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歩く死骸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歩く死骸
The Walking Dead
監督 マイケル・カーティス
脚本 エワート・アダムソン
ピーター・ミルン
ロバート・ハーディ・アンドリュース
リリー・ヘイワード[1]
原案 エワート・アダムソン
ジョセフ・フィールズ英語版
製作 ジャック・L・ワーナー[1]
出演者 ボリス・カーロフ
リカルド・コルテス英語版
エドマンド・グウェン
マーゲリット・チャーチル英語版[1]
撮影 ハル・モーア英語版[1]
編集 トミー・プラット[1]
製作会社 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース
アメリカ合衆国の旗 ファースト・ナショナル・ピクチャーズ英語版[1]
配給 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース
日本の旗 ワーナー日本支社[2]
公開 アメリカ合衆国の旗 1936年2月29日
日本の旗 1936年8月1日[3]
上映時間 68分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[4]
言語 英語
製作費 217,000ドル[5]
興行収入 300,000ドル[5]
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歩く死骸』(あるくしがい、The Walking Dead)は、1936年に公開されたアメリカ合衆国ホラー映画である。マイケル・カーティスが監督を務めた本作には、ボリス・カーロフが主演し、リカルド・コルテス英語版エドマンド・グウェンマーゲリット・チャーチル英語版バートン・マクレーン英語版が共演した。本作はカーロフ演じる主人公のピアニストが濡れ衣を着せられて処刑された後、科学者によって蘇生する内容である。

あらすじ

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弁護士のノーランたちは自分たちに不利な判決を下すショー判事の殺害を計画する。実行するのは殺し屋のトリガーらだが、自分たちに嫌疑のかからないよう、かつてショー判事によって服役したピアニストのジョン・エルマンを罠にかけ、濡れ衣を着せることにする。

殺人は実行され、エルマンは逮捕される。ノーマンがエルマンの弁護士を買って出るがもちろん有罪にするためで、エルマンの死刑が決まる。

実は、トリガーの犯行は死体蘇生を研究するボーマン博士である助手ジミーとナンシーによって目撃されていたものの、二人は脅されて黙っていた。エルマンの処刑の直前、二人は良心の呵責からワーナー検事に名乗り出るが、ノーランの妨害により、エルマンは処刑されてしまう。

ボーマン博士は無実とわかったエルマンの蘇生手術を引き受ける。生き返ったエルマンは、事件の記憶は失っていたものの、臨死体験で得た不思議な超能力により、犯人を見抜くことができた。

そして、エルマンは自分を死に追いやった5人を次々に訪れる。エルマンが手をくだすことなく、犯人たちは全員が自滅してゆく。

キャスト

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制作

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本作のエグゼクティブプロデューサーであるハル・B・ウォリスは、1935年8月16日に『歩く死骸』と題した6ページばかりのあらすじをプロダクションスーバーバイザーのルー・エデルマンに送ったと記している.[6]。原案を書いたのはエワート・アダムソンとジョセフ・フィールズ英語版[7]。11月1日、草稿がマイケル・カーティスに送られた[6]。撮影開始の2、3日前、主人公のエルマンを演じる予定のボリス・カーロフから、主人公が言葉を喋れなくなるのは、過去に自分が演じた『フランケンシュタイン』(1931年)と似ている点や、エルマンがターザンのような敏捷性を見せるて観客から笑われないかといった懸念を指摘された[8]。ウォリスはその解決のため、さらに3名のライターを雇った。

エルマンとフランケンシュタインの怪物との類似は、発語だけでなく、ボーマン博士がエルマンを蘇生させるシーンにおいて、音楽が劇的に変わる点、脈動する機器、傾いたカメラアングル、「彼は生きている(He's alive)」という博士の台詞などにみられる。

撮影は1935年11月23日から12月にかけて、カリフォルニア州グリフィス・パーク英語版とワーナー・ブラザーズのスタジオで撮影された[1]

アーヴィング・ラパー英語版もスタッフとして参加しており、「話はよくない」としながらも、カーティスとの仕事は楽しかったと述懐している[9]

公開と反応

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封切りは1936年2月29日[1]。『バラエティ』誌1936年3月4日号で評者オデックは、ショック映画が好きな人なら満足できると書いている[10]。「監督と 助演者たちは脚本家たちのとんでも科学にどうにか信憑性を与えようと苦心しているが、彼らに出来たのはせいぜい緊張が途切れないようにさくさく話を進めたこと」。さらに「カーロフは過去の芝居を切り売りしなければならなくなった」とカーロフに同情した[10]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i Mank, 2001. p.184
  2. ^ 歩く死骸 - KINENOTE
  3. ^ 畑暉男(編)『20世紀アメリカ映画事典』(カタログハウス、2002年)
  4. ^ The Walking Dead”. BFI Film & TV Database. British Film Institute. November 28, 2012閲覧。
  5. ^ a b Stephen Jacobs, Boris Karloff: More Than a Monster, Tomohawk Press 2011 p 192-193
  6. ^ a b Mank, 2001. p.188
  7. ^ Mank, 2001. p.189
  8. ^ Mank, 2001. p.190
  9. ^ Higham, Charles; Greenberg, Joel (1971). The celluloid muse; Hollywood directors speak. Regnery. p. 226. https://archive.org/details/celluloidmusehol00high 
  10. ^ a b Willis, ed., Donald (1985). Variety's Complete Science Fiction Reviews. NY: Garland Publishing Inc.. pp. 48-49. ISBN 0824087127 

参考文献

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  • Mank, Gregory William (2001). Hollywood Cauldron: Thirteen Horror Films from the Genre's Golden Age. McFarland. ISBN 0-7864-1112-0 

外部リンク

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