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Wikipedia:表記ガイド

これはこのページの過去の版です。Hatukanezumi (会話 | 投稿記録) による 2008年1月5日 (土) 02:02個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (丸括弧、波括弧、角括弧: 注記、整理)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

この表記ガイドでは、ウィキペディアの記事における表記方法の慣習を説明します。ウィキペディア全体の表記の一貫性を目指し、コンピュータ上で作られる文書であることに配慮しながら、印刷物の慣行に近づける意図があります。記事執筆の際は、できるかぎりこのガイドラインに従うことが推奨されます。ただし、このガイドラインはすべての記事に絶対に適用しなければならないものではありません。ここに掲載されている表記法と異なる表記を分野ごと、記事ごとに使用する場合、関連分野のウィキポータルウィキプロジェクトや、個別記事のノートで合意形成をし、合意事項をわかりやすい形でまとめておくとよいでしょう。また、このガイドラインに従おうとすることが、あなたの記事執筆の妨げになる時には、無理に従う必要はありません(そのうちに表記法に詳しい利用者が体裁を整えてくれるでしょう)。

また、この文書はあくまで記事の記述に関するものであり、「ノートページ」などでの意見・コメントには及びません(なるべく相手に伝わりやすい表記法を心がけてください)。

本ガイドの表記法の変更や、未掲載の表記法を提案する時には、このページのノートで提案してください。

文体

  • 漢字仮名混じり文を使用します。
  • 百科事典本体の記事については、常体(……である、……だ)で統一します。
  • 「Wikipedia:」「Help:」名前空間の記事については、敬体(……です、……ます)で統一します。ただし箇条書きなどではこの限りでありません。
  • 箇条書きは、単語や短い文を並記するときに用います。長い文になると、箇条書きにする意味が薄れます。詳細は、別に文章を付け加えて記述すべきです。Wikipedia:雑多な内容を箇条書きした節を避けるも参照してください。

使用可能な文字

  • Unicodeで規定されている文字に必要なものがあれば、すべて使うことができます。ただし、JIS X 0201ラテン文字類にもJIS X 0208にも規定されていない文字は、できるだけ使わないようにしてください。
  • ラテン文字(英字)やアラビア数字など、JIS X 0201ラテン文字類(いわゆる半角英数字) で規定されているものはそれを用います。そうでない漢字平仮名片仮名などは、JIS X 0208に規定されているもの(いわゆる全角文字)があればそれを用います。JIS X 0201の仮名文字類(いわゆる半角カナ)は使わないでください。
    • JIS X 0201のラテン文字類の記号のなかには、場合によっては全角形を用いる必要があるものや、全角形を用いてよいか意見が分かれているものもあります。詳細はそれぞれの記号についての説明を参照してください。
  • 空白は欧文間隔(いわゆる半角空白)“ ”(SPACE U+0020) を用います。和字間隔(いわゆる全角空白)“ ”(IDEOGRAPHIC SPACE U+3000) はウィキペディアの記事本文、記事名、カテゴリのソートキーでは使用しないでください。これは、ブラウザによっては全角の場合に適切に割り付けが行われないためです。
  • なお、Windows-31Jに収録されている特殊文字、および、ベンダ選定漢字は、Unicode基本多言語面 (BMP) 上にすべて登録されていますが、Unicode用フォントを取り揃えていない環境から閲覧される場合の便などを考え、なるべく使用しないのが望ましいです。

項目名

  • 項目名についての詳細は、記事名の付け方に従います。
  • 項目名については、JIS X 0201ラテン文字類、それ以外でJIS X 0208で規定されている文字(ただし罫線素片、私用領域の文字〔いわゆる外字〕を除く)のみを用います。これは、環境によってはそれ以外の文字が表示されない場合があるからです。
  • 項目名については数値文字参照や実体参照を用いないでください。これは現行のウィキペディアのシステムソフトウェア (MediaWiki) で動作に問題があるからです。本文中やほかの言語のウィキペディアへのリンクには使うことができます。

具体例による説明

  • 以下の文字は、いわゆる半角を用います。
ラテン文字
T H E Q U I C K B R O W N F ...
t h e q u i c k b r o w n f ...
アラビア数字
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
記号
! " , . # $ % & ' ( ) * + - / : ; < = > ? @ [ ] ^ _ ` { | }
  • 次の記号は、いわゆる全角を用いる場合があります。下記を参照してください。
! ( ) : = ? [ ] { }
  • 次の記号の引用符としての使いかたは、括弧類を参照してください。
" '
  • 以下の文字は、いわゆる全角を用います。
片仮名
タ ヰ ニ イ デ ナ ツ ム ワ レ ヲ ゾ ……
漢字
天 地 玄 黄 宇 宙 洪 荒 ……
記号
、 。 ・ 「 」 ゛ ゜ 〜 ……
  • 「〜」に似た形の別の文字があります。詳しくは波ダッシュを参照してください。
  • 空白には、いわゆる半角の空白「 」を用います。いわゆる全角の空白「 」は使わないでください。
  • いわゆる半角の記号のうちには、場合によっては全角形も用いるという合意のある文字があります。
    • = については、人名などを参照してください。
  • 全角形も用いるかどうかについて、意見が分かれている文字もあります。
    • : については、本文中で全角形を用いるか用いないかは統一されていません。
    • ( ) [ ] { } については、括弧類を参照してください。
    • ? ! を疑問符、感嘆符として使う場合については、疑問符・感嘆符を参照してください。

漢字

  • 漢字の字体は、原則として常用漢字表に従います。
    • 常用漢字表にないものは、平成12年12月に国語審議会が答申した「表外漢字字体表」に示された印刷標準字体に従います。これは、康熙字典に近い字体が多いです。
    • 簡易慣用字体(印刷標準字体ではないが使用頻度が高いもの)や拡張新字体(常用漢字表の字形に合わせたもの)は避けてください。ただし、JIS X 0208に印刷標準字体がないものは、簡易慣用字体や拡張新字体を使うことができます。
      例(括弧外が印刷標準字体で、括弧内が簡易慣用字体や拡張新字体): 飛驒(飛騨)、麵(麺)
    • 2000年(平成12年)12月時点で「人名用漢字別表」に字体が掲載されていた漢字は「表外漢字字体表」に示されていないため、現在の「人名用漢字別表」にある字体に従います。複数の字体がある場合は簡略なほうの字体を用います。
      例(括弧外の字体を用います):亘(亙)、凜(凛)、尭(堯)、遥(遙)
  • ただし、歴史的文書の引用と固有名詞の表記に際しては、常用漢字以外の漢字を使用してよい場合があります。
    • 固有名詞を用いた記事名については、一般に、通称、俗称、略称などによる記事名を作成することができます。旧字によるものと常用漢字によるものと2通りの表記が可能である場合については、どちらを正式名称とすべきかについてはまだ議論がまとまっていません(芥川竜之介と芥川龍之介、東京帝国大学と東京帝国大學など)。正式名称や正確な表記にあたる固有名詞を用いる場合には、より広く流布していると考えられる通称や異表記などを併記します(詳しい事情に通じていない利用者の検索・理解の便宜を図るため)。本文中の記述においては、通称表記であれ、正式名称表記であれ、表記を統一することが望ましいです。
    • 歴史的文書を引用する場合には、新字体による翻訳のみを掲載してもよく、原文に忠実な形で掲載してもよいです。正確さとわかりやすさを両立させるため、併記が最も望ましいです。
  • 注意:フォントにより字形が変わることがあります。例えば、「祇」の偏(左側の部分)は、Windows XPに付属するMS ゴシックでは「ネ」の字形に、Windows Vistaに付属するMS ゴシックでは「示」の字形となります。
  • 専門用語の漢字・平仮名・片仮名のどれを使うかはその分野の慣習に従います。
    例: 禾本科 → イネ科、弗素 → フッ素、射手座 → いて座
    • ただし、専門分野とは関係のない項目の場合は気にしなくてよいです。その際のリンクには「|(パイプ)」を使うことができます。
      例: 餡(あん)は[[アズキ|小豆]]を原料としている。
      [表示]⇒ 餡(あん)は小豆を原料としている。

仮名

  • ヰ、ヱ、ヲ、ヂ、ヅは、使わないでください。
    • 固有名詞の場合、引用の場合、歴史的表記を説明する場合には、使用できます。
  • 小さい文字「ヮ」「ヶ」は、使わないでください。
    例: 1ヶ月 → 1か月、1箇月
    • 固有名詞の場合は、使用できますが、以下に注意してください。
      • 地名では「ヶ」ではなく「ケ」が正式表記であることが多いです。
        例: 鎌ケ谷市
      • 正式表記が揺れる場合があります。
        例: 雑司が谷(地名)・雑司ヶ谷霊園・雑司ケ谷停留所・雑司谷中学校、七里ヶ浜(地名)・七里ケ浜駅・七里ガ浜(住所表示)、溝口(地名)・武蔵溝ノ口駅(JR)・溝の口駅(東急)

仮名遣い・送り仮名

  • 仮名遣いは昭和61年7月内閣告示の「現代仮名遣い」に従います。
  • 送り仮名は昭和48年6月内閣告示(昭和56年10月一部改正)の「送り仮名の付け方」に従います。
    • 歴史的文書の引用では、原文通りでも構いません。

まぜ書き

  • 熟語は、常用漢字外をかなとする「熟語のまぜ書き」にせず、読みがなを全角括弧内に併記します。
    例: でん粉 → 澱粉(でんぷん)またはデンプン、破たん → 破綻(はたん)

仮名書き

以下の例は、かな書きとします。

  • 助詞
    例: これ → これぐらい、カエル・イモリ → カエル・イモリなど、京都 → 京都まで、1時間 → 1時間ほど
  • 助動詞 (国文法)
    例: する様だ → するようだ
  • 補助動詞
    例: 書いて下さい → 書いてください
  • 感動詞(間投詞)
    例: 有り難う → ありがとう、嗚呼 → ああ
  • 接続詞
    例: 又は → または、故に → ゆえに、但し → ただし、更に → さらに、及び → および
  • 連体詞
    例: 所謂 → いわゆる、彼の → かの、其の → その、或る → ある
  • 形式名詞で本来の意味がほとんど失われているもの
    例: 読む → 読むとき、重要な → 重要なこと、こうゆうに →こういうふうに、そのようなで → そのようなわけで、その → そのうち、病気のに → 病気のため
  • 補助用言のうち、本来の意味がほとんど失われているもの
    例: 使用して良い → 使用してよい、または、いい、交差して居る → 交差している
  • 副詞のうち、本来の意味がほとんど失われているもの
    例: 何故 → なぜ、流石 →さすが、凡そ → およそ、大抵 → たいてい、普通 → ふつう、大体 → だいたい、一応 → いちおう、一切 → いっさい、是非 → ぜひ
  • 接頭語の「御」
    例: 菓子 → 菓子、見舞い → 見舞い
    接頭語がつくことによって特別の意味を持つものは例外: 御所、御用達、御者
  • 接尾辞(接尾語)で本来の意味がほとんど失われているもの
    例: 高 → 高、赤がかった → 赤がかった
    漢字1字の接尾語で音読みのものは例外: 和風、感傷的
  • 当て字
    例: 誤魔化す → ごまかす、蒲公英 → タンポポ、眼鏡 → めがね、流行り → はやり、沢山 → たくさん、面倒 → めんどう、関わらず → かかわらず(×拘らず)
    「常用漢字表 付表」に掲載されている熟字訓や項目名となりうるものは例外: 山車(だし)

仮名書きと漢字を使い分けるもの

  • 仮名書きでは誤読の可能性がある場合は、漢字を用います。
  • 「従って」: 動詞で使う場合は漢字で、接続詞としては仮名で。
    例: 父に従ってアメリカへ行った
  • 「等」: 「とう」と音読みするときは漢字で(法律名など)、「など」と訓読みするときは仮名で。
  • 代名詞
    仮名の例: 俺 → おれ、貴方 → あなた、其れ → それ、何処 → どこ、何故 → なにゆえ
    漢字の例: 私、君、彼、彼女、我々、何を

読み仮名

読み仮名の要否

  • 常用漢字表に音訓があるものは読み仮名は不要です。
  • 常用漢字表以外の音訓については、積極的に読み仮名を付けます。
  • 固有名詞は、読み仮名を付けたほうがよいです。
    例: 「山崎」 → 「山崎(やまさき)」・「山崎(やまざき)」
  • 読み仮名には丸括弧()を用い、<ruby>……</ruby> は使わないでください。
  • 項目が存在しリンクされている単語は、読み仮名を省略することができます。
    例: 「クジラは哺乳類である」の場合は、リンク先の「哺乳類」の項目に読み仮名があるので省略できます。

読み仮名の付け方

  • 当該記事中、初出単語に読み仮名を付け、2回目以降は付けません。
  • 読み仮名は単語単位に付けます。
    例: 花崗(こう)岩 → 花崗岩(かこうがん)、哺(ほ)乳類 →哺乳類(ほにゅうるい)
  • 読みが分野で変わるものは、並記します。
    例: 口腔(こうくう、こうこう)……医学ではコウクウ、音声学ではコウコウ

中国・朝鮮・韓国の地名・人名については#人名#地名も参照してください。

外来語

外来語の表記は、内閣告示「外来語の表記」(平成3年2月)に従います。同告示は、慣用表現を尊重していることに留意してください。

  • 外来語は原則として片仮名表記。
    • たばこ、かるたなど、外来語として強く意識されない言葉は、平仮名表記します。
  • もとの外国語が同じでも、仮名表記の違いで日本語上別の意味に用いているものは使い分けます。
    例: ステッキとスティック、トラックとトロッコ、チョークとチャコ
  • 専門用語は、その分野での扱いに従います。
  • 長音記号「ー」は要否が不明確ならば、付ける方向で統一します。

外国の人名については#人名を、地名については#地名を参照してください。

アルファベット

アルファベット(ラテン文字・ギリシャ文字など)の使用は、慣習に従います。

  • アルファベットを使うもの
    • 単位を表す記号(ただし後述の#単位も参照してください)
      例: bps、m3
    • 化学記号
      例: H2O
    • 商品名・ブランド名・企業名などの固有名詞
      例: Windows、CI戦略、IBM、CD-ROM、iPod
    • 頭字語
      例: PTA、WTO、AI
  • 日本語の文脈であまり使われない表記はしないでください。
    例: vs.、etc.
  • 略称表記はできるだけ使いませんが、煩雑な場合は初出の時に併記して以下は略称を用いても構いません。
    例: W杯 → ワールドカップ、eメール → 電子メール

約物の使い方

句点「。」・読点「、」・中黒「・」などをまとめて約物(やくもの)といいます。約物は縦書き・横書きの両方に対応するものを使うのを原則とします。

句読点

  • 句点は「。」、読点は「、」を使い、「,」「.」(全角)「,」「.」(半角)は使わないでください。
  • 「。。。」や「、、、」とせずに、3点リーダーを「……」と2つ重ねて用います。

句点

  • の終わりには句点を打ちます。
    • 括弧類と句点が重なるときは、原則として
      • 1文のみの括弧内には句点を打たないでください。複数の文を含む場合には句点を打ちます。
        例: 「こう主張した。」→「こう主張した」、「AはBである。またCはDである。」
      • 文末に括弧に含まれた文がくる場合、地の文の区切りを明確にするため、括弧の外に句点を打ちます。
        例: それらには星印を冠した(運営文書を除く)。
      • 括弧内の文が、地の文から独立している場合には、括弧の前に句点を打ちます。
        例: 辞世の句を詠んだ。「あいうえお かきくけこさし すせそたち」
    • 文末が「?」「!」の場合、その後に句点を打たず、直後に空白を入れます。#疑問符・感嘆符を参照してください。
  • 箇条書きの最後にも句点を打ちます。ただし、名詞だけを列挙する場合を除きます。

読点

読点は、の区切りを明確にしたい場合や、誤読のおそれがある場合に打ちます。多すぎると読みにくくなるので乱用しないでください。

  • 区切りには、読点よりも中黒「・」を優先して用います。中黒を使うと誤読のおそれがある場合に、読点を用います。
  • 読点を打つよりも、句点で文を短く区切ったほうがわかりやすくなることも多いです。

中黒

「・」を中黒または中点といいます。

  • 単語や語句の羅列の区切りには中黒を使います。
    例: 過去・現在・未来
  • 外来語の単語の区切りには中黒を使います。
    例: ウィンストン・チャーチル
  • 外来語の羅列で中黒では区別が難しい場合には、助詞や読点を使います。
    例: ウィンストン・チャーチルとフランクリン・ルーズベルト
  • 箇条書きにはウィキ文法の「*」を使い、中黒は使わないでください。
  • 「・・・」とはせずに3点リーダー2個「……」を用います。

疑問符・感嘆符

  • 「?」(疑問符・耳だれ)・「!」(感嘆符・雨だれ)は使わないでください。
    • 固有名詞や引用文に使われている場合は使用できます。
    • 予定・未公表事項を示したい場合は、単に疑問符を置くのではなく、「予定」「未定」などと書くほうが望ましいです。
    • 全角・半角のどちらを使うかは直前の文字に従います。
    例: あれ? Are?
  • 文末の疑問符・感嘆符には、直後に空白を入れ、その後に句読点は打たないでください。
    例: アメリカに人類は渡り得たのだろうか? この時代は、旧大陸ではネアンデルタール人の栄えた時代だ。[フェイガン・河合:1990]
    • 段落の終わりや、括弧等を閉じる直前では、空白を入れないでください。
    例: 事故死、病死などのために既に75名程に減少していた(1年弱で25名の減少!)。[渡辺:1987]
    • 仏文の場合は、さらに直前にも空白を入れます。

コンマ・ピリオド・セミコロン・コロン

欧文中コンマ「,」、ピリオド「.」、セミコロン「;」、コロン「:」の直後には、空白を入れます。(仏文はコロンの直前にも空白を1個入れます)。

括弧類

括弧類には、次のものがあります。

括弧類
記号 名称
‘……’ 一重引用符・クォーテーションマーク
“……” 二重引用符・ダブルクォーテーションマーク
「……」 鉤括弧・かぎ
『……』 二重鉤括弧・二重かぎ
(……) 丸括弧・パーレン
{……} 波括弧・中括弧・ブレース
[……] 角括弧・大括弧・ブラケット
〔……〕 亀甲括弧
〈……〉 山括弧・山がた
《……》 二重山括弧・二重山がた
【……】 墨付き括弧・黒亀甲・墨付きパーレン

丸括弧、波括弧、角括弧

  • Unicodeでは、丸括弧 (……)、波括弧 {……}、角括弧 [……] にはいわゆる半角のもの(JIS X0201で規定されているもの)のほかに、全角形の(……)、{……}、[……]が規定されています。
    • 括弧の中にいわゆる半角の文字のみがある場合は、いわゆる半角の括弧を用います。
    • 括弧の中にいわゆる全角の文字のうち、漢字、仮名、和文記述記号がある場合は、全角形の括弧を用いるべきだという意見があり、実際によく行われますが、目下の合意はありません。
      未了 これについては、当ガイドラインのノートで議論されています。
  • いわゆる半角の括弧を用いる場合は、以下の例外を除き、括弧の外側に空白を入れます。
    • 直前に、ほかの開き括弧類がある。直後に、句読点やほかの閉じ括弧類が続く。
    • 直前や直後に、和文の句読点や和文の括弧類がある。
    • 括弧が固有名詞や型式番号などの一部で、括弧の前や後を空けずに表記される。
    • 段落の始まりや終わり。
  • 記事名については、次の点にも注意します。

鈎括弧

  • 鉤括弧「」は次の場合に使います。
    • 対話・引用語・論文名・特に地の文と分けたい言葉
  • 二重鉤括弧『』は次のものに使います。
    • 書籍・雑誌名
    • 楽曲・戯曲名
    • 映画題名
    • テレビ・ラジオの番組名

亀甲括弧

  • 亀甲括弧〔……〕は引用文中に引用者がコメントを入れるときに用います。

引用符

  • 英文の引用符にはいわゆる半角のものとして "..."、'...' がありますが、本来は“……”、‘……’のような形になります。引用符の中にいわゆる半角の文字のみがある場合は、いわゆる半角の引用符を用いてもかまいません。
  • 仏文・西文では “...”, ‘...’ の代わりに « ... », ‹...›、独文では ‚...‘, „...“ を用います。
  • 欧文ではいずれも、引用符で囲んだ箇所は前後の語との間に空白を入れます(仏文ではさらに、括弧の内側にも空白を入れます)。
  • これらの引用符は、和文では使わないでください。

括弧の入れ子

  • 括弧の入れ子は、次のようにします。
    • 「」の中で「」を用いる場合には「『』」とします。
    • 丸括弧類については、[ (〈 〉) ] の順で入れ子にします。
    • 数式では、[ { ( ) } ] の順で入れ子にします。
    • 英文では、“... ‘...’ ...” で入れ子にします。‘...’ 内で入れ子にするときには ‘... “...” ...’ とします(上記のとおり、"... '...' ..." などとすることもできます)。

その他

  • 不等号 <、>、≪、≫ は括弧として用いないでください。
  • 法令文(同じ括弧で入れ子にする)、JIS規格票(“……”を使う)など、上記と別の慣習があるものを引用するときは、それに従います。
  • 括弧類は多用しないでください。できるだけ地の文を使います。'''……'''で強い強調をしたほうが適切な場合には、これを使います。
  • 括弧内での最後の句読点については、#句読点を参照してください。

空白

  • 原則に則って、半角空白「 」を使用します。全角空白「 」を使って字下げ(インデント)したり、縦位置をそろえたりしないでください。
    例: 空白によって縦位置をそろえる例。フォントによってはうまくそろわないかもしれません。
    長嶋茂雄 右投右打
    王貞治 左投左打
    備考:段落頭の字下げは、ユーザスタイルシートを使えば閲覧の際に実現できます。例えば、テーマにmonobookを使っている場合にはSpecial:Mypage/monobook.cssに p { text-indent: 1em; } と書いて保存し、強制リロードを行えばよいです。

ダッシュ

3点リーダー「…」を用い、「—」(ダッシュ・ダーシ)や「―」(横線)は使わないでください。

ハイフン

アルファベットのハイフンには、いわゆる半角マイナス(ハイフンマイナス)「-」を用います。いわゆる全角ハイフン(または2分ダッシュ)「‐」は用いないでください。

  • 期間を表すときには、ハイフンを用います。
    例: 1990年 - 1999年

長音符号

カタカナで音を長くのばす符号「ー」を長音符号(または音引)と呼びます。たとえば、「ゲーム」のゲとムの間に挟まれた記号のことです。長音には「ー」を用い、ハイフンマイナス「-」、マイナス「−」、全角ダッシュ「—」、横線「―」、ハイフン「‐」は使わないでください。またダッシュやハイフンに長音符号は使わないでください。

波ダッシュ

波ダッシュ・波ダーシ(「〜」など)やチルダ「~」は原則として用いず、代わりにいわゆる半角(JIS X 0201)にあるハイフンマイナス「-」を用います。

固有名称などでやむを得ず波ダッシュを使用する際には、原則として「〜」(Unicode: U+301C)を用い、全角チルダ「~」(Unicode: U+FF5E)、チルダ「~」(Unicode: U+007E)は使用しないでください。全角チルダ「~」 (Unicode: U+FF5E) は、非Windows環境の場合には表示されないことがあるため使用を推奨しません。また、波ダッシュ「〜」(Unicode: U+301C)もフォントによっては上下逆の波形で表示されることがありますので、必要最小限に用います。(波ダッシュ「〜」(Unicode: U+301C)は、Windows環境では、通常のキーボード入力ではなくWikipedia編集画面の投稿ボタンの下にある「記号」の中の「〜」を選択する方法で入力してください。「文字コード表」か「IMEパッド」から文字コードを選択する入力方法や、日本語入力システムの単語登録機能を利用する方法、記事本文であれば「&#12316;」という入力で表記する方法もあります)。

波ダッシュを記事名に使用する場合はU+301C「〜」にしますが、以下のルールを用います。

  • 新規記事はU+301C「〜」にしますが、U+FF5E「~」からのリダイレクトを作ることを強く推奨します。
  • 既存の記事をU+301Cに移動した場合、残ったU+FF5Eのリダイレクトを当面の間存続します。
  • U+FF5Eのリダイレクトの削除については、時機を見てプロジェクト全体の議論にゆだねます。

リーダー

3点リーダー「…」を用い、2点リーダー「‥」は使わないでください。

  • 欧文に使う場合は3つの半角ピリオド「...」を用います。

は「○」を用い、漢数字のゼロ「〇」や大きな丸「◯」は用いないでください。

罫線

罫線素片は使わないでください。代わりにウィキ文法の表HTMLtableタグを用います。

繰返し符号

繰返し符号(踊り字)とは「ヽヾゝゞ〃仝々」のようなもののことです。 繰返し符号は「人々」のような単語につく「々(同の字点)」以外は原則として使わないでください。

  • 固有名詞は例外とします。
    例: いすゞ自動車

略記号

元号や物理単位、名称などについて、cm、(株)などの全角1文字分の略記号は使用しないでください。

数字

  • 数字は原則としてアラビア数字を用います。
    例: 1月、100円、3000ドル、50冊、1本、約10年、明治3年、3時30分、3.14、ナポレオン3世
  • (注意:ノートで議論中。まだ正式なものではありません) 桁の多い数に区切りを入れる場合には、次のいずれかによる。分野ごとの確立した慣習がなければ1番目の使用を推奨する。本文と表・グラフなど、場合によっては同一記事中で併用してもよい。
    1. 4桁ごとに「万」「億」「兆」などを入れる。「千」以下については、表・グラフで使用するとき以外には入れない。小数部分については「割」「分」「厘」などを使わず、適切な間隔で半角スペースで区切る。また、カンマ区切りとは併用しない。
      例:38万4400キロメートル、80兆0123億0022万0003円、π = 3.14159 26535 89793 23846
    2. 整数部分については、3桁ごとにカンマを入れる。小数部分については、適切な間隔で半角スペースを入れる。
      例:384,400キロメートル、80,012,300,220,003円、π = 3.14159 26535 89793 23846
    3. 指数表記にする
      例:NA = 6.0221415 × 1023 mol−1
  • 日付については#年月日・時間を参照

漢数字

以下の場合には、漢数字を用いることができます。

  • 概数表現で、漢字が数字に置き換えられている場合。
    例: 何百人、十数年、数十日、十余日
  • 固有名詞などで項目名になりうるもの。
    例: 五色不動尊、内田百閒、御三家、三国同盟、百年戦争、正十二面体
  • 紙幣・貨幣の額。
    例: 一万円札、百円玉
  • 熟語表現や慣用表現。
    例: 柔道三段、三振、一所懸命

ローマ数字

ローマ数字(IV、viなど)は使用しないでください。

  • 固有名詞の場合は使用可。半角英字(iやVなど)を並べて表記します。
    例: 聖飢魔II、ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
  • 化学物質で物質名に付加される酸化数の場合も、半角英字(iやVなど)を並べて表記できます。
    例: 硫酸銅(II)

丸数字

丸の中に数字が入った丸数字は使用せず、代わりに (1)、(2)、(3) を使用します。

単位

  • 単位は片仮名・漢字で原則書きます。
    例: m → メートル、(角度)30°→ 30度
  • 数字と単位の間には、半角スペースを入れます。
    • 以下の場合はアルファベットなどの略号を用いることができます。
      • 単位がその項目内でリンクとなっており、リンク先に説明がある場合。
      • 表中で片仮名が煩雑なとき。
      • bpsなど片仮名で書かない慣習のもの。
  • できるだけSI単位系メートル法)を含む)を用います。
    • 慣例ある分野では尺貫法ヤード・ポンド法を用いることができます。
      • この場合でも、できるだけSI単位系での換算を併記します。
  • 温度は、摂氏度またはケルビンを用います。
    • 摂氏30度を30℃とすることもできます。

年月日・時間

  • 西暦を原則とします。和暦も併記することができます。
    例: 2006年(平成18年)
    • 日本に関する事柄の場合は和暦を併記することが望ましいです。イスラームにおけるヒジュラ暦、フランス革命時における革命暦等も同様とします。
      • 和暦においては、太陽暦移行以前は原則旧暦を用います。
      • 和暦西暦を併記した場合は、和暦は年号のみのリンクにします。
        例:[[平成]]12年([[2000年]])[[3月4日]]
        例:[[1869年]][[2月15日]]([[明治]]2年[[1月5日 (旧暦)|1月5日]])
  • 西暦は全桁(ぜんけた)表示とし、アポストロフィ(‘)・コンマ(,)などは付けないでください。
    例: '06年 → 2006年
    例: [[60年代]] → [[1960年代]]
    • 紀元前の年代は、紀元前474年のように、「紀元前」を含めます。
  • 年月日には「年」「月」「日」を用います。
    例: 2003/02/01 → 2003年2月1日
  • 「03月05日」のような0を入れた書き方は、リンクが正しくされないので使わないでください。
  • リンクを付ける場合は、年と月日との二つに分け、474年12月13日のように数字だけでなく、「年」「月」「日」まで含めます。
    例: [[2003年]][[2月1日]]
    • 月日はまとめます。
      例:[[2月]][[11日]] → [[2月11日]]
  • 年度は「2004年度」のように表記します。ただし、日本の会計年度以外のものについては年度表示を避けたほうがよいです。
  • 時刻は24時間表記とします。ただし慣例的に12時間表記や24時間を超える表記(26時=翌日2時など)などを用いる分野においてそれを用いることを妨げません。
    例: 午後3時 → 15時
  • 時刻の表し方には「時」「分」「秒」を用います。ただし表の中に記述する場合に限り、慣例的に「:」(半角コロン)を用いる分野の場合や横幅を減らすために、それを用いることを妨げません。
    例: 11:58:33.6 → 11時58分33秒6
  • 半期は「上半期」「下半期」を用います。
  • 四半期は「第1四半期」「第2四半期」とします。

数式

  • 変数関数物理定数、微小差分のd等はすべてイタリック体を用います。
  • その他の数学記号、複数字の関数等、単位、数字はローマン体を用います。
    例:f(x), log|xsinx|
  • ベクトル変数、数の集合はボールド体(太字)かつイタリック体を用います。
    例:r = (x, y, z)
    • TeXを用いる場合は\mathbfではなく\boldsymbolを用います。
  • 物理単位と数式の間には半角スペース1つを入れます。

人名

  • 人名に肩書・敬称・学位・位階・勲などは付けないでください(Wikipedia:スタイルマニュアル#人物・人名によります)。
    例: サー・ウィンストン・チャーチル → ウィンストン・チャーチル
    • 皇族・王族などで付けることが慣習となっているものは例外とします。
      例: 後醍醐天皇
  • 故人において、人名の前にを付けたり、人名の後に(故人)(物故者)を付けたりしないでください。

日本以外の人名

日本以外の人名は原則として片仮名書きにします。ただし、漢字表記を日本語読みする場合には平仮名を使います。

  • 朝鮮人・韓国人については次のようにします。
    • 第二次世界大戦後の人物の名前について、漢字表記と片仮名表記のどちらを取るかは、慣習に合わせます。片仮名表記や漢字表記の読みは、原音を優先します。
    • 第二次世界大戦前の人物、あるいは在日朝鮮人・韓国人の名前については、日本語読み・漢字表記を原則とします。
  • 中国人については、漢字表記・日本語読みを原則とします。仮名表記が慣習になっている場合はそれに従います。
  • 姓名やミドルネーム等の区切りには「・」を用います(#中黒も参照してください)。
    • ただし、通常、「名・姓」の順番で表記される人名を「姓・名」の順で表記する場合は姓と名をコンマ (,) で区切ります。
  • 姓や名などの中にハイフンやスペースが入る際には=(全角等号)で区切ります。
    例:クロード・レヴィ=ストロース (Claude Lévi-Strauss)、ヴァレリー・ジスカール=デスタン (Valéry Giscard d'Estaing)

#外来語も参照してください。

地名

日本以外の地名は、現地読みを片仮名書きします。ただし、漢字表記を日本語読みする場合には平仮名を使います。もちろん、別の表記が慣習になっている場合はそれを用いることもできます。

  • 朝鮮・韓国の地名は、原音表記(漢字表記付記)、または漢字表記(原音表記付記)のどちらでもよいです。
  • 中国の地名は、漢字表記を原則とし、原音表記を付記します。もちろん、別の表記が慣習になっている場合はそれを用いることもできます。
    例: 北京(ペキン)、上海(シャンハイ)、天津(てんしん、ティエンチン)

#外来語も参照してください。

著作物名

  • 固有名詞でないものは括弧等特別な修飾を付けないでください。
    例:交響曲 第9番 作品95 『新世界より』
  • 比較的長大な作品あるいは作品群(書名、雑誌名、交響曲等の曲名・組曲等の名称、CD等のアルバム名、映画・戯曲名、TV・漫画のシリーズ名など)は、和文では『 』で囲み、欧文ではすべて'' ''でイタリック体にします。
    例:『海辺のカフカ』、『動物の謝肉祭』、Yesterday ... and Today、『ローマの休日』、『報道ステーション』
  • 比較的短小な作品や作品群に含まれる単一の作品(論文名、書中の章名、短詩の名、交響曲等の楽章名・組曲中の曲名、アルバム中の曲名、テレビの企画名・話名など)は、和文では「 」、欧文では、英文における “...” または各言語においてそれに相当する括弧で囲みます。
    例:Nature “Molecular Structure of Nucleic Acids”、『展覧会の絵』「プロムナード」、Yesterday ... and Today “Yesterday”、『古畑任三郎』「ラストダンス」
  • リンクに『』や''などの記号を含めないよう注意します。
  • タイトルに「!」「?」を含み、あとに文が続く場合は半角スペースで間を空けます。(検討中)
    例:RUN! RUN! RUN!

学術用語

学術用語文部科学省が版行した『学術用語集』に準じます。大部分のものは、次のサイトで検索可能です。

オンライン学術用語集

略語・略称

  • 略語・略称については、そのページでの初出時に正式名称を表記します。
    例: IMF(国際通貨基金)
    • ただし、その略語がリンクである場合、リンク先に正式名称が表記されていれば省略することができます。

俗語・俗称・隠語・業界用語

  • 俗語・俗称・隠語は、原則として使わないでください。
    例: 特ダネ、サツ(警察)
    • もちろん、一般に定着し、置換えが難しいものは使用することができます。
      例: カラオケ
  • ごく一部でしか通用しない業界用語は使わないでください。
    例: イラレ → イラストレータ、ズージャ → ジャズ

差別語・差別表現

ここでは、差別表現でしか用いられなくなった言葉を、差別語とします。差別語は百科事典の説明としてやむを得ない場合を除いて、使わないでください。差別表現と思われる場合には穏当な表現に書き換えます。ただし、差別表現は文脈によって生まれるものなので、安易に差別語と決め付けないように注意します。

その他

  • その項目が利用者にとって価値があるように配慮します。
  • 表記はページ内で統一します。ウィキペディア全体での統一に過度にこだわる必要はありません。
  • フォントによって紛らわしい文字に気を付けます。例えば、平仮名の「へ」と片仮名の「ヘ」や、ダッシュ・全角ハイフン・全角マイナス・長音記号・罫線の横棒「―」「‐」「-」「ー」「─」は、よく間違っているものが見つかります。
  • ワープロソフトの文章校正支援機能も活用します。

例に使用したテキスト

  • フェイガン・河合:1990  フェイガン, ブライアン・M『アメリカの起源 - 人類のはるかな旅路』河合信和訳、どうぶつ社、1990年、p.16頁。ISBN 4-88622-257-9 
  • 渡辺:1987  渡辺公三「メトロー、レヴィ‐ストロース、クラストル——訳者あとがきにかえて」『国家に抗する社会 - 政治人類学研究』ピエール・クラストル著、渡辺公三訳、書肆風の薔薇、1987年、p.360頁。ISBN 4-89176-206-3 一部省略した。

参考文献

  • 『図解DTP用語辞典』 http://www.japanlink.co.jp/dtpjiten/
  • 社団法人共同通信社編『記者ハンドブック 第9版 新聞用字用語集』(2004年2月15日発行) ISBN 4764104750
  • 講談社校閲局編『日本語の正しい表記と用語の辞典 第二版』(2001年11月10日発行) ISBN 4061232894
  • 北原保雄監修『岩波 日本語 使い方 考え方 辞典』(2003年5月15日発行) ISBN 4000802062
  • 天沼寧、加藤彰彦編『用字用語 新表記事典』新訂三版、第一法規(1992年) ISBN 4474070992

関連項目

外部リンク

  • 文化庁 国語施策情報システム ここの内閣告示・内閣訓令から常用漢字表・現代仮名遣い・送り仮名の付け方・外来語の表記・ローマ字のつづり方を参照できます。他にも「公用文に関する諸通知(公用文の表記基準)」のような関連資料があります。