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栃津川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
栃津川
水系 二級水系 白岩川
延長 16.7 km
流域面積 36 km²
水源 立山町座主坊地内
河口・合流先 白岩川
流域 富山県中新川郡立山町 - 立山町・上市町 - 立山町 - 立山町・舟橋村 - 立山町
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栃津川(とちづがわ)は、富山県中新川郡立山町などを流れる二級水系白岩川水系の河川。流長16.7㎞、流域面積36km2、平均河床勾配60分の1の急流河川である[1]

河川概要

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立山町座主坊を水源とし、岩峅寺付近で常願寺川扇状地の東緑を北流[2]。途中右支流黒谷川、左支流高野川ほか3用排水を合わせ、立山町泉・上市町新清水地区で白岩川に合流する。灌漑用水としても利用されている[1]

河川の断面積が狭く、途中で屈曲が激しいので、出水による被害が度々発生した[2]1969年昭和44年)の出水を機に、1973年(昭和48年)から中小河川改修事業に着手している[1]

地質

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山間部は新第三紀岩稲累層の火砕岩、平野部は常願寺川の段丘または扇状地堆積物上を流れる。

自然 

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流域内面積では水田が48%を占め、森林植生は52%であった。森林植生内ではコナラ・アカマツ林が26%、スギ植林が15%、ブナ・ミズナラ林が11%であった。 魚類では勾配が緩いことからコイ科が5種と多く発見された。県内で記録の少ないものではゴクラクハゼ、とカワヨシノボリが確認された [3]

別称

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若狭川
上流の立山町下田地区での別称。昔、下田の長者の娘・若狭が人魚を食べてこの地を去ったという伝説に由来する[1][2]

脚注

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  1. ^ a b c d 『富山大百科事典 下巻』(1994年8月1日、北日本新聞社発行)329頁。
  2. ^ a b c 角川日本地名大辞典 16 富山県』(1979年10月8日、角川書店発行)573頁。
  3. ^ 富山の小河川流域の生き物 10 - 13頁 富山県生物学会・富山県小河川流域調査グループ 2015年10月24日