コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

水島努

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
みずしま つとむ
水島 努
生年月日 (1965-12-06) 1965年12月6日(58歳)
出生地 日本の旗 日本北海道千歳市
出身地 日本の旗 日本長野県東筑摩郡波田町(現・松本市
国籍 日本の旗 日本
職業 アニメーション監督
音響監督
ジャンル テレビアニメ
アニメーション映画
活動期間 1986年 -
公式サイト 月夜の上機嫌
主な作品
テレビアニメ
ガールズ&パンツァー
SHIROBAKO
侵略!イカ娘
監獄学園
よんでますよ、アザゼルさん。
おおきく振りかぶって
xxxHOLiC
ジャングルはいつもハレのちグゥ
劇場アニメ
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
受賞
アニメーション神戸
個人賞
2013年
テンプレートを表示

水島 努(みずしま つとむ、1965年昭和40年)12月6日[1] - )は、日本男性アニメーション監督音響監督北海道千歳市生まれ、長野県[1]東筑摩郡波田町(現・松本市)出身[2]

来歴

[編集]

長野県松本美須々ヶ丘高等学校卒業。高校時代には自主映画を制作していた[3]。高校卒業時は音楽教師志望だったが、浪人し続けたため進学を断念、1986年シンエイ動画に就職する。当初の志望から後に作詞・作曲を手がけるようになる。1986年の『ドラえもん』「けしきカッター」の制作進行でアニメデビュー。以後、『エスパー魔美』『チンプイ』などで制作進行を務めた後、1991年に『美味しんぼ』の第120話「ジャンボ茶碗蒸し」で初演出を担当。『美味しんぼ』で勝手なことをやったことから(本人曰く)企業内失業の状態に陥る。制作進行に降格して『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』を担当したのち、1994年の映画『クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝』にて監督である本郷みつるが周囲の反対を押し切って演出助手として起用。その流れで同年から『クレヨンしんちゃん』のテレビシリーズに参加した[4]1998年12月25日に放送された「石像の恩返しだゾ」ではアニメで初めて脚本を手がけ、同時に絵コンテと演出も兼任している。

1999年、短編映画『クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』で監督デビューし[5]2001年に『ジャングルはいつもハレのちグゥ』でテレビ初監督を務める。水鳥満月名義で池端隆史の作品の手伝いも行っている。2004年8月20日にシンエイ動画を退社し、その後はフリーランスとして、J.C.STAFFP.A.WORKSProduction I.G等の作品で監督を務めている。

2013年12月、第18回アニメーション神戸賞・個人賞を受賞する。初の完全オリジナル作品『ガールズ&パンツァー』が「アニメで町おこし」の成功例として各種メディアで取り上げられたことと、ギャグアニメからシリアスものや青春ドラマまで幅広い作品を手掛け、自ら作詞や作曲まで手掛ける多才さが、贈賞理由に挙げられている[6]

オトナアニメ』スーパーバイザーの多根清史によると、水島は2015年において日本で最も忙しかったアニメ監督の1人であり、特に2010年以降は幅広いジャンルの原作ものアニメを成功させた上に『ガールズ&パンツァー』と『SHIROBAKO』のオリジナル2本を成功させたオールラウンダーであるという。一方で器用すぎて作家性が見えにくいとも言えるが、誰にも真似できないレベルまで突き抜けた、お客さんを見据えたサービス精神に水島の作家性があるのだという[7]

人物

[編集]
  • 映画監督の山崎貴は、高校時代に自主映画を撮っていたころの1学年上の先輩。1999年に水島が『クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』を監督する際に、山崎に『タイタニック』のパロディでタイタニック号のCGを作るように頼んだことがあったが、発注額が6万円で交渉が決裂して実現しなかった。2009年になり、『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』の実写化作品、『BALLAD 名もなき恋のうた』では脚本協力として関わっており、水島はエキストラとして出演する話があったが、原案の原恵一が来ないということになり水島の出演もなくなった[8][9]
  • 監督作品『よんでますよ、アザゼルさん。』においては、主役声優の小野坂昌也から、短い尺の中に原作の台詞をカットする事無く全て入れるよう指示されること、原作の下ネタや過激なギャグを可能な限り入れ込もうという姿勢、劇中劇のオープニング映像の製作や挿入歌の製作とその振付に過剰に力を入れる姿勢から「クレイジーボーイ」と呼ばれた(WEBラジオ、BD第1巻特典DJCD)。さらに『よんでますよ、アザゼルさん。Z』第9・10話では、登場するキャラクター、悪魔サルガタナスが口にボールギャグを装着していることから、その声を担当した金田朋子にも本当にボールギャグを装着させてアフレコを行わせた。この経緯は自身のTwitterで言及している[10]
  • 妹は結婚式のウエディングデザイナーをやっている[11]

参加作品

[編集]

テレビアニメ

[編集]
1987年
1989年
1992年
2001年
2004年
2006年
2007年
2008年
2010年
  • こばと。(脚本)
  • おおきく振りかぶって 〜夏の大会編〜(監督・脚本・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出)
  • 侵略!イカ娘監督・脚本・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出)
2011年
  • よんでますよ、アザゼルさん。監督・絵コンテ・演出・OP絵コンテ/演出・挿入歌作詞)
  • BLOOD-C監督[15]・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出)
  • 侵略!?イカ娘(総監督・脚本・レディオ体操作詞/振り付け)
2012年
  • Another監督・絵コンテ・演出・OP絵コンテ)
  • じょしらく監督・脚本・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出)
  • ガールズ&パンツァー(-2013年、監督[16]・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出・あんこう音頭作曲/振り付け)
2013年
  • キューティクル探偵因幡(ED絵コンテ/演出)
  • よんでますよ、アザゼルさん。Z(監督・絵コンテ・演出・挿入歌作詞)
  • げんしけん 二代目(監督・音響監督・絵コンテ・演出)
2014年
2015年
  • 監獄学園監督・音響監督・絵コンテ・演出)
2016年
2019年
2024年

劇場アニメ

[編集]
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2015年
2020年

OVA

[編集]
2002年
2003年
2005年
2006年
  • 大魔法峠監督・脚本・絵コンテ・演出・OP絵コンテ/演出/曲作詞/・ED絵コンテ/演出)
  • げんしけん(監督
2007年
  • 撲殺天使ドクロちゃん2(セカンド)(監督・脚本・OP絵コンテ/演出/曲作詞・ED絵コンテ/演出/曲作曲)
2009年
  • xxxHOLiC◆春夢記(1)(監督・絵コンテ・演出)
  • xxxHOLiC◆春夢記(2)(監督・絵コンテ・演出)
2010年
  • ムダヅモ無き改革 -The Legend of KOIZUMI-監督・脚本・絵コンテ・演出・OP絵コンテ/演出)
  • xxxHOLiC◆籠(監督・絵コンテ・演出)
  • よんでますよ、アザゼルさん。泣き牛編 第四巻(監督・絵コンテ・演出)
  • よんでますよ、アザゼルさん。セーヤ編 第五巻(監督・絵コンテ・演出)
2012年
  • よんでますよ、アザゼルさん。ルシファー編 第八巻(監督
  • 侵略!!イカ娘(絵コンテ・演出)
2014年
2017年
  • ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(-2023年、監督・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出・挿入歌作詞/作曲)
2019年
  • ガールズ&パンツァー 最終章 第2話(-2023年、監督・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出・挿入歌作詞/作曲)
2021年
  • ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(-2023年、監督・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出・挿入歌作詞/作曲)
2023年
  • ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(-2023年、監督・絵コンテ・演出・ED絵コンテ/演出・挿入歌作詞/作曲)

Webアニメ

[編集]
2011年

ドラマCD

[編集]
2009年

小説

[編集]
2006年

実写映画

[編集]
2009年

脚注

[編集]
  1. ^ a b 『おおきく振りかぶって』水島努監督インタビュー 第1回 普通に、きちんと作ろうと思っていました|WEBアニメスタイル 特別企画”. アニメスタイル. 2019年9月15日閲覧。
  2. ^ 水島努のTwitter(2011年12月10日9時25分の発言)
  3. ^ 渡辺由美子 (2010年11月20日). “日本人は「敗北」に感動する 高校野球アニメ「おお振り」の意図【後編】”. ASCII.jp. ASCII.jp. 2015年8月31日閲覧。
  4. ^ 大山くまお、林信行、リベロスタイル編著『クレヨンしんちゃん大全』双葉社2011年、pp.164,184。本郷みつる、水島努のインタビューでの発言による。
  5. ^ 『クレヨンしんちゃん大全』p.195
  6. ^ アニメーション神戸実行委員会 (2013年12月8日). “第18回アニメーション神戸賞”. 2015年8月30日閲覧。
  7. ^ 多根清史 (2015年9月7日). “悪ノリが自由すぎる『監獄学園』、ヒット請負人・水島努アニメの魅力は振れ幅のデカさにあり!”. ミトク. 三才ブックス. 2015年9月21日閲覧。
  8. ^ 『クレヨンしんちゃん大全』p.185
  9. ^ 『キネマ旬報』2009年9月下旬号
  10. ^ tsuki_akariのツイート(340865328051527680)
  11. ^ リアル妹です。 - 月夜の上機嫌
  12. ^ ジャングルはいつもハレのちグゥ : 作品情報”. アニメハック. 2020年12月2日閲覧。
  13. ^ xxxHOLiC :作品情報”. アニメハック. 2020年8月11日閲覧。
  14. ^ ケメコデラックス! :作品情報”. アニメハック. 2020年6月27日閲覧。
  15. ^ BLOOD-C : 作品情報”. アニメハック. 2020年4月25日閲覧。
  16. ^ ガールズ&パンツァー :作品情報”. アニメハック. 2020年7月22日閲覧。
  17. ^ “「SHIROBAKO」「ガルパン」水島努監督の新作TVアニメ「終末トレインどこへいく?」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年10月14日). https://natalie.mu/comic/news/497531 2022年10月14日閲覧。 
  18. ^ STAFF/CAST”. 劇場版『SHIROBAKO』. 2020年3月4日閲覧。
  19. ^ 映画『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』の公開日が2020年9月11日(金)に決定!!本予告、本ポスターも解禁!!”. TVアニメ『荒野のコトブキ飛行隊』公式サイト. 2021年2月17日閲覧。

外部リンク

[編集]