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「アカイイト」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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== ストーリー ==
== ストーリー ==
この夏に唯一の肉親だった母親を亡くし、遺産の整理をしていたは、父親が経観塚(へみづか)という聞き慣れぬ土地に、歴史のある日本屋敷を持っていたことを知る。桂は処分するかどうかを決めるために、現物を見に経観塚を訪れることに。その道中の列車の中で、天を貫くほどの巨大な木と、蝶の群れを従えた少女・ユメイが現れる不思議な夢を見る……。
この夏に唯一の肉親だった母親を亡くし、遺産の整理をしていたは、父親が経観塚(へみづか)という聞き慣れぬ土地に、歴史のある日本屋敷を持っていたことを知る。桂は処分するかどうかを決めるために、現物を見に経観塚を訪れることに。その道中の列車の中で、天を貫くほどの巨大な木と、蝶の群れを従えた少女・ユメイが現れる不思議な夢を見る……。


経観塚に伝わる山神と人柱の伝承とは? 失われた桂の記憶の真実は? 桂の生まれ故郷でもある経観塚。舞台に役者が揃うとき、運命の輪が静かに廻り出す……。
経観塚に伝わる山神と人柱の伝承とは? 失われた桂の記憶の真実は? 桂の生まれ故郷でもある経観塚。舞台に役者が揃うとき、運命の輪が静かに廻り出す……。
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: ルポライター兼フォトグラファー。年齢は不詳だが取引先の出版社には20歳で通している。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせる度に突っかかっている。
: ルポライター兼フォトグラファー。年齢は不詳だが取引先の出版社には20歳で通している。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせる度に突っかかっている。
: 男勝りで強気の性格をしているが、その性格とは裏腹に料理が得意という一面がある。口癖は「あたし」「 - さね」「 - だねぇ」。
: 男勝りで強気の性格をしているが、その性格とは裏腹に料理が得意という一面がある。口癖は「あたし」「 - さね」「 - だねぇ」。
: 最近はルポライターとしての稼ぎは悪いが、フォトグラファーとしては結構稼いでいるらしい。本職はルポライターなのだが趣味で撮った写真が出版社に高く評価され、そのまま出版社とフォトグラファーとしても契約している。今回経観塚を訪れたのは出版社から野生動物の写真を撮ってきてほしいと依頼されていたからで、そこで偶然と再会している。
: 最近はルポライターとしての稼ぎは悪いが、フォトグラファーとしては結構稼いでいるらしい。本職はルポライターなのだが趣味で撮った写真が出版社に高く評価され、そのまま出版社とフォトグラファーとしても契約している。今回経観塚を訪れたのは出版社から野生動物の写真を撮ってきてほしいと依頼されていたからで、そこで偶然と再会している。
; ユメイ 声:[[皆口裕子]]
; ユメイ 声:[[皆口裕子]]
: 桂の夢に現れる謎の少女で、ご神木に宿るオハシラサマ。蝶の群れを従えている。彼女に対して、桂は何故か懐かしさを感じる。
: 桂の夢に現れる謎の少女で、ご神木に宿るオハシラサマ。蝶の群れを従えている。彼女に対して、桂は何故か懐かしさを感じる。
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: 桂の母親。通訳、翻訳家。夫の正樹を10年前に火事で亡くしており、それ以来女手1つで柱を育ててきた。母子家庭でありながら無理をして娘を私立の名門のお嬢様学校に通わせていたのだが、それが祟って過労で倒れ、さらに風邪もこじらせてしまい、物語の1か月ほど前に38歳という若さで亡くなっている。
: 桂の母親。通訳、翻訳家。夫の正樹を10年前に火事で亡くしており、それ以来女手1つで柱を育ててきた。母子家庭でありながら無理をして娘を私立の名門のお嬢様学校に通わせていたのだが、それが祟って過労で倒れ、さらに風邪もこじらせてしまい、物語の1か月ほど前に38歳という若さで亡くなっている。
; 羽藤正樹(はとう まさき) 声:[[東久仁彦]]
; 羽藤正樹(はとう まさき) 声:[[東久仁彦]]
: の父親。正樹という名前は小説でのみ登場しており、ゲーム本編で名前は出てこない。サクヤとは旧知の仲であり、真弓と結婚したのはサクヤが真弓に正樹を紹介し、意気投合したからである。の話では、10年前に火事で死亡したらしいのだが……。
: の父親。正樹という名前は小説でのみ登場しており、ゲーム本編で名前は出てこない。サクヤとは旧知の仲であり、真弓と結婚したのはサクヤが真弓に正樹を紹介し、意気投合したからである。の話では、10年前に火事で死亡したらしいのだが……。
; 羽藤笑子(はとう えみこ) 声:古原奈々
; 羽藤笑子(はとう えみこ) 声:古原奈々
: の祖母で、正樹の母親。機織りが趣味。が小学生の頃に亡くなっている。
: の祖母で、正樹の母親。機織りが趣味。が小学生の頃に亡くなっている。
; カグヤ 声:古原奈々
; カグヤ 声:古原奈々
: 今からおよそ1700年ほど前に、主を封印するためにオハシラサマとなった少女。カグヤという名前はゲーム中には登場せずに設定資料集で明らかにされており、ゲームでは「竹林の長者の姫」と呼ばれている。
: 今からおよそ1700年ほど前に、主を封印するためにオハシラサマとなった少女。カグヤという名前はゲーム中には登場せずに設定資料集で明らかにされており、ゲームでは「竹林の長者の姫」と呼ばれている。
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: 桂の親友その2。16歳。不動産・金融業・建築業に幅を利かせている、何やら穏やかならぬ家のご令嬢。桂の数少ない時代劇鑑賞仲間。口癖は「 - ですわ」。本編では名前のみの出演だが、ドラマCD「京洛降魔」と番外編Webノベル「ひととせのひとひら」に登場。出席番号は桂の二つ前。
: 桂の親友その2。16歳。不動産・金融業・建築業に幅を利かせている、何やら穏やかならぬ家のご令嬢。桂の数少ない時代劇鑑賞仲間。口癖は「 - ですわ」。本編では名前のみの出演だが、ドラマCD「京洛降魔」と番外編Webノベル「ひととせのひとひら」に登場。出席番号は桂の二つ前。
; 秋田(あきた) 声:[[佐々木省三]]
; 秋田(あきた) 声:[[佐々木省三]]
: 経観塚駅の駅長を務める年配の男性。最終バスに乗り遅れたにタクシーを手配したり旅館を紹介するなど、に対して何かと親切にしてくれる。駅員の習性からか、切符を切るパンチが手放せないようである。
: 経観塚駅の駅長を務める年配の男性。最終バスに乗り遅れたにタクシーを手配したり旅館を紹介するなど、に対して何かと親切にしてくれる。駅員の習性からか、切符を切るパンチが手放せないようである。
; 主(ぬし) 声:[[室園丈裕]]
; 主(ぬし) 声:[[室園丈裕]]
: オハシラサマのご神木の中で眠りについている古き神。本名は不明。かつて日本を制圧しようとしていたために封印された。
: オハシラサマのご神木の中で眠りについている古き神。本名は不明。かつて日本を制圧しようとしていたために封印された。
; 鈴鹿(すずか) 声:[[田中敦子 (声優)|田中敦子]]
; 鈴鹿(すずか) 声:[[田中敦子 (声優)|田中敦子]]
: ドラマCDにのみ登場。銀髪の若い女性で、サングラスをかけている。ある目的により、修学旅行中のに近づくのだが……。
: ドラマCDにのみ登場。銀髪の若い女性で、サングラスをかけている。ある目的により、修学旅行中のに近づくのだが……。


== 物語の重要用語 ==
== 物語の重要用語 ==
=== 贄の血 ===
=== 贄の血 ===
極めてごく一部の人間のみが体に宿す特殊な血のことで、物語の最重要キーパーソンでもある。人ならざる者がこの血を飲めば強力な力を得ることが出来る。はこの贄の血を体に宿していたために、ノゾミとミカゲに狙われる羽目になってしまった。ノゾミとミカゲによれば「8000人もの人間の血を全て吸い尽くしても、贄の血を飲むことで得られる力には遠く及ばない」らしい。
極めてごく一部の人間のみが体に宿す特殊な血のことで、物語の最重要キーパーソンでもある。人ならざる者がこの血を飲めば強力な力を得ることが出来る。はこの贄の血を体に宿していたために、ノゾミとミカゲに狙われる羽目になってしまった。ノゾミとミカゲによれば「8000人もの人間の血を全て吸い尽くしても、贄の血を飲むことで得られる力には遠く及ばない」らしい。


=== オハシラサマ ===
=== オハシラサマ ===
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=== 鬼 ===
=== 鬼 ===
日本での一般的な鬼のイメージは、頭に角を生やした剛人という物だが、本作においては「人間に危害を加える人外の者」を総称して鬼と呼んでいる。の血を狙うノゾミとミカゲもまた鬼であり、また鬼切りと呼ばれる「鬼を駆逐する集団」も秘密裏に存在している。
日本での一般的な鬼のイメージは、頭に角を生やした剛人という物だが、本作においては「人間に危害を加える人外の者」を総称して鬼と呼んでいる。の血を狙うノゾミとミカゲもまた鬼であり、また鬼切りと呼ばれる「鬼を駆逐する集団」も秘密裏に存在している。


=== 邪眼 ===
=== 邪眼 ===
ノゾミとミカゲが鬼になった際に主から与えられた赤い瞳。主に精神干渉系の力を持っており、この目で睨んだ者の自由意志を奪って操り人形にしたり、催眠術や暗示をかける事も出来る。ただし俗に言う[[洗脳]]や[[マインドコントロール]]といった類の物と違い、対象を自由に操れるとは言っても「ノゾミとミカゲの指示通りに動くだけの操り人形」にする事しか出来ず、ノゾミやミカゲに絶対的な忠誠心を誓わせたり、または技能や能力などを自由に行使させるといった事は出来ないので、万能の力というわけではない。
ノゾミとミカゲが鬼になった際に主から与えられた赤い瞳。主に精神干渉系の力を持っており、この目で睨んだ者の自由意志を奪って操り人形にしたり、催眠術や暗示をかける事も出来る。ただし俗に言う[[洗脳]]や[[マインドコントロール]]といった類の物と違い、対象を自由に操れるとは言っても「ノゾミとミカゲの指示通りに動くだけの操り人形」にする事しか出来ず、ノゾミやミカゲに絶対的な忠誠心を誓わせたり、または技能や能力などを自由に行使させるといった事は出来ないので、万能の力というわけではない。


さらに烏月のような強靭な精神力を持つ者には全く通用せず、またドラマCDではを助けるために邪眼の力を多用したノゾミが疲労困憊状態になっており、この事から短時間での連続使用は術者の体にかなりの負担をかける事が分かる。
さらに烏月のような強靭な精神力を持つ者には全く通用せず、またドラマCDではを助けるために邪眼の力を多用したノゾミが疲労困憊状態になっており、この事から短時間での連続使用は術者の体にかなりの負担をかける事が分かる。


== スタッフ ==
== スタッフ ==
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=== ドラマCD ===
=== ドラマCD ===
* アカイイトドラマCD 「京洛降魔」([[サクセス (ゲーム会社)|サクセス]]発売)[初回版] 2005年10月27日 [通常版] 2005年12月26日
* アカイイトドラマCD 「京洛降魔」([[サクセス (ゲーム会社)|サクセス]]発売)[初回版] 2005年10月27日 [通常版] 2005年12月26日
本編の後日談を描いた準ファンディスクで、の修学旅行での話が舞台となっている。脚本は「アカイイト」シナリオの麓川智之が担当。初回版の特典はノーカット台本とそれを収めるためのスリーブ仕様パッケージ。後にサクセス商店限定で通常版も発売され、その後もファンからの強い要望に応え再生産を繰り返した。
本編の後日談を描いた準ファンディスクで、の修学旅行での話が舞台となっている。脚本は「アカイイト」シナリオの麓川智之が担当。初回版の特典はノーカット台本とそれを収めるためのスリーブ仕様パッケージ。後にサクセス商店限定で通常版も発売され、その後もファンからの強い要望に応え再生産を繰り返した。


現在は販売を終了しており、[[アオイシロ]]の限定版付属の特典ブックレットでは「アカイイト3周年記念での再販が最後の再販である」とはっきりと明言されている。
現在は販売を終了しており、[[アオイシロ]]の限定版付属の特典ブックレットでは「アカイイト3周年記念での再販が最後の再販である」とはっきりと明言されている。

2008年5月17日 (土) 14:20時点における版

アカイイト
ゲーム:アカイイト
ゲームジャンル 和風伝奇アドベンチャー
対応機種 プレイステーション2
発売元 サクセス
プレイ人数 1人
発売日 2004年10月21日
2005年10月27日(廉価版)
レイティング CERO15
キャラクター名設定 不可
エンディング数 32
セーブファイル数 20(PS2)
セーブファイル容量 277KB
キャラクターボイス フルボイス
漫画:アカイイト-花影抄-
原作・原案など 麓川智之
作画 片瀬優
出版社 ジャイブ
掲載誌 月刊コミックラッシュ
発表期間 2007年5月号 - 6月号
テンプレート - ノート

アカイイト』は、2004年10月21日にサクセスより発売された和風伝奇ホラーアドベンチャーゲームである。翌年10月27日に同社のSuperLite2000シリーズで廉価版が出ている。『月刊コミックラッシュ』(ジャイブ2007年5月号 - 6月号に漫画化作品が掲載。原作・麓川智之、作画・片瀬優

概要

同名のWebノベルが原作。現代を舞台に、「贄の血」という特殊な血を引く少女・羽藤桂(はとう けい)の視点でゲームが展開される。吸血システムという特殊なシステムが用いられている。エンディングは32種類あり、柱が死亡するバッドエンドが15種類、柱は生き残るが幸せな結末とは言えないノーマルエンドが12種類、柱が各ヒロインとの幸せな結末を迎えるトゥルーエンドが5種類となっている。また、あるルートをクリアすると選択肢が増え、新たなシナリオへと足を運べるようになるという「ルート封印」システムを取っている。「グラフィクが淫靡」、「淫靡なCG」と紹介されている[1][2]

ストーリー

この夏に唯一の肉親だった母親を亡くし、遺産の整理をしていた桂は、父親が経観塚(へみづか)という聞き慣れぬ土地に、歴史のある日本屋敷を持っていたことを知る。桂は処分するかどうかを決めるために、現物を見に経観塚を訪れることに。その道中の列車の中で、天を貫くほどの巨大な木と、蝶の群れを従えた少女・ユメイが現れる不思議な夢を見る……。

経観塚に伝わる山神と人柱の伝承とは? 失われた桂の記憶の真実は? 桂の生まれ故郷でもある経観塚。舞台に役者が揃うとき、運命の輪が静かに廻り出す……。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


登場人物

羽藤桂(はとう けい) 声:松来未祐
本作の主人公で、16歳の女子高生。今回の旅で、自分が「贄の血」という鬼を惹きつける特別な血を引いていることを知り、そのせいでノゾミやミカゲに命を狙われる羽目になってしまう。おっとりのんびりとした人となりで、普段はどうにも頼りないが、実際は命の掛かった非常時にも「これ」と決めたことをやり通せる芯の強い子である。大の和風びいきで、特に時代劇や落語が好き。10年前に遭った火事のせいで、6歳より前の記憶が無い。
なお、贄の血を体に宿しているとはいえ、彼女自身は何の力も持たないごく普通の女の子である。
千羽烏月(せんば うづき) 声:渡辺明乃
17歳の女子高生。人に仇なす鬼と対峙する機関、鬼切部千羽党の鬼切り役。千鬼を服した破魔の太刀・維斗を携えている。この度も或る鬼を切るよう命を受けて経観塚を訪れた。容姿端麗、眉目秀麗。黒一色の制服に黒ストッキングを召し、烏の濡れ羽色の長髪をたくわえた夜色の人。職業がらか凛とした身のこなしを体得していて、桂曰く「納豆をかき混ぜる姿すら様になる」らしい。だが名門の私立女子高校に通っているものの、鬼切りの仕事に追われているせいで学校にはあまり通えていないようで、ドラマCDでは葛に「出席率が壊滅的な状況になっている」とまで言われてしまう。
サクヤとは何らかの因縁があり、顔を合わせる度に突っかかっている。
若杉葛(わかすぎ つづら) 声:釘宮理恵
羽藤のお屋敷に住み着いていた10歳の家出少女。尾花(おばな)という白い狐を連れている。明るく聡明だが、疑い深い。弱肉強食が家風らしく、子供とは思えない知識と生活能力を身につけており、神話民俗学に詳しい、本作品の薀蓄担当。
浅間サクヤ(あさま さくや) 声:真田アサミ
ルポライター兼フォトグラファー。年齢は不詳だが取引先の出版社には20歳で通している。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせる度に突っかかっている。
男勝りで強気の性格をしているが、その性格とは裏腹に料理が得意という一面がある。口癖は「あたし」「 - さね」「 - だねぇ」。
最近はルポライターとしての稼ぎは悪いが、フォトグラファーとしては結構稼いでいるらしい。本職はルポライターなのだが趣味で撮った写真が出版社に高く評価され、そのまま出版社とフォトグラファーとしても契約している。今回経観塚を訪れたのは出版社から野生動物の写真を撮ってきてほしいと依頼されていたからで、そこで偶然桂と再会している。
ユメイ 声:皆口裕子
桂の夢に現れる謎の少女で、ご神木に宿るオハシラサマ。蝶の群れを従えている。彼女に対して、桂は何故か懐かしさを感じる。
ノゾミ、ミカゲ 声:小林恵美
鏡で写したようにそっくりな双子の鬼。鈴の音と共に現れる。勝ち気で傲慢なのが姉のノゾミ、気弱で慎重なのが妹のミカゲ。夢を操る《力》を持つ他、邪視による暗示や鏡を使った幻術を得意とする。「主さま」なる者の為に動いていて、その目的のために桂の血を狙っている。ユメイと相対する存在。
ケイ 声:石井一貴
オハシラサマのご神木の前で出会う16歳の少年。かつて経観塚の祭りを仕切っていた一家と縁続きで、廃れた祭りに協力するためにこの地を訪れた。鬼切部や鬼についても造詣があるらしく、主要登場人物の何人かとも面識がある。年分相応に人ができていて、物腰も柔かいが、瞳には強い意志の光が宿る。
羽藤真弓(はとう まゆみ) 声:古原奈々
桂の母親。通訳、翻訳家。夫の正樹を10年前に火事で亡くしており、それ以来女手1つで柱を育ててきた。母子家庭でありながら無理をして娘を私立の名門のお嬢様学校に通わせていたのだが、それが祟って過労で倒れ、さらに風邪もこじらせてしまい、物語の1か月ほど前に38歳という若さで亡くなっている。
羽藤正樹(はとう まさき) 声:東久仁彦
桂の父親。正樹という名前は小説でのみ登場しており、ゲーム本編で名前は出てこない。サクヤとは旧知の仲であり、真弓と結婚したのはサクヤが真弓に正樹を紹介し、意気投合したからである。桂の話では、10年前に火事で死亡したらしいのだが……。
羽藤笑子(はとう えみこ) 声:古原奈々
桂の祖母で、正樹の母親。機織りが趣味。桂が小学生の頃に亡くなっている。
カグヤ 声:古原奈々
今からおよそ1700年ほど前に、主を封印するためにオハシラサマとなった少女。カグヤという名前はゲーム中には登場せずに設定資料集で明らかにされており、ゲームでは「竹林の長者の姫」と呼ばれている。
千羽明良(せんば あきら) 声:無し
烏月の兄。ある事件に巻き込まれて物語の少し前に亡くなっている。
奈良陽子(なら ようこ) 声:能登麻美子
桂の親友その1。16歳。ぼけぼけした桂とは正反対の常時ハイテンションっ子。人がよくて騙されやすい桂を「おもちゃ一号」に認定していじっている。本編では主に携帯電話越しの会話で活躍。唯一の肉親を亡くしたばかりの桂を気遣ってか、ちょくちょく電話やメールをくれる。出席番号は桂の一つ前。
東郷凛(とうごう りん) 声:沢城みゆき
桂の親友その2。16歳。不動産・金融業・建築業に幅を利かせている、何やら穏やかならぬ家のご令嬢。桂の数少ない時代劇鑑賞仲間。口癖は「 - ですわ」。本編では名前のみの出演だが、ドラマCD「京洛降魔」と番外編Webノベル「ひととせのひとひら」に登場。出席番号は桂の二つ前。
秋田(あきた) 声:佐々木省三
経観塚駅の駅長を務める年配の男性。最終バスに乗り遅れた桂にタクシーを手配したり旅館を紹介するなど、桂に対して何かと親切にしてくれる。駅員の習性からか、切符を切るパンチが手放せないようである。
主(ぬし) 声:室園丈裕
オハシラサマのご神木の中で眠りについている古き神。本名は不明。かつて日本を制圧しようとしていたために封印された。
鈴鹿(すずか) 声:田中敦子
ドラマCDにのみ登場。銀髪の若い女性で、サングラスをかけている。ある目的により、修学旅行中の桂に近づくのだが……。

物語の重要用語

贄の血

極めてごく一部の人間のみが体に宿す特殊な血のことで、物語の最重要キーパーソンでもある。人ならざる者がこの血を飲めば強力な力を得ることが出来る。桂はこの贄の血を体に宿していたために、ノゾミとミカゲに狙われる羽目になってしまった。ノゾミとミカゲによれば「8000人もの人間の血を全て吸い尽くしても、贄の血を飲むことで得られる力には遠く及ばない」らしい。

オハシラサマ

人としての肉体を捨てて魂のみの存在となり、ご神木の中に宿り続けることになった者。魂のみの存在となることで不老となり、寿命では死ななくなるのだが、同時にご神木から遠くに離れることが出来なくなってしまう。また一時的に肉体を再構成することは可能だが、贄の血による力の補充が無ければ長時間に及ぶ再構成は出来ない。

今からおよそ1700年前、主を封印するためにカグヤがオハシラサマとなったのだが、ある事件をきっかけに現在はユメイがオハシラサマとなっている。

日本での一般的な鬼のイメージは、頭に角を生やした剛人という物だが、本作においては「人間に危害を加える人外の者」を総称して鬼と呼んでいる。桂の血を狙うノゾミとミカゲもまた鬼であり、また鬼切りと呼ばれる「鬼を駆逐する集団」も秘密裏に存在している。

邪眼

ノゾミとミカゲが鬼になった際に主から与えられた赤い瞳。主に精神干渉系の力を持っており、この目で睨んだ者の自由意志を奪って操り人形にしたり、催眠術や暗示をかける事も出来る。ただし俗に言う洗脳マインドコントロールといった類の物と違い、対象を自由に操れるとは言っても「ノゾミとミカゲの指示通りに動くだけの操り人形」にする事しか出来ず、ノゾミやミカゲに絶対的な忠誠心を誓わせたり、または技能や能力などを自由に行使させるといった事は出来ないので、万能の力というわけではない。

さらに烏月のような強靭な精神力を持つ者には全く通用せず、またドラマCDでは桂を助けるために邪眼の力を多用したノゾミが疲労困憊状態になっており、この事から短時間での連続使用は術者の体にかなりの負担をかける事が分かる。

スタッフ

  • プロデューサー:本間志乃、戸田淳一
  • キャラクターデザイン/原画:Hal(ハル)
  • シナリオ:麓川智之
  • 音楽:MANYO (Little Wing)
  • 背景:J.C.STAFF

主題歌

オープニングテーマ

  • 『廻る世界で』
作詞:麓川智之 作曲:MANYO (Little Wing) 編曲:MANYO (Little Wing) 歌:霜月はるか / riya

エンディングテーマ

  • 『旅路の果て』
作詞:麓川智之 作曲:MANYO (Little Wing) 編曲:MANYO (Little Wing) 歌:riya / 霜月はるか

関連商品

ドラマCD

  • アカイイトドラマCD 「京洛降魔」(サクセス発売)[初回版] 2005年10月27日 [通常版] 2005年12月26日

本編の後日談を描いた準ファンディスクで、桂の修学旅行での話が舞台となっている。脚本は「アカイイト」シナリオの麓川智之が担当。初回版の特典はノーカット台本とそれを収めるためのスリーブ仕様パッケージ。後にサクセス商店限定で通常版も発売され、その後もファンからの強い要望に応え再生産を繰り返した。

現在は販売を終了しており、アオイシロの限定版付属の特典ブックレットでは「アカイイト3周年記念での再販が最後の再販である」とはっきりと明言されている。

サウンドトラック

本編で流れる全ての曲と、OP、EDテーマのフルバージョンを収録。

イメージCD

  • アカイイトイメージCD「いつかのひかり」(サクセス発売)

コミックマーケット73先行販売(2007年12月29日 - 31日)。その後サクセスのショッピングサイトでのオンライン通販限定で販売が行われた(現在は販売を終了)。

書籍

本作の全てのイベントグラフィックと関連商品のイラスト、さらに設定資料や攻略記事も記載した書籍。

  • 遠谷湊 「アカイイト 絆の記憶」 原作:サクセス(ジャイブ) ISBN 4-86176-166-9

本作におけるユメイルートでのシナリオを元にした小説。

DVD

  • ART CLIP DVDデジタル画集 アカイイト(サクセス発売)

本編のイベントグラフィックと関連商品のイラストを収録したDVD。

関連項目

脚注

  1. ^ SBG:淫靡な絵が話題!? アカイイトのデモムービー公開中
  2. ^ アカイイト (サクセス) - goo ゲーム

外部リンク