桂やまと
江戸三代目桂文治が受領した際に名乗った「桂大和大掾藤原忠誠」に由来する。漢字表記の「桂大和」を含めると六代目に当たる。
- 桂やまと
- 桂大和
三代目 | |
一つ花沢瀉(ひとつはなおもだか) | |
本名 | |
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別名 | |
生年月日 | 1974年8月30日(50歳) |
出身地 | 日本・東京都荒川区西尾久 |
師匠 | 七代目 桂才賀 |
名跡 | 1. 桂才ころ (1999年 - 2003年) 2. 桂才紫 (2003年 - 2014年) 3. 三代目 桂やまと (2014年 - ) |
出囃子 | 千両幟 汐汲 |
活動期間 | 1999年 - |
活動内容 | 落語 |
所属 | 一般社団法人落語協会 |
公式サイト | 落語家 三代目 桂やまと Official web site |
主な作品 | |
朗読劇『日の名残り』(2020年9月〜10月)
映画『高野豆腐店の春』(2023年8月18日より全国一斉公開) | |
受賞歴 | |
第6回岡本マキ賞(2001年) 第11回さがみはら若手落語家選手権 優勝(2012年3月) | |
三代目 桂 やまと(1974年8月30日 - )は、日本の落語家。本名:田中 秀樹。東京都荒川区西尾久出身。芸紋は一つ花沢瀉。出囃子は義太夫の「千両幟(関取千両幟)」。ただし独演会では長唄「汐汲(三蓋傘の前の合方)」も使う。所属団体は一般社団法人落語協会(1999年3月 - )。芸能事務所は石井光三オフィス(2021年4月 - )。
経歴
[編集]荒川区立西尾久保育園、荒川区立尾久西小学校、荒川区立第七中学校を卒業。 東京都立白鷗高等学校を経て、二浪の末、1995年に中央大学文学部教育学科心理学コース(現・心理学専攻)に入学。在学中は中央大学落語研究会に所属。臨床心理士やカウンセラーを目指していたが自分には向いていないと感じ、1年の終わりには噺家になると決めていた。創部40年が経っていたが、それまで中大落研からプロが輩出されなかったのは、初代顧問だった九代目桂文治(通称「留さん文治」)の「あなた方は立派な大学生なんですから、プロになろうなんて思わず道楽でおやんなさい」という教えを守ってきたため。やまとは卒業までの間、親だけでなくOBたちも説得し続けて心理学を学びながらプロを目指した。当時の高座名は三代目「ふられ亭航海」。
1999年3月、大学卒業と同時に中大落研を指導していた七代目桂才賀(九代目文治に入門し、没後は古今亭志ん朝門下へ)に入門。学生落語の時の優しい師匠とは一変。一番弟子というだけでなく、元海上自衛官の才賀の修行はかなり細かいうえに厳しく、回りにいた客や仲間が「もうそのへんで勘弁してやんなよ」とたびたび止めに入るほどだったとのこと。それでも才賀について、「本気で一人前にしようとしてくれてたのはわかってましたから。そんな師匠のおかげで何もできなかった自分が、動ける人間に変わることができた」とやまとは感謝の言葉をよく口にしている。7ヶ月の見習いを経て11月より前座として楽屋入り。前座名は「桂才ころ」。
2003年5月1日、古今亭朝太、古今亭志ん公、三遊亭司と共に二ツ目昇進し「桂才紫」と改名。2012年、第11回さがみはら若手落語家選手権で優勝。
2014年3月、三代目柳家東三楼、四代目柳家三語楼、三遊亭究斗、五代目古今亭志ん好(志ん公改め)と共に真打昇進し、三代目となる「桂やまと」を襲名。中大落研出身で初の真打となる[1]。
芸歴
[編集]- 1999年
- 3月27日 - 七代目桂才賀に入門。
- 11月1日 - 前座となる。前座名「桂才ころ」。
- 2003年5月1日 - 二ツ目昇進、「桂才紫」と改名。
- 2014年3月21日 - 真打昇進と同時に、三代目となる「桂やまと」を襲名。
受賞歴
[編集]人物
[編集]2008年、つんく♂プロデュースの「NICE GIRL プロジェクト!」のイベント「ナイスガールプロジェクト 初めての寄席~ナイスなひと時~」で、キャナァーリ倶楽部の高田あゆみなどメンバー8人に落語を指導した[2]。
2014年12月、テレビ番組「乃木坂って、どこ?」の企画で、当時SKE48と乃木坂46を兼任していた松井玲奈に「桂しるこ」の高座名を与え、古典落語『時そば』の稽古をつけた[3]。
長唄太鼓・小鼓などの鳴物を得意としており、二代立花家橘之助の襲名披露興行では締太鼓、大太鼓、銅鑼、拍子木、木魚、小鼓などの鳴物を一人で担当した[4]。
以前はタバコを一日40本、酒も一日1升近く必ず飲む酒豪であったが、一念発起してからはどちらも一切やっていない。今も芸人仲間や客人との付き合いで酒席に行くことはあるが、「ノンアルコールビールがあれば最高。もしなければ炭酸水で十分」とは本人の談。
日本心理学会の認定心理士や、荒川区立小学校のPTA会長を長く務め、令和4年度は荒川区立小学校PTA連合会の連合会長も務めた。
母校である中央大学にも積極的に関っていて、落語研究会の指導役を務めて学生たちに教えている。また学員(中大OB・OGの呼称)の支部には東京文京区支部、荒川区支部、南甲倶楽部に所属している。
また他にも荒川区青少年育成尾久地区委員会理事、荒川区立第七中学校父親の会(2020年 - )、東京都立白鷗高等学校鷗友会理事(2023年度 - )、荒川西ライオンズクラブ正会員(2023年7月 - )と、芸人でありながら地域や母校への活動に積極的に参加している。
逸話
[編集]長年、文化庁芸術祭で審査員をやっていた長井好弘氏曰く「大衆芸能部門にて激戦の中わずかな差で受賞には届かなかったが、最終候補まで残る事が本当に多かった」とのこと[5]。
出囃子
[編集]2022年現在、寄席やホール落語では「千両幟」を使い、独演会などで2回登場する際には「千両幟」と「汐汲」を併用している。
主な演目
[編集]出演
[編集]舞台
[編集]映画
[編集]- 『高野豆腐店の春』(2023年8月18日より全国一斉ロードショー)西田道夫 役[7] 製作:アルタミラピクチャーズ 配給:東京テアトル
脚注
[編集]- ^ “OB探訪 中大落研初の真打昇進 中大で出会い 中大から夢を叶えた 才紫改め桂やまと師匠” (PDF). 中央大学. 2021年7月12日閲覧。
- ^ 注目アイドル集団が新宿末廣亭で落語初挑戦
- ^ “乃木坂46松井玲奈が古典落語に挑戦 今後は「桂しるこ」の高座名で活躍?”. realsound.jp (リアルサウンド). (2014年12月15日) 2014年12月15日閲覧。
- ^ “児童文学評論家【赤木かん子】Official Site”
- ^ 2024年4月21日第103回桂やまと独演会[1]の対談にて発言
- ^ ぴあ. (2020年9月30日). https://lp.p.pia.jp/article/news/136719/index.html
- ^ “藤竜也「85歳でもう1つ」主演作オファー「生きているか分からない」それでもウナギ映画に意欲”. 日刊スポーツ. (2023年8月7日)
出典
[編集]- 諸芸懇話会、大阪芸能懇話会共編『古今東西落語家事典』平凡社、ISBN 458212612X
外部リンク
[編集]- 落語家 三代目桂やまと Official web site
- 落語家 桂やまとの日々あれこれ - Ameba Blog
- 桂やまと (@katsurayamato) - X(旧Twitter)
- 桂やまと (yamato3rd) - Facebook
- 桂やまと (@yamato3rd) - Instagram
- 桂やまと - 落語協会
- 桂やまと - 石井光三オフィス
- 桂やまとオンライン落語会 - Peatix
- 落語家・桂やまと公式チャンネル - YouTubeチャンネル