「ウェブブラウザ」の版間の差分
Iwai.masaharu (会話 | 投稿記録) m →推奨ブラウザとしてのWebブラウザ: リンクの追加など |
|
(相違点なし)
|
2007年2月16日 (金) 14:08時点における版
このページの名前に関して改名が提案されています。 議論は このページのノートページ を参照してください。 貼付した年月を date=yyyy年m月 と指定してください。 注意: このテンプレートの使用は推奨されておりません。{{改名提案}}を使用してください。 |
HTML |
---|
Webブラウザ(ウェブブラウザ、インターネットブラウザ、WWWブラウザ)はWorld Wide Webでハイパーテキストのリンクを辿りながらウェブページを表示するソフトウェアのこと。単にブラウザ (browser) と呼ばれることが多い。
構造
大まかに言うと、Webブラウザは3つの部分から構成される
- サーバ(Webサーバなど)と通信(HTTPなどを用いる)をして、指定されたUniform Resource Identifierに対応する情報を取り寄せるウェブクライアントとしての部分。
- 取り寄せた情報を、その種類(HTML、XHTML、XML、画像、テキストなど)に応じて解析する機能を持つ、パーサー(parser)の部分。
- パーサーの解析結果をもとに文字や画像を適切に配置し、あるいは文字のサイズを調整したり色を付けるなどして、最終的に人間のための表示を行うレンダラーの部分。
採用される規格としては、他に
などがある。
高機能なブラウザではJavaScriptなどのスクリプトエンジンを搭載し、プラグインなどの仕組みでブラウザの機能を拡張することができる。プラグインとして、Javaプラグイン、Adobe Flashなどが利用可能である。Javaプラグインをインストールすると、Webブラウザ上でJavaアプレットが実行できる。
Ajaxなどの流行により、ウェブ自体がオペレーティングシステムに代わるプラットフォームとして台頭してきており、ウェブブラウザの役目は、単なる閲覧ソフトからネットワーク資源への高機能クライアントにシフトしてきている。
また、2006年以後の主なブラウザではタブブラウザ方式のユーザインターフェースが主流になっている。
歴史
- 1990年11月: ティム・バーナーズ=リーが最初のWebサーバーとWebブラウザを試作する。
- 1991年2月: ティム・バーナーズ=リーが開発したWebブラウザであるWorldWideWebをインターネットに公開する。
- 1993年6月:イリノイ大学 のNCSAに所属していたマーク・アンドリーセンらが作ったMosaicで、それまでテキストしか扱えなかったWebブラウザに画像を表示できるようにしたのが普及のきっかけとなる。
- 1994年4月:Mosaic開発者らによりモザイク・コミュニケーションズ社設立。後にネットスケープ・コミュニケーションズと改称される。以下、同社をネットスケープと呼ぶ。
- 1994年12月:ネットスケープがMosaic系ブラウザNetscape Navigator(以下、NNと表記)1.0を発表する。
- 1995年8月:Webの将来性に目を付けたマイクロソフト社は、Mosaic派生のspyglassのソースコードを買収して、それを元にInternet Explorer 1.0を開発し、公開する。(以下、IEと表記)
- 1996年3月:NN 2.0にJavaScriptおよびJavaの機能が搭載される。ブラウザの高機能化が始まる。
- 同年8月:マイクロソフト社はネットスケープ社の追撃を図る。IE 3.0にJavaScript, VBScript、更にCSSの一部が実装された。ただし、CSSの実装はとても不完全なものであった。これ以降の両社の熾烈な競争を俗に第1次ブラウザ戦争と呼ぶ。
- 1997年6月:NN 4.0にCSSの一部・JavaScript Style Sheets(JSS)・ダイナミックHTMLが実装されるが、不完全なものであった。
- 同年10月:IE 4.0に、より完全なCSS・ダイナミックHTML・XML処理機能などが実装された。これとともにマイクロソフト社は、既に圧倒的なシェアを誇っていた同社のOS製品であるWindowsと、IEとの統合を図った。これは、オンライン/オフラインを意識させない新しいコンピュータ環境の可能性を開いた。しかし、WindowsとIEを不可分にしてしまい同梱して出荷することで、Windows上で動作するブラウザの市場では圧倒的にIEが有利になった。これは後に同社が独占禁止法違反で告訴されるもととなった。
- 1998年3月:ネットスケープ社は、開発中の次期NNのソースコードを一般に公開し、その管理団体mozilla.orgを設立。mozilla.orgは、このソースコードを元にオープンソースなブラウザMozillaを開発することになった。
- 1998年7月:それまで有償の製品であったNN 4.0が無償化された。
- 1999年1月:IE 5.0 が公開される。またmozilla.orgのプロジェクトの遅滞や前記の同梱戦略により、この頃からIEのシェアはNNを追い抜き、第一次ブラウザ戦争は収束していった。
- 2000年5月:Mac OS X用のIEが発表された。
- 2000年7月:IE 5.5 が公開された。
- 同年11月:ネットスケープ社は、MozillaをベースにNetscape 6.0を開発し、公開。
- 2001年8月:Netscape 6.1公開, IE 6.0公開。
- 2002年6月:Mozilla 1.0が公開された。
- 同年8月:Netscape 7.0公開。
- 2003年1月:アップルコンピュータ社は同社のコンピュータ製品における標準のWebブラウザとして、従来のMac OS X版IEに代わって、KDEのKHTMLとKJSをベースにしたSafariを採用すると発表、ベータ版を公開した。オペラ・ソフトウェア社はOpera 7.0を公開した。
- 2003年6月:Safari 1.0が公開された。ネットスケープ社がNetscape 7.1を公開。
- 2004年11月:Mozilla Firefox 1.0が公開された。この頃からIEの脆弱性の多さ、対応の遅さなどから世界中でFirefoxのシェアが拡大し始めるが、依然としてIEが9割近くのシェアを獲得している。この時期から第2次ブラウザ戦争と呼ばれるようになった。
- 2005年4月:RSSブラウザを内蔵したSafari 2.0が登場。後のマイナーアップデート版2.0.2でAcid2をクリアした初のWebブラウザとなる。
- 2005年5月:Netscape Browser 8.0公開。動作環境をWindows/英語に絞る形となっている。
- 2005年9月:Opera 8.5公開。これに伴い、Operaの無料使用の場合に表示されていた広告バナーが全廃され、完全無料となる。
- 2005年11月:Mozilla Firefox 1.5公開。自動更新システムを搭載し、ドラッグ&ドロップによるタブの並べ替えをサポート。
- 2006年6月:Opera 9公開。Widgets機能の搭載、BitTorrentプロトコルへの対応など。
- 2006年10月:Mozilla Firefox 2.0公開。
- 2006年11月:IE7.0公開。タブブラウジングが可能になった。
Webブラウザの種類
以下に主なウェブブラウザを、OS別-レンダリングエンジン別にアルファベット順に示す。
Microsoft Windows上で動作するブラウザ
- Bagel
- K-Meleon
- Lunascape 4(TridentエンジンとGeckoレンダリングエンジンの併用)
- Mozilla
- Netscape Browser 8(Geckoエンジンの改良版である、NetscapeGeckoエンジンを利用。Tridentエンジンも利用可能)
- Sleipnir 2(TridentエンジンとGeckoレンダリングエンジンの併用)
- Sylera
- Internet Explorer(標準添付)
- 独自レンダリングエンジンブラウザ
Macintosh上で動作するブラウザ
- Camino(旧Chimera)
- Mozilla
- SeaMonkey
- Mozilla Firefox
- Netscape Navigator (7以前)
- KHTML系レンタリングエンジン(AppleWebKit)
- 独自レンダリングエンジンブラウザ
- iCab
- Internet Explorer for Mac(Tasmanエンジン)(サポート終了)
- Links
- Opera(Prestoエンジン)
Mac OS 9以前
- Mozilla
- Netscape Navigator
- 独自レンダリングエンジンブラウザ
- Geckoレンダリングエンジンブラウザ
- KHTMLレンタリングエンジン
- 独自レンダリングエンジンブラウザ
その他のOSで動作するWebブラウザ
- ドリームパスポート(ドリームキャスト、NetFrontベース)
- NetPositive (BeOS)
- Netscape Navigator(OS/2)
- Omniweb (NeXTSTEP)
- Opera (携帯電話、PDA、Nintendo DS、Wii等)(Prestoエンジン)
- WebBoy (PC-DOS)
- WorldTALK(Windows3.1)
- Xiino (PalmOS)
携帯電話向けについてはフルブラウザの項目も参照。
推奨ブラウザとしてのWebブラウザ
本来、ウェブサイトは様々なOS環境・ウェブブラウザで見られるように、ウェブ標準などに則し、アクセシビリティ等を考慮した形で作成される必要がある。しかし、ウェブサイトによっては種々の都合から、サイトの閲覧に必要な環境として特定の推奨ブラウザを明記していることがあり、閲覧者は技術上の理由から推奨ブラウザに合わせたウェブブラウザの選択が必要となることもある。また、推奨ブラウザの記述内容によってはユーザーがセキュリティ上の不利益を被る場合もあるので注意が必要である。