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陸上自衛隊小平学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
業務学校から転送)
陸上自衛隊小平学校

陸上自衛隊小平学校(りくじょうじえいたいこだいらがっこう、JGSDF Kodaira School)は小平駐屯地に所在する、陸上自衛隊防衛大臣直轄機関のひとつである。

概要

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人事・システム・警務・会計・法務等多岐にわたる教育を実施しており、その教育内容の性質から警務科・法務等において陸上自衛官だけでなく海上自衛官航空自衛官事務官なども学生として入校している。また、入校する学生の階級も、新隊員から退職間近の幹部自衛官まで幅広い。学校長は会計科・警務科の部隊指揮官または相当級の幕僚等を経た陸将補が充てられる。

2001年(平成13年)3月に業務学校・調査学校の2校を統合して発足した小平学校であるが2010年3月に情報科が職種化したことなどの理由から平成29年度末(2018年3月26日)をもって旧調査学校の管轄であった情報教育部、語学教育部は「陸上自衛隊情報学校」として本校から分離され富士駐屯地で新編された。このうち語学教育部は引き続き小平駐屯地に所在する。

沿革

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(前身の業務学校及び調査学校の歴史を含む)

警察予備隊総隊学校第5部

保安隊業務学校

  1. 10月15日:保安隊業務学校(Service School)として独立。
  2. 11月18日:保安隊業務学校第2分校が旧立川駐屯地(現・東立川駐屯地)に開校。
  • 1953年(昭和28年)3月10日:保安隊業務学校第2分校が業務学校第4部と改称。
  • 1954年(昭和29年)
    • 1月15日:保安隊業務学校第3部が久里浜駐屯地から松戸駐屯地へ移駐[1]
    • 4月1日:旧陸軍経理学校跡地(現在地)の一部に小平駐屯地が開設され、久里浜駐屯地から移駐。

陸上自衛隊調査学校

  • 1954年(昭和29年)9月10日:
  1. 業務学校第2部が陸上自衛隊調査学校(Intelligence school)として独立。
  2. 業務学校第3部(松戸駐屯地)が陸上自衛隊需品学校として独立。
  3. 業務学校第4部(旧立川駐屯地)が陸上自衛隊輸送学校として独立。
  • 1956年(昭和31年)4月20日:業務学校・調査学校が小平駐屯地から越中島駐屯地へ移駐。
  • 1960年(昭和35年)1月6日:業務学校・調査学校が越中島駐屯地から小平駐屯地へ移駐。

陸上自衛隊小平学校

  • 2001年(平成13年)3月27日:業務学校、調査学校、小平駐屯地業務隊・第412会計隊を統合して陸上自衛隊小平学校として創立。
  • 2010年(平成22年)3月:情報教育部を改編。
  • 2014年(平成26年)3月31日:システム教育部と戦術教官室を統合し、システム・戦術教育部に改組。
  • 2018年(平成30年)3月27日:内部組織の改編。
  1. 情報教育部・語学教育部を廃止し、陸上自衛隊情報学校として富士駐屯地に開設(語学教育部の後進にあたる情報学校第2教育部は引き続き小平駐屯地に残留)。
  2. 副校長(陸将補(二))と企画室長(1等陸佐(三))を廃止し、副校長兼企画室長(1等陸佐(二))に改組[2]
  3. 法務教官室を法務教育部に改組。
  4. システム・戦術教育部をシステム教育部に改組。

組織編成

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  • 企画室
  • 総務部
    • 総務課
    • 厚生課
    • 警備課
    • 管理課
    • 会計課
    • 衛生課
  • 警務科部
    • 主任教官(1人)
  • 会計科部
    • 主任教官(1人)
  • 人事教育部
  • 法務教育部
  • システム教育部

車輛表示は、「小平校」

主要幹部

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官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
陸上自衛隊小平学校長
兼 小平駐屯地司令
陸将補 宮崎紀彦 2024年03月28日 自衛隊兵庫地方協力本部
副校長
兼 企画室長
1等陸佐 松田靖史 2022年03月14日 陸上自衛隊東北補給処総務部長
総務部長 1等陸佐 伊藤公裕 2024年03月18日 陸上自衛隊会計監査隊東北方面分遣隊長
警務科部長 1等陸佐 山本健 2023年08月01日 東部方面警務隊
会計科部長 1等陸佐 濱松泰広 2023年03月13日 陸上自衛隊補給統制本部調達会計部長
人事教育部長 事務官 曽我部敏幸 2018年03月27日
法務教育部長 1等陸佐 近藤貴志 2024年03月28日 西部方面総監部防衛部防衛課陸上連絡官
システム教育部長 1等陸佐 田代真朗 2023年08月01日 陸上自衛隊東北補給処補給部長
歴代の陸上自衛隊業務学校長及び陸上自衛隊小平学校長
(陸将補(二)、小平駐屯地司令を兼補)
氏名 在職期間 出身校・期 前職 後職
陸上自衛隊業務学校長
01 加藤昌平
1等保安正
1952.10.15 - 1953.8.15 陸士41期・
陸大50期
第一幕僚監部所属
保安研修所派遣勤務
02 關口八太郎 1953.8.16 - 1954.6.30 東北帝国大学
昭和10年卒
第3管区総監部幕僚長 第1管区副総監
兼 練馬駐とん地司令
03 淵ノ上忠義 1954.7.1 - 1958.5.1 東京帝国大学
昭和10年卒
第一幕僚監部監察課長 第2管区副総監
兼 旭川駐とん地司令
04 宝神嗣雄
(1等陸佐)
1958.5.2 - 1959.2.15 東京帝国大学
昭和10年卒
陸上自衛隊業務学校副校長 定年退官(陸将補昇任) 
05 中西彦太郎
(1等陸佐)
1959.3.17 - 1960.7.31 東京商科大学
昭和5年卒
陸上幕僚監部補給課総括班長 第2管区副総監
兼 旭川駐とん地司令
06 四戸陸三 1960.8.1 - 1962.7.31 東北帝国大学
昭和10年卒
第4管区総監部幕僚長
→1961.7.1 陸将補昇任
東北方面総監部幕僚副長
07 吉井武繁 1962.8.1 - 1963.7.31 東京帝国大学
昭和10年卒
東部方面総監部幕僚副長 自衛隊体育学校
08 厚東隆男 1963.8.1 - 1964.7.6 陸士43期・
陸大51期
東北方面総監部幕僚長
兼 仙台駐とん地司令
退職(陸将昇任)
09 赤羽根澈 1964.7.16 - 1965.7.15 明治大学
昭和11年卒
第2師団副師団長
兼 旭川駐とん地司令
陸上幕僚監部付
→1966.1.1 退職
10 郷英 1965.7.16 - 1967.3.15 京都帝国大学
昭和13年卒
第13師団副師団長
兼 海田市駐とん地司令
第10師団司令部付
→1967.9.1 退職
11 木村経一 1967.3.16 - 1969.3.16 明治大学
昭和12年卒
西部方面総監部幕僚副長 陸上幕僚監部付
→1969.7.1 退職
12 池田新太郎 1969.3.17 - 1970.3.15 東京帝国大学
昭和14年卒
陸上自衛隊業務学校副校長
兼 企画室長
陸上幕僚監部付
→1970.4.18 退職
13 松原茂暢 1970.3.16 - 1972.3.15 陸士50期・
陸大60期
陸上自衛隊富士学校特科教育部長 退職
14 生亀元 1972.3.16 - 1974.6.30 陸士53期 第4師団副師団長
兼 福岡駐とん地司令
防衛研修所副所長    
15 片山和彦 1974.7.1 - 1976.3.15 陸士55期 陸上幕僚監部募集課長
→1975.4.1 陸将昇任
中部方面総監部
→1976.4.1 退職          
16 朝枝照英 1976.3.16 - 1977.6.30 陸士55期 防衛医科大学校学生部長
→1977.4.1 陸将昇任
退職
17 大松和三郎 1977.7.1 - 1979.6.30 陸士57期 第1特科団
兼 北千歳駐とん地司令
→1978.4.4 陸将昇任
退職
18 六反園文雄
(陸将)
1979.7.1 - 1980.6.30 海経35期・
東京大学
昭和25年卒
陸上幕僚監部監理部長 陸上自衛隊武器補給処長
兼 霞ヶ浦駐とん地司令
19 浮田高明
(陸将)
1980.7.1 - 1982.3.15 香川師範
昭和20年卒
陸上自衛隊需品学校 調達実施本部副本部長
(調達管理第二担当)
20 船越良一
(陸将)
1982.3.16 - 1984.3.15 陸士60期 陸上自衛隊富士学校副校長 退職 
21 岡田嘉典 1984.3.16 - 1986.3.16 中央大学
昭和28年卒
陸上自衛隊需品補給処長
松戸駐屯地司令
→1984.7.1 陸将昇任
退職     
22 大津武昭 1986.3.17 - 1987.7.6 中央大学
昭和31年卒
統合幕僚会議事務局第1幕僚室長 陸上自衛隊武器補給処長
霞ヶ浦駐屯地司令       
23 大橋丈夫 1987.7.7 - 1989.3.15 防大1期 陸上自衛隊北海道地区補給処長
島松駐屯地司令
退職
24 大東信祐 1989.3.16 - 1990.3.15 防大1期 第1混成団
那覇駐屯地司令
退職
25 馬渡隼夫 1990.3.16 - 1991.3.15 防大2期 陸上自衛隊富士学校副校長 陸上幕僚監部付
→1991.4.1 退職
26 道下富士雄 1991.3.16 - 1993.3.23 防大3期 第3師団副師団長
千僧駐屯地司令
第4師団司令部付
→1993.4.1 退職
27 藤本義人 1993.3.24 - 1994.6.30 防大4期 陸上自衛隊関西地区補給処長
宇治駐屯地司令
退職
28 野見山昌士 1994.7.1 - 1996.12.15 防大6期 第12師団副師団長
相馬原駐屯地司令
退職
29 高田周洋 1996.12.16 - 1998.3.26 防大9期 第13師団副師団長
海田市駐屯地司令
第4師団司令部付
→1998.4.1 退職
30 山岸征洋 1998.3.26 - 1999.3.28 防大9期 第4師団副師団長
福岡駐屯地司令
退職
31 廣岡公義 1999.3.29 - 2000.6.29 防大10期 第13師団副師団長
兼 海田市駐屯地司令
退職
佐山詔介 2000.6.30 - 2001.3.26 防大11期 陸上自衛隊富士学校副校長 陸上自衛隊小平学校長
陸上自衛隊小平学校長
01 佐山詔介 2001.3.27 - 2001.6.28 防大11期 陸上自衛隊業務学校長 退職
02 武田能行 2001.6.29 - 2003.12.4 防大13期 警務隊長 退職
03 宮島俊信 2003.12.5 - 2006.3.26 防大20期 西部方面総監部幕僚副長 東北方面総監部幕僚長
仙台駐屯地司令
04 師富敏幸 2006.3.27 - 2007.3.27 防大20期 東部方面総監部幕僚副長 第14旅団長
- 三好榮治 2007.3.28 - 2007.4.19 防大19期 職務代理(本務:小平学校副校長)
05 榊枝宗男 2007.4.20 - 2010.3.28 防大19期 警務隊長 退職
06 伊藤善寛 2010.3.29 - 2012.7.25 防大22期 陸上自衛隊中央会計隊 退職
07 川久保源映 2012.7.26 - 2014.8.4 防大24期 中央情報隊 退職
08 山下純夫 2014.8.5 - 2015.8.3 防大25期 第9師団副師団長
青森駐屯地司令
退職
09 菊池哲也 2015.8.4 - 2016.6.30 中央大学
昭和57年卒[3]
第4師団副師団長
兼 福岡駐屯地司令
退職
10 工藤天彦 2016.7.1 - 2018.3.26 防大28期 中央情報隊長 退職
11 勝井省二 2018.3.27 - 2019.3.31 関西大学[4] 陸上自衛隊小平学校副校長 退職
12 壇上正樹 2019.4.1 - 2021.3.25 防大32期 警務隊長 陸上自衛隊東北補給処
13 大野真 2021.3.26 - 2023.3.29 防大36期 陸上自衛隊中央会計隊長 東北方面総監部幕僚長
兼 仙台駐屯地司令
14 平澤達也 2023.3.30 - 2024.3.27 防大35期 中央情報隊
陸上総隊司令部情報部長
陸上自衛隊富士学校副校長
兼 諸職種協同センター長
15 宮崎紀彦 2024.3.28 - 防大41期 自衛隊兵庫地方協力本部

脚注

[編集]
  1. ^ 国立国会図書館、(1962)、『自衛隊年表』、防衛庁長官官房広報課 doi:10.11501/1708502
  2. ^ 防衛省人事発令(2018年3月27日付将補人事及び1佐人事)
  3. ^ 昭和57年入隊、63期幹候・防大26期相当
  4. ^ 昭和61年入隊、67期幹候・防大30期相当

外部リンク

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