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栗山仙之助

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

栗山 仙之助(くりやま せんのすけ、1925年 - )は、日本の経営工学経営学者大阪工業大学名誉教授・第3代工経会会長[1]、青藍会初代会長・名誉会長[2]工学博士大阪大学)・経営学博士大阪市立大学)。元摂南大学学長。 日本学術会議経営情報研究連絡委員会1996委員長[3]・第18期情報技術革新と経済・社会特別委員会元委員。 日本経営工学会(JIMA)第21期会長・名誉会員[4][5]日本情報経営学会(JSIM)元副会長・名誉会員[6]国際経営工学会連合名誉理事。経営行動学会理事。日本データプロセシング協会常任理事。日本セキュリティマネジメント学会副会長。

専門は、経営工学経営情報学経営学経営管理技術経営(MOT)・技術マネジメント(特にSISCIMMRPOAFA)、社会システム工学経済工学マーケティング科学

略歴

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1947年旧制大阪府立堺工業専門学校(のちの大阪府立大学)卒業。1971年大阪工業大学工学部工業経営学科(のちの経営工学科)助教授。1975年工学博士大阪大学[7]、1978年経営学博士大阪市立大学[8]。1985年大阪工業大学工学部経営工学科(現:情報科学部データサイエンス学科)教授。その後、大阪工業大学中央研究所所長を務めた。1992年同大学法人グループの摂南大学経営情報学部学部長・教授。1997年から2005年まで同大学第7代学長を務めた。 2005年大阪工業大学名誉教授。同大学第3代工経会会長も務めた。2006年秋の叙勲で、瑞宝中綬章受章[9]

大阪工業大学工学部経営工学教育において初期から育成に携わり、同大学法人グループの摂南大学を含め、30年以上の長きにわたり教鞭を執り、日本経営工学会会長・日本情報経営学会副会長などを歴任し、経営工学の発展・普及とのちの経営工学者や情報科学エンジニアの輩出に大きく貢献した(指導した大阪工業大学経営工学研究室生には、日本IBM社長の山口明夫がいる[10])。

主な受賞

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  • 通産大臣情報化促進貢献個人表彰(1987)
  • 日本経営協会感謝碑受賞(1989)
  • 日本経営工学会創立40周年記念事業学会功労者表彰(1990)
  • 日本能率協会IE功労者表彰受賞(1992)
  • 日本経営工学会名誉会員(1998)
  • 日本情報経営学会名誉会員

主な著書

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  • 経営機械化特論 - 経営管理のシステムと実践(共著、日本経営出版会1973、学術書)[11]
  • 経営工学ハンドブック(共著、丸善1994、学術書)
  • 経営学大辞典(共著、中央経済社1988、学術書)
  • 総合経営情報システム研究(単著、日本経営協会総合研究所1995、学術書)[12]
  • 工程管理ハンドブック(共著、日刊工業新聞社1992、学術書)
  • 21世紀の経営システム(共著、東方出版2001、学術書)[13]

主な研究

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  • 部品中心の生産管理システムに関する研究[14] - 大阪大学との共同研究
  • MRPシステムにおけるキャパシティ計画に関する研究[15]
  • 在庫管理における劣化の特性に関する研究[16]
  • FAOAによるCIMと経営自動化システム[17]
  • CIMとOAにおける生産管理システムに関する研究[18]
  • SISとCIMによる経営自動化システムに関する研究[19]
  • メッシュ・データを用いた市場分析による販売計画[20]
  • マーケティングミックスおよび消費者の所得水準を考慮した生産/在庫モデルに関する研究[21]
  • MOTによる次世代経営者の育成について[22]

経営工学の対外啓蒙活動として、第6回日本学術会議経営工学研連シンポジウム1990(テーマ:高度技術社会と経営工学)でパネラーとして登壇している[23]

脚注

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  1. ^ 工経会組織 | 大阪工業大学工経会”. 2022年9月3日閲覧。
  2. ^ 青藍会会員 - 青藍会”. 2022年9月3日閲覧。
  3. ^ 16-19.pdf”. 日本学術会議. 2022年9月4日閲覧。
  4. ^ 歴代会長・副会長 | 公益社団法人日本経営工学会”. www.jimanet.jp. 2022年9月3日閲覧。
  5. ^ 名誉会員 | 公益社団法人日本経営工学会”. www.jimanet.jp. 2022年9月3日閲覧。
  6. ^ 日本情報経営学会(JSIM) - 名誉会員”. jsim.gr.jp. 2022年9月3日閲覧。
  7. ^ 栗山仙之助 (1975). 部品中心の生産管理システムに関する研究 (工学博士 乙第1514号). Vol. 大阪大学. CRID 1110001310196144256
  8. ^ 栗山仙之助 (1978). 経営機械化特論 (経営学博士 乙第672号). Vol. 大阪市立大学.
  9. ^ 秋の叙勲・褒章受賞者 私学関係者”. 日本私立大学協会 (2006年11月8日). 2023年4月17日閲覧。
  10. ^ 常翔学園 FLOW No.87”. www.josho.ac.jp. 2022年9月3日閲覧。
  11. ^ 経営機械化特論 : 経営管理のシステムと実践 - Webcat Plus”. webcatplus-equal.nii.ac.jp. 2022年9月3日閲覧。
  12. ^ 総合経営情報システム研究―SISとCIMによる経営自動化へ”. 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア. 2022年9月3日閲覧。
  13. ^ 21世紀の経営システム Management Systems../2001.6 | テーマ別データベース | リサーチ・ナビ | 国立国会図書館”. rnavi.ndl.go.jp. 2022年9月3日閲覧。
  14. ^ 仙之助, 栗山; 栄二, 藤村; 信人, 中村; 勝人, 人見 (1974). “部品中心の生産管理システムに関する研究: 第1報, 部品中心生産のシステム設計と実験”. 日本機械学會論文集 40 (337): 2693-2700. doi:10.1299/kikai1938.40.2693. https://doi.org/10.1299/kikai1938.40.2693. 
  15. ^ 仙之助, 栗山、豊一, 能勢、圭史, 岡本「MRPシステムにおけるキャパシティ計画に関する研究(1986年春季研究発表抄録)」『日本経営工学会誌』第37巻第3号、1986年8月15日、184頁、doi:10.11221/jimapre.37.3_184_1 
  16. ^ 仙之助, 栗山、多喜男, 下左近、豊一, 能勢「在庫管理における劣化の特性に関する研究(第2報)」『日本経営工学会誌』第29巻第4号、1979年3月31日、350頁、doi:10.11221/jimapre.29.4_350_3 
  17. ^ 仙之助, 栗山「FA・OAによるCIMと経営自動化システム」『オフィス・オートメーション』第8巻第2号、1987年6月20日、20-25頁、doi:10.20627/officeautomation.8.2_20 
  18. ^ 仙之助, 栗山 (1992). “Cimとoaにおける生産管理システムに関する研究”. オフィス・オートメーション 12 (5): 10-18. doi:10.20627/officeautomation.12.5_10. https://www.jstage.jst.go.jp/article/officeautomation/12/5/12_KJ00001992988/_article/-char/ja. 
  19. ^ 仙之助, 栗山、豊一, 能勢、正次, 椎原「SISとCIMによる経営自動化システムに関する研究」『オフィス・オートメーション』第14巻第3号、1993年10月25日、7-9頁。 
  20. ^ 仙之助, 栗山、多喜男, 下左近、成行, 森田「メッシュ・データを用いた市場分析による販売計画」『日本経営工学会誌』第30巻第4号、1980年3月31日、376頁、doi:10.11221/jimapre.30.4_376_1 
  21. ^ 仙之助, 栗山、豊一, 能勢、喜之, 上野「マーケティングミックスおよび消費者の所得水準を考慮した生産/在庫モデルに関する研究」『日本経営工学会誌』第40巻第3号、1989年8月15日、194頁、doi:10.11221/jimapre.40.3_194_2 
  22. ^ 仙之助, 栗山、貞也, 久保「MOTによる次世代経営者の育成(現代技術社会における経営教育(MOTと知識経営))」『オフィス・オートメーション学会誌 = Office automation』第26巻第4号、2006年6月、3-9頁。 
  23. ^ Vol.35_10_579.pdf”. 公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 2022年9月4日閲覧。
先代
秋庭雅夫
日本経営工学会会長
1989年 - 1991年
次代
宮崎晴夫