構造盆地
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構造盆地(こうぞうぼんち、tectonic basin[1]、structural basin[2])は、プレート運動により、本来は平坦であった岩石層が、歪力を受けて形成される、大規模な地質構造のひとつである。構造盆地は、上記の力により生じた沈降地域であり、同じ原因により隆起した場所が、背斜などのドーム状地形である。また、いくつかの細長い構造盆地は、向斜として知られているものである。構造盆地は堆積盆地の場合もあり得る。これらは、沈降地形に後から堆積物が溜まって形成される。しかし、多くの構造盆地は、堆積層が形成された時期よりはるか後に、プレート運動に伴って形成されたものである。
構造盆地は地質図上では、概して同心円状の層を伴う円形か楕円形として現れる。これは、地層は中心に向かって沈下するからであり、露出している地層は、外側から内側に向かって徐々に年代が若くなり、最も若い岩石は中心部に来る。構造盆地の地域的広がりは、しばしば、差し渡し数百kmに及ぶ広大なものになる。
構造盆地は、しばしば、石炭、石油、地下水の重要な産出地でもある。
構造盆地の例
[編集]オーストラリア
[編集]フランス
[編集]イギリス
[編集]アメリカ合衆国
[編集]- アパラチア盆地
- ビッグ・ホーン盆地
- デラウエア盆地
- デンバー盆地
- イリノイ盆地
- ロサンゼルス盆地
- ミシガン盆地
- パラドックス盆地
- パーミアン盆地
- ピケインス盆地
- パウダー・リバー盆地
- レイトン盆地
- サクラメント盆地
- サン・ファン盆地
- ユインタ盆地
- ウィリストン盆地
脚注
[編集]- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ 文部省編 『学術用語集 地理学編』 日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8155-2。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- Monroe, James S., and Reed Wicander. The Changing Earth: Exploring Geology and Evolution. 2nd ed. Belmont: Wadsworth Publishing Company, 1997. ISBN 0-314-09577-2