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== 概要 == |
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同名のWebノベルが原作。現代を舞台に、「贄の血」という特殊な血を引く少女・羽藤桂の視点でゲームが展開される。 |
同名のWebノベルが原作。現代を舞台に、「贄の血」という特殊な血を引く少女・羽藤桂の視点でゲームが展開される。'''吸血システム'''という特殊なシステムが用いられ、イベントで主人公が血を誰かに与えるかによってストーリーの流れが変わる。エンディングが32種類。あるルートをクリアすると選択肢が増え、新たなシナリオへと足を運べるようになるという「ルート封印」システムを取っている。<br/> |
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ルートごとの情報の棲み分けで先を読ませる構成、トゥルーEDよりも魅力的とまで言われる多彩なノーマル・バッドED、Hシーン顔負けの淫靡な吸血シーンなどが評価されている。 |
ルートごとの情報の棲み分けで先を読ませる構成、トゥルーEDよりも魅力的とまで言われる多彩なノーマル・バッドED、Hシーン顔負けの淫靡な吸血シーンなどが評価されている。 |
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== ストーリー == |
== ストーリー == |
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この夏に唯一の肉親だった母親を亡くし、遺産の整理をしていた'''羽藤桂'''(はとうけい)は、母親が経観塚(へみづか)という聞き慣れぬ土地にお屋敷を持っていたことを知る。桂は処分するかどうかを決めるために、現物を見に経観塚を訪れることに。その道中の列車の中で、桂は天を貫くほどの巨大な木と、蝶の群れを従えた女性が現れる不思議な夢を見る。 |
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経観塚に伝わる蛇神の伝承とは?失われた桂の記憶の真実は?桂の生まれ故郷でもある経観塚。舞台に役者が揃うとき、運命の輪が静かに廻り出す…。 |
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== 登場人物 == |
== 登場人物 == |
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* '''羽藤桂'''(はとうけい) 声.[[松来未祐]] |
* '''羽藤桂'''(はとうけい) 声.[[松来未祐]] |
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*: 主人公。17歳の女子高生。経観塚で、自分が「贄の血」という鬼を惹きつける血を引いているのを知る。おっとりのんびりとした人となりで、普段はどうにも頼りないが、じっさいは命のかかったような非常時にも「これ」と決めたことをやり通せる芯の強い子である。大の和風びいきで、特に時代劇や落語が好き。本編でも即興の落語で大いに笑わせてくれる。十年前に遭った火事のせいで、十歳より前の記憶が無い。 |
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*: 主人公。小さい頃に火事で父親を亡くし、火事が原因で自分の小さい頃の記憶が思い出せなくなっている。さらには母親を過労で亡くしているが、めげることなく高校生活を送っている。性格はのんびりで、よく友達にからかわれたりしている。[[落語]]、[[時代劇]]が趣味で、自分でも小噺を作っているほど熱狂的。'''贄の血'''という特殊な血が流れており、彼女の血が物語の重要なキーポイントとなる。 |
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* '''千羽烏月'''(せんばうづき) 声.[[渡辺明乃]] |
* '''千羽烏月'''(せんばうづき) 声.[[渡辺明乃]] |
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*: 人に仇なす鬼と対峙する機関、鬼切部千羽党の鬼切り役。千鬼を服した破魔の太刀・維斗を携えている。この度も或る鬼を切るよう命を受けて経観塚を訪れた。容姿端麗、眉目秀麗。黒一色の制服に黒ストッキングを召し、烏の濡れ羽色の長髪をたくわえた夜色の人。職業がらか |
*: 人に仇なす鬼と対峙する機関、鬼切部千羽党の鬼切り役。千鬼を服した破魔の太刀・維斗を携えている。この度も或る鬼を切るよう命を受けて経観塚を訪れた。容姿端麗、眉目秀麗。黒一色の制服に黒ストッキングを召し、烏の濡れ羽色の長髪をたくわえた夜色の人。職業がらか凛とした身のこなしを体得していて、桂曰く「納豆をかき混ぜる姿すら様になる」らしい。 |
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* '''若杉葛'''(わかすぎつづら) 声.[[釘宮理恵]] |
* '''若杉葛'''(わかすぎつづら) 声.[[釘宮理恵]] |
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*: 羽間のお屋敷に勝手に住み着いていた家出少女。'''尾花'''(おばな)という白い狐を連れている。 |
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* '''浅間サクヤ'''(あさまさくや) 声.[[真田アサミ]] |
* '''浅間サクヤ'''(あさまさくや) 声.[[真田アサミ]] |
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*: ルポライター兼フォトグラファー。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、いきおい桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせるたびに突っかかっている。「あたし」「~さね」「~だねぇ」。 |
*: ルポライター兼フォトグラファー。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、いきおい桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせるたびに突っかかっている。「あたし」「~さね」「~だねぇ」。 |
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* '''ユメイ''' 声.[[皆口裕子]] |
* '''ユメイ''' 声.[[皆口裕子]] |
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*: 桂の夢に現れる謎の女性。 |
*: 桂の夢に現れる謎の女性。蝶の群れを従えている。 |
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* '''ノゾミ'''、'''ミカゲ''' 声.[[小林恵美 (声優)|小林恵美]] |
* '''ノゾミ'''、'''ミカゲ''' 声.[[小林恵美 (声優)|小林恵美]] |
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*: 鏡で写したようにそっくりな双子の鬼。鈴の音と共に現れる。勝ち気で傲慢なのが姉のノゾミ、気弱で慎重なのが妹のミカゲ。夢を操る《力》を持つ他、邪視による暗示や鏡を使った幻術を得意とする。「主さま」なる者の為に動いていて、その目的のために桂の血を狙っている。ユメイと相対する存在。 |
*: 鏡で写したようにそっくりな双子の鬼。鈴の音と共に現れる。勝ち気で傲慢なのが姉のノゾミ、気弱で慎重なのが妹のミカゲ。夢を操る《力》を持つ他、邪視による暗示や鏡を使った幻術を得意とする。「主さま」なる者の為に動いていて、その目的のために桂の血を狙っている。ユメイと相対する存在。 |
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*: オハシラサマのご神木の前で出会う少年。かつて経観塚の祭りを仕切っていた一家と縁続きで、廃れた祭りに協力するためにこの地を訪れた。鬼切部や鬼についても造詣があるらしく、主要登場人物の何人かとも面識がある。年分相応に人ができていて、物腰も柔らかいが、瞳には強い意志の光が宿る。 |
*: オハシラサマのご神木の前で出会う少年。かつて経観塚の祭りを仕切っていた一家と縁続きで、廃れた祭りに協力するためにこの地を訪れた。鬼切部や鬼についても造詣があるらしく、主要登場人物の何人かとも面識がある。年分相応に人ができていて、物腰も柔らかいが、瞳には強い意志の光が宿る。 |
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* '''羽藤真弓(はとうまゆみ)''' 声.[[古原奈々]] |
* '''羽藤真弓(はとうまゆみ)''' 声.[[古原奈々]] |
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*: 桂の母親。過労に風邪が祟り、物語の一ヶ月ほど前に |
*: 桂の母親。過労に風邪が祟り、物語の一ヶ月ほど前にお亡くなりに。 |
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* '''奈良陽子(ならようこ)''' 声.[[能登麻美子]] |
* '''奈良陽子(ならようこ)''' 声.[[能登麻美子]] |
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*: 桂の親友その1。ぼけぼけした桂とは正反対の常時ハイテンションっ子。人がよくて騙されやすい桂を「おもちゃ一号」に認定していじっている。本編では主に携帯電話越しの会話で活躍。唯一の肉親を亡くしたばかりの桂を気遣ってか、ちょくちょく電話やメールをくれる。出席番号は桂の一つ前。 |
*: 桂の親友その1。ぼけぼけした桂とは正反対の常時ハイテンションっ子。人がよくて騙されやすい桂を「おもちゃ一号」に認定していじっている。本編では主に携帯電話越しの会話で活躍。唯一の肉親を亡くしたばかりの桂を気遣ってか、ちょくちょく電話やメールをくれる。出席番号は桂の一つ前。 |
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* アカイイト 設定解説ファンブック(ISBN 4-86176-056-3) [[ジャイブ]] |
* アカイイト 設定解説ファンブック(ISBN 4-86176-056-3) [[ジャイブ]] |
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* アカイイト 絆の記憶 原作:サクセス 著:遠谷湊(ISBN 4-86176-166-9) [[ジャイブ]] |
* アカイイト 絆の記憶 原作:サクセス 著:遠谷湊(ISBN 4-86176-166-9) [[ジャイブ]] |
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* いつかのひかり '''METAL STRAIN'''(同人) 著:麓川智之 |
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* むらさきのちへい '''METAL STRAIN'''(同人) 著:麓川智之 |
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==余談== |
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*実のところ、吸血システムはほとんど機能していない。血を与えようが与えまいがたいしてストーリーは変わらず、またあるルートのあるエンディングを除いて吸血ゲージがゼロになること(つまり、主人公が死ぬこと)は無い。 |
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*名目上は「webノベルのゲーム化」となっているが、実際のところはゲーム本編の1シナリオをwebで先行公開、ゲームのピーアールをする、という方式だった(つまり順序が逆)。 |
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*作中で登場する経観塚駅は[[丹荘駅]]と[[武蔵増戸駅]]、そして裏山などは[[檜原村]]がモデルとなっている。 |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
2007年4月15日 (日) 18:18時点における版
ジャンル | 和風伝奇ホラーアドベンチャーゲーム |
---|---|
対応機種 | プレイステーション2 |
発売元 | サクセス |
発売日 |
2004年10月21日 2005年10月27日(廉価版) |
レイティング | CERO15 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | 32 |
セーブファイル数 | 20(PS2) |
キャラクターボイス | フルボイス |
CGモード | あり |
音楽モード | なし |
回想モード | エンディングのみ |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
アカイイトは、2004年10月21日にサクセスより発売された和風伝奇ホラーアドベンチャーゲームである。翌年10月27日に同社のSuperRite2000シリーズで廉価版が出ている。『月刊コミックラッシュ』(ジャイブ)2007年5月号 - 6月号に漫画化作品が掲載される。原作・麓川智之、作画・片瀬優。
概要
同名のWebノベルが原作。現代を舞台に、「贄の血」という特殊な血を引く少女・羽藤桂の視点でゲームが展開される。吸血システムという特殊なシステムが用いられ、イベントで主人公が血を誰かに与えるかによってストーリーの流れが変わる。エンディングが32種類。あるルートをクリアすると選択肢が増え、新たなシナリオへと足を運べるようになるという「ルート封印」システムを取っている。
ルートごとの情報の棲み分けで先を読ませる構成、トゥルーEDよりも魅力的とまで言われる多彩なノーマル・バッドED、Hシーン顔負けの淫靡な吸血シーンなどが評価されている。
ストーリー
この夏に唯一の肉親だった母親を亡くし、遺産の整理をしていた羽藤桂(はとうけい)は、母親が経観塚(へみづか)という聞き慣れぬ土地にお屋敷を持っていたことを知る。桂は処分するかどうかを決めるために、現物を見に経観塚を訪れることに。その道中の列車の中で、桂は天を貫くほどの巨大な木と、蝶の群れを従えた女性が現れる不思議な夢を見る。 経観塚に伝わる蛇神の伝承とは?失われた桂の記憶の真実は?桂の生まれ故郷でもある経観塚。舞台に役者が揃うとき、運命の輪が静かに廻り出す…。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
登場人物
- 羽藤桂(はとうけい) 声.松来未祐
- 主人公。17歳の女子高生。経観塚で、自分が「贄の血」という鬼を惹きつける血を引いているのを知る。おっとりのんびりとした人となりで、普段はどうにも頼りないが、じっさいは命のかかったような非常時にも「これ」と決めたことをやり通せる芯の強い子である。大の和風びいきで、特に時代劇や落語が好き。本編でも即興の落語で大いに笑わせてくれる。十年前に遭った火事のせいで、十歳より前の記憶が無い。
- 千羽烏月(せんばうづき) 声.渡辺明乃
- 人に仇なす鬼と対峙する機関、鬼切部千羽党の鬼切り役。千鬼を服した破魔の太刀・維斗を携えている。この度も或る鬼を切るよう命を受けて経観塚を訪れた。容姿端麗、眉目秀麗。黒一色の制服に黒ストッキングを召し、烏の濡れ羽色の長髪をたくわえた夜色の人。職業がらか凛とした身のこなしを体得していて、桂曰く「納豆をかき混ぜる姿すら様になる」らしい。
- 若杉葛(わかすぎつづら) 声.釘宮理恵
- 羽間のお屋敷に勝手に住み着いていた家出少女。尾花(おばな)という白い狐を連れている。
- 浅間サクヤ(あさまさくや) 声.真田アサミ
- ルポライター兼フォトグラファー。写真を撮られる側に間違われることしばしばの別嬪さん。羽藤真弓の知己で、桂にとっても頼れるお姉さん的存在。身寄りを亡くした桂の後見人を買って出たのも彼女である。羽藤家とは桂の祖母の代からの付き合いで、いきおい桂の過去や経観塚の秘め事にも通じる。烏月とは浅はかならぬ因縁があり、顔を合わせるたびに突っかかっている。「あたし」「~さね」「~だねぇ」。
- ユメイ 声.皆口裕子
- 桂の夢に現れる謎の女性。蝶の群れを従えている。
- ノゾミ、ミカゲ 声.小林恵美
- 鏡で写したようにそっくりな双子の鬼。鈴の音と共に現れる。勝ち気で傲慢なのが姉のノゾミ、気弱で慎重なのが妹のミカゲ。夢を操る《力》を持つ他、邪視による暗示や鏡を使った幻術を得意とする。「主さま」なる者の為に動いていて、その目的のために桂の血を狙っている。ユメイと相対する存在。
- ケイ 声.石井一貴
- オハシラサマのご神木の前で出会う少年。かつて経観塚の祭りを仕切っていた一家と縁続きで、廃れた祭りに協力するためにこの地を訪れた。鬼切部や鬼についても造詣があるらしく、主要登場人物の何人かとも面識がある。年分相応に人ができていて、物腰も柔らかいが、瞳には強い意志の光が宿る。
- 羽藤真弓(はとうまゆみ) 声.古原奈々
- 桂の母親。過労に風邪が祟り、物語の一ヶ月ほど前にお亡くなりに。
- 奈良陽子(ならようこ) 声.能登麻美子
- 桂の親友その1。ぼけぼけした桂とは正反対の常時ハイテンションっ子。人がよくて騙されやすい桂を「おもちゃ一号」に認定していじっている。本編では主に携帯電話越しの会話で活躍。唯一の肉親を亡くしたばかりの桂を気遣ってか、ちょくちょく電話やメールをくれる。出席番号は桂の一つ前。
- 東郷凛(とうごうりん) 声.沢城みゆき
- 桂の親友その2。不動産・金融業・建築業に幅を利かせている、何やら穏やかならぬ家のご令嬢。桂の数少ない時代劇鑑賞仲間。「~ですわ」。本編では名前のみの出演で、ドラマCD「京洛降魔」と番外編Webノベル「ひととせのひとひら」でその勇姿が拝める。出席番号は桂の二つ前。
スタッフ
主題歌
関連商品
ドラマCD
- アカイイトドラマCD 「京洛降魔」(サクセス発売) [初回版] 2005年10月27日 [通常版] 2005年12月26日
- 本編の後日談を描いた準ファンディスク。脚本は「アカイイト」シナリオの麓川智之が担当。初回版の特典はノーカット台本とそれを収めるためのスリーブ仕様パッケージ。後にサクセス商店限定で通常版も発売され、その後もファンからの強い要望に応え再生産を繰り返している。
サウンドトラック
- アカイイト オリジナルサウンドトラック(キングレコード発売)
書籍
- アカイイト 設定解説ファンブック(ISBN 4-86176-056-3) ジャイブ
- アカイイト 絆の記憶 原作:サクセス 著:遠谷湊(ISBN 4-86176-166-9) ジャイブ