渡辺マリ
表示
渡辺 マリ(わたなべ まり、1942年11月28日 - )は、日本の歌手。本名、渡辺 智美。埼玉県さいたま市(旧浦和市)出身。
来歴・人物
[編集]父は耳鼻咽喉科医で開業医をしており、裕福な家庭に育った[1]。厳格な父のもとで幼少期からピアノを習わされていたが、父の死後、母にねだってジャズのレコードを買ってもらい、そこから洋楽と歌うことにはまっていった[1]。その後、様々なコンテストに出て入賞していたが、1960年「のど自慢」に出てスカウトされる。家族は反対したが、「青春の1ページとして大勢の人の前で歌ってみたい」という本人の強い希望により歌手となった[1]。東京キューバン・ボーイズの専属シンガーを経て、シングル「ムスタファ/ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」でデビューする。翌1961年に発売の「東京ドドンパ娘」が、パンチの利いた歌声と独特のこぶし回し、ドドンパのリズム感が相まって話題を呼び、新人としては当時異例の初動15万枚を越すヒットになり、結果的にミリオンセラーを記録した[1]。楽曲の大ヒットにより、日活により沢本忠雄主演で当楽曲を表題とする映画も制作された。その後も「東京ドドンパ娘」は井上陽水他様々なアーティストによってカバーされている。「第二の江利チエミ」と評価を得ていたが、その後「銀座ジャングル娘」「黒い蝶のブルース」(「ダイアモンド・シンガー」名義)などをリリースするもヒットに結びつかず引退する。今も時折懐メロ番組に出演し、往年の歌声を披露している。
主な作品
[編集]シングル
[編集]- ビクターレコード
- ムスタファ/ク・ク・ル・ク・ク・パロマ(1960年10月、VS-417)- 「ムスタファ」はダニー飯田とパラダイス・キングとの競作
- 東京ドドンパ娘/恋愛0米(1961年1月、VS-458)
- 煙草屋の娘(1961年3月、VS-479)- 佐川ミツオとのデュエット。片面は佐川ミツオの「ゴンドラの唄」
- 星の流れに(1961年、VS-504)- 片面は佐川ミツオの「霧とブルースの街」
- 恋愛学校/おきゃあせ娘(1961年、VS-510)
- 銀座ジャングル娘/恋の横断歩道(1961年6月、VS-522)
- 東京ボーイハント/東京レジャー娘(1961年6月、VS-531)
- チャキチャキパチャンガ/ゴメンナサイ(1961年8月、VS-556)
- 香港マリ/赤坂タウンのお嬢さん(1961年10月、VS-575)
- ほんとかいかい節(1962年1月、VS-620)- 佐川ミツオ・原田良一とスウィング・ウエストと。片面は佐川ミツオの「波止場仁義」
- 小雨に濡れてる花売り娘(1962年5月、VS-722)- 片面は、和田弘とマヒナ・スターズの「悲しき汽車ポッポ」
- 日本コロムビア
- 黒い蝶のブルース/鍵(1967年4月、SAS-880)- ダイアモンド・シンガー名義
- 裏窓のブルース/唇(SAS-931)
映画
[編集]ドラマ
[編集]- 木曜ゴールデンドラマ・天使が消えていく(1982年)FBS
- 機動刑事ジバン - 坂東刑事課長役(1989年)テレビ朝日
その他の番組
[編集]- なつかしの歌声(東京12チャンネル・1974年2月3日放送)
- 昭和歌謡大全集(テレビ東京)
- 第27回思い出のメロディー(NHK・1995年8月12日放送)
- 第35回夏祭りにっぽんの歌(テレビ東京・2004年7月2日放送)
- 第48回思い出のメロディー(NHK・2016年8月27日放送)
- 第49回年忘れにっぽんの歌(テレビ東京・2016年12月31日放送)