「越後方言」の版間の差分
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2007年3月29日 (木) 10:11時点における版
越後弁(えちごべん)とは、新潟県(旧越後国)で使われている方言の総称である。
細分化
新潟県は面積が広い為、新潟県内ではよく、北部(新潟など)を下越地方、中部(長岡など)を中越地方、南部(直江津など)を上越地方または頚城地方、それに佐渡島という風に区分しており(上中下は江戸時代までの首都だった京都からの距離に基づく)、方言もこの4地域ごとに食い違っている。従って、下越地方が新潟弁、中越地方が長岡弁、上越地方が頚城弁、佐渡島が佐渡弁と呼ばれる。この4地域の中でも、各市町村によって独自の方言が存在する、およそ7語圏~11語圏と言われている。
新潟弁は、庄内地方や会津地方に近く、これらの地方との交流が古くから多い為、東北方言の一種と見なされる事もある。特に阿賀野川以北は会津弁の、岩船郡は庄内弁の影響を受けている。
又、頚城弁は、北信地方や富山県に近く、特に江戸時代にはこれらの地方との交流が多かった為、長野弁や富山弁の影響も受けている。
この4つの地域の中でも、各市町村によって独自の方言があるが、およそ7語圏~11語圏と言われている。
特徴
- 例:「あいうえお」は「あいういお」または「あえうえお」、綾が「あえ」「あい」になる
新潟弁の例
- 接尾語の「だ」は、「ら」に置き換えることが多い。
- 用例:そうら(そうだ)、やら(やだ)
- ~らねっか - ~ではないか
- 用例:そうらねっか(そうではないか)
- じぶん(長岡以北)、なあ、な(頚城・中越の一部)、おまん(頚城・中越の一部) - 【名】あなた。
- 用例:じぶん、どう思ってん? - あなたはどう思っているの?
- おれ、おら - 【名】わたし
- 男女問わず使う。
- なじらね(下越・長岡) - 【慣用句】どうですか、いかがですか。
- 英語のHow are you?に近い。時間を聞く表現ではない。
- ~だすけ、だっけ - 【接続助詞】だから。
- 「すけ」は東北方言でもよく使う接続助詞。
- ~ろう、~ろー - ~でしょう。
- 同意を求めるときに使う。
- 用例:いいろう?(いいでしょう?)
- ~て - ~って。
- 強調の意味合いがあり、怒ったときに使うことも多い。ほぼ同じ意味の言葉として、~だこて、~らこてがある。また、語尾に「ば」をつけ、~てば(~ってば)もとも使う。
- 用例:わかったて(わかったって)、だめらこて(だめだって)
- ~だがや、~ってがんに - ~だっていうのに
- ~って言ってるでしょうくらいの意味がある。
- 用例:だめだがや(だめだって言うのに/だめだって言ってるでしょう)
今日における新潟弁への関心
新潟放送、BSNラジオ内の番組のコーナー「キンラジ」から生まれた「今すぐ使える新潟弁」というCDが発売されたり、新潟放送では、夕方の番組「イブニング王国」内で「あいうえおたま塾」などで新潟弁の使い方などが放送され、県内では年齢を問わず、新潟弁への関心が高まっているといえるだろう。
日本海タワー(新潟市水道局)の展望台への階段に越後弁の例が紹介されている。