江坂遊
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1953年9月20日[1] -)は日本の小説家、SF作家。日本文芸家協会、日本SF作家クラブ、各会員[2]。
(えさか ゆう、大阪府出身。早稲田大学卒業。八尾市在住。「江坂遊」は筆名。1980年、第2回星新一ショートショート・コンクールで「花火」が最優秀作品に選ばれ、作家デビューした。同作は『花火』(光文社文庫)等に収録されている。ショートショートの神様と呼ばれた星新一の唯一の弟子であり、星新一は江坂の長女の (せいこ)、長男の (あらた)の名付け親となった。生前、蔵書の一部を江坂に贈っている。ショートショート作品の執筆数は、2020年1月に1500編に達した。
作家としての歩み
[編集]1980年、第2回星新一ショートショート・コンクールにて「花火」が最優秀作に選ばれる。長年星作品を研究し、また星新一から直接聞いたことをヒントに、独自のショートショート創作法を考案。2011年にその創作法を開示した『小さな物語のつくり方』を刊行。2013年には世田谷文学館にて、小中学生を対象にした星新一賞創設記念のワークショップを開催した。以来、各所で創作ワークショップを開いている。新作を発表しつつ、道場を開設し後輩作家の育成支援とショートショートの発展に努力中。
- 1980年 第2回星新一ショートショート・コンクールで「花火」最優秀賞を受賞
- 1981年 「ショートショートランド」創刊で寄稿。星新一から助言指導を受ける
- 1991年 1月元旦の朝日新聞紙面に作品掲載。タウン誌企業PR誌等に作品掲載活発化
- 1992年 『仕掛け花火』講談社ノベルス刊
- 1996年 『あやしい遊園地』講談社文庫刊
- 1997年 『短い夜の出来事』講談社文庫刊。星師逝去
- 1998年 『異形コレクション(井上雅彦:編)』廣済堂、光文社刊に寄稿、2011年まで不定期掲載継続
- 2004年 『ショートショートTOWN』3年半にわたり毎週新作をドコモなど携帯サイトに配信。180本に達す
- 2007年 『仕掛け花火』講談社ノベルス(復刊)『星新一・空想工房へようこそ』新潮社刊に寄稿
- 2008年 『ひねくれアイテム』『鍵穴ラビリンス』講談社ノベルス刊
- 2010年 星師を追悼した選集『気まぐれ遊園地全6巻』、名言集「スター・ワーズ」ともに樹立社刊
- 2011年 『小さな物語のつくり方』樹立社刊。道場(現:江坂道場)創設
- 2012年 『北杜夫 短編掌編傑作集』、『きまぐれラボ』ともに樹立社刊
- 2013年 『小さな物語のつくり方2』樹立社刊。星新一賞協力(ワークショップ開催)
- 2014年 『チョコ★ド』、『バンバイヤ第二部完結編』樹立社刊。
- 2015年 東工大リベラルアーツセンターで創作講義。講義内容は『理系という生き方』最相葉月:編著・ポプラ新書刊に収録
- 2016年 ウェブ光文社文庫(現Yomeba!)に作品掲載開始
- 2016年 『花火』『無用の店』ともに光文社文庫刊。『30の神品』扶桑社文庫刊
- 2017年 『ショートショートの宝箱Ⅰ』(アンソロジー)光文社文庫でシリーズ刊寄稿
- 2018年 『5分後に意外な結末』シリーズ学研刊に2014年以来発表通算8作目が収録
- 2019年 『ショートショートの宝箱Ⅱ』(アンソロジー)光文社文庫の続巻寄稿
- 2019年 『ショートショートの宝箱Ⅲ』(アンソロジー)光文社文庫の続巻寄稿
- 2020年 『猫の扉』扶桑社文庫刊
編著書
[編集]ショートショート集
[編集]- 仕掛け花火 - 奇妙で愉快な掌編集 (1992年、2007年、講談社ノベルス)
- あやしい遊園地 - 奇妙で愉快なショートショート集 (1996年、講談社文庫)
- 短い夜の出来事 - 奇妙で愉快なショートショート集 (1997年、講談社文庫)
- ひねくれアイテム - ショートショート48タイトル!(2008年、講談社ノベルス)
- 鍵穴ラビリンス - ショートショート56タイトル!(2008年、講談社ノベルス)
- 小さな物語のつくり方 ショートショート創作技術塾・星派道場(2011年、樹立社、新橋学イラスト)
- きまぐれラボ(2012年、樹立社、新橋学イラスト)
- チョコ★ド(2014年、樹立社、新橋学イラスト)
- 花火 ショートショート・セレクションI(2016年、光文社文庫、新橋学イラスト)
- 無用の店 ショートショート・セレクションII(2016年、光文社文庫、新橋学イラスト)
- 30の神品 ショートショート傑作選(2016年、扶桑社文庫)
- 猫の扉 猫ショートショート傑作選(2020年、扶桑社文庫)
編纂
[編集]- 星新一ショートショート遊園地(全6巻)(2010年、樹立社、新橋学イラスト)
- スター・ワーズ 星新一の名言160選(星新一・星マリナ共著)(2010年、樹立社)
- 北杜夫短編掌編アンソロジー(全5巻)(2012年 樹立社、新橋学イラスト)
- 小さな物語のつくり方2 ショートショート創作技術塾・星派道場(2013年、樹立社、新橋学イラスト)
- 「バンパイヤ」第二部完結編 手塚治虫未完作品 続きの夢を紡ぐ(2014年、樹立社)
アンソロジー
[編集]- ショートショートの広場(1985年、講談社文庫)「花火」収録
- ホシ計画(1999年、廣済堂出版)「花相撲」「エッサカ、ホイ」収録
- 妖魔ケ刻(2000年、徳間文庫)「二十三時四十四分」収録
- タロットボックス2『魔術師』井上雅彦編(2001年、角川文庫)「花火」収録
- 超短編アンソロジー 本間祐編(2002年、ちくま文庫)「ふた首穴のセーター」収録
- 有栖川有栖の鉄道ミステリライブラリー(2004年、角川文庫)「0号車」「臨時列車」「魔法」収録
- 星新一1001話をつくった人 最相葉月編(2007年、新潮社)「編集記号」「星さんの指あと」収録
- 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキ(2008年、講談社)「開かれた窓」「踊る細胞」収録
- 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか 最相葉月編(2015年、ポプラ社)「高層階にて」収録
- ショートショートの缶詰(2016年、キノブックス)「家具屋の小経」「砂書き」収録
- 人工知能の見る夢は AIショートショート集(2017年、文春文庫)「バックアップの取り方」収録
- ショートショートの宝箱(2017年、光文社文庫)「約束変更線」収録
- ショートショートの宝箱Ⅱ(2019年、光文社文庫)「魔法の絨毯」収録
- ショートショートの宝箱Ⅲ(2019年、光文社文庫)「ふと屋」収録
テレビ
[編集]- 「週刊ストーリーランド」(1999年~2001年、日本テレビ) - 一部の作品のアニメ化原作を担当
- 「カンテレアナウンサー朗読会」(2019年12月25日放映、関西テレビ)・作品1本の原作