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「ノースダコタ州」の版間の差分

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面積順位 = 19 |
面積順位 = 19 |
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面積大きさ = 1 E11 |
面積大きさ = 1 E11 |
陸地面積 = 178,647 |
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水域面積 = 4,465 |
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水面積率 = 2.4 |
水面積率 = 2.4 |
人口統計年 = 2010 |
人口統計年 = 2010 |
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時間帯 = -6, -7 |
時間帯 = -6, -7 |
夏時間 = -5, -6 |
夏時間 = -5, -6 |
緯度 = 45°55' - 49° |
緯度 = 45°56' - 49° |
経度 = 96°33' - 104°03' |
経度 = 96°33' - 104°03' |
幅 = 340 |
幅 = 340 |
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最低標高 = 229 |
最低標高 = 229 |
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Website = www.nd.gov|
上院議員 = [[ケント・コンラッド]]<br />[[ジョン・ホーヴェン]]
上院議員 = [[ケント・コンラッド]]<br />[[ジョン・ホーヴェン]]
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'''ノースダコタ州''' ({{en|North Dakota, ND}}) は、[[アメリカ合衆国|米国]]中北部[[グレートプレーンズ]](大平原)にある[[アメリカ合衆国の州|州]]である。
'''ノースダコタ州''' ({{en|North Dakota, ND}}、{{IPAc-en|audio=en-us-North Dakota.ogg|ˌ|n|ɔr|θ|_|d|ə|ˈ|k|oʊ|t|ə}}) は、[[アメリカ合衆国]][[アメリカ合衆国西部|中西部]]の最北部[[グレートプレーンズ]](大平原)にある[[アメリカ合衆国の州|州]]である。


州の北はカナダ国境に接し東側は[[ミネソタ州]]との州境に[[レッド川 (ネルソン川水系)|レッド川]]が流れている。西側は[[モンタナ州]]に、南側は[[サウスダコタ州]]に接している。
州の北[[カナダ=アメリカ合衆国国境|カナダ国境]]であり、[[サスカチュワン州]]及び[[マニトバ州]]に接している。東側は[[ミネソタ州]]との州境に[[レッド川 (ネルソン川水系)|レッド川]]が流れている。西側は[[モンタナ州]]に、南側は[[サウスダコタ州]]に接している<ref>[http://www.netstate.com/states/geography/nd_geography.htm Geography of North Dakota] – netstate.com. Retrieved July 21, 2011.</ref>。人口は70万人に満たず、全米50州の中で少ない方から3番目であり、面積は第19位なので、人口密度も4番目に小さい。1889年11月2日に、それまでのダコタ準州が南北に分割され、サウスダコタ州とともに同時に州に昇格したが、ノースダコタ州が39番目、サウスダコタ州が40番目と認識されている。


[[州都]]は[[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク市]]最大の[[都市]]は[[ファーゴ (ノースダコタ州)|ファーゴ市]]。
[[州都]]は[[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク市]]であり、人口最大の[[都市]]は[[ファーゴ (ノースダコタ州)|ファーゴ市]]である。公立大学の主要なものは[[グランドフォークス (ノースダコタ州)|グランドフォークス]]とファーゴに設立されている。[[アメリカ空軍]]が[[マイノット (ノースダコタ州)|マイノット]]とグランドフォークスに基地を設営している


ノースダコタの名前は、[[インディアン|アメリカ・インディアン]]の[[ダコタ族]](「仲間」の意味)に由来する。
ノースダコタの「ダコタ」という名前は、[[インディアン|アメリカ・インディアン]]の[[ダコタ族]](「仲間」の意味)に由来する。

最近の10年以上、全国平均よりも低い失業率、雇用数と人口の増大、および低い住宅空き家率と、経済的な好調を持続してきた。これには州西部のバッケン・[[オイルシェール]]田の開発が大きく貢献しているが、技術やサービス産業の成長も寄与してきた。2011年6月に起こった洪水によってマイノット市が大きな被害を被り、州都ビスマーク市も脅かされた。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
{{main|ノースダコタ州の歴史}}
{{main|ノースダコタ州の歴史}}
[[ファイル:Fort Union.jpg|thumb|left|200 px|ユニオン砦交易基地国立歴史史跡]]
[[1889年]][[11月2日]]、39番目の州となった。同日、サウスダコタも40番目の州となった。
ノースダコタ州となった地域にヨーロッパ人が接触する以前の数千年間は、[[インディアン]]がこの地域に居住していた。この地域に入った最初のヨーロッパ人は、フランス系カナダ人の交易業者ラ・ヴェレンドリーであり、1738年に[[マンダン]]族の集落に探検隊を率いて来た<ref name="atlas of canada">{{cite web| title = Audio Transcript of Pierre Gaultier de La Vérendrye 1738| publisher=The Atlas of Canada| year = 2003| url = http://atlas.nrcan.gc.ca/site/english/maps/historical/exploration/1738_verendrye.mov/view | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。ノースダコタの部族は直接ヨーロッパ人と交易を行わないようにしていた。しかし、1804年に[[ルイス・クラーク探検隊]]が入ってきた時までにかなりの接触が行われており、インディアンは[[フランス]]や[[スペイン]]が自分達の領土に対する領有を主張していることに気づいていた<ref name="byregion">{{cite web| title = North Dakota, US| publisher=ByRegion Network| year = 2005| url = http://www.byregion.net/landpages/ND | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。


[[ファイル:Hultstrand61.jpg|thumb|right|210px|ミルトンにある芝土の家の前に立つ開拓者、1898年]]
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今日のノースダコタ州に入っている領域の大半は1803年の[[ルイジアナ買収]]の領域に含まれていた。他の部分は1818年条約で[[イギリス]]から確保していた。ルイジアナ買収に入っていた領域の多くは[[ミネソタ準州]]と[[ネブラスカ準州]]に繰り入れられた。1861年3月2日、現在の南北ダコタ州と[[ワイオミング州]]および[[モンタナ州]]の一部が[[ダコタ準州]]として組織化された<ref name="loc">{{cite web| title = North Dakota Historical Overview: Dakota Territory and Statehood (Northern Great Plains)| publisher=The Library of Congress| url = http://memory.loc.gov/ammem/award97/ndfahtml/ngp_nd_terr.html | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。ダコタ準州は19世紀後半までほとんど人の住まない領域だったが、このころに鉄道が通り、土地が活発に売買された。[[グロバー・クリーブランド]]大統領政権の1889年2月22日、ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナおよびワシントンを包括的に州に昇格させる1889年新州構成法が連邦議会で成立した。大統領職は3月にクリーブランドから[[ベンジャミン・ハリソン]]に引き継がれ、11月2日にハリソンがノースダコタ州とサウスダコタ州の州昇格声明に署名して正式なものとなった<ref name="washington">{{cite web| title = Enabling Act| publisher=Washington State Legislature| url =http://www.leg.wa.gov/History/State/enabling.htm | accessdate = 2007-08-19 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20070919230052/http://www.leg.wa.gov/History/State/enabling.htm |archivedate = 2007-09-19}}</ref>。2つの州には競争意識があり、どちらが先に合衆国に加盟したかが問題となった。ハリソン大統領は[[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]]の[[ジェイムズ・G・ブレイン]]に、署名すべき2つの書類の順番を入れ替えて、どちらに最初に署名したか分からないように指示し、またその順序も記録しないようにしたので、誰もどちらが先に合衆国に加盟したか分かっていない<ref name="usmint">{{cite web| title = Coin of the Month| publisher=The United States Mint| url =http://www.usmint.gov/kids/coinNews/coinOfTheMonth/2006/09.cfm | accessdate = 2007-08-19}}</ref><ref name="nd boundaries">{{cite web| title = North Dakota's Boundaries| publisher=North Dakota Geological Survey| year = 2002| url =https://www.dmr.nd.gov/ndgs//ndnotes/Boundaries/Boundaries.asp | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。しかし、ノースダコタ州がアルファベット順ではサウスダコタ州の前に来るので、ノースダコタ州昇格の声明書が法令集では先に出版された。この日以来、アルファベット順に並べるのが慣例となり、ノースダコタ州は39番目の加盟州となっている。
=== 連邦に加盟するまで ===

=== 連邦への加盟 ===
[[第一次世界大戦]]後、小麦農家の特に[[ノルウェー]出身者の間に騒動がおこって急進的な政治運動となり、左翼の無党派同盟の下に集まることになった。最終的には[[民主党 (アメリカ)|民主党]]に含まれることになった無党派同盟は、州外の銀行や会社の権力からノースダコタ州を守ろうとした。州立の[[ノースダコタ銀行]]やノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターの設立(両社とも現在に至っている)に加えて、州が所有する鉄道線を建設した(後に[[スー・ライン鉄道]]に売却された)。反法人法が成立し、農地として指定された土地の権利を法人や銀行が所有することを事実上禁じた。これらの法律は現在でも有効であり、州裁判所と連邦裁判所に支持された後は、農地の差し押さえがほとんど不可能となり、差し押さえられた後となっても、その財産権を銀行や担保所有会社が保有することができなくなっている。
=== その後の歴史的出来事 ===

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1950年代に連邦政府による建設プロジェクトが州内でも始まり、ガリソンダムやアメリカ空軍のマイノットとグランドフォークスの基地が建設された<ref name="timeline">{{cite web| title = North Dakota Timeline| publisher=WorldAtlas.com| url = http://worldatlas.com/webimage/countrys/namerica/usstates/ndtimeln.htm | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。1980年代には州西部で石油探査ブームが起こり、おりからの原油価格高騰で利益が出るようになった<ref name="nd history summary">{{cite web| title = North Dakota History: Overview and Summary| publisher=State Historical Society of North Dakota| year = 1999 | url = http://www.nd.gov/hist/ndhist.htm | accessdate = 2007-08-19 }}</ref>。1930年12月28日に初代の州会議事堂が火事で消失し、[[石灰岩]]貼りの[[アールデコ]]調高層建築の議事堂が再建され、今日に続いている<ref name="capitol">{{cite web| title = North Dakota State Capitol Building & Grounds Virtual Tour Map| publisher=The Real North Dakota Project| url =http://www.realnd.com/capitolmap.htm | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。


== 地理 ==
== 地理 ==
{{main|ノースダコタ州の地理}}
{{main|ノースダコタ州の地理}}
{{Seealso|ノースダコタ州の郡一覧}}
{{Seealso|ノースダコタ州の郡一覧}}
[[ファイル:National-atlas-north-dakota.PNG|250px|left|thumb|ノースダコタ州の詳細図]]
ノースダコタ州は[[カナダ|カナダ連邦]]の[[サスカチュワン州]]及び[[マニトバ州]]と北部、[[モンタナ州]]と西部、[[サウスダコタ州]]と南部が接し、東隣の[[ミネソタ州]]とは[[レッド川 (ネルソン川水系)|レッド川]]及び[[:en:Bois de Sioux River|Bois de Sioux River]](ボア・ド・スー川)が州境になっている。[[ミズーリ川]]がノースダコタ州の南西部を流れている。
アメリカ合衆国の中でノースダコタ州はグレートプレーンズと呼ばれる地域にあると見なされ、その中でも北の方にあるので「ハイプレーンズ」と呼ばれることもある。北アメリカ大陸の中央に位置しており、ラグビー市にある石標には「北アメリカ大陸の地理的中心」と記されている。総面積は70,762平方マイル (183,272 km²) であり<ref>
{{cite web| title = Facts and figures | publisher=infoplease.com | url = http://www.infoplease.com/ce6/us/A0860033.html | accessdate = 2006-06-22}}</ref>、50州の中では19番目に大きい<ref>{{cite web| title = Land and Water Area of States, 2000| publisher=Information Please| year = 2006| url = http://www.infoplease.com/ipa/A0108355.html | accessdate = 2007-08-17}}</ref>。[[日本]]の面積のほぼ半分に相当している。

州の西半分は丘陵性のグレートプレーンズであり、ミズーリ川の西岸には[[悪地]]の北部が広がっている。州最高地点は標高3,506フィート (1,069 m) のホワイトビュートであり、[[セオドア・ルーズベルト国立公園]]<ref>{{cite web| title = Theodore Roosevelt National Park Virtual Tour| publisher=The Real North Dakota Project| year = 2007| url = http://www.realnd.com/badlandsindex.htm | accessdate = 2007-08-17}}</ref>が悪地の中にある。この地域は[[原油]]や[[褐炭]]など[[化石燃料]]の埋蔵量が多い。ミズーリ川にはガリソンダムが造られ、国内第3位の人工湖であるサカカウェア湖ができている<ref>{{cite web| title = History of Lake Sakakawea State Park| publisher=North Dakota Parks & Recreation Department| year = 2003| url = http://www.ndparks.com/Parks/Sakakawea/history.htm | accessdate = 2007-08-17 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20070928061913/http://www.ndparks.com/Parks/Sakakawea/history.htm |archivedate = 2007-09-28}}</ref>。

州中央部はドリフトプレーリーとミズーリ高原に分けられる。東部は平坦な[[レッド川流域]]であり、[[氷河期]]のアガシー湖の底にあたる。北の[[ウィニペグ湖]]に蛇行して流れるレッド川で潤される肥沃な土壌が大規模な農業を支えている<ref>{{cite web| title = A Glacier, A Lake, A Valley and Soil for the Future| publisher=University of Minnesota| year = 1979| url = http://mbbnet.umn.edu/hoff/hoff_agassiz.html | accessdate = 2007-08-17}}</ref>。州内最大の自然湖であるデビルズ湖も東部にある<ref name="50states">{{cite web| title = North Dakota Facts and Trivia| publisher=50States.com| year = 2007| url = http://www.50states.com/facts/ndakota.htm | accessdate = 2007-08-17}}</ref>。

州東部は全体的に平坦であるが、西部にはそこそこの丘陵部やビュートがある。大半は草原で覆われ、東部の大半では穀物の作付けが行われるが、中部や西部では希である。自然木は通常水はけの良い地域に見られる。例えばペンビナ渓谷とキルディア山脈近くの谷やバレー、タートル山脈、デビルズ湖周辺の丘陵、州中央の[[マクヘンリー郡 (ノースダコタ州)|マクヘンリー郡]]にある砂丘地帯、およびシャイアン・バレー斜面とシャイアン・デルタに沿った地域である。

[[アメリカ合衆国国立公園局|国立公園局]]の管轄地域には以下が含まれる:
* ユニオン砦交易基地国立歴史史跡([[ウィリストン (ノースダコタ州)|ウィリストン]]近郊)
* ナイフ川インディアン集落国立歴史史跡([[スタントン (ノースダコタ州)|スタントン]]近郊)
* [[ルイス・クラーク探検隊|ルイス・クラーク探検隊国立歴史道]]
* ノース・カントリー国立景観道路
* [[セオドア・ルーズベルト国立公園]]([[メドラ (ノースダコタ州)|メドラ]] 及び [[ワットフォードシティ (ノースダコタ州)|ワットフォードシティ]]近郊)

=== 気候 ===
気象としては雨、雪、霰、ブリザード、[[寒帯前線]]、竜巻、雷雨および高速の[[ダウンバースト|下降噴流]]が起こる。場所により年間平均降水量は14インチ (350 mm) から22インチ (550 mm) まで変化する<ref name="noaa">{{cite web| authorlink = www.ncdc.noaa.gov | title = Climate of North Dakota | publisher=National Weather Service Forecast Office | url = http://www5.ncdc.noaa.gov/climatenormals/clim60/states/Clim_ND_01.pdf| accessdate = 2007-08-20|format=PDF}}</ref>。

レッド川流域では春の洪水が比較的頻繁に発生している。これはこの川が北のカナダに流れ込んでおり、氷で塞がれるためである。春の雪融けとその結果として起こる流出水は北部よりも南部で早期に始まる傾向にある<ref>{{cite web|url= http://www.crh.noaa.gov/fgf/hydro/red_river_flood.php |title= Anatomy of a Red River Flood| publisher=National Weather Service Weather Forecast Office | accessdate=2007-08-19}}</ref>。東部で最も大きな被害をもたらした洪水は1997年のものだった<ref>{{cite web|url= http://www.grandforksflood.com/ |title= The Grand Forks Flood| publisher=Alan Draves |year=2002 | accessdate=2007-08-20}}</ref>。


気候区分では大半が[[ステップ気候|亜乾燥気候]]に属するが、低温と積雪のために乾燥性の様相となることは少ない。
ノースダコタ州は[[カナダ|カナダ連邦]]の[[サスカチュワン州]]及び[[マニトバ州]]と北部、[[モンタナ州]]と西部、[[サウスダコタ州]]と南部、[[ミネソタ州]]と[[:en:Red River of the North|Red River of the North]]及び[[:en:Bois de Sioux River|Bois de Sioux River]]を超えた東部と隣接している。[[ミズーリ川]]はノースダコタ州の西部を通って流れている。


アメリカ肺臓学会はその2009年「大気状態」報告書で、ファーゴ市をアメリカ合衆国で最も清浄な都市に位置づけ、州の他の部分にも大気質で11の "A" 評価を与えた<ref>{{cite web|url=http://www.redorbit.com/news/health/1679099/fargo_named_americas_cleanest_city_in_american_lung_associations_state/| title=Fargo Named 'America's Cleanest City' in American Lung Association's State of the Air Report |author=American Lung Association of North Dakota |date=April 29, 2009 |accessdate=2010-07-13}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.lungusa.org/assets/documents/publications/state-of-the-air/state-of-the-air-report-2009.pdf |title=State of the Air 2009 |author=American Lung Association |format=PDF |year=2009 |accessdate=2010-07-13}}</ref>。
[[アメリカ合衆国国立公園局|国立公園局]]の管轄地域は以下が含まれる:
* [[:en:Fort Union Trading Post National Historic Site|Fort Union Trading Post National Historic Site]]([[ウィリストン (ノースダコタ州)|ウィリストン]]近郊)
* [[:en:Knife River Indian Villages National Historic Site|Knife River Indian Villages National Historic Site]]([[スタントン (ノースダコタ州)|スタントン]]近郊)
* [[:en:Lewis and Clark National Historic Trail|Lewis and Clark National Historic Trail]]
* [[:en:North Country Trail|North Country National Scenic Trail]]
* [[セオドア・ルーズベルト国立公園]]([[:en:Medora, North Dakota|Medora]] 及び [[ウォトフォードシティ (ノースダコタ州)|ウォトフォードシティ]]近郊)


== 人口動勢 ==
== 人口動勢 ==
[[ファイル:North Dakota population map.png|250px|left|thumb|ノースダコタ州の人口密度図]]
{{歴史的人口
=== 人口 ===
| [[:en:United States Census, 1870|1870年]] | 2405
{{USCensusPop
| [[:en:United States Census, 1880|1880年]] | 36909
|1870 = 2405
| [[:en:United States Census, 1890|1890年]] | 190983
|1880 = 36909
| [[:en:United States Census, 1900|1900年]] | 319146
|1890 = 190983
| [[:en:United States Census, 1910|1910年]] | 577056
|1900 = 319146
| [[:en:United States Census, 1920|1920年]] | 646872
|1910 = 577056
| [[:en:United States Census, 1930|1930年]] | 680845
|1920 = 646872
| [[:en:United States Census, 1940|1940年]] | 641935
|1930 = 680845
| [[:en:United States Census, 1950|1950年]] | 619636
|1940 = 641935
| [[:en:United States Census, 1960|1960年]] | 632446
|1950 = 619636
| [[:en:United States Census, 1970|1970年]] | 617761
|1960 = 632446
| [[:en:United States Census, 1980|1980年]] | 652717
|1970 = 617761
| [[:en:United States Census, 1990|1990年]] | 638800
|1980 = 652717
| [[:en:United States Census, 2000|2000年]] | 642200
|1990 = 638800
| [[:en:United States Census, 2010|2010年]] | 672591
|2000 = 642200
|2010 = 672591
|footnote = Source: 1910–2010<ref>{{cite web|author=Resident Population Data |url=http://2010.census.gov/2010census/data/apportionment-pop-text.php |title=Resident Population Data - 2010 Census |publisher=2010.census.gov |date= |accessdate=2011-12-14}}</ref>
}}
}}
ノースダコタ州は人口で全米50州の内48番目に位置し、[[ワイオミング州]]、[[バーモント州]]に次いで人口の少ない州である。[[アメリカ合衆国国勢調査局]]による2011年7月1日時点の推計ではノースダコタ州に683,932人が居住しており、2010年国勢調査時点より1.69%増加していた<ref name=PopEstUS>{{cite web|url=http://www.census.gov/popest/data/state/totals/2011/tables/NST-EST2011-01.csv|title=Annual Estimates of the Resident Population for the United States, Regions, States, and Puerto Rico: April 1, 2010 to July 1, 2011|format=CSV|work=2011 Population Estimates|publisher=United States Census Bureau, Population Division|date=December 2011|accessdate=December 21, 2011}}</ref>
アメリカ合衆国統計局によると、2005年現在、ノースダコタ州は前年より369人、または0.1%増加し、2000年より5,527人、または0.9%増加した、人口636,677人と概算された。これは10,283人 (出生40,890人、死亡30,607人) と前回の国勢調査からの自然増並びに州内への移住者14,881人の増加が含まれている。アメリカ合衆国外からの移住は3,687人増加する事となり、合衆国内部の移住者は18,568人増加する事になる。
1870年に2,000人足らずだったノースダコタ州の人口は1930年に68万人にまで成長したが、その後の80年以上の間は成長が鈍化し、最低では1970年の617,761人に落ち込むなど浮き沈みを経験したが、2010年の67万人余に戻ってきた<ref name="ndsupop">{{cite web| title = North Dakota Historical Population | publisher=North Dakota State University | url = http://www.ndsu.nodak.edu/instruct/sainieid/north-dakota-historical-population.html| accessdate = 2007-08-19}}</ref>。


国勢調査局によると、2008年7月1日時点の人口は641,481人と推計され、2000年国勢調査より741人、0.1%減少していた。これには前回の国勢調査からの自然増20,460人 (出生67,788人、死亡47,328人) と、州外への移住者17,787人の減少が含まれている。アメリカ合衆国外からの移住は3,323人増加したが、合衆国内への移住者で21,110人が減少した。
ノースダコタ州は人口では全米50州の内48番目に位置し、[[ワイオミング州]]、[[バーモント州]]に次いで人口の少ない州である。


年齢と性の構成比はほぼ全国平均並みである。インディアンを除けば、国内でも少数民族の構成比が小さい方である<ref name="quickfacts">{{cite web| url= http://quickfacts.census.gov/qfd/states/38000.html | title = North Dakota QuickFacts from the US Census Bureau | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。人口重心は[[ウェルズ郡 (ノースダコタ州)|ウェルズ郡]]のサイクストン近くにある<ref>{{cite web| title = statecenters | publisher=U.S. Census Bureau | year = 2000 | url = http://www.census.gov/geo/www/cenpop/statecenters.txt | accessdate = 2006-11-21}}</ref>。
=== 人種及び祖先 ===
この州の人種的な構成は:


==== 州外流出 ====
* 91.7% 白人
1923年から21世紀に入るまで、ノースダコタ州の人口は常に減り続けてきた。特に大学就学年代が減少している。自営農業では家族全体を支えられず、多くの者が職を求めて都会に移動した<ref>{{cite web| title = Leading Population Trends in North Dakota | publisher=North Dakota State University | year = 2007| url = http://www.ndsu.edu/sdc/data/populationtrends.htm | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。この州外流出の主要な理由の一つは、大学卒業者に熟練度を要求する職が無いことである。熟練かつハイテクの職を生み出すために経済開発計画が提案されているが、その有効性については疑問視する者もいる。21世紀の最初の10年間で人口が増加したが、これはオイルシェール田の開発に関連して石油産業での職が増えたことが寄与している。
* 4.9% [[インディアン]]
* 1.2% ヒスパニック
* 0.6% アジア人
* 0.6% 黒人
* 1.2% 混血


ノース・ダコタ州に限らず、他の[[グレートプレーンズ]]諸州も同様の[[人口流出]]問題を抱えている。これを受け、[[上院]]議員の[[バイロン・ドーガン]]が音頭をとって新[[ホームステッド法]]を[[2007年]]に提出。人口減少地域限定の減税策などで、人口減に歯止めをかける目標を掲げた。
ノースダコタ州内で5つの最大な祖先グループは:[[ドイツ系アメリカ人|ドイツ系]] (43.9%)、[[ノルウェー系アメリカ人|ノルウェー系]] (30.1%)、[[アイルランド|アイルランド系]] (7.7%)、[[インディアン]] (5%)、[[スウェーデン系アメリカ人|スウェーデン系]] (5%)。


=== 外部への移住 ===
=== 言語 ===
州民の大半は[[英語]]を話すが、2.5%は[[ドイツ語]]を話している<ref name = "US Census">[http://www.census.gov/population/cen2000/phc-t20/tab05.pdf US Census 2000]</ref>。
[[1923年]]以降、ほぼ毎年のように人口が減少しており、殊に大卒の若者の流出が目立っている。州内に大卒者向けの専門職が少ないのが影響していると見られている。産業政策で技術職やハイテク産業の求人を増やそうとする動きもあるが、効果に疑問を持つ向きもあり、目下議論が続いている状況である。


=== 人種及び祖先 ===
ノース・ダコタ州に限らず、他の[[グレートプレーンズ]]諸州も同様の[[人口流出]]問題を抱えている。これを受け、[[上院]]議員の[[バイロン・ドーガン]]が音頭をとって新[[ホームステッド法]]を[[2007年]]に提出。人口減少地域限定の減税策などで、人口減に歯止めをかける目標。
2010年国勢調査によるノースダコタ州の人種による構成は以下の通りである<ref>{{cite web|author=2010 Census Data |url=http://2010.census.gov/2010census/data/ |title=2010 Census Data - 2010 Census |publisher=2010.census.gov |date= |accessdate=2011-12-14}}</ref>。

* 90.0% 白人
* 5.4% [[インディアン]]
* 1.2% 黒人
* 1.0% アジア人
* 0.1% 太平洋諸島系
* 0.5% その他の人種
* 1.8% 混血

* 2.0% 人種によらず[[ヒスパニック]]

申告による祖先で分類した構成比は、[[ドイツ系アメリカ人|ドイツ系]] (47.2%)、[[ノルウェー系アメリカ人|ノルウェー系]] (30.8%)、[[アイルランド系アメリカ人|アイルランド系]] (7.7%)、[[インディアン]] (5.4%)、[[スウェーデン系アメリカ人|スウェーデン系]] (4.7%)、[[ロシア系アメリカ人|ロシア系]] (4.1%)、[[フランス系アメリカ人|フランス系]] (4.1%)、[[イングランド系アメリカ人|イングランド系]] (3.9%) となっている。


=== 宗教 ===
=== 宗教 ===
* [[キリスト教]] 96%
* [[キリスト教]] 86%
** [[プロテスタント]] 64%
** [[プロテスタント]] 53%
*** [[ルーテル教会]] 39%
*** [[ルーテル教会]] 35%
*** [[メソジスト]] 8%
*** [[メソジスト]] 7%
*** [[バプテスト]] 7%
*** [[バプテスト]] 6%
** [[カトリック教会|ローマ・カトリック]] 30%
** [[カトリック教会|ローマ・カトリック]] 30%
** 他のキリスト教 1%
** 他のキリスト教 3%
* キリスト教以外の宗教 1%
* キリスト教以外の宗教 4%
* 無宗教 3%<ref>[http://www.city-data.com/states/North-Dakota-Religions.html North Dakota – Religions]</ref>
* 無宗教 3%

ノース・ダコタ州は人口一人当たりの教会の数では全米50州の中で最大である<ref name="religious survey">{{cite web| url = http://www.gc.cuny.edu/faculty/research_briefs/aris/key_findings.htm | title=American Religious Identification Survey | work=Exhibit 15 | publisher=The Graduate Center, City University of New York | accessdate = 2006-11-24}}</ref>。

=== 主要都市 ===
{{Seealso|w:List of cities in North Dakota}}
[[ファイル:Fargo North Dakota.jpg|thumb|right|[[ファーゴ (ノースダコタ州)|ファーゴ市]]中心街、2007年]]
# [[ファーゴ (ノースダコタ州)|ファーゴ]] - 人口10万5,549人(2010年)。ミネソタ州との州境に位置する。下記ウェストファーゴ市と共に州内最大の大都市圏を形成している
# [[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク]] - 人口6万1,272人(2010年)。州の中央よりやや南より、ミズーリ川沿いに位置する。マンダン市と共に小都市圏を形成している
# [[グランドフォークス (ノースダコタ州)|グランドフォークス]] - 人口5万2,838人(2010年)。ファーゴより北、ミネソタ州との州境に位置する
# [[マイノット (ノースダコタ州)|マイノット]] - 人口4万888人(2010年)。州北部では最大の都市
# [[ウェストファーゴ (ノースダコタ州)|ウェストファーゴ]] - 人口2万5,830人(2010年)。ファーゴ市と共に州内最大の大都市圏を形成している
# [[マンダン (ノースダコタ州)|マンダン]] - 人口1万8,331人(2010年)。ビスマーク市とはミズーリ川を挟んで対岸にある。ビスマーク市と共に小都市圏を形成している。マンダン族インディアンに因んだ命名
# [[ディキンソン (ノースダコタ州)|ディキンソン]] - 人口1万7,787人(2010年)
# [[ジェームズタウン (ノースダコタ州)|ジェームズタウン]] - 人口1万5,427人(2010年)
# [[ウィリストン (ノースダコタ州)|ウィリストン]] - 人口1万4,716人(2010年)。イエローストーン川がミズーリ川に合流する点にある
# [[ワーペトン (ノースダコタ州)|ワーペトン]] - 人口7,776人(2010年)

=== ビスマーク市 ===
[[ファイル:2009-0521-ND-StateCapitol.jpg|thumb|left|[[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク市]]にあるノースダコタ州会議事堂 ]]
[[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク]]は州の南中部、ミズーリ川の左岸にあり、1883年にまずダコタ準州の、1889年からはノースダコタ州の州都となっている。ビスマークは当時準州都として適切に機能していたが、州都は人口の多くが住んでいる東半分にあるべきと考える者が多かった。このために州議会は[[ジェームズタウン (ノースダコタ州)|ジェームズタウン]]を新しい州都に選定し、州の公式記録書をそこに移した。その書類はノースダコタ州議会の第1会期のために新しい[[スタッツマン郡 (ノースダコタ州)|スタッツマン郡]]庁舎に納められた。

州議会が招集される前に、ビスマーク市住民の小集団が吹雪の1月にジェームズタウンを襲い、郡庁舎に分け入り、民警団が来る前に州の公式記録書を持ってビスマークに運んだ。ビスマーク市の指導層は、議会がビスマークで開催されることに合意するまで、その書類を質として保持した。一旦議会がビスマーク市で開催されると、州都を移すには仕事が多くてできないと判断した。議員はビスマークを州都としして設立する法案への投票は拒んだ。

ビスマークの人気と美しさが州の他の部分から人々を惹き付けている。州会議事堂は州内で最も高い建物であり、州内最大の博物館、市民センター、州内最大のオペラ/バレー・ハウス、州内最大の動物園がある。市民生活にはナイトクラブ、教会、学校、スタジアムおよび幾つかの大学、すなわちメアリー大学、ビスマーク州立カレッジ、部族統合工科カレッジ、ラスムッセン・カレッジがある。州政府、健康管理、金融、財務、自然保護と保存、レクリエーション活動、文化的な機会、就職機会、文学および教育で州の中心となっている。市内には多くの公園とレクリエーション地域、3つのショッピングセンターおよび多くの広場がある。中心街はミズーリ川に沿ったうねりのある丘陵の上にある。

ビスマーク市内では水が豊富なために樹木が良く育つ。州内のほぼ全領域にラジオ放送とデータ(気象情報、ニューズ、新聞、スポーツイベント)を流している。モンタナ州東部やサウスダコタ州北部もビスマークからの情報を受ける範囲に入っている。マイノット市に続いて観光も盛んであり、年間を通じて観光客が訪れている。都市圏としてはファーゴ大都市圏に続いて州内第2位である。ビスマーク市は「アメリカ合衆国の大都市で最も安全な都市」にランク付けされてきている。


[[ファイル:Hidatsa01.png|right|thumb|200px|ノースダコタ州のインディアン保留地(橙色)。「アニシナアベ」はチッペワ族のこと。この図では「スピリット湖畔保留地」の部族は「ラコタ族」とあるが「ダコタ族」の間違い]]
=== 人口上位10都市 ===
[[ファイル:USACE Garrison Dam North Dakota.jpg|200px|right|thumb|マンダン、ヒダーツァ、アリカラ族の保留地の大半を沈めたギャリソン・ダム([[サカガウィア|サカカウェア湖)]]]]
{{Seealso|:en:List of cities in North Dakota}}
[[ファイル:Dakotatribesmap.jpg|right|thumb|200px|同州周辺の、かつてのインディアン部族の勢力図。「オジブワ」はチッペワ族のこと]]
[[ファイル:Bandera Turtle Mountain.PNG|right|thumb|200px|「チッペワ族・亀の山のバンドの部族国旗]]


== インディアン部族と居留地 ==
# [[ファーゴ (ノースダコタ州)|ファーゴ]]/[[:en:West Fargo, North Dakota|West Fargo]] - 人口9万599人(2000年)。ミネソタ州との州境に位置する。
州領域内で連邦政府が公認しているインディアン部族は連邦政府と独立し、主権を持った関係を維持している。
# [[ビスマーク (ノースダコタ州)|ビスマーク]]/[[:en:Mandan, North Dakota|Mandan]] - 人口5万5532人(2000年)。州の中央よりやや南より、ミズーリ川沿いに位置する。
# [[グランドフォークス (ノースダコタ州)|グランドフォークス]] - 人口4万9321人(2000年)。Fargoより北、ミネソタ州との州境に位置する。
# [[:en:Minot, North Dakota|Minot]]
# [[:en:Dickinson, North Dakota|Dickinson]]
# [[ジェームズタウン (ノースダコタ州)|ジェームズタウン]]
# [[:en:Williston, North Dakota|Williston]]
# [[:en:Wahpeton, North Dakota|Wahpeton]]
# [[:en:Devils Lake, North Dakota|Devils Lake]]
# [[:en:Valley City, North Dakota|Valley City]]


== インディアン部族 ==
[[Image:Hidatsa01.png|left|thumb|250px|ノースダコタ州のインディアン保留地(橙色)。「アニシナアベ」はチッペワ族のこと。この図では「スピリット湖畔保留地」の部族は「ラコタ族」とあるが「ダコタ族」の間違い]]
北端のミズーリ下流域には、[[ルイス・クラーク探検隊]]が最初に出会ったとして記録に残した[[インディアン]]部族、[[マンダン|マンダン族]]、[[ヒダーツァ族]]、[[アリカラ族]]の集落がある。
北端のミズーリ下流域には、[[ルイス・クラーク探検隊]]が最初に出会ったとして記録に残した[[インディアン]]部族、[[マンダン|マンダン族]]、[[ヒダーツァ族]]、[[アリカラ族]]の集落がある。


139行目: 190行目:
定住農耕を行っていた彼らはその後、交易の中心地として栄えたが、1837年に白人の持ち込んだ[[天然痘]]で壊滅した。定住生活のため、蔓延率が高かったのである。3部族は1851年の「[[W:Treaty of Fort Laramie (1851)|ララミー砦の条約]]で「ベルトホールド砦[[インディアン居留地|保留地]]」に移住させられ、「[[マンダン・ヒダーツァ・アリカラ|ミズーリ三大提携部族]]」として再編成された。
定住農耕を行っていた彼らはその後、交易の中心地として栄えたが、1837年に白人の持ち込んだ[[天然痘]]で壊滅した。定住生活のため、蔓延率が高かったのである。3部族は1851年の「[[W:Treaty of Fort Laramie (1851)|ララミー砦の条約]]で「ベルトホールド砦[[インディアン居留地|保留地]]」に移住させられ、「[[マンダン・ヒダーツァ・アリカラ|ミズーリ三大提携部族]]」として再編成された。


[[Image:USACE Garrison Dam North Dakota.jpg|200px|right|thumb|マンダン、ヒダーツァ、アリカラ族の保留地の大半を沈めたギャリソン・ダム([[サカガウィア|サカカウェア湖)]]]]
この「ミズーリ三大提携部族」の保留地(Reservation) は、[[1951年]]に「ギャリソン・ダム」建設(1953年完成)のためにほぼ水没した。伝統の農地とともに経済基盤と自立の機会を奪われた彼らにとっては、部族カジノが唯一の経済基盤となっている。
この「ミズーリ三大提携部族」の保留地(Reservation) は、[[1951年]]に「ギャリソン・ダム」建設(1953年完成)のためにほぼ水没した。伝統の農地とともに経済基盤と自立の機会を奪われた彼らにとっては、部族カジノが唯一の経済基盤となっている。


147行目: 197行目:


現在、スー族とチッペワ族([[オジブワ族]])は、1960年代のインディアン権利回復要求運動の高まりの中で「[[アメリカインディアン運動]]([[w:American Indian Movement|AIM]])」を結成し、以来共闘する仲となっている。
現在、スー族とチッペワ族([[オジブワ族]])は、1960年代のインディアン権利回復要求運動の高まりの中で「[[アメリカインディアン運動]]([[w:American Indian Movement|AIM]])」を結成し、以来共闘する仲となっている。

[[Image:Dakotatribesmap.jpg|left|thumb|200px|同州周辺の、かつてのインディアン部族の勢力図。「オジブワ」はチッペワ族のこと]]
ノースダコタ大学は、同校のフットボールチーム他スポーツクラブの愛称を「[[w:North Dakota Fighting Sioux|戦うスー族]]」としている。この名に対し、ダコタ・[[スー族]]が「スー・インディアンを侮辱する人種差別だ」として半世紀にわたって名称変更の要求運動を続けている。しかし同校は現在もこれを「伝統的な名だ」として名称変更を拒絶しており、インディアン以外の民族も巻き込んだ抗議運動は南北ダコタ州に拡大している。
ノースダコタ大学は、同校のフットボールチーム他スポーツクラブの愛称を「[[w:North Dakota Fighting Sioux|戦うスー族]]」としている。この名に対し、ダコタ・[[スー族]]が「スー・インディアンを侮辱する人種差別だ」として半世紀にわたって名称変更の要求運動を続けている。しかし同校は現在もこれを「伝統的な名だ」として名称変更を拒絶しており、インディアン以外の民族も巻き込んだ抗議運動は南北ダコタ州に拡大している。


かつて彼らの他に、[[アラパホ|アラパホー族]]、[[アシニボイン族]]、[[シャイアン族]]がスー族と同盟し領土を共有していたが、1851年の「ララミー砦条約」ですべて他州の保留地に強制移住させられた。現在、以下の5部族が同州でアメリカ連邦政府から公式に認定され、[[インディアン居留地|保留地]](Reservation)を領有している。
かつて彼らの他に、[[アラパホ|アラパホー族]]、[[アシニボイン族]]、[[シャイアン族]]がスー族と同盟し領土を共有していたが、1851年の「ララミー砦条約」ですべて他州の保留地に強制移住させられた。現在、以下の5部族が同州でアメリカ連邦政府から公式に認定され、[[インディアン居留地|保留地]](Reservation)を領有している。
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|- valign=top
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≪連邦政府が公認している保留地とインディアン部族≫
≪連邦政府が公認している保留地とインディアン部族≫
[[File:Bandera Turtle Mountain.PNG|right|thumb|200px|「チッペワ族・亀の山のバンドの部族国旗]]
**「亀の山の部族会議」
**「亀の山の部族会議」
*「スタンディングロック・インディアン保留地」
*「スタンディングロック・インディアン保留地」
165行目: 216行目:
***「シセトン族」
***「シセトン族」
***「上ヤンクトネイ族」
***「上ヤンクトネイ族」
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*「ベルトホールド保留地」
*「ベルトホールド保留地」
**「[[MHA|ベルトホールド保留地三大提携部族]]」
**「[[MHA|ベルトホールド保留地三大提携部族]]」
175行目: 227行目:
≪連邦政府が公認していない部族≫
≪連邦政府が公認していない部族≫
*「[[オジブワ|チッペワ族]]・ノースダコタ部族リトルシェル・バンド」
*「[[オジブワ|チッペワ族]]・ノースダコタ部族リトルシェル・バンド」
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=== インディアン・カジノ ===
=== インディアン・カジノ ===
「ギャリソン・ダム」によって農耕生活を破壊された「ミズーリ三大提携部族」は、1993年に[[インディアン・カジノ]]の「四匹の熊のカジノ&ロッジ」を開設している。ダコタ・スー族もこれに続いた。貧困にあえぐインディアン保留地の多くでは、インディアン・カジノはほぼ唯一の産業となっている。
「ギャリソン・ダム」によって農耕生活を破壊された「ミズーリ三大提携部族」は、1993年に[[インディアン・カジノ]]の「四匹の熊のカジノ&ロッジ」を開設している。ダコタ・スー族もこれに続いた。貧困にあえぐインディアン保留地の多くでは、インディアン・カジノはほぼ唯一の産業となっている。
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*「チッペワ族・亀の山のバンド」
*「チッペワ族・亀の山のバンド」
**「空のダンサーのホテル&カジノ」
**「空のダンサーのホテル&カジノ」
**「亀の山のビンゴ・空のダンサー」
**「亀の山のビンゴ・空のダンサー」
**「亀の山のミニ・カジノ」
**「亀の山のミニ・カジノ」
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*「スタンディングロック・スー族」
*「スタンディングロック・スー族」
**「平原の騎士のカジノ&リゾート」
**「平原の騎士のカジノ&リゾート」
*「シセトン・ワペトン・スー族」
*「シセトン・ワペトン・スー族」
**「ダコタ魔法のカジノ&ホテル」
**「ダコタ魔法のカジノ&ホテル」
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*「ミズーリ三大提携部族」
*「ミズーリ三大提携部族」
**「四匹の熊のカジノ&ロッジ」
**「四匹の熊のカジノ&ロッジ」
*「スピリットレイク・スー族」
*「スピリットレイク・スー族」
**「スピリット湖畔カジノ&リゾート」
**「スピリット湖畔カジノ&リゾート」
|}


== 法 ==
== 法律及び行政 ==
連邦政府や多くのアメリカ合衆国の州と同じく、ノースダコタ州政府は行政、立法、および司法の3つに分かれている<ref>{{cite web| title = State Government | url = http://www.nd.gov/category.htm?id=82 | publisher=State of North Dakota | accessdate = 2007-10-06 }}</ref>。また州民の発議権を1898年に導入しており、全米50種の中では最初のことになった。
現在、ノースダコタ州においては、[[死刑制度]]は廃止されている。

=== 行政府 ===
{{See also|:w:List of Governors of North Dakota|:w:List of Lieutenant Governors of North Dakota|:w:List of Secretaries of State of North Dakota|:w:List of Attorneys General of North Dakota}}
[[ファイル:John burke.jpg|thumb|right|[[ジョン・バーク (政治家)|ジョン・バーク]]、第10代ノースダコタ州知事]]
行政府の長はノースダコタ州知事である。現職は共和党の[[ジャック・ダルリンプル]]であり、2010年12月7日に就任した。前職のジョン・フーフェンは2010年[[アメリカ合衆国上院]]議員選挙で当選し、就任準備のために辞職した。現職の副知事はドリュー・リグレーであり、州上院議長を兼ねている。州知事と副知事の任期は4年間であり、次の選挙は2012年に予定されている。州知事はコミッショナーと呼ばれる州政府機関の長で構成される内閣を持っている。他に州憲法の規定で選挙を経て選ばれる役職者は、州務長官、検事総長および州監査官がいる。

=== 立法府 ===
ノースダコタ州議会は上院と下院の[[両院制]]である。47の選挙区があり、それぞれ上院議員1人、下院議員2人を送り出している。議員の任期は4年間である。州法典はノースダコタ・センチュリーコードと呼ばれている。

=== 司法府 ===
ノースダコタ州の司法制度は4段階がある。地方裁判所は都市のレベルで機能し、訴訟の大半は一般的管轄権のある地区裁判所で始まる。7つの地区に42人の地区判事がいる<ref>{{cite web| title = District Courts | publisher=North Dakota Supreme Court| url = http://www.ndcourts.com/court/districts/districts.htm | accessdate = 2007-10-06}}</ref><ref>{{cite web| title = All District Judges | publisher=North Dakota Supreme Court| url = http://www.ndcourts.com/court/districts/judges.htm | accessdate = 2007-10-06}}</ref>。第一審からの控訴、および特定の州政府判断に対する異議申し立ては、3人の判事がいるノースダコタ州控訴裁判所で審問される。ノースダコタ州最高裁判所は5人の判事で構成され、地区裁判所および控訴裁判所からの上訴案件全てを審問する<ref>{{cite web| title = North Dakota Judicial System | publisher=North Dakota Supreme Court | url = http://www.ndcourts.com/court/brochure.htm | accessdate = 2007-10-06}}</ref>。

現在、ノースダコタ州において、[[死刑制度]]は廃止されている。

=== 連邦政府との関係 ===
{{See also|:w:List of United States Senators from North Dakota|:w:North Dakota United States Senate election, 2006|:w:United States House elections, 2006#North Dakota}}
ノースダコタ州選出のアメリカ合衆国上院議員は、[[民主党 (アメリカ)|民主党]]の[[ケント・コンラッド]]と共和党のジョン・フーフェンである。下院議員の定数は1人であり、共和党のリック・バーグが務めている。

連邦裁判所が扱う訴訟は、ビスマーク、ファーゴ、グランドフォークスおよびマイノットにある連邦地区裁判所ノースダコタ地区で審問される。控訴案件はミズーリ州セントルイスにある連邦控訴裁判所第8巡回地区で扱われる。

=== 政治 ===
{{Main|:w:Politics of North Dakota}}
{{See also|w:Political party strength in North Dakota|w:List of political parties in North Dakota}}
ノースダコタ州における主要政党は民主NPL党と共和党である。2007年時点で立憲党と[[リバタリアン党 (アメリカ)|リバタリアン党]]も組織政党である。

州レベルで見ると、州知事は1992年以来共和党が保持しており、また州議会の多数党と州役人も共和党が抑えている。民主NPL党は2000年知事選挙や2006年議員選挙で善戦したが、元知事のジョージ・シンナーの時以来、目立った勝利は無い。

共和党の大統領候補はノースダコタ州を制することが多い。2004年大統領選挙では、[[ジョージ・W・ブッシュ]]が投票数の62.9%を獲得した。1892年以降の民主党大統領候補の中で、[[グロバー・クリーブランド]]、[[ウッドロウ・ウィルソン]]、[[フランクリン・ルーズベルト]]および[[リンドン・B・ジョンソン]]のみがノースダコタ州を制した。

一方で民主NPL党は1982年から2008年の連邦議員選挙全てを制しており、1987年から2011年の間の連邦議員は全て民主党員だった。


== 経済 ==
== 経済 ==
[[ファイル:North Dakota quarter, reverse side, 2006.jpg|ノースダコタ州の4分の1ドルコイン|thumb|right]]
[[アメリカ合衆国商務省経済分析局]]は2005年のノースダコタ州の総州生産高が241億米ドルと概算した。2005年の一人当たりの収入は合衆国内で32番目に位置する、31,395米ドルであった。
{{See also|:w:List of North Dakota companies}}
[[アメリカ合衆国商務省経済分析局]]は2005年のノースダコタ州の総州生産高が241億米ドルと概算した。2006年の一人当たりの収入は合衆国内で29番目に位置する、33,034米ドルだった。2010年末の一人当たりの収入は第17位となり、2000年からの10年間で最も上昇した州になった<ref>{{cite news| url=http://www.usatoday.com/news/nation/census/2011-03-16-north-dakota-census_N.htm?csp=34news&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+usatoday-NewsTopStories+%28News+-+Top+Stories%29 | work=USA Today | first=Dennis | last=Cauchon | title=North Dakota economy booms, population soars | date=2011-03-17}}</ref>。2002年から2004年の3年間平均世帯当たり収入中央値は39,594米ドルであり、全米第37位だった<ref>{{cite web| url=http://www.census.gov/hhes/www/income/income04/statemhi.html | title=United States and States&nbsp;— R2001. Median Household Income | publisher=U.S. Census Bureau | accessdate = 2007-10-04 }}</ref>。2010年9月時点で州内失業率は3.7%と全米で最も低くなっており<ref>[http://www.bls.gov/lau/ Bls.gov]; Local Area Unemployment Statistics</ref>、1987年以降5%を超えたことがない。


ビスマーク市にあるノースダコタ銀行は全米唯一の州が所有する銀行であり、他にグランドフォークス市には小麦粉製粉所のノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターを所有している。
ノースダコタ州は複数の作物の生産で国家的に首位に立っている。農業活動は雨量によって大きく左右される。[[コムギ]](特に多様な[[パスタ]]用に使われるデュラム小麦:[[:en:Durum|durum]])、[[オオムギ]]、[[:en:Canola|canola]]、[[ダイズ|大豆]]、[[ヒマワリ]]、及び[[亜麻]]は州の至る所で見る事ができる。湿った[[レッド川流域]] は[[テンサイ]]、大豆及び[[:en:Corn|corn]]が第一の作物として農場を占めている。[[ウシ|牛]]の牧場は[[酪農]]牧場が東部方面に最も共通して見られるのに対して、乾燥した南西部に最も共通して見られる。[[蜂蜜]]はノースダコタ州の中央部で生産されている。少量の{{interlang|en|Saskatoonberry|juneberries}} および[[ブドウ]]は品質のいい国内[[ワイナリー]]産業に支えられている。


農業が州内最大の産業であるが、石油と食品加工も主要産業に成長している<ref>{{cite web| title = Economy of North Dakota | url =http://www.netstate.com/economy/nd_economy.htm | publisher=NetState | date = 2007-06-04 | accessdate = 2007-10-04 }}</ref>。
ノースダコタ州に関連する少ない産業生産品は[[電力]]、食品加工、機械([[ボブキャット・カンパニー]] 重設備を含む)、[[褐炭]]鉱業、及び[[観光|観光業]]が含まれる。


=== 農業 ===
ノースダコタ州は、アメリカ合衆国内で唯一の[[公有|州有]] ({{interlang|en|public ownership|state-owned}}) 銀行である[[ノースダコタ銀行]] ({{interlang|en|Bank of North Dakota}}) を所有している。法律によって、この銀行はすべての州及びノースダコタ州内のローカル自治体の出資によって維持されている。この銀行の貯金は[[連邦預金保険公社]]によって保証されていなが、ノースダコタ州自身による保証がされている。また、ノースダコタ州はアメリカ合衆国内で唯一州所有の製粉所 ({{interlang|en|North Dakota Mill and Elevator}}) を運用している。
[[ファイル:TraillCountyND.jpeg|left|thumb|トレイル郡の[[ひまわり]]]]
[[ファイル:State Mill, Grand Forks, ND 1915.JPG|thumb|right|ノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターの絵葉書、1915年]]
ノースダコタ州の初期産業は毛皮交易と農業だった。人口の10%未満しか農業に携わっていないが<ref>{{cite web| url =http://factfinder.census.gov/servlet/QTTable?_bm=y&-geo_id=04000US38&-qr_name=DEC_2000_SF3_U_DP3&-ds_name=DEC_2000_SF3_U&-redoLog=false | title=North Dakota&nbsp;— DP-3. Profile of Selected Economic Characteristics:&nbsp;&nbsp;2000 | publisher=U.S. Census Bureau | accessdate = 2007-08-30}}</ref>、州経済の主要産業であり続け、穀物生産量で国内第9位、農業生産物の総量で国内第18位となっている。農業用地は2,750万エーカー (110,000 km²) と陸地の90%を占めており、国内では3番目に広い。2002年から2007年の間に耕作地は約100万エーカー (4,000&nbsp;km²) 増加しており、農地が増加した唯一の州となった。この期間に180万エーカー (72,000&nbsp;km²) が[[ダイズ|大豆]]と[[トウモロコシ]]の栽培に切り替えられ、国内最大の転用規模となった<ref name="usdafacts">United States Department of Agriculture (December 2009). ''2007 Census of Agriculture''. '''1'''. Part 51. pp. 276–293, pp. 345–355, p. 434, pp. 474–489. [http://www.agcensus.usda.gov/Publications/2007/Full_Report/Volume_1,_Chapter_2_US_State_Level/usv1.pdf]</ref>。

ノースダコタ州は複数の作物の生産で全国の首位に立っている。[[コムギ]](特に多様な[[パスタ]]用に使われるデュラム小麦:[[:en:Durum|durum]](全米の58%)、および硬質赤色春小麦(全米の48%)、各種コムギを合わせた量では全米の15%)、[[オオムギ]](全米の36%)、[[エンバク]](全米の17%)、[[菜種油|キャノーラ]]、大豆、[[ヒマワリ]]、及び[[アマ (植物)|亜麻]]は州の至る所で見る事ができる。[[ソバ]]は全米第2位の20%を生産している。2007年時点でトウモロコシが州内最大の農産物であるが、全米での生産量の2%にしか過ぎない<ref name="usdafacts"/>。

湿った[[レッド川流域]] は[[テンサイ]]が全米第2位の生産量を誇っている。他にも大豆及び[[トウモロコシ]]が栽培されている。[[ウシ|牛]]の牧場は[[酪農]]牧場が東部方面に最も共通して見られるのに対して、乾燥した南西部に最も普通に見られる。[[蜂蜜]]はノースダコタ州の中央部で生産されている。蜂蜜、乾燥豆類、[[レンズマメ]]の生産量では全米第1位であり、[[ジャガイモ]]は同第2位である。少量の{{interlang|en|Saskatoonberry|juneberries}} および[[ブドウ]]は品質のいい国内[[ワイナリー]]産業に支えられている。

油糧種子各種の生産量も多く、キャノーラは全米の92%、亜麻は同94%、ヒマワリの種は同53%、[[ベニバナ]]の種は同18%、[[からし]]の種は同62%を生産している。大豆はその重要性が増しており、2002年から2007年の間に耕作地は約40万エーカー (1,600&nbsp;km²) 増加した<ref name="usdafacts"/>。

農業活動は雨量によって大きく左右される。連邦政府からは年間10億米ドル近い農業助成金が出ている。

=== エネルギー ===
エネルギー産業は州経済に大きく貢献している。州西部で掘り出される褐炭は消費電力の約90%を賄っており、近隣州へ輸出も行われている<ref>State Renewable Fuels Profile. U.S. Energy Information Administration.[http://www.eia.doe.gov/cneaf/solar.renewables/page/state_profiles/north_dakota.html]. Retrieved 2011-02-05.</ref>。その生産量は国内でも第2位である<ref>Coal General Statistics, National Mining Association.[http://www.nma.org/statistics/coal.asp] Retrieved 2011-02-05.</ref>。

1951年にタイオーガ近くで石油が発見され、1984年まで年間5,300万バーレル (8,430,000 キロリットル) の原油を産出した<ref>{{cite web| title = Things To Do In North Dakota | url = http://www.thingstodo.com/states/ND/history.htm | publisher=ThingsToDo.com | accessdate = 2007-10-04 }}</ref>。可採埋蔵量も近年飛躍的に増加している。バッケン油田の埋蔵量は4,000億バーレル (640億 キロリットル) であり、[[北極野生生物国家保護区]]の埋蔵量の25倍に相当している<ref>{{Cite news|first= Dan |last= Gunderson |title= North Dakota oil patch is booming |url= http://minnesota.publicradio.org/display/web/2006/08/18/ndoil/ |publisher=Minnesota Public Radio |date= 2006-08-28 |accessdate=2007-10-04 }}</ref><ref>{{Cite news|first= Lauren |last= Donovan |title= North Dakota may be bigger oil player than Alaska |url= |publisher=Bismarck Tribune |date= 2006-06-20 |accessdate=2007-10-04 }}</ref>。しかしアメリカ合衆国地質調査所が2008年4月に発行した報告書では、現在の技術で採掘できるバッケン油田の埋蔵量を、2桁少ない30なし40億バーレル (4.8 - 6.4億 キロリットル)、中央値を36.5億バーレル (5.8億 キロリットル) と推計している<ref>{{cite web| url= http://www.usgs.gov/newsroom/article.asp?ID=1911 | title= 3 to 4.3&nbsp;Billion Barrels of Technically Recoverable Oil Assessed in North Dakota and Montana’s Bakken Formation—25 Times More Than 1995 Estimate |date= April 10, 2008 |publisher=U.S. Geological Survey | accessdate= 2008-04-11 }}</ref>。
州西部は現在石油ブームにあり、ウィリストン、タイオーガ、スタンレー、マイノット、バーリントンの町が急成長している。2010年時点で州内石油産出量は1日355,000バーレル (56,000 キロリットル) と2007年水準の3倍以上となり、全米第4位になった<ref>North Dakota Drilling & Production Statistics. [https://www.dmr.nd.gov/oilgas/stats/statisticsvw.asp] Retrieved 2011-02-05.</ref><ref>Crude Oil Production. U.S. Energy Information Administration.[http://www.eia.doe.gov/dnav/pet/pet_crd_crpdn_adc_mbbl_m.htm] Retrieved 2011-02-05.</ref>。

ノースダコタ州が入っているグレートプレーンズは風力エネルギーの「サウディアラビア」とも呼ばれ<ref>{{cite web| url= http://www.earth-policy.org/Books/Epr/Epr1_ss16.htm | title = Earth Policy Reader | accessdate = 2009-02-25}}</ref>、広大な田園地帯があることと風速が10マイル/時 (4.4 m/s) を滅多に下回らないこととで、[[風力発電]]のコスト競争力が出てきている。

[[ファイル:Oil Pump North Dakota.jpg|thumb|right|ノースダコタ州西部の油井]]

=== 州税 ===
ノースダコタ州の[[所得税]]は僅かながら増加していく[[累進課税]]方式を採っており、税率は2004年時点で2.1%、3.92%、4.34%、5.04%および5.54%となっている<ref>{{cite web| title = FAQ: Individual Income Tax | publisher=Office of State Tax Commissioner, Tax Department, North Dakota | url = http://www.nd.gov/tax/misc/faq/indincome/index.html#gi2 | accessdate = 2007-10-04}}</ref>。2005年の一人当たり州税額は全米第22位だった<ref>{{cite web| title = States Ranked by Total State Taxes and Per Capita Amount: 2005 | publisher=U.S. Census Bureau | accessdate = 2007-10-04 | url = http://www.census.gov/govs/statetax/05staxrank.html}}</ref>。

[[消費税]]はほとんどの項目に対して5%である<ref name="sales tax">{{cite web| title = Sales and Use | publisher=Office of State Tax Commissioner, Tax Department, North Dakota | url = http://www.nd.gov/tax/salesanduse/ | accessdate = 2007-10-04 }}</ref>。自治体が地方消費税や特別地方税を徴収する事が認められており、グランドフォークスの場合で1.75%が追加される<ref>{{cite web|url= http://www.city-data.com/us-cities/The-Midwest/Grand-Forks-Economy.html |publisher=City-Data.com | title= Grand Forks: Economy&nbsp;— Major Industries and Commercial Activity |accessdate=2007-10-04}}</ref>。[[物品税]]は購入価格あるいは州で登録された飛行機の市場価値で課税される。他州で購入され州内で使用される物品には使用税が課される。不動産の所有者は、郡、自治体、学区および特別課税地区に対して[[固定資産税]]を払っている<ref>{{cite web| title = Property | publisher=Office of State Tax Commissioner, Tax Department, North Dakota | url = http://www.nd.gov/tax/property/ | accessdate = 2007-10-04}}</ref>。

シンクタンクの「税基金」はノースダコタ州を国内で20番目に「事業に優しい州」に位置づけている<ref name="taxfound">{{cite web|url=http://www.taxfoundation.org/research/topic/48.html |title=Tax Research Areas > North Dakota |publisher=The Tax Foundation |date= |accessdate=2011-12-14}}</ref>。税自由の日は全国の税自由の日よりも10日早い4月1日に設定されている<ref name="taxfound"/>。2006年、100万米ドル以上の調整後総所得について納税者が申請した返還件数は僅か333件と全米最小だった<ref>[http://www.irs.gov/taxstats/article/0,,id=102886,00.html IRS – Tax Stats at a Glance]</ref>。

=== 観光業 ===
ノースダコタ州には目立った観光地が無いこともあって、訪問者の数が最も少ない州と見なされている<ref>{{cite news|last=Lukas |first=Paul|url=http://money.cnn.com/magazines/moneymag/moneymag_archive/1999/11/01/268029/index.htm |title=State Secret North Dakota, our least visited state, is also among the most underappreciated |work=CNNMoney.com |date=November 1, 1999 |accessdate=2010-07-13}}</ref>。観光客に人気があるのは、州西部にあるセオドア・ルーズベルト国立公園である。毎年475,000を超える観光客が訪れている。州内に観光客を呼ぶ定例行事としては、マイノット市で開かれる「ノルスク・ホストフェスト」があり、北アメリカでは最大のスカンディナヴィア系祭とされている。他にもメドラ・ミュージカルやノースダコタ州祭がある。

=== 薬品 ===
ノースダコタ州は薬局の株を薬剤師が51%以上所有することを法律で定めていることでは唯一の州である。これは[[ウォルマート]]、[[ターゲット (企業)|ターゲット]]、ウォルグリーンズなど全国チェーン店がその店で処方箋に完全に対応できないような地域があるのが理由である<ref>[http://www.npr.org/blogs/health/2010/12/06/131848012/why-the-walgreens-in-fargo-n-d-can-t-fill-your-prescriptions Why Walgreens In Fargo, N.D., Can't Fill Your Prescriptions] December 6, 2010</ref>。

== 交通 ==
{{See also|w:List of North Dakota numbered highways|w:List of North Dakota railroads|w:Aviation in North Dakota}}

州内の交通はノースダコタ州交通省が管轄している。主要[[州間高速道路]]としては29号線と94号線があり、ファーゴ市で交差している。29号線は州の東縁に沿って南北に走り、94号線は東西方向に州を2分し東のミネソタ州と西のモンタナ州とを繋いでいる。ノースダコタ州の厳しい気象条件のためにアスファルトではなくコンクリートで舗装されているのが特徴である。州内の鉄道は[[BNSF鉄道]]と[[カナダ太平洋鉄道]]が幹線になっている。この両鉄道が運行していた多くの枝線は現在、ダコタ・ミズーリ・バレー・アンド・ウェスタン鉄道とレッドリバー・バレー・アンド・ウェスタン鉄道が運行している<ref>{{cite web|url= http://www.dmvwrr.com/ |title=Dakota, Missouri Valleya and Western Railroad |publisher=Dakota, Missouri Valleya and Western Railroad | accessdate = 2007-10-05}}</ref><ref>{{cite web|url= http://www.rrvw.net/about/about.htm |title=About Us |publisher=Red River Valley and Western Railroad| accessdate = 2007-10-05}}</ref>。

主要空港としてはファーゴ市の[[ヘクター国際空港]]、グランドフォークス市のグランドフォークス国際空港、ビスマーク市のビスマーク市民空港およびマイノット市のマイノット国際空港がある。

[[アムトラック]]の列車「[[エンパイア・ビルダー]]」が州内を通り、ファーゴ、グランドフォークス、マイノットの他に4か所に停車している<ref>{{cite web|url= http://www.amtrak.com/servlet/ContentServer?c=Page&pagename=am%2FLayout&p=1237405732511&cid=1237437856440 |title=Amtrak&nbsp;— Routes&nbsp;— Northwest |publisher=Amtrak | accessdate = 2007-10-05}}</ref>。これは、鉄道界の大立て者[[ジェームズ・ジェローム・ヒル|ジェイムズ・J・ヒル]]が建設した[[グレート・ノーザン鉄道]]で、ミネソタ州[[セントポール (ミネソタ州)|セントポール]]から、[[ワシントン州]][[シアトル]]まで運行された同名列車の後継である。都市間のバス便は[[グレイハウンド (バス)|グレイハウンド]]とジェファーソンラインズが運行している。[[公共交通機関]]は大都市のバス輸送に限られている。

2011年、ゴミ処理評価ではミネソタ州やテキサス州と共に悪い方から第10位にランクされた。州全体と関連するゴミ処理標準と実行指数に照らして、特に道路際ゴミ処理で、公共空間の清浄さの効率の悪さや質の悪さが出ている<ref>2011 American State Litter Scorecard: New Rankings for an Increasingly Environmentally Concerned Populous</ref>。


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=== 主な会社など ===
{○○}州に本拠地のある企業には以下のようなものがある。


=== 主な産業など ===
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== 教育 ==
== 教育 ==
=== 大学・短期大学 ===
=== 大学・短期大学 ===
{{Main article|w:List of colleges and universities in North Dakota}}
* [[ノースダコタ大学]]
州内には11の公立カレッジと大学、5つの部族社会カレッジおよび4つの私立学校がある。最大のものはノースダコタ州立大学とノースダコタ大学である。
* [[ノースダコタ州立大学]]

* [[ジェームズタウン大学]]
'''ノースダコタ大学システム'''
:* ビスマーク州立カレッジ
:* ディキンソン州立大学
:* レイクリージョン州立カレッジ、デビルズレイク市
:* メイビル州立大学
:* マイノット州立大学
:* ダコタ・カレッジ・ボッティンオー校
:* [[ノースダコタ州立大学]]、ファーゴ市
:* ノースダコタ州立大学科学カレッジ、ワーペトン市
:* [[ノースダコタ大学]]、グランドフォークス市
:* バレーシティ州立大学
:* ウィリストン州立カレッジ

'''部族社会カレッジ'''
:* カンコデスカ・シカナ・コミュニティカレッジ、フォートトッテン
:* フォートバーソルド・コミュニティカレッジ、ニュータウン
:* シッティング・ブル・カレッジ、フォートイエーツ
:* タートルマウンテン・コミュニティカレッジ、ベルコート
:* ユナイテドトライブス工科カレッジ、ビスマーク市

'''私立学校'''
:* ラスムッセン・カレッジ、ファーゴ市とビスマーク市
:* ジェームズタウン・カレッジ、ジェームズタウン市
:* メアリー大学、ビスマーク市
:* トリニティ・バイブル・カレッジ、エレンデール市


== 芸術・文化 ==
== 芸術・文化 ==
<!--=== 劇場 ===
=== インディアンの存在 ===
州内には多くのインディアンが住んでいる。その[[パウワウ]]はインディアン文化の重要な側面となっている。インディアンの歴史を通じて、パウワウは春に新しい生活の始まりを言祝ぐために開催されてきた。この行事では部族が集まって歌い踊り、古い友人に会ったり、新しい交友を始めることが意図された。多くのパウワウは部族によって宗教的な意味合いもあった。今日でもインディアン文化の一部であり、インディアンもそうでない者も参加している。毎年9月にビスマーク市で、ユナイテドトライブス国際パウワウが開催され、国内最大級のものになっている。
=== 美術館 ===

=== オーケストラ ===-->
パウワウはパレードと盛装した踊り手で完成する。ダンスは様々な様式で行われる。男性はビーズ、羽柄および鷹の羽根で飾った盛装を着るのが伝統であり、男性の草の踊り手は色鮮やかな縁のついた盛装、男性の幻想の踊り手は明るい色の羽根を付ける。女性の踊り手は男性よりもかなり微妙な踊りをする。男性の幻想の踊り手は衣類、ビーズのついたモカシンと宝石を着用し、ジングルドレスの踊り手は金属の円錐でできた服を着る。パウワウの間に部族を超えた踊りがあり、誰もが、見物客でも参加できる。

=== ノルウェーとアイスランドの影響 ===
1870年頃、[[ノルウェー]]から多くの移民が州北東隅、特にレッド川近くに入植した。カナダからは[[アイスランド]]人が入ってきた<ref>William Charles Sherman, Playford V. Thorson, Warren A. Henke, ''Plains Folk: North Dakota's ethnic history'' (North Dakota Institute for Regional Studies, 1986) pp 189, 242, 256</ref>。ペンビナの町が設立されると、多くのノルウェー人が入り、家族で農場を営んだ。彼等はルーテル派の教会や学校を造り、この地域では他の民族よりも圧倒的に多くなった。この集団にはレフジやルトフィスクなど特有の料理があった。アメリカ大陸では最大のスカンディナヴィア系祭である「ノルスク・ホストフェスト」が毎年9月にマイノット市で開かれている。[[ペンビナ郡 (ノースダコタ州)|ペンビナ郡]]にはアイスランド州立公園があり、毎年開催されるアイスランド系の祭と共に、移民の影響を残している。

旧世界の民族慣習が長い年月を経ても残り、織物、銀細工や木彫の技能が復活している。アイスランドに起源がある伝統的な芝土屋根の家が公園に復元され展示されている。マイノット市の[[樽板教会]]は市の目印になっている。ノルウェー系住民はマイノット市人口の3分の1近い32.3%となり、州全体でも30.8%となっている。

=== ロシアからのドイツ人 ===
{{See also|w:Germans from Russia}}
[[ロシア]]に数世代にわたって入植していたドイツ人が19世紀には不満を抱くようになっていた。1900年までに約10万人のドイツ人がアメリカに渡り、主に南北ダコタ州、[[カンザス州]]、[[ネブラスカ州]]に入植した。ノースダコタ州南中部は「ドイツ系ロシア人の三角」と呼ばれるようになった。1910年には州中部に約6万人のドイツ系ロシア人が住んでいた。彼等は[[ルーテル派]]とローマ・[[カトリック教徒]]であり、彼等の先祖がロシアに移住した時代のドイツの慣習を多く保存していた。これらの人々も農業を営んだ。これらドイツ人が制作した有名な芸術として鍛鉄十字架があり、墓地を識別するために使われた<ref>Elwyn B. Robinson, ''History of North Dakota'' (1966) pp. 285–87, 557</ref>。

=== 芸術と芸能 ===
州内にある主要美術館や催し会場としては、チェスター・フリッツ公会堂、エンパイア芸術センター、ファーゴ劇場、ノースダコタ美術館、およびプレーンズ美術館がある。常時のプロまたはセミプロの音楽集団として、ビスマーク・マンダン交響楽団、ファーゴ・ムーアヘッド交響楽団、グレーター・グランドフォークス交響楽団、マイノット交響楽団およびグレートプレーンズ・ハーモニー・コーラスがあり、演奏会を開催し、地域社会向けの教育も行っている。

=== 娯楽 ===
{{See also|w:Music of North Dakota}}
ノースダコタ州には多くの音楽ジャンルでミュージシャンが居る。ブルース・ギター奏者のジョニー・ラング、カントリーミュージック歌手のリン・アンダーソン、ジャズとトラディショナル・ポップのシンガー・ソングライターである[[ペギー・リー]]、ビッグバンドの指導者ローレンス・ウェルク、ポップ歌手の[[ボビー・ヴィー]]などである。インディーロックのジャンルでは2つのバンドがあり、全国的に知られるようになった。ゴッドヘッドサイロはファーゴ出身で後にワシントン州オリンピアに拠点を移したが、キルロックスターズのレーベルと契約した。ジューン・パニックはやはりファーゴ出身であり、シークレットリー・カナディアンと契約した。

エド・シュルツはラジオ番組「エド・シュルツ・ショー」と[[MSNBC]]の「エド・ショー」のホストとして全国に知られている。シャドー・スティーブンスは1988年から1995年まで「[[American Top 40]]」を司会した。[[ジョシュ・デュアメル]]は[[エミー賞]]を受賞した俳優であり、出演作「[[オール・マイ・チルドレン]]」や「Las Vegas」で知られている<ref name="imdb">{{cite web| title = Josh Duhamel| publisher=IMDb| year = 2007| url = http://www.imdb.com/name/nm0241049/ | accessdate = 2007-08-19}}</ref>。ニコル・リンクレターとカリディ・イングリッシュは「[[America's Next Top Model]]」のそれぞれサイクル5とサイクル7で優勝した。俳優[[ケラン・ラッツ]]は、「Stick It」、「Accepted」、「Prom Night]」、「[[トワイライト〜初恋〜]]」に出演した。

=== 大衆文化 ===
{{See also|w:Cuisine of North Dakota}}
ノースダコタ州特有の料理もある。クノーフラ・スープは濃厚でシチューのようなチキンスープであり、ダンプリング(小麦粉を練った小さな団子)が入っている。ルトフィスクはアクを処理した魚料理である。クーヘンはパイのようなお菓子であり、レフジは米粒状にしたジャガイモから作られる平たいパンであり、バターと砂糖で食する。フライシュクークルはひき肉にした牛肉をパン生地で覆い、こんがり揚げたアントレであり、ほとんどのレストランではチップスやピクルスが添えられる。パン生地の詰め物はお菓子にしたり、タマネギと肉を添えてサボリー料理になる。その他ドイツやノルウェーの伝統料理がある。アメリカ合衆国中西部で見られるホット・ディッシュも食されている。

ノースダコタ州には全米の中でも人口一人当たりの教会数が最大であり、教会に行く人口比率も最大である<ref name="religious survey">{{cite web| url = http://www.gc.cuny.edu/faculty/research_briefs/aris/key_findings.htm | title=American Religious Identification Survey | work=Exhibit 15 | publisher=The Graduate Center, City University of New York | accessdate = 2006-11-24}}</ref>。

狩猟や釣りなどの屋外活動が多くの州民の趣味になっている。冬季には氷穴釣り、アライグマ狩り、スノーモービルも人気がある。州民は湖畔にあるログハウスを所有したり、利用したりしている。スポーツフィッシングでは[[ウォールアイ]]、[[ペルカ属|スズキ]]、[[ノーザンパイク|カワカマス]]が獲物である<ref>{{cite web| url = http://gf.nd.gov/fishing/species.html | title= Fish Species| year=2007 | publisher=North Dakota Game and Fish Department| accessdate = 2007-08-19}}</ref>。

ノースカントリー国立景観道路の西側終端がサカカウェア湖にあり、そこでルイス・アンド・クラーク歴史道に接続している。


=== スポーツチーム ===
=== スポーツチーム ===
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== その他 ==
== その他 ==


=== 州出身の著名人 ===
=== ノースダコタ州出身の著名人 ===
* [[w:List of people from North Dakota|ノースダコタ州出身の有名人(英文)]]
* [[ペギー・リー]] - 歌手
* [[ペギー・リー]] - 歌手


=== 交通 ===
== 脚注 ==
{{Reflist}}
* [[スローリン・フィールド国際空港]]

== 参考文献 ==
{{see also|w:Bibliography of North Dakota history}}
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=== 一次史料 ===
* Benson, Bjorn; Hampsten, Elizabeth; and Sweney, Kathryn, eds. ''Day In, Day Out: Women's Lives in North Dakota.'' (1988). 326 pp.
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== 関連項目 ==
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* {{dmoz|Regional/North_America/United_States/North_Dakota}}
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2012年2月25日 (土) 08:47時点における版

ノースダコタ州
State of North Dakota
ノースダコタ州の旗ノースダコタ州の印
州旗(州章)
州の愛称: 平和な庭の州
Peace Garden State
ノースダコタ州の位置
州都ビスマーク
最大の都市ファーゴ
州知事ジャック・ダルリンプル
公用語英語
面積
 - 総計
 - 陸地
 - 水域
全米第19位
183,272 km²
178,839 km²
4,432 km² (2.4%)
人口2010年
 - 総計
 - 人口密度
全米第48位
672,591
3.58人/km²
合衆国加入
 - 順番
 - 加入年月日

39番目
1889年11月2日
時間帯UTC -6, -7
DST -5, -6
緯度北緯45°56' - 49°
経度西経96°33' - 104°03'
東西の幅340 km
南北の長さ545 km
標高
 -最高標高
 -平均標高
 -最低標高

1,069 m
580 m
229 m
略称 (ISO 3166-2:US)US-ND
ウェブサイトノースダコタ州政府
上院議員ケント・コンラッド
ジョン・ホーヴェン

ノースダコタ州 (North Dakota, ND[ˌnɔːrθ dəˈktə] ( 音声ファイル)) は、アメリカ合衆国中西部の最北部、グレートプレーンズ(大平原)にあるである。

州の北側はカナダ国境であり、サスカチュワン州及びマニトバ州に接している。東側はミネソタ州との州境にレッド川が流れている。西側はモンタナ州に、南側はサウスダコタ州に接している[1]。人口は70万人に満たず、全米50州の中で少ない方から3番目であり、面積は第19位なので、人口密度も4番目に小さい。1889年11月2日に、それまでのダコタ準州が南北に分割され、サウスダコタ州とともに同時に州に昇格したが、ノースダコタ州が39番目、サウスダコタ州が40番目と認識されている。

州都ビスマーク市であり、人口最大の都市ファーゴ市である。公立大学の主要なものはグランドフォークスとファーゴに設立されている。アメリカ空軍マイノットとグランドフォークスに基地を設営している。

ノースダコタの「ダコタ」という名前は、アメリカ・インディアンダコタ族(「仲間」の意味)に由来する。

最近の10年以上、全国平均よりも低い失業率、雇用数と人口の増大、および低い住宅空き家率と、経済的な好調を持続してきた。これには州西部のバッケン・オイルシェール田の開発が大きく貢献しているが、技術やサービス産業の成長も寄与してきた。2011年6月に起こった洪水によってマイノット市が大きな被害を被り、州都ビスマーク市も脅かされた。

歴史

ユニオン砦交易基地国立歴史史跡

ノースダコタ州となった地域にヨーロッパ人が接触する以前の数千年間は、インディアンがこの地域に居住していた。この地域に入った最初のヨーロッパ人は、フランス系カナダ人の交易業者ラ・ヴェレンドリーであり、1738年にマンダン族の集落に探検隊を率いて来た[2]。ノースダコタの部族は直接ヨーロッパ人と交易を行わないようにしていた。しかし、1804年にルイス・クラーク探検隊が入ってきた時までにかなりの接触が行われており、インディアンはフランススペインが自分達の領土に対する領有を主張していることに気づいていた[3]

ミルトンにある芝土の家の前に立つ開拓者、1898年

今日のノースダコタ州に入っている領域の大半は1803年のルイジアナ買収の領域に含まれていた。他の部分は1818年条約でイギリスから確保していた。ルイジアナ買収に入っていた領域の多くはミネソタ準州ネブラスカ準州に繰り入れられた。1861年3月2日、現在の南北ダコタ州とワイオミング州およびモンタナ州の一部がダコタ準州として組織化された[4]。ダコタ準州は19世紀後半までほとんど人の住まない領域だったが、このころに鉄道が通り、土地が活発に売買された。グロバー・クリーブランド大統領政権の1889年2月22日、ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナおよびワシントンを包括的に州に昇格させる1889年新州構成法が連邦議会で成立した。大統領職は3月にクリーブランドからベンジャミン・ハリソンに引き継がれ、11月2日にハリソンがノースダコタ州とサウスダコタ州の州昇格声明に署名して正式なものとなった[5]。2つの州には競争意識があり、どちらが先に合衆国に加盟したかが問題となった。ハリソン大統領は国務長官ジェイムズ・G・ブレインに、署名すべき2つの書類の順番を入れ替えて、どちらに最初に署名したか分からないように指示し、またその順序も記録しないようにしたので、誰もどちらが先に合衆国に加盟したか分かっていない[6][7]。しかし、ノースダコタ州がアルファベット順ではサウスダコタ州の前に来るので、ノースダコタ州昇格の声明書が法令集では先に出版された。この日以来、アルファベット順に並べるのが慣例となり、ノースダコタ州は39番目の加盟州となっている。

第一次世界大戦後、小麦農家の特に[[ノルウェー]出身者の間に騒動がおこって急進的な政治運動となり、左翼の無党派同盟の下に集まることになった。最終的には民主党に含まれることになった無党派同盟は、州外の銀行や会社の権力からノースダコタ州を守ろうとした。州立のノースダコタ銀行やノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターの設立(両社とも現在に至っている)に加えて、州が所有する鉄道線を建設した(後にスー・ライン鉄道に売却された)。反法人法が成立し、農地として指定された土地の権利を法人や銀行が所有することを事実上禁じた。これらの法律は現在でも有効であり、州裁判所と連邦裁判所に支持された後は、農地の差し押さえがほとんど不可能となり、差し押さえられた後となっても、その財産権を銀行や担保所有会社が保有することができなくなっている。

1950年代に連邦政府による建設プロジェクトが州内でも始まり、ガリソンダムやアメリカ空軍のマイノットとグランドフォークスの基地が建設された[8]。1980年代には州西部で石油探査ブームが起こり、おりからの原油価格高騰で利益が出るようになった[9]。1930年12月28日に初代の州会議事堂が火事で消失し、石灰岩貼りのアールデコ調高層建築の議事堂が再建され、今日に続いている[10]

地理

ノースダコタ州の詳細図

ノースダコタ州はカナダ連邦サスカチュワン州及びマニトバ州と北部、モンタナ州と西部、サウスダコタ州と南部が接し、東隣のミネソタ州とはレッド川及びBois de Sioux River(ボア・ド・スー川)が州境になっている。ミズーリ川がノースダコタ州の南西部を流れている。 アメリカ合衆国の中でノースダコタ州はグレートプレーンズと呼ばれる地域にあると見なされ、その中でも北の方にあるので「ハイプレーンズ」と呼ばれることもある。北アメリカ大陸の中央に位置しており、ラグビー市にある石標には「北アメリカ大陸の地理的中心」と記されている。総面積は70,762平方マイル (183,272 km²) であり[11]、50州の中では19番目に大きい[12]日本の面積のほぼ半分に相当している。

州の西半分は丘陵性のグレートプレーンズであり、ミズーリ川の西岸には悪地の北部が広がっている。州最高地点は標高3,506フィート (1,069 m) のホワイトビュートであり、セオドア・ルーズベルト国立公園[13]が悪地の中にある。この地域は原油褐炭など化石燃料の埋蔵量が多い。ミズーリ川にはガリソンダムが造られ、国内第3位の人工湖であるサカカウェア湖ができている[14]

州中央部はドリフトプレーリーとミズーリ高原に分けられる。東部は平坦なレッド川流域であり、氷河期のアガシー湖の底にあたる。北のウィニペグ湖に蛇行して流れるレッド川で潤される肥沃な土壌が大規模な農業を支えている[15]。州内最大の自然湖であるデビルズ湖も東部にある[16]

州東部は全体的に平坦であるが、西部にはそこそこの丘陵部やビュートがある。大半は草原で覆われ、東部の大半では穀物の作付けが行われるが、中部や西部では希である。自然木は通常水はけの良い地域に見られる。例えばペンビナ渓谷とキルディア山脈近くの谷やバレー、タートル山脈、デビルズ湖周辺の丘陵、州中央のマクヘンリー郡にある砂丘地帯、およびシャイアン・バレー斜面とシャイアン・デルタに沿った地域である。

国立公園局の管轄地域には以下が含まれる:

気候

気象としては雨、雪、霰、ブリザード、寒帯前線、竜巻、雷雨および高速の下降噴流が起こる。場所により年間平均降水量は14インチ (350 mm) から22インチ (550 mm) まで変化する[17]

レッド川流域では春の洪水が比較的頻繁に発生している。これはこの川が北のカナダに流れ込んでおり、氷で塞がれるためである。春の雪融けとその結果として起こる流出水は北部よりも南部で早期に始まる傾向にある[18]。東部で最も大きな被害をもたらした洪水は1997年のものだった[19]

気候区分では大半が亜乾燥気候に属するが、低温と積雪のために乾燥性の様相となることは少ない。

アメリカ肺臓学会はその2009年「大気状態」報告書で、ファーゴ市をアメリカ合衆国で最も清浄な都市に位置づけ、州の他の部分にも大気質で11の "A" 評価を与えた[20][21]

人口動勢

ノースダコタ州の人口密度図

人口

人口推移
人口
18702,405
188036,9091,434.7%
1890190,983417.4%
1900319,14667.1%
1910577,05680.8%
1920646,87212.1%
1930680,8455.3%
1940641,935−5.7%
1950619,636−3.5%
1960632,4462.1%
1970617,761−2.3%
1980652,7175.7%
1990638,800−2.1%
2000642,2000.5%
2010672,5914.7%
Source: 1910–2010[22]

ノースダコタ州は人口で全米50州の内48番目に位置し、ワイオミング州バーモント州に次いで人口の少ない州である。アメリカ合衆国国勢調査局による2011年7月1日時点の推計ではノースダコタ州に683,932人が居住しており、2010年国勢調査時点より1.69%増加していた[23] 1870年に2,000人足らずだったノースダコタ州の人口は1930年に68万人にまで成長したが、その後の80年以上の間は成長が鈍化し、最低では1970年の617,761人に落ち込むなど浮き沈みを経験したが、2010年の67万人余に戻ってきた[24]

国勢調査局によると、2008年7月1日時点の人口は641,481人と推計され、2000年国勢調査より741人、0.1%減少していた。これには前回の国勢調査からの自然増20,460人 (出生67,788人、死亡47,328人) と、州外への移住者17,787人の減少が含まれている。アメリカ合衆国外からの移住は3,323人増加したが、合衆国内への移住者で21,110人が減少した。

年齢と性の構成比はほぼ全国平均並みである。インディアンを除けば、国内でも少数民族の構成比が小さい方である[25]。人口重心はウェルズ郡のサイクストン近くにある[26]

州外流出

1923年から21世紀に入るまで、ノースダコタ州の人口は常に減り続けてきた。特に大学就学年代が減少している。自営農業では家族全体を支えられず、多くの者が職を求めて都会に移動した[27]。この州外流出の主要な理由の一つは、大学卒業者に熟練度を要求する職が無いことである。熟練かつハイテクの職を生み出すために経済開発計画が提案されているが、その有効性については疑問視する者もいる。21世紀の最初の10年間で人口が増加したが、これはオイルシェール田の開発に関連して石油産業での職が増えたことが寄与している。

ノース・ダコタ州に限らず、他のグレートプレーンズ諸州も同様の人口流出問題を抱えている。これを受け、上院議員のバイロン・ドーガンが音頭をとって新ホームステッド法2007年に提出。人口減少地域限定の減税策などで、人口減に歯止めをかける目標を掲げた。

言語

州民の大半は英語を話すが、2.5%はドイツ語を話している[28]

人種及び祖先

2010年国勢調査によるノースダコタ州の人種による構成は以下の通りである[29]

  • 90.0% 白人
  • 5.4% インディアン
  • 1.2% 黒人
  • 1.0% アジア人
  • 0.1% 太平洋諸島系
  • 0.5% その他の人種
  • 1.8% 混血

申告による祖先で分類した構成比は、ドイツ系 (47.2%)、ノルウェー系 (30.8%)、アイルランド系 (7.7%)、インディアン (5.4%)、スウェーデン系 (4.7%)、ロシア系 (4.1%)、フランス系 (4.1%)、イングランド系 (3.9%) となっている。

宗教

ノース・ダコタ州は人口一人当たりの教会の数では全米50州の中で最大である[31]

主要都市

ファーゴ市中心街、2007年
  1. ファーゴ - 人口10万5,549人(2010年)。ミネソタ州との州境に位置する。下記ウェストファーゴ市と共に州内最大の大都市圏を形成している
  2. ビスマーク - 人口6万1,272人(2010年)。州の中央よりやや南より、ミズーリ川沿いに位置する。マンダン市と共に小都市圏を形成している
  3. グランドフォークス - 人口5万2,838人(2010年)。ファーゴより北、ミネソタ州との州境に位置する
  4. マイノット - 人口4万888人(2010年)。州北部では最大の都市
  5. ウェストファーゴ - 人口2万5,830人(2010年)。ファーゴ市と共に州内最大の大都市圏を形成している
  6. マンダン - 人口1万8,331人(2010年)。ビスマーク市とはミズーリ川を挟んで対岸にある。ビスマーク市と共に小都市圏を形成している。マンダン族インディアンに因んだ命名
  7. ディキンソン - 人口1万7,787人(2010年)
  8. ジェームズタウン - 人口1万5,427人(2010年)
  9. ウィリストン - 人口1万4,716人(2010年)。イエローストーン川がミズーリ川に合流する点にある
  10. ワーペトン - 人口7,776人(2010年)

ビスマーク市

ビスマーク市にあるノースダコタ州会議事堂

ビスマークは州の南中部、ミズーリ川の左岸にあり、1883年にまずダコタ準州の、1889年からはノースダコタ州の州都となっている。ビスマークは当時準州都として適切に機能していたが、州都は人口の多くが住んでいる東半分にあるべきと考える者が多かった。このために州議会はジェームズタウンを新しい州都に選定し、州の公式記録書をそこに移した。その書類はノースダコタ州議会の第1会期のために新しいスタッツマン郡庁舎に納められた。

州議会が招集される前に、ビスマーク市住民の小集団が吹雪の1月にジェームズタウンを襲い、郡庁舎に分け入り、民警団が来る前に州の公式記録書を持ってビスマークに運んだ。ビスマーク市の指導層は、議会がビスマークで開催されることに合意するまで、その書類を質として保持した。一旦議会がビスマーク市で開催されると、州都を移すには仕事が多くてできないと判断した。議員はビスマークを州都としして設立する法案への投票は拒んだ。

ビスマークの人気と美しさが州の他の部分から人々を惹き付けている。州会議事堂は州内で最も高い建物であり、州内最大の博物館、市民センター、州内最大のオペラ/バレー・ハウス、州内最大の動物園がある。市民生活にはナイトクラブ、教会、学校、スタジアムおよび幾つかの大学、すなわちメアリー大学、ビスマーク州立カレッジ、部族統合工科カレッジ、ラスムッセン・カレッジがある。州政府、健康管理、金融、財務、自然保護と保存、レクリエーション活動、文化的な機会、就職機会、文学および教育で州の中心となっている。市内には多くの公園とレクリエーション地域、3つのショッピングセンターおよび多くの広場がある。中心街はミズーリ川に沿ったうねりのある丘陵の上にある。

ビスマーク市内では水が豊富なために樹木が良く育つ。州内のほぼ全領域にラジオ放送とデータ(気象情報、ニューズ、新聞、スポーツイベント)を流している。モンタナ州東部やサウスダコタ州北部もビスマークからの情報を受ける範囲に入っている。マイノット市に続いて観光も盛んであり、年間を通じて観光客が訪れている。都市圏としてはファーゴ大都市圏に続いて州内第2位である。ビスマーク市は「アメリカ合衆国の大都市で最も安全な都市」にランク付けされてきている。

ノースダコタ州のインディアン保留地(橙色)。「アニシナアベ」はチッペワ族のこと。この図では「スピリット湖畔保留地」の部族は「ラコタ族」とあるが「ダコタ族」の間違い
マンダン、ヒダーツァ、アリカラ族の保留地の大半を沈めたギャリソン・ダム(サカカウェア湖)
同州周辺の、かつてのインディアン部族の勢力図。「オジブワ」はチッペワ族のこと
「チッペワ族・亀の山のバンドの部族国旗

インディアン部族と居留地

州領域内で連邦政府が公認しているインディアン部族は連邦政府と独立し、主権を持った関係を維持している。

北端のミズーリ下流域には、ルイス・クラーク探検隊が最初に出会ったとして記録に残したインディアン部族、マンダン族ヒダーツァ族アリカラ族の集落がある。

マンダン族が夏至の頃に大自然の回復を祈って大精霊に捧げる「オーキーパの儀式」は、大平原地方のインディアン部族に広まった「太陽の踊り(サンダンス)」の始祖となった。

定住農耕を行っていた彼らはその後、交易の中心地として栄えたが、1837年に白人の持ち込んだ天然痘で壊滅した。定住生活のため、蔓延率が高かったのである。3部族は1851年の「ララミー砦の条約で「ベルトホールド砦保留地」に移住させられ、「ミズーリ三大提携部族」として再編成された。

この「ミズーリ三大提携部族」の保留地(Reservation) は、1951年に「ギャリソン・ダム」建設(1953年完成)のためにほぼ水没した。伝統の農地とともに経済基盤と自立の機会を奪われた彼らにとっては、部族カジノが唯一の経済基盤となっている。

1830年代のマンダン族の指導者マト・トペ(四匹の熊)は、画家カール・ボドマーが肖像画に残し、非常に有名である。ミズーリ川に架けられた保留地の連絡橋は「四匹の熊の橋」と代々名づけられ、2005年10月3日に最新の橋が付け替えられている。

「テトン・スー」と呼ばれたダコタ族は、敵対するチッペワ族から「小さな毒蛇(ナドウェズ・スー)」と呼ばれ、ここから「スー族」の名がついた。18世紀に馬を手に入れた彼らスー族は騎馬略奪民となり、この北部大平原で最も勢力を誇った部族となった。

現在、スー族とチッペワ族(オジブワ族)は、1960年代のインディアン権利回復要求運動の高まりの中で「アメリカインディアン運動AIM)」を結成し、以来共闘する仲となっている。

ノースダコタ大学は、同校のフットボールチーム他スポーツクラブの愛称を「戦うスー族」としている。この名に対し、ダコタ・スー族が「スー・インディアンを侮辱する人種差別だ」として半世紀にわたって名称変更の要求運動を続けている。しかし同校は現在もこれを「伝統的な名だ」として名称変更を拒絶しており、インディアン以外の民族も巻き込んだ抗議運動は南北ダコタ州に拡大している。

かつて彼らの他に、アラパホー族アシニボイン族シャイアン族がスー族と同盟し領土を共有していたが、1851年の「ララミー砦条約」ですべて他州の保留地に強制移住させられた。現在、以下の5部族が同州でアメリカ連邦政府から公式に認定され、保留地(Reservation)を領有している。

≪連邦政府が公認している保留地とインディアン部族≫

    • 「亀の山の部族会議」
  • 「スタンディングロック・インディアン保留地」
    • 「スタンディングロック・スー族部族会議」
      • 「上ヤンクトネイ族」
      • 「ハンクパパ族」
  • 「スピリット湖畔保留地」
    • 「スピリットレイク・スー族部族会議(ムニ・ワカン・オヤテ)」
    • 「デビルズレイク・スー族部族会議(ムニ・ワカン・オヤテ)」※スピリットレイク・スーから改名
      • 「ワーペトン族」
      • 「シセトン族」
      • 「上ヤンクトネイ族」

≪連邦政府が公認していない部族≫

  • チッペワ族・ノースダコタ部族リトルシェル・バンド」

インディアン・カジノ

「ギャリソン・ダム」によって農耕生活を破壊された「ミズーリ三大提携部族」は、1993年にインディアン・カジノの「四匹の熊のカジノ&ロッジ」を開設している。ダコタ・スー族もこれに続いた。貧困にあえぐインディアン保留地の多くでは、インディアン・カジノはほぼ唯一の産業となっている。

  • 「チッペワ族・亀の山のバンド」
    • 「空のダンサーのホテル&カジノ」
    • 「亀の山のビンゴ・空のダンサー」
    • 「亀の山のミニ・カジノ」
  • 「スタンディングロック・スー族」
    • 「平原の騎士のカジノ&リゾート」
  • 「シセトン・ワペトン・スー族」
    • 「ダコタ魔法のカジノ&ホテル」
  • 「ミズーリ三大提携部族」
    • 「四匹の熊のカジノ&ロッジ」
  • 「スピリットレイク・スー族」
    • 「スピリット湖畔カジノ&リゾート」

法律及び行政

連邦政府や多くのアメリカ合衆国の州と同じく、ノースダコタ州政府は行政、立法、および司法の3つに分かれている[32]。また州民の発議権を1898年に導入しており、全米50種の中では最初のことになった。

行政府

ジョン・バーク、第10代ノースダコタ州知事

行政府の長はノースダコタ州知事である。現職は共和党のジャック・ダルリンプルであり、2010年12月7日に就任した。前職のジョン・フーフェンは2010年アメリカ合衆国上院議員選挙で当選し、就任準備のために辞職した。現職の副知事はドリュー・リグレーであり、州上院議長を兼ねている。州知事と副知事の任期は4年間であり、次の選挙は2012年に予定されている。州知事はコミッショナーと呼ばれる州政府機関の長で構成される内閣を持っている。他に州憲法の規定で選挙を経て選ばれる役職者は、州務長官、検事総長および州監査官がいる。

立法府

ノースダコタ州議会は上院と下院の両院制である。47の選挙区があり、それぞれ上院議員1人、下院議員2人を送り出している。議員の任期は4年間である。州法典はノースダコタ・センチュリーコードと呼ばれている。

司法府

ノースダコタ州の司法制度は4段階がある。地方裁判所は都市のレベルで機能し、訴訟の大半は一般的管轄権のある地区裁判所で始まる。7つの地区に42人の地区判事がいる[33][34]。第一審からの控訴、および特定の州政府判断に対する異議申し立ては、3人の判事がいるノースダコタ州控訴裁判所で審問される。ノースダコタ州最高裁判所は5人の判事で構成され、地区裁判所および控訴裁判所からの上訴案件全てを審問する[35]

現在、ノースダコタ州において、死刑制度は廃止されている。

連邦政府との関係

ノースダコタ州選出のアメリカ合衆国上院議員は、民主党ケント・コンラッドと共和党のジョン・フーフェンである。下院議員の定数は1人であり、共和党のリック・バーグが務めている。

連邦裁判所が扱う訴訟は、ビスマーク、ファーゴ、グランドフォークスおよびマイノットにある連邦地区裁判所ノースダコタ地区で審問される。控訴案件はミズーリ州セントルイスにある連邦控訴裁判所第8巡回地区で扱われる。

政治

ノースダコタ州における主要政党は民主NPL党と共和党である。2007年時点で立憲党とリバタリアン党も組織政党である。

州レベルで見ると、州知事は1992年以来共和党が保持しており、また州議会の多数党と州役人も共和党が抑えている。民主NPL党は2000年知事選挙や2006年議員選挙で善戦したが、元知事のジョージ・シンナーの時以来、目立った勝利は無い。

共和党の大統領候補はノースダコタ州を制することが多い。2004年大統領選挙では、ジョージ・W・ブッシュが投票数の62.9%を獲得した。1892年以降の民主党大統領候補の中で、グロバー・クリーブランドウッドロウ・ウィルソンフランクリン・ルーズベルトおよびリンドン・B・ジョンソンのみがノースダコタ州を制した。

一方で民主NPL党は1982年から2008年の連邦議員選挙全てを制しており、1987年から2011年の間の連邦議員は全て民主党員だった。

経済

ファイル:North Dakota quarter, reverse side, 2006.jpg
ノースダコタ州の4分の1ドルコイン

アメリカ合衆国商務省経済分析局は2005年のノースダコタ州の総州生産高が241億米ドルと概算した。2006年の一人当たりの収入は合衆国内で29番目に位置する、33,034米ドルだった。2010年末の一人当たりの収入は第17位となり、2000年からの10年間で最も上昇した州になった[36]。2002年から2004年の3年間平均世帯当たり収入中央値は39,594米ドルであり、全米第37位だった[37]。2010年9月時点で州内失業率は3.7%と全米で最も低くなっており[38]、1987年以降5%を超えたことがない。

ビスマーク市にあるノースダコタ銀行は全米唯一の州が所有する銀行であり、他にグランドフォークス市には小麦粉製粉所のノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターを所有している。

農業が州内最大の産業であるが、石油と食品加工も主要産業に成長している[39]

農業

トレイル郡のひまわり
ノースダコタ・ミル・アンド・エレベーターの絵葉書、1915年

ノースダコタ州の初期産業は毛皮交易と農業だった。人口の10%未満しか農業に携わっていないが[40]、州経済の主要産業であり続け、穀物生産量で国内第9位、農業生産物の総量で国内第18位となっている。農業用地は2,750万エーカー (110,000 km²) と陸地の90%を占めており、国内では3番目に広い。2002年から2007年の間に耕作地は約100万エーカー (4,000 km²) 増加しており、農地が増加した唯一の州となった。この期間に180万エーカー (72,000 km²) が大豆トウモロコシの栽培に切り替えられ、国内最大の転用規模となった[41]

ノースダコタ州は複数の作物の生産で全国の首位に立っている。コムギ(特に多様なパスタ用に使われるデュラム小麦:durum(全米の58%)、および硬質赤色春小麦(全米の48%)、各種コムギを合わせた量では全米の15%)、オオムギ(全米の36%)、エンバク(全米の17%)、キャノーラ、大豆、ヒマワリ、及び亜麻は州の至る所で見る事ができる。ソバは全米第2位の20%を生産している。2007年時点でトウモロコシが州内最大の農産物であるが、全米での生産量の2%にしか過ぎない[41]

湿ったレッド川流域テンサイが全米第2位の生産量を誇っている。他にも大豆及びトウモロコシが栽培されている。の牧場は酪農牧場が東部方面に最も共通して見られるのに対して、乾燥した南西部に最も普通に見られる。蜂蜜はノースダコタ州の中央部で生産されている。蜂蜜、乾燥豆類、レンズマメの生産量では全米第1位であり、ジャガイモは同第2位である。少量のjuneberries およびブドウは品質のいい国内ワイナリー産業に支えられている。

油糧種子各種の生産量も多く、キャノーラは全米の92%、亜麻は同94%、ヒマワリの種は同53%、ベニバナの種は同18%、からしの種は同62%を生産している。大豆はその重要性が増しており、2002年から2007年の間に耕作地は約40万エーカー (1,600 km²) 増加した[41]

農業活動は雨量によって大きく左右される。連邦政府からは年間10億米ドル近い農業助成金が出ている。

エネルギー

エネルギー産業は州経済に大きく貢献している。州西部で掘り出される褐炭は消費電力の約90%を賄っており、近隣州へ輸出も行われている[42]。その生産量は国内でも第2位である[43]

1951年にタイオーガ近くで石油が発見され、1984年まで年間5,300万バーレル (8,430,000 キロリットル) の原油を産出した[44]。可採埋蔵量も近年飛躍的に増加している。バッケン油田の埋蔵量は4,000億バーレル (640億 キロリットル) であり、北極野生生物国家保護区の埋蔵量の25倍に相当している[45][46]。しかしアメリカ合衆国地質調査所が2008年4月に発行した報告書では、現在の技術で採掘できるバッケン油田の埋蔵量を、2桁少ない30なし40億バーレル (4.8 - 6.4億 キロリットル)、中央値を36.5億バーレル (5.8億 キロリットル) と推計している[47]。 州西部は現在石油ブームにあり、ウィリストン、タイオーガ、スタンレー、マイノット、バーリントンの町が急成長している。2010年時点で州内石油産出量は1日355,000バーレル (56,000 キロリットル) と2007年水準の3倍以上となり、全米第4位になった[48][49]

ノースダコタ州が入っているグレートプレーンズは風力エネルギーの「サウディアラビア」とも呼ばれ[50]、広大な田園地帯があることと風速が10マイル/時 (4.4 m/s) を滅多に下回らないこととで、風力発電のコスト競争力が出てきている。

ノースダコタ州西部の油井

州税

ノースダコタ州の所得税は僅かながら増加していく累進課税方式を採っており、税率は2004年時点で2.1%、3.92%、4.34%、5.04%および5.54%となっている[51]。2005年の一人当たり州税額は全米第22位だった[52]

消費税はほとんどの項目に対して5%である[53]。自治体が地方消費税や特別地方税を徴収する事が認められており、グランドフォークスの場合で1.75%が追加される[54]物品税は購入価格あるいは州で登録された飛行機の市場価値で課税される。他州で購入され州内で使用される物品には使用税が課される。不動産の所有者は、郡、自治体、学区および特別課税地区に対して固定資産税を払っている[55]

シンクタンクの「税基金」はノースダコタ州を国内で20番目に「事業に優しい州」に位置づけている[56]。税自由の日は全国の税自由の日よりも10日早い4月1日に設定されている[56]。2006年、100万米ドル以上の調整後総所得について納税者が申請した返還件数は僅か333件と全米最小だった[57]

観光業

ノースダコタ州には目立った観光地が無いこともあって、訪問者の数が最も少ない州と見なされている[58]。観光客に人気があるのは、州西部にあるセオドア・ルーズベルト国立公園である。毎年475,000を超える観光客が訪れている。州内に観光客を呼ぶ定例行事としては、マイノット市で開かれる「ノルスク・ホストフェスト」があり、北アメリカでは最大のスカンディナヴィア系祭とされている。他にもメドラ・ミュージカルやノースダコタ州祭がある。

薬品

ノースダコタ州は薬局の株を薬剤師が51%以上所有することを法律で定めていることでは唯一の州である。これはウォルマートターゲット、ウォルグリーンズなど全国チェーン店がその店で処方箋に完全に対応できないような地域があるのが理由である[59]

交通

州内の交通はノースダコタ州交通省が管轄している。主要州間高速道路としては29号線と94号線があり、ファーゴ市で交差している。29号線は州の東縁に沿って南北に走り、94号線は東西方向に州を2分し東のミネソタ州と西のモンタナ州とを繋いでいる。ノースダコタ州の厳しい気象条件のためにアスファルトではなくコンクリートで舗装されているのが特徴である。州内の鉄道はBNSF鉄道カナダ太平洋鉄道が幹線になっている。この両鉄道が運行していた多くの枝線は現在、ダコタ・ミズーリ・バレー・アンド・ウェスタン鉄道とレッドリバー・バレー・アンド・ウェスタン鉄道が運行している[60][61]

主要空港としてはファーゴ市のヘクター国際空港、グランドフォークス市のグランドフォークス国際空港、ビスマーク市のビスマーク市民空港およびマイノット市のマイノット国際空港がある。

アムトラックの列車「エンパイア・ビルダー」が州内を通り、ファーゴ、グランドフォークス、マイノットの他に4か所に停車している[62]。これは、鉄道界の大立て者ジェイムズ・J・ヒルが建設したグレート・ノーザン鉄道で、ミネソタ州セントポールから、ワシントン州シアトルまで運行された同名列車の後継である。都市間のバス便はグレイハウンドとジェファーソンラインズが運行している。公共交通機関は大都市のバス輸送に限られている。

2011年、ゴミ処理評価ではミネソタ州やテキサス州と共に悪い方から第10位にランクされた。州全体と関連するゴミ処理標準と実行指数に照らして、特に道路際ゴミ処理で、公共空間の清浄さの効率の悪さや質の悪さが出ている[63]


教育

大学・短期大学

州内には11の公立カレッジと大学、5つの部族社会カレッジおよび4つの私立学校がある。最大のものはノースダコタ州立大学とノースダコタ大学である。

ノースダコタ大学システム

  • ビスマーク州立カレッジ
  • ディキンソン州立大学
  • レイクリージョン州立カレッジ、デビルズレイク市
  • メイビル州立大学
  • マイノット州立大学
  • ダコタ・カレッジ・ボッティンオー校
  • ノースダコタ州立大学、ファーゴ市
  • ノースダコタ州立大学科学カレッジ、ワーペトン市
  • ノースダコタ大学、グランドフォークス市
  • バレーシティ州立大学
  • ウィリストン州立カレッジ

部族社会カレッジ

  • カンコデスカ・シカナ・コミュニティカレッジ、フォートトッテン
  • フォートバーソルド・コミュニティカレッジ、ニュータウン
  • シッティング・ブル・カレッジ、フォートイエーツ
  • タートルマウンテン・コミュニティカレッジ、ベルコート
  • ユナイテドトライブス工科カレッジ、ビスマーク市

私立学校

  • ラスムッセン・カレッジ、ファーゴ市とビスマーク市
  • ジェームズタウン・カレッジ、ジェームズタウン市
  • メアリー大学、ビスマーク市
  • トリニティ・バイブル・カレッジ、エレンデール市

芸術・文化

インディアンの存在

州内には多くのインディアンが住んでいる。そのパウワウはインディアン文化の重要な側面となっている。インディアンの歴史を通じて、パウワウは春に新しい生活の始まりを言祝ぐために開催されてきた。この行事では部族が集まって歌い踊り、古い友人に会ったり、新しい交友を始めることが意図された。多くのパウワウは部族によって宗教的な意味合いもあった。今日でもインディアン文化の一部であり、インディアンもそうでない者も参加している。毎年9月にビスマーク市で、ユナイテドトライブス国際パウワウが開催され、国内最大級のものになっている。

パウワウはパレードと盛装した踊り手で完成する。ダンスは様々な様式で行われる。男性はビーズ、羽柄および鷹の羽根で飾った盛装を着るのが伝統であり、男性の草の踊り手は色鮮やかな縁のついた盛装、男性の幻想の踊り手は明るい色の羽根を付ける。女性の踊り手は男性よりもかなり微妙な踊りをする。男性の幻想の踊り手は衣類、ビーズのついたモカシンと宝石を着用し、ジングルドレスの踊り手は金属の円錐でできた服を着る。パウワウの間に部族を超えた踊りがあり、誰もが、見物客でも参加できる。

ノルウェーとアイスランドの影響

1870年頃、ノルウェーから多くの移民が州北東隅、特にレッド川近くに入植した。カナダからはアイスランド人が入ってきた[64]。ペンビナの町が設立されると、多くのノルウェー人が入り、家族で農場を営んだ。彼等はルーテル派の教会や学校を造り、この地域では他の民族よりも圧倒的に多くなった。この集団にはレフジやルトフィスクなど特有の料理があった。アメリカ大陸では最大のスカンディナヴィア系祭である「ノルスク・ホストフェスト」が毎年9月にマイノット市で開かれている。ペンビナ郡にはアイスランド州立公園があり、毎年開催されるアイスランド系の祭と共に、移民の影響を残している。

旧世界の民族慣習が長い年月を経ても残り、織物、銀細工や木彫の技能が復活している。アイスランドに起源がある伝統的な芝土屋根の家が公園に復元され展示されている。マイノット市の樽板教会は市の目印になっている。ノルウェー系住民はマイノット市人口の3分の1近い32.3%となり、州全体でも30.8%となっている。

ロシアからのドイツ人

ロシアに数世代にわたって入植していたドイツ人が19世紀には不満を抱くようになっていた。1900年までに約10万人のドイツ人がアメリカに渡り、主に南北ダコタ州、カンザス州ネブラスカ州に入植した。ノースダコタ州南中部は「ドイツ系ロシア人の三角」と呼ばれるようになった。1910年には州中部に約6万人のドイツ系ロシア人が住んでいた。彼等はルーテル派とローマ・カトリック教徒であり、彼等の先祖がロシアに移住した時代のドイツの慣習を多く保存していた。これらの人々も農業を営んだ。これらドイツ人が制作した有名な芸術として鍛鉄十字架があり、墓地を識別するために使われた[65]

芸術と芸能

州内にある主要美術館や催し会場としては、チェスター・フリッツ公会堂、エンパイア芸術センター、ファーゴ劇場、ノースダコタ美術館、およびプレーンズ美術館がある。常時のプロまたはセミプロの音楽集団として、ビスマーク・マンダン交響楽団、ファーゴ・ムーアヘッド交響楽団、グレーター・グランドフォークス交響楽団、マイノット交響楽団およびグレートプレーンズ・ハーモニー・コーラスがあり、演奏会を開催し、地域社会向けの教育も行っている。

娯楽

ノースダコタ州には多くの音楽ジャンルでミュージシャンが居る。ブルース・ギター奏者のジョニー・ラング、カントリーミュージック歌手のリン・アンダーソン、ジャズとトラディショナル・ポップのシンガー・ソングライターであるペギー・リー、ビッグバンドの指導者ローレンス・ウェルク、ポップ歌手のボビー・ヴィーなどである。インディーロックのジャンルでは2つのバンドがあり、全国的に知られるようになった。ゴッドヘッドサイロはファーゴ出身で後にワシントン州オリンピアに拠点を移したが、キルロックスターズのレーベルと契約した。ジューン・パニックはやはりファーゴ出身であり、シークレットリー・カナディアンと契約した。

エド・シュルツはラジオ番組「エド・シュルツ・ショー」とMSNBCの「エド・ショー」のホストとして全国に知られている。シャドー・スティーブンスは1988年から1995年まで「American Top 40」を司会した。ジョシュ・デュアメルエミー賞を受賞した俳優であり、出演作「オール・マイ・チルドレン」や「Las Vegas」で知られている[66]。ニコル・リンクレターとカリディ・イングリッシュは「America's Next Top Model」のそれぞれサイクル5とサイクル7で優勝した。俳優ケラン・ラッツは、「Stick It」、「Accepted」、「Prom Night]」、「トワイライト〜初恋〜」に出演した。

大衆文化

ノースダコタ州特有の料理もある。クノーフラ・スープは濃厚でシチューのようなチキンスープであり、ダンプリング(小麦粉を練った小さな団子)が入っている。ルトフィスクはアクを処理した魚料理である。クーヘンはパイのようなお菓子であり、レフジは米粒状にしたジャガイモから作られる平たいパンであり、バターと砂糖で食する。フライシュクークルはひき肉にした牛肉をパン生地で覆い、こんがり揚げたアントレであり、ほとんどのレストランではチップスやピクルスが添えられる。パン生地の詰め物はお菓子にしたり、タマネギと肉を添えてサボリー料理になる。その他ドイツやノルウェーの伝統料理がある。アメリカ合衆国中西部で見られるホット・ディッシュも食されている。

ノースダコタ州には全米の中でも人口一人当たりの教会数が最大であり、教会に行く人口比率も最大である[31]

狩猟や釣りなどの屋外活動が多くの州民の趣味になっている。冬季には氷穴釣り、アライグマ狩り、スノーモービルも人気がある。州民は湖畔にあるログハウスを所有したり、利用したりしている。スポーツフィッシングではウォールアイスズキカワカマスが獲物である[67]

ノースカントリー国立景観道路の西側終端がサカカウェア湖にあり、そこでルイス・アンド・クラーク歴史道に接続している。

スポーツチーム

その他

ノースダコタ州出身の著名人

脚注

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  • Young, Carrie. Prairie Cooks: Glorified Rice, Three-Day Buns, and Other Reminiscences. (1993). 136 pp.

一次史料

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  • Maximilian, Prince of Wied. Travels in the Interior of North America in the rears 1832 to 1834 (Vols. XXII-XXIV of "Early Western Travels, 1748–1846," ed. by Reuben Gold Thwaites; 1905–1906). Maximilian spent the winter of 1833–1834 at Fort Clark.
  • University of North Dakota, Bureau of Governmental Affairs, ed., A Compilation of North Dakota Political Party Platforms, 1884–1978. (1979). 388 pp.
  • WPA. North Dakota: A Guide to the Northern Prairie State (2nd ed. 1950), the classic guide online edition

関連項目

外部リンク