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桑原公徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
くわばら ただのり

桑原 公徳
生誕 (1927-01-09) 1927年1月9日
島根県安来市
死没 (2000-08-25) 2000年8月25日(73歳没)
国籍 日本の旗 日本
職業 歴史地理学者
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桑原 公徳(くわばら ただのり、1927年(昭和2年)1月9日 - 2000年(平成12年)8月25日[1])は、歴史地理学者[1]。専門は歴史地理学[1]、村絵図[1]地籍図[1]小字(こあざ)の研究[2][3][注釈 1]

経歴

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島根県安来市に生まれる[1]1951年(昭和26年)、立命館大学を卒業した[4]兵庫県立豊岡高等学校に勤務した[4]1956年(昭和31年)、立命館大学大学院文学研究科(地理学専攻)修士課程を修了した[1][4]京都府立桃山高等学校教諭を経て[4]1961年(昭和36年)に花園大学講師となり、地誌学人文地理学歴史地理学を担当した[1][4]。後に花園大学助教授、教授を歴任した[1]1982年(昭和57年)から1996年(平成8年)まで佛教大学文学部史学科教授を務めた[1][5]1997年(平成9年)から1999年(平成11年)まで同大学嘱託教授を務めた[1]。肺炎のため死去した[1]

主要論文

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  •  但馬における杞柳産業の地理学的研究(『地理学評論』30巻(1957)12号)[6]
  •  条里遺構の面積を中心にしてみた古代の開発-河内国を例にとって(『歴史地理学紀要』第5巻, 考古地理学, 1963年(昭和38年)9月)[7]

著書

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  • 『地籍図』学生社 1976.11, (国立国会図書館デジタルコレクション)

編著・共著

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  • 『島根県伯太町の地籍図とその活用: 広島大学附属図書館所蔵 「広島国税局寄贈中国五県土地・租税資料文庫」 と伯太町民俗資料館所蔵の資料を中心に』桑原公徳, 礒永和貴, 岩間一水[著], 佛教大学史学科研究室, 1992.3
  • 『歴史景観の復原: 地籍図利用の歴史地理』桑原公徳(編集), 古今書院, 1992.10, ISBN 4772215530, ISBN 978-4772215534
  • 『歴史地理学と地籍図 桑原公徳先生古稀記念論文集』桑原公徳先生古稀記念事業会(編著), 桑原公徳先生古稀記念事業会(編集), ナカニシヤ出版, 1997.3
  • 『歴史地理学と地籍図』ナカニシヤ出版 1999.10, ISBN 4888483590, ISBN 978-4888483599
  • 『歴史地理学(佛教大学通信教育部教材)』桑原公徳(編著), 佛教大学; 第2版, 2016.7, ISBN 4907177690, ISBN 978-4907177690
  • 『歴史がつくった景観』浅香勝輔 [ほか] 著, 古今書院, 1982.7 (国立国会図書館デジタルコレクション)
  • 『講座考古地理学 第1巻 (総論と研究法)』藤岡謙二郎 [ほか] 編, 学生社, 1982.9 (国立国会図書館デジタルコレクション)
  • 『講座考古地理学 第4巻 (村落と開発)』藤岡謙二郎 [ほか] 編, 学生社, 1985.4 (国立国会図書館デジタルコレクション)

脚注

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注釈

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  1. ^ 地理科学の記事には、大字史(おおあざし)の基本として地籍集成図と字名表(あざめいひょう)の作成から始められた。地籍図の資料としては江戸時代から耕地の字毎に記載された字切図があったがそれが明治20年代に大字単位に纒められて切絵図なるものが作製された。しかし測量が不正確で字名の記載も疎漏が多いので、これを国土調査の基本図に写し替え新たな地籍集成図を作り、字名も洩なく記入された。基盤整理が行われた大字では古い切絵図をもとに元の地割を復原し字界などを考証決定した。この作業は土地の住民で耕地の各筆までも知悉しているような土地感ある人々によってのみ正しくなされ得るもので局外者の企て及ぶところではない。地籍図はかの A,マイッェン (August Meitzen, 1822-1910) がヨーロッパ諸民族の集落と農業制度の研究に活用して大きな成果を挙げたのであるが、評者は日本の地籍図を條里制の復原に利用した。この方法はその後多くの研究者に援用された。その後桑原公徳(花園大教授)博士(左記の博士は誤記と思われる)を中心に地籍図研究会が設けられ、その利用範囲が拡大されつつある。(桑原公徳: 地籍図, 昭和51年) 本書はその方向を更に前進させたという事ができよう。とある。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l 現代物故者事典 2000-2002 2003, p. 232.
  2. ^ 地名の社会学.
  3. ^ 地理科学.
  4. ^ a b c d e 地籍図 1976, p. 奥付.
  5. ^ 花園史学 (3) 1982, p. 108.
  6. ^ 但馬における杞柳産業の地理学的研究 - (地理学評論/30巻(1957)12号)
  7. ^ 条里遺構の面積を中心にしてみた古代の開発-河内国を例にとって - (『歴史地理学紀要』第5巻, 考古地理学, 1963年(昭和38年)9月)

参考文献

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  • 日外アソシエーツ株式会社(編集)『現代物故者事典 2000-2002』日外アソシエーツ、2003年3月25日。 
  • 桑原公徳『地籍図』学生社、1976年11月25日。 
  • 花園大学史学会(編)『花園史学 (3)』花園大学史学会、1982年11月20日。 
  • 今尾恵介(著)・角川学芸出版 (2008年). “地名の社会学(角川選書)”. 2024年6月9日閲覧。
  • 米倉二郎(著)・地理科学49巻(1994)1号 (1994年). “書評, 熊山町史編纂委員会編, 熊山町史 大字史, 熊山町”. 2024年6月9日閲覧。