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横嶋俊久

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
よこしま としひさ
横嶋 俊久
生年月日 1980年
職業 アニメ演出家監督
ジャンル アニメーション
事務所 神風動画
主な作品

『アマナツ』(監督)
COCOLORS』(脚本・コンテ・演出・監督)

SAND LAND』(監督)
受賞
ファンタジア国際映画祭今敏
文化庁メディア芸術祭:優秀賞
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横嶋 俊久(よこしま としひさ、1980年 - )は、日本アニメ演出家監督神風動画所属[1]

ゲームのPVやOP、ミュージックビデオ等の演出を多く手がけていたが、よりストーリー性を持った作品にチャレンジしたいと2009年に短編『アマナツ』を監督。その後オリジナル作品として発表したディストピアSF作品『COCOLORS』では脚本も担当している[2]

来歴・人物

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2003年より神風動画に所属し、多数のCM・MV・ゲームムービーの演出を手がける。

2009年、初のオリジナル作品『アマナツ』を監督。同作はシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭で上映された[3]

その後、「もう神風動画を辞めたい」と代表である水﨑淳平に話したところ「辞めるのなら、何か作品をつくってからにしない?」と提案されて中編作品『COCOLORS』を制作[4]。同作はファンタジア国際映画祭にて最優秀賞にあたる今敏賞を受賞。

神風動画入社時は社員は4名のみで重要な仕事を任された。「絵を描いてお金をもらえるなら、ほかの仕事やアルバイトより絶対に恵まれている」と精力的に制作に取り組んだ[5]

なお、同社入社前にアニメーション制作について学んだことはなく、入社後にアニメーションを実際に制作する過程、いわば「現場たたき上げ」で勉強することとなった[6]

2023年4月、鳥山明原作の映画『SAND LAND』にて監督を務めることが発表された[7]

ドラえもん』と『ドラゴンボール』が好きであり、神風動画の入社面接で「好きな作品は?」と聞かれたときにもその2作を挙げている[8]

作風

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  • 自身のオリジナル作品である『アマナツ』では、セリフはほぼ無し、長回しを多用、また余白を意図的に使用。これらは、登場人物の心情の微妙な変化の表現や、受け手の想像力を掻き立てることにつながっている[9]
  • 『COCOLORS』では、説明的なセリフは少なく、登場人物のマスク越しの顔の表情も描かない一方で、登場人物のしぐさ(特に手の表現)で心情の微妙な変化を表現した。また、「無彩色の世界」で「色」を獲得していく表現には、各色毎に出力、組み上げる「多色刷り版画」の手法を取り入れた[10]
  • 『COCOLORS』が、文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門・優秀賞の贈賞理由として、西久保瑞穂は「人間の重みを感じさせるCG」という表現を用いている[11]

参加作品

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タイトル ジャンル
2006年 ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン ゲームムービー / OP
2007年 ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争 アニメ
2009年 アマナツ
ドラゴンクエストIX 星空の守り人 ゲームアニメーションムービー
EXILE『愛すべき未来へ MV
2010年 キッズ向けワーニング映像 アニメ
ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー ゲームOP
2011年 UTOPIA〜ユートピア〜 TVCM
ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン
ドラゴンクエストI・II・III
ゲームOP / プロモーションムービー
2012年 ファイアーエムブレム 覚醒 ゲームムービー / OP
2013年 油面奇譚 オリジナル作品
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ アプリゲームOP
2014年 SHORT PEACE 月極蘭子のいちばん長い日 ゲームムービー / OP
株式会社クボタ『命の目線から編』 TVCM
白猫プロジェクト アプリゲームPV
2018年 COCOLORS 中編アニメーション
2019年 テイルズオブクレストリア アプリゲームOP
2020年 映画ドラえもん のび太の新恐竜 劇場OP
テイルズ オブ クレストリア-咎我ヲ背負いて彼は発つ- テレビアニメ
2023年 SAND LAND 劇場アニメ
2024年 SAND LAND: THE SERIES Webアニメ

脚注

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  1. ^ 映画『SAND LAND(サンドランド)』公式 [@sandland_pj_jp] (2023年8月8日). "映画『SAND LAND』のメガホンを取ったのは、本作が長編アニメーション監督デビュー作となる横嶋俊久監督 (#神風動画 所属)". X(旧Twitter)より2023年8月11日閲覧
  2. ^ 横嶋俊久; 水崎淳平; 納谷僚介(インタビュー)「チャンスだけを与えられた人が何を作るのか見たかった『COCOLORS』監督 横嶋俊久、エグゼクティブ・プロデューサー 水崎淳平、舞台監督 納谷僚介(第1回)」『AniKo』、2017年2月3日http://ani-ko.com/56-cocolorslive012023年4月11日閲覧 
  3. ^ メディア芸術海外展開事業 日本のメディア芸術を、世界へ”. 文化庁. 2023年5月2日閲覧。
  4. ^ 横嶋俊久; 水﨑淳平(インタビュー)「神風動画が単独で自社制作したアニメ映画「COCOLORS」は、アニメ業界に咲いた“小さな花”【アニメ業界ウォッチング第73回】」『アキバ総研』、2021年1月30日https://akiba-souken.com/article/49010/2023年4月11日閲覧 
  5. ^ 廣田恵介 (2021年1月30日). “神風動画が単独で自社制作したアニメ映画「COCOLORS」は、アニメ業界に咲いた“小さな花”【アニメ業界ウォッチング第73回】”. アキバ総研. p. 3. 2023年5月2日閲覧。
  6. ^ 横嶋俊久(インタビュー)「版画的表現、マスクを被った表情の見えないキャラ…新感覚のSFアートアニメーション「COCOLORS」監督の発想の源は?」『映画.com』、2021年10月27日https://eiga.com/news/20211027/15/2023年4月11日閲覧 
  7. ^ 映画『SAND LAND』公式(@sandland_pj_jp)、2023年4月3日のツイート2023年4月19日閲覧。
  8. ^ CGWORLD vol.302』ボーンデジタル、2023年10月1日、78頁。 
  9. ^ A Sci-Fi Animator Pushing the Boundaries of 3DCG” (英語). NHK WORLD-JAPAN Live & Programs. Anime Supernova - TV (2021年5月29日). 2023年4月11日閲覧。
  10. ^ 版画的表現、マスクを被った表情の見えないキャラ…新感覚のSFアートアニメーション「COCOLORS」監督の発想の源は? : 映画ニュース”. 映画.com. 2023年5月2日閲覧。
  11. ^ COCOLORS”. 文化庁メディア芸術祭 - JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL. 2023年4月18日閲覧。

関連項目

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