熊本電気鉄道03形電車
熊本電気鉄道03形電車 | |
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03形電車(2021年3月) | |
基本情報 | |
運用者 | 熊本電気鉄道 |
製造所 |
東急車輛製造 近畿車輛 |
種車 | 営団03系電車 |
製造年 | 1993年 - 1994年 |
改造所 | 西鉄テクノサービス |
改造年 | 2019年 - 2021年 |
改造数 | 6両 |
運用開始 | 2019年4月4日 |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成 |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 |
直流600V (架空電車線方式) |
最高速度 | 50km/h |
全長 | 18,100 mm |
全幅 | 2,780 mm |
車体 | アルミニウム合金 |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 電気指令式空気ブレーキ(回生ブレーキ併用) |
保安装置 | ATS |
熊本電気鉄道03形電車(くまもとでんきてつどう03がたでんしゃ)は熊本電気鉄道が2019年(平成31年)より導入した電車。
概要
[編集]廃車となった営団03系電車を譲り受けて導入したもので、2021年4月現在、3編成6両が在籍する。
2019年4月4日のデビュー当初は上熊本 - 北熊本間で運行されていたが、2020年3月から藤崎宮前 - 御代志間でも運行されている。[1]
改造内容
[編集]熊本電気鉄道各路線の架線電圧は600Vであることから、降圧をはじめとする様々な改造が施された。
種車の両先頭車は制御付随車であるため、御代志寄りに連結される車両を制御電動車に電装し、藤崎宮前寄りの制御付随車と1M1Tの編成を組む。電装化にあたって、01形と同等のIGBT素子VVVFインバータ制御装置や、2基のシングルアーム式パンタグラフを新設した。冷房機器も屋根上スペースや架線電圧の兼ね合いで更新されている。また他形式同様、レシップ製液晶ディスプレイ・運賃箱や、整理券発行機、後方確認用のミラー、発車ベルなどといったワンマン運転に必要な各種機器も搭載した[2]。
運転台は、マスコンを改造前の縦横軸ツインレバー型のものから、両手ワンハンドルマスコン型に交換した。これは、ワンマン運転対応機器スペース捻出のために車両制御情報管理装置(TIS)を撤去した際、マスコンを交換する必要があったことによる[2]。
車内に大きな変化は無いが、各車両車端部3位側の4人掛けシートが廃され、車椅子スペースが編成中2か所整備された。乗降用ドア上の旅客情報案内装置は路線図によって埋め込まれ、中吊り広告や車両間の貫通扉も撤去された。ドアチャイムは熊本電鉄仕様のものへ交換された[2]。
車両の外観について、東京メトロのロゴが貼られていた箇所には、それに合わせたデザインの熊本電鉄社章が01形と同様に貼られた。行先表示器は種車の3色LED式を流用した[2]。
2023年10月、03-131Fにピンク下地の車体に熊本県PRマスコットキャラクター「くまモン」のラッピングが施された。
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運転台
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乗務員室背面
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整理券発行機が設置された車内
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優先席と車椅子スペース
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LED式行先表示器
編成別概説
[編集]03-131+03-831
[編集]2018年7月30日付で東京メトロにおいて廃車、2019年3月15日付で再入籍[2][3]、2019年4月4日に上熊本 - 北熊本間で営業運転を開始した[4][2]。スカートは、営業運転開始当時には非装着であったが、同年7月26日に取り付けられた[2]。2023年10月からピンク色のくまモンラッピングが施されている。
03-137+03-837
[編集]2018年5月21日付で東京メトロにおいて廃車、2020年2月13日に西鉄筑紫工場から熊本電鉄北熊本車庫へ陸送された[5]。2020年4月27日から営業運転に入っている[1]。
03-132+03-832
[編集]2018年12月11日付で東京メトロにおいて廃車、2021年3月8日付で再入籍[6]。また、この編成をもって03形の導入は完了し、同年3月7日には3編成を並べての記念撮影会も行われた。[7][6]5月10日より営業運転に入っている[6]。
- 編成表 [6]
← 御代志
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Mc | Tc | 種車の 車体製造 メーカー |
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03-131 | 03-831 | 東急車輛製造 |
03-137 | 03-837 | 東急車輛製造 |
03-132 | 03-832 | 近畿車輛 |
パンタグラフは御代志側(Mc)に2基搭載。車番は東京メトロ時代から変更されていない。
脚注
[編集]- ^ a b 岸田法眼 (2020年8月4日). “「東京メトロ03系がなぜ長野に? 長野電鉄3000系デビューを追う」”. bizSPA! フレッシュ. 扶桑社. 2020年11月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g 岸田法眼 (2019年10月19日). “東京メトロ03系が熊本電鉄に“転職”。波瀾万丈な車両の現況”. bizSPA!フレッシュ. 扶桑社. 2020年1月3日閲覧。
- ^ 『鉄道ピクトリアル』 2019年10月号 146P
- ^ 熊本電鉄03形が営業運転を開始 - 交友社「鉄道ファン」railf.jp 鉄道ニュース 2019年4月5日
- ^ “もと東京メトロ03系2両が熊本へ”. 鉄道ニュース (2020年2月14日). 2020年11月21日閲覧。
- ^ a b c d 岸田法眼「引退した東京メトロ03系車両が、北陸鉄道で再デビュー。変身ぶりをルポ」『bizSPA!フレッシュ』2021年6月19日。
- ^ “03形 写真撮影会開催のお知らせ | 熊本電気鉄道株式会社”. www.kumamotodentetsu.co.jp. 2021年4月23日閲覧。