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流れ関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

流れ関数(ながれかんすう)または流れの関数[1][2]とは、2次元の非圧縮の流れ場に対し、勾配によって流束値を与える関係である。

文字 Ψ で表すことが多い。つぎのように定義される。

ここでx , y は2次元直交座標、u , v はそれぞれx , y 方向の速度成分である。このときの速度場は連続の式を満たす。

性質

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流れの中に任意に2点A, Bを選んだとき、各点の流れの関数の差は、2点を結ぶ曲線を横切る流量に等しい(この流量は2点A, Bのみに依存し、曲線の選び方によらない)。

ここで ds は曲線の線要素長、vn は速度の要素直交成分である。

特に、1本の流線上の任意の2点について上式右辺は0であるため、Ψ = const. は流線を表す。

流れの領域の中に吸い込み、湧き出しが存在する場合、流れの関数は多価関数となる。

派生する関数

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ストークスの流れ関数

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ストークスの流れ関数は軸対称流に対する類似した概念である。対称軸をx 軸とし、x 軸からの距離をy で、それぞれの流速をu , v で表すと、ストークスの流れ関数は以下の関係を満たす。

圧縮性流れ

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圧縮性流れに対しても流れ関数は定義できる。密度をρとすると、流れ関数は以下の関係を満たす。

脚注

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  1. ^ 今井功『流体力学』(24版)裳華房、1997年、108頁。ISBN 4-7853-2314-0 
  2. ^ 巽友正『流体力学』培風館、1982年、53頁。ISBN 4-563-02421-X 

関連項目

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