NARグランプリ
NARグランプリ(エヌエーアールグランプリ)とは地方競馬での活躍をたたえる為に、地方競馬全国協会(NAR)が設けている年間表彰制度である。
地方競馬としては初めて、全国の地方競馬団体を統一的に表彰する賞で、1990年に創設された。地方競馬を行う各主催者では、一般に4月から翌年3月を1年度単位とする運営が行われているが、NARグランプリは暦年(1月から12月)単位での表彰を行なっている。創設初年の1990年NARグランプリの表彰式は1991年2月に行われた。[1]
歴代年度代表馬・最優秀騎手・最優秀調教師
年 | 年度代表馬 | 品種 | 所属 | 最優秀騎手 | 所属 | 最優秀調教師 | 所属 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1990年 | - | - | - | 石崎隆之 | 船橋 | 荒川友司 | 笠松 |
1991年 | - | - | - | 石崎隆之 | 船橋 | 赤間清松 | 大井 |
1992年 | - | - | - | 石崎隆之 | 船橋 | 赤間清松 | 大井 |
1993年 | - | - | - | 石崎隆之 | 船橋 | 赤間清松 | 大井 |
1994年 | トチノミネフジ | アラ系 | 大井 | 石崎隆之 | 船橋 | 川島正行 | 船橋 |
1995年 | ライデンリーダー | サラ系 | 笠松 | 石崎隆之 | 船橋 | 荒川友司 | 笠松 |
1996年 | ケイエスヨシゼン | アラ系 | 兵庫 | 石崎隆之 | 船橋 | 荒川友司 | 笠松 |
1997年 | アブクマポーロ | サラ系 | 船橋 | 石崎隆之 | 船橋 | 荒川友司 | 笠松 |
1998年 | アブクマポーロ | サラ系 | 船橋 | 石崎隆之 | 船橋 | 出川克己 | 船橋 |
1999年 | メイセイオペラ | サラ系 | 岩手 | 石崎隆之 | 船橋 | 荒川友司 | 笠松 |
2000年 | ベラミロード | サラ系 | 栃木 | 石崎隆之 | 船橋 | 川島正行 | 船橋 |
2001年 | トーホウエンペラー | サラ系 | 岩手 | 石崎隆之 | 船橋 | 曾和直榮 | 兵庫 |
2002年 | トーホウエンペラー | サラ系 | 岩手 | 石崎隆之 | 船橋 | 川島正行 | 船橋 |
2003年 | ネームヴァリュー | サラ系 | 船橋 | 的場文男 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2004年 | コスモバルク | サラ系 | 北海道 | 内田博幸 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2005年 | アジュディミツオー | サラ系 | 船橋 | 内田博幸 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2006年 | アジュディミツオー | サラ系 | 船橋 | 内田博幸 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2007年 | フリオーソ | サラ系 | 船橋 | 内田博幸 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2008年 | フリオーソ | サラ系 | 船橋 | 戸崎圭太 | 大井 | 川島正行 | 船橋 |
2009年 | ラブミーチャン | サラ系 | 笠松 | - | - | - | - |
2010年 | フリオーソ | サラ系 | 船橋 | - | - | - | - |
2011年 | フリオーソ | サラ系 | 船橋 | - | - | - | - |
2012年 | ラブミーチャン | サラ系 | 笠松 | - | - | - | - |
2013年 | ハッピースプリント | サラ系 | 北海道 | - | - | - | - |
※最優秀調教師賞、最優秀騎手賞は2008年限りで廃止。
競走馬に関する表彰
NARグランプリの馬(競走馬)部門の選考は各地区の担当記者からの推薦ならびに広域交流競走の優勝馬などを候補馬とし、その候補馬の中から優秀馬選定委員会によって選ばれる。優秀馬選定委員会は、地方競馬全国協会理事長が指名した学識経験者、評論家、日刊紙・専門紙記者、関係団体職員などから構成される。
変更が何度か行われている。
- 1990年から1993年まではサラブレッド系、アラブ系、ばんえいの3部門の表彰であった。
- 1994年から改められサラブレッド系、アラブ系のそれぞれに対して2歳、3歳、4歳以上[2]の3部門とばんえいの各部門で最優秀馬を選出しその中から年度代表馬を選出することとなった。併せて特別表彰馬としての表彰も設けられた。
- 1999年から新たに最優秀牝馬と最優秀短距離馬の部門を追加。
- 2003年からアラブ系競走馬の縮小によりアラブ系が2歳、3歳、4歳以上の3部門からアラブ系として1部門に統合された。
- 2004年からは芝コースでの競走で優れた成績を収めた競走馬を表彰する最優秀ターフ馬が新たに設けられた。同年はホッカイドウ競馬在籍の身ながらクラシック戦線など中央競馬での活躍が目立ったコスモバルクが受賞した。
- 2008年よりダート競走格付け委員会が解散したことに伴い、ダートグレード競走最優秀馬に代わる表彰としてダートグレード競走特別賞を創設。
- 2011年からは2歳、3歳、4歳以上最優秀馬の部門が牡馬と牝馬に分離された。これに伴い最優秀牝馬は廃止となった。
現在設けられている部門は以下の通り。
- NARグランプリ年度代表馬
- NARグランプリサラブレッド2歳最優秀牡馬
- NARグランプリサラブレッド2歳最優秀牝馬
- NARグランプリサラブレッド3歳最優秀牡馬
- NARグランプリサラブレッド3歳最優秀牝馬
- NARグランプリサラブレッド4歳以上最優秀牡馬
- NARグランプリサラブレッド4歳以上最優秀牝馬
- NARグランプリ最優秀短距離馬
- NARグランプリばんえい最優秀馬
- NARグランプリ最優秀ターフ馬
- NARグランプリダートグレード競走特別賞
- NARグランプリ特別表彰馬
人物に関する表彰
人部門として、現在は所属地区に関係なく選出している。1990年から2003年までは各地区から優秀調教師賞、優秀騎手賞を選出しその中からそれぞれ1名を最優秀調教師賞、最優秀騎手賞を選出していたが現在は地区ごとの優秀調教師、優秀騎手の選出は行っていない。最優秀騎手賞は1990年から船橋の石崎隆之騎手が受賞し続けていたが2003年に大井の的場文男騎手が初めて受賞し、石崎隆之騎手の最優秀騎手賞の連続受賞は13でストップした。2009年からは最優秀調教師賞、最優秀騎手賞を、最優秀勝利回数調教師賞・最優秀勝利回数騎手賞、最優秀賞金収得調教師賞・最優秀賞金収得騎手賞、最優秀勝率調教師賞・最優秀勝率騎手賞に改めるとともに、グレード競走や国際競走での顕著な成績を讃える殊勲調教師賞・殊勲騎手賞が新設された[3]。
現在設けられている部門は以下の通り。
- 最優秀勝利回数調教師賞
- 最優秀賞金収得調教師賞
- 最優秀勝率調教師賞
- 殊勲調教師賞
- 最優秀勝利回数騎手賞
- 最優秀賞金収得騎手賞
- 最優秀勝率騎手賞
- 殊勲騎手賞
- 優秀新人騎手賞
- 優秀女性騎手賞
- ベストフェアプレイ賞
- 特別賞
調教師に関する表彰
2008年までは最優秀調教師賞のみだったが、2009年からはこれが廃止となり、最優秀勝利回数調教師賞、最優秀賞金収得調教師賞、最優秀勝率調教師賞、殊勲調教師賞の4部門となった。
歴代受賞調教師
年 | 勝利回数 | 賞金収得 | 勝率 | 殊勲 |
---|---|---|---|---|
2009年 | 角田輝也(名古屋) | 川島正行(船橋) | 川西毅(名古屋) | 角川秀樹(北海道)・柳江仁(笠松) |
2010年 | 田中守(高知) | 川島正行(船橋) | 出川克己(船橋) | 該当者なし |
2011年 | 雑賀正光(高知) | 岡林光浩(船橋) | 柏原誠路(兵庫) | 該当者なし |
2012年 | 雑賀正光(高知) | 川島正行(船橋) | 川西毅(名古屋) | 該当者なし |
2013年 | 雑賀正光(高知) | 川島正行(船橋) | 柏原誠路(兵庫) | 田中淳司(北海道) |
騎手に関する表彰
2008年までは最優秀騎手賞のみだったが、2009年からはこれが廃止となり、最優秀勝利回数騎手賞、最優秀賞金収得騎手賞、最優秀勝率騎手賞、殊勲騎手賞の4部門となった。
歴代受賞騎手
年 | 勝利回数 | 賞金収得 | 勝率 | 殊勲 |
---|---|---|---|---|
2009年 | 戸崎圭太(大井) | 戸崎圭太(大井) | 赤岡修次(高知) | 該当者なし |
2010年 | 戸崎圭太(大井) | 戸崎圭太(大井) | 赤岡修次(高知) | 山口勲(佐賀) |
2011年 | 戸崎圭太(大井) | 戸崎圭太(大井) | 赤岡修次(高知) | 戸崎圭太(大井)・吉原寛人(金沢) |
2012年 | 戸崎圭太(大井) | 戸崎圭太(大井) | 赤岡修次(高知) | 該当者なし |
2013年 | 川原正一(兵庫) | 御神本訓史(大井) | 山口勲(佐賀) | 該当者なし |
脚注
参考文献
出典
- ^ 地方競馬情報サイトKEIBA.GO.JP NARグランプリについて2014年8月3日閲覧。
- ^ 当時の馬齢は旧表記なので正確には3歳、4歳、5歳以上となる。
- ^ “ラブミーチャンが2歳で地方年度代表馬に”. netkeiba (2010年1月7日). 2010年1月8日閲覧。