歌野晶午
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ペンネーム |
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---|---|
誕生 |
歌野 博史 1961年??月??日 日本 千葉県[1] |
職業 | 小説家、推理作家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 学士 |
最終学歴 | 東京農工大学農学部[1] |
活動期間 | 1988年 - |
ジャンル | 推理小説 |
文学活動 | 新本格ミステリ |
代表作 | 『葉桜の季節に君を想うということ』(2003年) |
主な受賞歴 |
日本推理作家協会賞(2004年) 本格ミステリ大賞(2004年/2010年) |
デビュー作 | 『長い家の殺人』(1988年) |
ウィキポータル 文学 |
[1] -)は、日本の小説家、推理作家。本名は歌野 博史[2]。主に本格推理小説を発表している。千葉県出身[1]。東京農工大学農学部卒業[1]。
(うたの しょうご、1961年経歴
[編集]高校時代は漫画研究部に所属。大学卒業後、編集プロダクションで働く傍ら、小説を執筆する。島田荘司のエッセイを参考に島田宅を訪れ、それをきっかけに島田の推薦により1988年に『長い家の殺人』でデビュー。ペンネームの「晶午」は島田が考案した。以後、『白い家の殺人』『動く家の殺人』の家シリーズなどの名探偵・信濃譲二の活躍を描くシリーズと、『ガラス張りの誘拐』『死体を買う男』などのノンシリーズものの執筆を行う。
1992年の『さらわれたい女』以後、一時作品の発表がとだえるが、1995年『ROMMY』で復活。以後、1年に1、2冊のペースで新作を発表し続ける。2003年に発表した『葉桜の季節に君を想うということ』は、2004年のこのミステリーがすごい!、本格ミステリ・ベスト10の各1位に選ばれ、第57回日本推理作家協会賞と、第4回本格ミステリ大賞を受賞し、高い評価を得た。
文学賞受賞・候補歴
[編集]太字が受賞したもの
- 1995年 - 「水難の夜」で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)候補[3]。
- 1997年 - 「プラットホームのカオス」で第50回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)候補[4]。
- 2004年 - 『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞[5]、第4回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。
- 2008年 - 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』で第8回本格ミステリ大賞(小説部門)候補。
- 2010年 - 『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。
- 2012年 - 『春から夏、やがて冬』で第146回直木賞候補。
ミステリ・ランキング
[編集]- 週刊文春ミステリーベスト10
- 2000年 - 『安達ヶ原の鬼密室』20位
- 2003年 - 『葉桜の季節に君を想うということ』2位
- 2011年 - 『春から夏、やがて冬』17位
- 2017年 - 『ディレクターズ・カット』20位
- このミステリーがすごい!
- 2004年 - 『葉桜の季節に君を想うということ』1位
- 2008年 - 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』12位
- 2010年 - 『密室殺人ゲーム2.0』18位
- 2014年 - 『コモリと子守り』18位
- 2015年 - 『ずっとあなたが好きでした』27位
- 2018年 - 『ディレクターズ・カット』42位
- 本格ミステリ・ベスト10
- 1999年 - 『ブードゥー・チャイルド』5位
- 2001年 - 『安達ヶ原の鬼密室』20位
- 2004年 - 『葉桜の季節に君を想うということ』1位
- 2008年 - 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』6位
- 2010年 - 『密室殺人ゲーム2.0』1位
- 2012年 - 『密室殺人ゲーム・マニアックス』8位
- 2014年 - 『コモリと子守り』8位
- 2018年 - 『ディレクターズ・カット』24位
作品
[編集]単行本
[編集]名探偵・信濃譲二シリーズ
[編集]- 長い家の殺人(1988年9月 講談社ノベルス / 1992年3月 講談社文庫 / 2008年4月 講談社文庫【新装版】)
- 白い家の殺人(1989年2月 講談社ノベルス / 1992年2月 講談社文庫 / 2009年4月 講談社文庫【新装版】)
- 動く家の殺人(1989年8月 講談社ノベルス / 1993年5月 講談社文庫 / 2009年8月 講談社文庫【新装版】)
- 放浪探偵と七つの殺人(1999年6月 講談社ノベルス / 2002年7月 講談社文庫 / 2011年5月 講談社文庫【増補版】)
- 収録作品:ドア⇄ドア / 幽霊病棟 / 烏勧請 / 有罪としての不在 / 水難の夜 / W=mgh / 阿闍梨天空死譚 / マルムシ(増補版のみ)
密室殺人ゲームシリーズ
[編集]- 密室殺人ゲーム王手飛車取り(2007年1月 講談社ノベルス / 2010年1月 講談社文庫)
- 密室殺人ゲーム2.0(2009年8月 講談社ノベルス / 2012年7月 講談社文庫)
- 密室殺人ゲーム・マニアックス(2011年9月 講談社ノベルス / 2015年1月 講談社文庫)
舞田ひとみシリーズ
[編集]- 舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵(2007年11月 光文社 カッパ・ノベルス / 2010年7月 光文社文庫)
- 【改題】名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート(2021年2月 角川文庫)
- 収録作品:黒こげおばあさん、殺したのはだあれ? / 金、銀、ダイヤモンド、ザックザク / いいおじさん、わるいおじさん / いいおじさん? わるいおじさん? / トカゲは見ていた知っていた / そのひとみに映るもの
- 【改題】名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート(2021年2月 角川文庫)
- 舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵(2010年10月 光文社 カッパ・ノベルス / 2013年8月 光文社文庫)
- 【改題】名探偵は反抗期 舞田ひとみの推理ノート(2021年5月 角川文庫)
- 収録作品:白+赤=シロ / 警備員は見た! / 幽霊は先生 / 電卓男 / 誘拐ポリリズム / 母
- 【改題】名探偵は反抗期 舞田ひとみの推理ノート(2021年5月 角川文庫)
- コモリと子守り(2012年12月 光文社)
- 【改題】誘拐リフレイン 舞田ひとみの推理ノート(2020年11月 角川文庫)
その他
[編集]- ガラス張りの誘拐(1990年8月 カドカワノベルズ / 1995年6月 講談社文庫 / 2002年5月 角川文庫)
- 死体を買う男(1991年5月 カッパ・ノベルス / 1995年2月 光文社文庫 / 2001年11月 講談社文庫)
- さらわれたい女(1992年1月 カドカワノベルズ / 1997年11月 講談社文庫 / 2006年1月 角川文庫)
- ROMMY そして歌声が残った(1995年7月 講談社ノベルス)
- 【改題】ROMMY 越境者の夢(1998年5月 講談社文庫 / 2011年1月 講談社文庫【新装版】)
- 正月十一日、鏡殺し(1996年9月 講談社ノベルス / 2000年1月 講談社文庫 / 2011年12月 講談社文庫【新装版】)
- 収録作品:盗聴 / 逃亡者大河内清秀 / 猫部屋の亡者 / 記憶の囚人 / 美神崩壊 / プラットホームのカオス / 正月十一日、鏡殺し
- ブードゥー・チャイルド(1998年7月 角川書店 / 2001年8月 角川文庫)
- 安達ヶ原の鬼密室(2000年1月 講談社ノベルス / 2003年3月 講談社文庫 / 2016年4月 祥伝社文庫)
- 生存者、一名(2000年11月 祥伝社文庫)
- 世界の終わり、あるいは始まり(2002年2月 角川書店 / 2006年10月 角川文庫)
- 館という名の楽園で(2002年6月 祥伝社文庫)
- 葉桜の季節に君を想うということ(2003年3月 文藝春秋 本格ミステリ・マスターズ / 2007年5月 文春文庫)
- 家守(2003年11月 光文社 カッパ・ノベルス / 2007年1月 光文社文庫 / 2014年7月 角川文庫)
- 収録作品:人形師の家で / 家守 / 埴生の宿 / 鄙 / 転居先不明
- ジェシカが駆け抜けた七年間について(2004年2月 原書房 / 2008年10月 角川文庫)
- 魔王城殺人事件(2004年9月 講談社 ミステリーランド / 2012年5月 講談社ノベルス / 2020年3月 講談社文庫)
- 女王様と私(2005年8月 角川書店 / 2009年8月 角川文庫)
- そして名探偵は生まれた(2005年10月 祥伝社 / 2009年2月 祥伝社文庫)
- 収録作品:そして名探偵は生まれた / 生存者、一名 / 館という名の楽園で / 夏の雪、冬のサンバ(文庫版のみ収録)
- ハッピーエンドにさよならを(2007年8月 角川書店 / 2010年9月 角川文庫)
- 収録作品:おねえちゃん / サクラチル / 天国の兄に一筆啓上 / 消された15番 / 死面 / 防疫 / 玉川上死 / 殺人休暇 / 永遠の契り / In the lap of the mother / 尊厳、死
- 絶望ノート(2009年5月 幻冬舎 / 2012年8月 幻冬舎文庫)
- 春から夏、やがて冬(2011年10月 文藝春秋 / 2014年6月 文春文庫)
- ずっとあなたが好きでした(2014年10月 文藝春秋 / 2017年12月 文春文庫)
- 収録作品:ずっとあなたが好きでした / 黄泉路より / 遠い初恋 / 別れの刃 / ドレスと留袖 / マドンナと王子のキューピッド / まどろみ / 幻の女 / 匿名で恋をして / 舞姫 / 女! / 錦の袋はタイムカプセル / 散る花、咲く花
- Dの殺人事件、まことに恐ろしきは(2016年11月 KADOKAWA / 2019年10月 角川文庫)
- 収録作品:椅子?人間! / スマホと旅する男 / Dの殺人事件、まことに恐ろしきは / 『お勢登場』を読んだ男 / 赤い部屋はいかにリフォームされたか? / 陰獣幻戯 / 人でなしの恋からはじまる物語
- ディレクターズ・カット(2017年9月 幻冬舎)
- 【改題】明日なき暴走(2020年10月 幻冬舎文庫)
- 間宵の母(2019年11月 双葉社 / 2022年9月 双葉文庫)
- 首切り島の一夜(2022年9月 講談社)
- それは令和のことでした、(2024年4月 祥伝社)
- 収録作品:彼の名は / 有情無情 / わたしが告発する! / 君は認知障害で / 死にゆく母にできること / 無実が二人を分かつまで / 彼女の煙が晴れるとき / 花火大会
アンソロジー
[編集]「」内が収録されている歌野晶午の作品
ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑
[編集]- 推理小説代表作選集 1995年版(1995年6月 講談社)「水難の夜」
- 【改題】犯行現場にもう一度 ミステリー傑作選33(1997年10月 講談社文庫)
- 推理小説代表作選集 1997年版(1997年6月 講談社)「プラットホームのカオス」
- 【改題】殺人哀モード ミステリー傑作選37(2000年4月 講談社文庫)
- ザ・ベストミステリーズ 1998(1998年6月 講談社)「ドア⇄ドア」
- 【改題】完全犯罪証明書 ミステリー傑作選39(2001年4月 講談社文庫)
- ザ・ベストミステリーズ 1999(1999年6月 講談社)「烏勧請」
- 【改題】殺人買います ミステリー傑作選41(2002年8月 講談社文庫)
- ザ・ベストミステリーズ 2004(2004年7月 講談社)「転居先不明」
- 【改題】孤独な交響曲 ミステリー傑作選(2007年4月 講談社文庫)
- ザ・ベストミステリーズ 2015(2015年5月 講談社)「散る花、咲く花」
- 【分冊・改題】Propose 告白は突然に ミステリー傑作選(2018年5月 講談社文庫)
- ザ・ベストミステリーズ 2017(2017年5月 講談社)「陰獣幻戯」
→詳細は「ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑」を参照
その他
[編集]- 奇想の復活 ミステリーの愉しみ5(1992年8月 立風書房)「阿闍梨天空死譚」
- 密室殺人大百科 下 時の結ぶ密室(2000年7月 原書房 / 2003年9月 講談社文庫)「夏の雪、冬のサンバ」
- 新世紀犯罪博覧会(2001年3月 光文社 カッパノベルス)「二十一世紀の花嫁」
- マスカレード 異形コレクション21(2002年1月 光文社文庫)「死面」
- 絶海(2002年10月 祥伝社 ノン・ノベル)「生存者、一名」
- 川に死体のある風景(2006年5月 東京創元社 / 2010年3月 創元推理文庫)「玉川上死」
- 極上掌篇小説(2006年11月 角川書店)「永遠の契り」
- 作家の手紙(2007年2月 角川書店 / 2010年11月 角川文庫)「哀悼の手紙 天国の兄に一筆啓上」
- 事件の痕跡(2007年11月 光文社 カッパ・ノベルス / 2012年4月 光文社文庫)「玉川上死」
- 9の扉(2009年7月 マガジンハウス / 2013年11月 角川文庫)「母ちゃん、おれだよ、おれおれ」 - 北村薫、法月綸太郎らとのリレー短編集
- 暗闇を見よ(2010年11月 光文社 カッパ・ノベルス / 2015年4月 光文社文庫)「おねえちゃん」
- ベスト本格ミステリ2014(2014年6月 講談社ノベルス)「黄泉路より」
- 【改題】子ども狼ゼミナール(2018年1月 講談社文庫)
- 私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり(2014年6月 東京創元社)※エッセイアンソロジー「無謀に無謀を重ねて」
- 綾辻行人選 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎009(2014年9月 講談社文庫)「ドア⇄ドア」
- ベスト本格ミステリ2015(2015年6月 講談社ノベルス)「舞姫」
- 【再編集・改題】ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選001(2018年12月 講談社文庫)
- みんなの少年探偵団2(2016年3月 ポプラ社 / 2018年4月 ポプラ文庫)「五十年後の物語」
- 悪意の迷路(2016年11月 光文社 / 2019年5月 光文社文庫)「ドレスと留袖」
- 7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー(2017年9月 講談社ノベルス / 2020年8月 講談社文庫)「天才少年の見た夢は」
リレー小説
[編集]メディア・ミックス
[編集]映画
[編集]- カオス(2000年10月21日公開、配給:タキコーポレーション / サンセントシネマワークス、監督:中田秀夫、主演:中谷美紀・萩原聖人、原作:さらわれたい女)
テレビドラマ
[編集]- さらわれたい女(1992年9月1日、日本テレビ系「火曜サスペンス劇場」枠、主演:奥田瑛二)
- 北の捜査線・小樽港署(2002年1月13日、BSジャパン「女と愛とミステリー」枠、主演:奥田瑛二、原作:ガラス張りの誘拐)
バラエティー
[編集]- 超再現!ミステリー(2012年8月21日、日本テレビ系、「さらわれたい女」を再現ドラマとして放送)
漫画
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e “作家の読者道:第27回:歌野 晶午さん”. WEB本の雑誌. 本の雑誌/博報堂 (2003年12月). 2017年1月21日閲覧。
- ^ “歌野, 晶午, 1961- - Web NDL Authorities”. 国立国会図書館. 2018年2月15日閲覧。
- ^ 1995年 第48回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会
- ^ 1997年 第50回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会
- ^ 2004年 第57回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- インタビュー