桑名の殿様
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桑名の殿様(くわなのとのさま)は現在の三重県桑名市に伝えられる民謡でお座敷唄。『桑名の殿さん』とも言われる。
概要
[編集]『桑名の殿様』は神宮式年遷宮の御木曳木遣の一種である『松前木遣』がお座敷唄化したものと考えられている[1]。
歌詞の「桑名の殿様」とは、桑名藩の藩主のことではなく、明治から大正にかけて米相場で儲けた桑名の大旦那衆(お大尽、成金)のことである。東京の料亭で盛大な酒宴を行い、芸者衆と大いに遊んだ桑名の大旦那衆が、宴会の〆に桑名名産の時雨蛤の茶漬けを食べた様を唄にしたのが『桑名の殿様』である[2]。ただし、「桑名の殿様」を松平定信(楽翁公)とする異説も存在する[3]。
ちなみに、歌詞にある「~の殿様~で茶々漬け」のフレーズは、日本各地でその土地の名物、名産を読み込んだ替え唄となって楽しまれた[1]。
歌詞
[編集]桑名の殿さま ヤンレー ヤットコセー ヨーイヤナ 桑名の殿さん 時雨で茶々漬(ちゃちゃづけ) ヨーイトナー アーレワ アリャリャンリャン ヨイトコ ヨイトコナー
あれは当麻(たいま)の あれは当麻の 中将姫だよ
泣き泣き入れるは 泣き泣き入れるは 六条さんの賽銭箱
源氏は白旗 平家は赤旗 天保山(てんぽうざん)は沖の旗
やれ出るそれ出る やれ出るそれ出る 矢橋(やばせ)の舟だよ[3]