野島埼灯台
表示
野島埼灯台 | |
---|---|
航路標識番号 [国際標識番号] |
1910 [M6456] |
位置 | 北緯34度54分06秒 東経139度53分18秒 / 北緯34.90167度 東経139.88833度座標: 北緯34度54分06秒 東経139度53分18秒 / 北緯34.90167度 東経139.88833度 |
所在地 | 千葉県南房総市白浜町白浜630 |
塗色・構造 | 白色 塔形 コンクリート造 |
レンズ | 第2等フレネル式 |
灯質 | 単閃白赤光 毎15秒に1閃光 |
実効光度 | 730,000 cd |
光達距離 | 17海里(約 32 km) |
明弧 | 254度から101度まで |
塔高 | 29 m (地上 - 塔頂) |
灯火標高 | 38 m (平均海面 - 灯火) |
初点灯 |
1870年1月22日 (旧暦:明治2年12月21日) |
管轄 |
海上保安庁 第三管区海上保安本部 |
野島埼灯台(のじまさきとうだい)は、千葉県南房総市の野島崎に立つ日本の洋式灯台。南房総国定公園内に位置する。白亜の八角形をした大型灯台は江戸条約灯台の一つで、日本の灯台50選に選定され、国の登録有形文化財に登録されている。
歴史
[編集]- 1866年(慶応2年)5月:アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と結んだ「改税条約」(別名・江戸条約)によって建設することを約束した8ヶ所の灯台(観音埼、野島埼、樫野埼、神子元島、剱埼、伊王島、佐多岬、潮岬)の一つ。なお、これらを条約灯台とも呼ぶ。
- 1869年2月20日(旧暦:明治2年1月10日):仮灯を点灯[1]。
- 1870年1月22日(旧暦:明治2年12月21日):観音埼灯台に続いて、日本の洋式灯台では2番目に初点灯[2]した。野島崎は東京湾に出入りする船舶にとっては、昔からの重要ポイントだったので、他に先立って建設された。F・L・ヴェルニーを首長とするフランス人技師たちの設計によって建設された当初は、白色八角形の煉瓦造灯台で、基礎から灯火までが30メートルの高さ、フランス製の第1等フレネル式レンズを使用した第1等灯台で、石油灯器の6,500カンデラ(cd)だった。
- 1903年(明治36年)6月10日:爆発霧警号設置[3]。
- 1909年(明治42年)3月27日:灯質、燭光数変更[4][5]。
- 1923年(大正12年)
- 1924年(大正13年)
- 1925年(大正14年)8月15日:現在の白色塔形(八角形)コンクリート造で再建される[11]。
- 1932年(昭和7年)2月11日:無線方位信号所業務開始(無線標識)[12]。
- 1933年(昭和8年)9月15日:無線方位信号所において無線羅針局業務開始[13]。
- 1945年(昭和20年):太平洋戦争の攻撃で大きな被害を受ける。
- 1946年(昭和21年)11月12日:完全復旧する[15]。
- 1947年(昭和22年)11月25日:灯質、光力変更[16]。
- 1951年(昭和26年)5月15日:船舶気象通報放送開始、偶数時の25分から27分まで[17]
- 2006年(平成18年)8月2日:無線方位信号所(中波帯)廃止[18]。
- 2009年(平成21年)4月10日:無線方位信号所廃止[19]。
- 2016年(平成28年)9月30日:船舶気象通報施設を廃止[20]。
付属施設
[編集]一般公開
[編集]内部の見学が可能な参観灯台である(参観料:大人300円。2021年11月14日現在)。周辺は南房総国定公園に指定されていて、雄大な太平洋のパノラマが展開している。また、この灯台を目指し東京湾に入る大型船の列が遠望できることもある[21]。
灯台記念日である11月1日は、参観が無料で開放される[22]。
灯台からの眺望
[編集]野島埼灯台資料展示室
[編集]野島埼灯台資料展示室は、灯台に併設している資料館。愛称はきらりん館。野島崎灯台の歴史、機能・役割などを学ぶことができる施設となっている。日本財団の補助を受け設置[21]。
過去に烏帽子島灯台で実際に使われていた第2等フレネル式の灯台レンズなど、貴重な灯台関係資料も展示されている。
-
屋外展示物(霧信号ラッパと浮標電磁ホーン)
アクセス
[編集]- 公共交通機関
- 自動車
周辺施設
[編集]ギャラリー
[編集]-
灯台遠景
-
灯台遠景(夜景)
-
野島崎園地から望む灯台
脚注
[編集]- ^ “法令全書. 明治2年”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月23日閲覧。
- ^ “法令全書. 明治2年”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月17日閲覧。
- ^ “逓信省告示第308号. 官報. 1903年05月29日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月23日閲覧。
- ^ “逓信省告示第11号. 官報. 1909年01月11日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第434号. 官報. 1909年03月31日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第1428号. 官報. 1923年09月15日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第1491号. 官報. 1923年10月10日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第122号. 官報. 1924年01月31日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第1668号. 官報. 1924年12月04日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第1746号. 官報. 1924年12月19日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ 大正14年逓信省告示第1203号(『官報』第3891号、大正14年8月12日、p.324 )
- ^ “逓信省告示第274号. 官報. 1932年02月16日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “逓信省告示第2071号. 官報. 1933年09月14日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “水路告示第21号. 官報. 1945年12月01日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月25日閲覧。
- ^ “運輸省告示第320号. 官報. 1946年12月19日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “運輸省告示第347号. 官報. 1947年12月26日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館デジタルコレクション. 2021年11月20日閲覧。
- ^ “海上保安庁告示(航)第20号. 官報. 1951年05月19日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “三管区水路通報第28号:平成18年7月26日”. dl.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2021年11月22日閲覧。
- ^ “三管区水路情報第12号:平成18年3月25日”. 国立国会図書館. 2021年11月22日閲覧。
- ^ 海上保安庁が実施する情報提供業務の一部終了について(PDF) - 海上保安庁交通部 (2016年5月) ※茨城県水産試験場漁業無線局ホームページでの掲載(2016年7月12日閲覧)
- ^ a b “野島埼灯台「灯台のことなら」 公益社団法人 燈光会”. 「灯台のことなら」 公益社団法人 燈光会. 2019年8月7日閲覧。
- ^ “灯台記念日|海上保安庁”. www.kaiho.mlit.go.jp. 2019年8月7日閲覧。