風に吹かれて (ボブ・ディランの曲)
「風に吹かれて」 | ||||
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ボブ・ディランの楽曲 | ||||
収録アルバム | 『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』 | |||
リリース | 1963年5月23日 | |||
規格 | 12" アルバム | |||
録音 | 1962年7月9日- 1963年4月24日 ニュー・ヨーク コロムビア・レコーディング・スタジオ | |||
ジャンル | フォーク | |||
時間 | 2分48秒 | |||
レーベル | コロムビア | |||
作詞者 | ボブ・ディラン | |||
作曲者 | ボブ・ディラン | |||
プロデュース | ジョン・H・ハモンド トム・ウィルソン | |||
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『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』収録順 | ||||
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「風に吹かれて Blowin' in the Wind」 | ||||
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ボブ・ディラン の シングル | ||||
初出アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』 | ||||
B面 | くよくよするなよ | |||
リリース | ||||
規格 | 7" シングル | |||
レーベル | コロムビア | |||
プロデュース | ジョン・ハモンド | |||
ボブ・ディラン シングル 年表 | ||||
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「風に吹かれて」(かぜにふかれて、Blowin' in the Wind)は、ボブ・ディランが作詞・作曲・演奏・歌唱した楽曲。アルバム『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』(1963年)に収録され、シングルとしてリリースされた代表曲の一つ。
雑誌『ローリング・ストーン』誌が2004年に選んだ「史上最高のロックソング500曲(The RS 500 Greatest Songs of All Time)」では14位となった。
解説
シンプルで力強い旋律と和声進行を持つメッセージ・ソング、プロテスト・ソングである。
ディランは、フォーク歌手のオデッタが歌う「競売はたくさんだ(No More Auction Block)」のカヴァーをし、それをきっかけにしてこの曲を作ったといわれている。アルバム『ブートレッグ・シリーズ第1〜3集』(1991年)には、1962年にニュー・ヨークの「ガスライト・カフェ」で、ディランが「競売はたくさんだ」を歌った音源が収められている。
ディランは曲の中で「いつの日になったら為政者が民衆の声を聞き、自由と平和と平等がもたらされるのだろうと歌う。友よ—」と歌い、続けて「吹く風の中にその答えはあるのだ」としている。
このディランの呼び掛けは、当時の若者に既成の社会構造から足を踏み出すことを促した。アメリカ合衆国だけでなく、日本においても広く聴かれ歌われた。
カバー
海外
1963年6月にシングルとしてリリースされたピーター・ポール&マリーによるバージョンが、ビルボード・チャートで最高2位を記録し、一般的にはこのバージョンによって知られている。これによって作者のディランの名も有名になり、彼の他の多くの曲もカヴァーされて広まっていった(ディラン自身のバージョンはしゃがれ声のスタイルが一般受けせず、大きなヒットとは無縁であった)。その他ジョーン・バエズ、キングストン・トリオやブラザーズ・フォアなど多くのフォーク・ミュージシャンによってカバーされており、作曲のきっかけとなったオデッタによってもカバーされている。スティーヴィー・ワンダー、ジュディ・コリンズ、エドウィン・ホーキンス・シンガーズといったフォーク以外の分野の歌手たちのバージョンも多い。
日本
日本でも沢知恵がアルバム「いいうたいろいろ5」の中でカバーしている。また、RCサクセションのアルバム「COVERS」には、忌野清志郎が訳詞したカバー収録。1995年には宇崎竜童 & RUコネクション with 井上堯之がカバーしてNHK連続ドラマ「これでいいのだ」の主題歌として使用された。
- 当初、ディランサイドは宇崎竜童がカバーすることを許可しなかった。その理由としてはディランは以前よりディラン作品の歌詞の日本語訳(主として片桐ユズルが手掛けてきた)には強い不満を持っており次第にアルバムに歌詞対訳を封入することさえ難色を示すようになっていたとされる。そこでNHK、宇崎は宇崎竜童訳による新たな日本語詞で歌うことを条件としたところ、認可が下りたといわれる。
- ジャニスへの手紙 - 南沙織が1976年12月21日に発表したオリジナルアルバム。「DON'T THINK TWICE IT'S ALL RIGHT (くよくよするなよ)」と「BLOWIN' IN THE WIND (風に吹かれて)」をカヴァーしている。
- ロマンチスト・エゴイスト - 日本のロックバンド・ポルノグラフィティのアルバムで、この曲の歌詞が引き合いにした楽曲「Century Lovers」が収録されている。
使用した映画/テレビ・ドラマ
- 金曜日の妻たちへ - 1983年に制作されたテレビドラマ。「風に吹かれて」に魅了された年代をターゲットにしたドラマであったため、ピーター・ポール&マリーの「風に吹かれて」がテーマ曲として採用された。
- アヒルと鴨のコインロッカー - 2007年公開の映画。ディランのオリジナル・バージョンが主題歌に起用され、劇中でも主要キャストがこの曲を歌う。
収録アルバム
スタジオ録音
他
ライブ録音
- ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンドトラック(2005年)
- ニューポート・フォーク・フェスティヴァル1963~イヴニング・コンサート(オムニバス、1964年)
- バングラデシュ・コンサート(1971年)
- 1971年8月1日ニュー・ヨーク、マジソン・スクエア・ガーデン
- 偉大なる復活(1974年)
- 1974年、ザ・バンドとの共演
- ローリング・サンダー・レヴュー(2002年)
- Rare, Live & Classic (ジョーン・バエズ、1993年)
- 武道館(1979年)
- THINGS HAVE CHANGED~DYLAN ALIVE! VOL.3(2000年)
他
関連項目
外部リンク