6.3の余震が発生している北緯27度37分05秒 東経86度09分58秒 / 北緯27.618度 東経86.166度 / 27.618; 86.166[18]

被害

国別死傷者数
死者 負傷者 時点 注釈
ネパールの旗 ネパール > 8,460 > 14,398 5月15日 [19][2]
インドの旗 インド 78 288 4月29日 [20] [21]
中華人民共和国の旗 中華人民共和国 25 383 4月27日 [22]
バングラデシュの旗 バングラデシュ 4 200 4月27日 [23]
合計 8,567 15,269
ネパールにおける国別外国人犠牲者数
死者 時点 注釈
インドの旗 インド 40 5月4日 [24]
フランスの旗 フランス 10 5月15日 [25]
スペインの旗 スペイン 7 5月12日 [26]
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 6 5月15日 [27][28]
ドイツの旗 ドイツ 5 5月15日 [29][30]
中華人民共和国の旗 中華人民共和国 4 4月27日 [31]
イタリアの旗 イタリア 4 4月25日 [32]
カナダの旗 カナダ 2 5月2日 [33]
ロシアの旗 ロシア 2 5月8日 [34]
オーストラリアの旗 オーストラリア
インドの旗 インド
1 4月27日 [35]
エストニアの旗 エストニア 1 4月28日 [36]
香港の旗 香港 1 4月29日 [37]
日本の旗 日本 1 4月27日 [38]
イスラエルの旗 イスラエル 1 5月3日 [39]
マレーシアの旗 マレーシア 1 5月8日 [40]
ニュージーランドの旗 ニュージーランド 1 4月28日 [41]
イギリスの旗 イギリス 1 4月29日 [42]
合計 88

地震の揺れはネパール全域とインド北部、バングラデシュの広い範囲に及び[43]、およそ300キロ以上離れたインドのニューデリーのほか[44]台湾でも観測された[45]

ネパール

カトマンズでは地割れが発生するなどして多くの建物が倒壊[46][47]カトマンズのダルバール広場スワヤンブナートダラハラ塔、マナカマナなど歴史的な建造物や世界遺産寺院などの多くが修復不可能な損傷を受けた[48][49][50][51]。パックパッカーの聖地としてカトマンズ最大の観光客が集うタメル地区では、狭い路地にひしめくように宿泊施設やレストラン、土産物店などが軒を連ね、道幅が狭いことから車の通行も容易ではなく、救出活動はもっぱら手作業となった。4月28日国連は、ネパールの人口の約30%にあたる約800万人が被災したと発表[52]

阿部勝征東京大学名誉教授地震学)が2015年4月25日に語ったところによると、M8クラスの地震が直下で起きていることから被害はかなり大きいと考えられるが、大地震ほど被害の情報は集まりにくいため当初は被害の実態が明らかになりにくいという[53]

アメリカの情報調査会社IHS(英語版)は4月28日、地震によるネパールの経済損失を50億ドル(約6,000億円)と推定した[54]。これはネパールの2014年におけるGDP193.5億ドルの約4分の1の額に相当する[55]

2015年5月15日、ネパール内務省報道官が地震による死者8,460人・負傷者2万人以上になったことを発表[2]

国際連合のバレリー・エイモス人道問題担当事務次長兼緊急援助調整官は、ネパール政府の「官僚的」対応によって救援物資の輸送に遅延が生じていることについて憂慮を示した[56]。また、5月2日にネパール政府は、生存者がこれ以上見つかる可能性はないという見方を示していたが、同日、101歳の男性が救助され[注釈 1]、翌3日には3人の女性が救助された[57]。ネパール政府の対応を批判する声も出ており[58]4月29日日本国際緊急援助隊を表敬しようとしたスシル・コイララ首相が市民に取り囲まれ、引き返す事態も発生している[59]

5月12日には、余震が発生し、ネパール国内で76人が死亡した[60]

エベレストの雪崩

標高5000m付近のエベレスト登山ベースキャンプ付近で大規模な雪崩が複数回発生し、登山客ら18人が死亡(2015年4月26日現在)した。ロイター通信はこれを「エベレスト史上最悪の惨事」と伝えた。当時ベースキャンプには登山者、ガイドら約1000人がおり、より標高が高い「キャンプ1」と「キャンプ2」には多数が取り残された[61]。ネパールの山岳協会によると100人以上の登山者が下山出来ない状態が続いている[50]

2015年4月27日には現地で撮影されたベースキャンプを雪崩が直撃する映像と共に、現地メディアで26日現在22人死亡、217人行方不明と伝えられた[62]

Google幹部のダン・フレディンバーグ英語版が雪崩で死亡した[63]

登山のため滞在していたなすび (タレント)野口健が無事を報告した[64]

インド

倒壊した建物の下敷きになるなどして66名が死亡した[65]

バングラデシュ

27日までに死者4名が確認されている[66][50]

チベット

中国のチベット自治区では約1,200棟の家屋と寺院1ヶ所が全壊、約5,800棟の家屋と寺院54ヶ所が損壊した[67]。約25,000人が避難しており、確認されている死者は26日夜までに20名となっている[68]

ギャラリー

各国・国際機関の対応

国際連合潘基文事務総長は、国連が大規模な救援活動の準備を行なっているとの声明を発表した[69]

ニューヨークに本部を持つ国際連合総会の補助機関である国際連合児童基金(ユニセフ)は2015年4月25日に現地の子供たちへ向けての緊急募金活動を開始することを表明している[70]。26日には現地に支援が必要な子供94万人がおり、既に水・食料などの物資の不足およびインフラ設備の遮断が発生している状況を伝え、現地で緊急人道支援活動を開始したと発表した[71]

アジア開発銀行は300万ドルを緊急支援として無償供与し、復興費用として2億ドルを拠出することを表明した[72]

地震発生から15分後にはナレンドラ・モディ首相が救援部隊の派遣を決定。同日中に、C-130Jx1、C-17x2、IL-76x1により450人と約45tの救援物資、数頭の救助犬からなる部隊が現地に投入され[73]、投入機体によるネパール在住のインド国民救出輸送も実施された。

C-130輸送機4機と軍人を派遣し、救援物資を輸送している[74]

救助・医療など62人と災害救助犬6頭からなる救援チームを派遣[75]

2015年4月25日には国際緊急援助隊の派遣を決定[76]。翌26日に安倍晋三首相と岸田文雄外務大臣が被災者へのお見舞いと復興支援の用意を伝えるメッセージを発し[77]国際協力機構(JICA) を通じて毛布やテントなど2,500万円相当の緊急援助物資を供与すると共に[78]、10億円規模の緊急無償資金協力を決定し[79]、更に第二陣の派遣も決定し28日に出発、29日から活動を開始した[80]

援助隊第一陣は自衛隊でなくJICAが指揮を執ったため民間機での移動となり、26日に成田を出発し、当初27日には到着する予定だったがネパールの首都カ トマンズの空港が各国の救援機や民間機の臨時便などの飛来によって運用限度を超えたため、第一陣が現地入りする予定だった民間機も燃料切れによってインド・コルカタへ代替着陸し、27日中のカトマンズ入りが見込めないことから、出発経由地のバンコクまで引き返し、28日に改めてバンコクを出発し現地入りできたが国際的な救命リミットと言われる災害発生72時間が迫っていた[81]

自衛隊は26日に防衛省から現地に調査チームを派遣し、被害状況の調査や支援のニーズについて情報収集を行い[82]、 27日には国際緊急援助活動の実施に関する自衛隊行動命令発出し、翌28日に援助隊及び空輸隊を編成、同日中に救援隊の一部で初動対処部隊を編成し派遣、 29日に初動対処部隊ネパール入り、30日初動対処部隊活動開始、空輸隊による救援隊(本隊)輸送によって派遣、5月1日本隊ネパール入り活動開始した[83]

行政院は25日、30万ドルの義援金と救援部隊を派遣すると発表したが[84]、外交部の高振群政務次長によればネパール側は「今のところ必要ない」として、婉曲に断ってきたと話した。ただ今後、5~6人程度の小規模な医療チームを派遣し、現地の状況を把握する方針だとした[85]

アメリカ政府は26日災害対策チーム70名と45tの物資をC-17によって派遣を決定するとともに、被災地の支援のために100万ドルを出すことを決定した[86][87]。 在日米海兵隊はネパールでの地震救援活動を後押しするため第3海兵遠征軍普天間基地)所属のオスプレイを4機派遣し、5月3日トリブバン国際空港に到着[88]

5月16日、ネパール政府は、救助活動にあたっていた海兵隊のヘリコプターに搭乗していたアメリカ兵6人とネパール軍の2人の死亡を確認したと発表した[89]

カナダ空軍は26日、災害派遣対応チーム(DART)要員と評価チーム、医療関係、消防士、救援物資などを載せたCC-177x1機を派遣、4月29日に同型機をもう一機追加派遣し、一機目はネパールからインドへのカナダ国民救出で運航[90]

韓国政府は26日、ネパールに100万ドル(約10億8000万ウォン)規模の緊急支援をすることに決めた[91]。27日に中央119救助本部に所属する捜索救助チーム10人、救助犬2頭を派遣[92]。その後韓国内報道で「韓国は救援チーム派遣の『ゴールデンタイム』を逃した」などと報じ外交部の対応を批判したため[93][94]、29日午後になって医療スタッフや人命救助犬の追加派遣を発表したが、すでにネパール政府は「事故現場に投入された海外の救助隊は十分であり、もう来なくていい」と国連に伝えていたが、韓国政府は5月1日に32人の救援隊を追加派遣し、他に医療チームが韓国国際協力団(KOICA)から医療チーム10人、支援チーム2人が派遣された[95]。また、韓国国内では、100万ドルという支援額は主要国に比べて少ないという批判がある。これは韓国政府の人道的支援予算そのものが少ないためである[96]

イギリス空軍は27日、シェルターキット1,100セットとソーラーランタン1,700個、グルカ工兵チームを載せたC-17x1機を派遣し、5月1日にはネパール国内の輸送機材不足に対応するためロシアの民間貨物輸送機アントノフにより大型輸送ヘリCH-47チヌーク・ヘリコプターx3を追加派遣[97]

イスラエルは27日、260名からなる救援チーム(医療関係者122名)と95トンの救援物資をC-130Jx2、ボーイング707x1で派遣し[98]ガルフストリームx1を11人のイスラエル国民救出のため運航。

合計75人の救援チームを派遣することを決定し[99]、支援物資をC-130輸送機で運ぶ作業を開始。医療チーム15人による人的支援も開始した。また政府は10万ドルをシンガポール赤十字経由で拠出した[100]

ナジブ・ラザク首相は50人の救援チーム(うち医者20人)を派遣したと発表した[101]

オーストラリア空軍は28日、人道支援とオーストラリア国民救出のためC-17x1機をネパールに派遣[102]

教皇庁開発援助促進評議会は、28日、教皇の名前において、10万ドルを最初の救援金として送り、ネパールの教会を通して被災者の支援にあてる旨を発表した[103]

救助活動

余震重機病院医師の不足、国際空港がトリブバン国際空港だけしかないという空港の未整備、山岳地帯の村落の孤立化などで救助活動が難航した。山岳地帯に住む住民も多く、地滑りのため孤立化した村落が200-300はある模様。生存率が急劇に下がる地震発生後72時間後も救助は進まず、震源地付近に位置するゴルカ地区では、地滑りが各地で発生し、被災地を目指す救援隊が到着できない状況であった[104]

しかし、4月29日にはネパール政府は既に十分な人数の捜索・救助隊員がいるとの理由で、外国の捜索・救助隊はネパールに来ないように要請した[105]

その他

同地震で被災した子供が、強制的に児童労働に従事させられたり、人身売買性犯罪に巻き込まれるなどするケースが多発している。貧困などにつけ込む形で行われているとされており、地震を切っ掛けに被害が拡大していると見られている[106]

脚注

注釈

  1. ^ 当初は倒壊した自宅のがれきに埋もれていたところを1週間ぶりに救出されたと報道されたが、実際には地震の数時間後に救出され、その後自宅の庭で被災生活を送っていたところを救助したと訂正された(“ネパール大地震、101歳「がれきの下に7日間」は間違い”. http://www.afpbb.com/articles/-/3047426?ctm_campaign=photo_topics )。

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関連項目

外部リンク