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方解石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
氷州石から転送)
方解石
方解石
方解石
分類 炭酸塩鉱物
化学式 CaCO3
結晶系 六方晶系
へき開 三方向に極めて完全
モース硬度 3
光沢 ガラス光沢
無色、白色、淡黄色
条痕 白色
比重 2.7
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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複屈折を示す方解石

方解石(ほうかいせき、calcite、カルサイト)は、鉱物炭酸塩鉱物)の一種。組成は炭酸カルシウム (CaCO3)。

比重2.7。モース硬度3。六方晶系

概要

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石灰岩の主成分鉱物で、鉱石として扱われる場合は石灰石石材として扱われる場合は大理石と呼ばれる。変成岩である結晶質石灰岩では、方解石の細かな結晶が、再結晶して大きくなる。純粋なものは透明か白だが、不純物を含んで色のついているものもあり、美しいものは大理石として珍重される。特に無色透明な自形結晶のものは、氷州石(アイスランドスパー)と呼ばれる[注釈 1]

一般に知られる方解石は、劈開した後のマッチ箱を押しつぶしたような平行六面体の結晶体で、複屈折(透明な方解石を通して向こう側を見ると二重に見える光学的特徴)をおこす鉱物として知られており、純粋なものは光学用に用いられる。欧州では、羅針盤が存在しない時代、この複屈折を利用して、はっきりしたができないような曇天、雨天時でも太陽の位置(方位角)を調べることができるコンパスとして用いられていたとする説がある[1]

日本で鉱業的に採掘しているものは大理石としての産状のものに限られ、かつては各地の熱水鉱床スカルンなどの鉱山で産出された。今日でも二子山など、無色透明の美晶を産する場所もある。

多形として霰石があり、成分は方解石と同じ炭酸カルシウムである(同質異像の関係)。

方解石グループ

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脚注

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注釈

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  1. ^ 透明度の高い方解石をアイスランドが多く産出することに由来する。

出典

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参考文献

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  • 沼野忠之 『岡山の鉱物』 日本文教出版〈岡山文庫〉、1980年、ISBN 4-8212-5092-6
  • 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5
  • 松原聰・宮脇律郎 『日本産鉱物型録』 東海大学出版会国立科学博物館叢書5〉、2006年、ISBN 4-486-03157-1、ISBN-13: 978-4-486-03157-4。
  • 国立天文台 編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5
  • 近山晶 監修 『図解雑学鉱物・宝石の不思議』 ナツメ社、2005年10月20日発行、ISBN 4-8163-3858-6

関連項目

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外部リンク

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