榊裕之
表示
さかき ひろゆき 榊 裕之 | |
---|---|
文化功労者顕彰に際して公表された肖像写真 | |
生誕 |
1944年10月6日(80歳)[1] 愛知県名古屋市[2] |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 半導体電子工学 |
研究機関 | 学校法人トヨタ学園 |
出身校 | 東京大学 |
主な受賞歴 |
江崎玲於奈賞(2004年) 日本学士院賞(2005年) 電子情報通信学会功績賞(2006年) 文化功労者(2008年) C&C賞(2010年) |
補足 | |
プロジェクト:人物伝 |
榊 裕之(さかき ひろゆき、1944年〈昭和19年〉10月6日 - )は、日本の工学者。東京大学名誉教授。学校法人トヨタ学園フェロー、豊田工業大学名誉学長[1]。専門は半導体電子工学。朝日賞選考委員(2015年度から)。日本学士院会員[2]。文化勲章受章者。
2022年4月1日、国立大学法人奈良国立大学機構の初代理事長として就任した[1]。
人物
[編集]愛知県名古屋市出身[2]。江崎玲於奈が提唱した半導体超格子構造の概念に影響を受け、固体半導体中における量子効果の物理と、そのエレクトロニクスへの応用を中心に研究を行ってきた。
兄の榊佳之はゲノム生物学の研究者で豊橋技術科学大学の元学長。父の榊米一郎は電子顕微鏡の研究者で名古屋大学名誉教授、初代豊橋技術科学大学学長。祖父の榊亮三郎は仏教学者で京都帝国大学教授。母方の祖父は大同製鋼の社長を務めた下出義雄である。
略歴
[編集]略歴節の主要な出典は「国立大学法人奈良国立大学機構理事長略歴」[1][3]。
- 1965年 3月 - 名古屋大学教育学部附属高等学校卒業
- 1968年 3月 - 東京大学工学部電気工学科卒業
- 1970年 3月 - 東京大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
- 1973年 3月 - 東京大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程修了、工学博士[4]
- 1973年東京大学生産技術研究所助教授 4月 -
- 1976年 - IBMトマス・ワトソン研究所客員研究員(1977年まで)
- 1987年 6月 - 東京大学生産技術研究所教授
- 1988年 4月 - 東京大学先端科学技術研究センター教授(1998年3月末まで)
- 1988年 4月 - 東京大学生産技術研究所教授を併任(1998年3月末まで、但し1993年8月~1996年6月末の期間を除く)
- 1988年 - 創造科学技術推進事業(ERATO)量子波プロジェクト 総括責任者(~1993年)
- 1998年 4月 - 東京大学生産技術研究所教授 (専任)
- 2007年 3月 - 東京大学生産技術研究所教授を定年退職
- 2007年副学長・教授 4月 - 豊田工業大学
- 2007年名誉教授(現在に至る) 6月 - 東京大学
- 2010年 9月 - 豊田工業大学学長(2019年8月31日まで)
- 2019年 9月 – 学校法人トヨタ学園常務理事
- 2019年10月 - 豊田工業大学名誉教授(現在に至る)
- 2019年12月 - 日本学士院会員(現在に至る)
- 2021年 6月 - 学校法人トヨタ学園フェロー(現在に至る)
- 2021年 6月 - 豊田工業大学名誉学長(現在に至る)
- 2022年 4月 - 国立大学法人奈良国立大学機構理事長[5][6][1]
その他
[編集]受賞・叙勲
[編集]- 1974年 電子通信学会業績賞
- 1983年 応用物理学会賞
- 1989年 日本IBM科学賞[9]
- 1990年 応用物理学会賞、服部報公賞
- 1991年 電子通信学会業績賞
- 1994年 島津賞[10]
- 1996年 IEEEデイヴィッド・サーノフ賞[11][12]
- 2000年 藤原賞[13]
- 2001年 紫綬褒章[14]
- 2004年 江崎玲於奈賞[15]
- 2005年 日本学士院賞[16]
- 2006年 電子情報通信学会功績賞
- 2008年 文化功労者[17]
- 2010年 C&C賞[18]
- 2022年 文化勲章[19]
著作
[編集]論文
[編集]- (1982年) Y. Arakawa and H. Sakaki “Multidimensional quantum well laser and. temperature dependence of its threshold current”, Appl. Phys. Lett., Vol.40, No.11, pp.939-941.
書籍
[編集]著書・編書
- (2004年) 榊裕之著 『全図解ナノテクノロジー : その全貌と未来』 かんき出版, ISBN 4-7612-6147-1
- (1988年) 榊裕之編著, 江崎玲於奈監修 『超格子ヘテロ構造デバイス』 工業調査会, ISBN 4-7693-1067-6
訳書
脚注
[編集]- ^ a b c d e 理事長挨拶・プロフィール(国立大学法人奈良国立大学機構) - ウェイバックマシン(2022年4月1日アーカイブ分)
- ^ a b c “榊 裕之 前学長が日本学士院会員に選出” (PDF). www.toyota-ti.ac.jp. 豊田工業大学 (2019年12月13日). 2021年10月7日閲覧。
- ^ “国立大学法人奈良国立大学機構理事長候補者の略歴” (PDF). www.nara-edu.ac.jp. 国立大学法人奈良国立大学機構合同理事長選考会議 (2021年10月7日). 2022年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月7日閲覧。
- ^ 東京大学、1973年3月29日授与。学位論文「Electron transport and surface quantization in silicon surface inversion layers(シリコン表面反転層中における電子伝導と表面量子化)」(NAID 500000383560)。学位記番号:博工第633号“榊,裕之「シリコン表面反転層中における電子伝導と表面量子化」”を参照。東京大学学位論文データベース 2021年10月7日閲覧。
- ^ “国立大学法人奈良国立大学機構理事長候補者の選考等について” (PDF). www.nara-edu.ac.jp. 国立大学法人奈良国立大学機構合同理事長選考会議 (2021年10月7日). 2021年10月7日閲覧。
- ^ 「奈良国立大学機構 初代理事長に榊氏 来春就任 - 奈良」『毎日新聞』2021年10月8日。オリジナルの2021年10月8日時点におけるアーカイブ。2021年10月8日閲覧。「今後、文部科学相の承認を得て22年4月1日に就任する。任期は25年3月まで。」
- ^ JSAP 応用物理学会 歴代会長 より。2007年10月25日閲覧.
- ^ 皇居で「講書始の儀」 産経新聞 2012年1月10日閲覧
- ^ “日本IBM科学賞 歴代受賞者一覧 第3回(1989年) 受賞者紹介 榊裕之”. 2006年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年10月25日閲覧。
- ^ “島津科学技術振興財団 島津賞受賞者一覧表”. 2016年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月27日閲覧。
- ^ “IEEE David Sarnoff Award Recipients”. 2008年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年10月25日閲覧。
- ^ “IEEE DAVID SARNOFF AWARD RECIPIENTS”. www.ieee.org. 2020年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月27日閲覧。
- ^ 藤原科学財団 歴代受賞者一覧 より。2007年10月25日閲覧.
- ^ “東京大学学内広報 No.1224「東京大学教授・名誉教授等の秋の紫綬褒章受章」記者会見行われる” (PDF). 東京大学広報委員会. p. 2 (2001年11月14日). 2023年6月21日閲覧。
- ^ “茨城県科学技術振興財団 江崎玲於奈賞歴代受賞者一覧”. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月27日閲覧。
- ^ “日本学士院 授賞一覧”. 2007年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月27日閲覧。
- ^ “榊 裕之名誉教授が文化功労者に選ばれました”. 東京大学生産技術研究所. 2022年10月25日閲覧。
- ^ C&C賞歴代受賞者 より。2011年5月25日閲覧.
- ^ “豊田工業大学 - 榊 裕之 前学長が令和4年度文化勲章を受章”. www.toyota-ti.ac.jp. 2022年10月25日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 豊田工業大学のウェブサイトにある榊のプロフィール[リンク切れ]よりアーカイブ 2010年8月11日 - ウェイバックマシン
|
|
|
|
|
|
- ^ “大学設立と沿革 - 歴代学長”. www.toyota-ti.ac.jp. 豊田工業大学. 2021年10月8日閲覧。