林美脉子
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林 美脉子(はやし みおこ、1942年 - )は、日本の詩人。北海道札幌市在住。
- 1942年、北海道滝川市生まれ。
- 1961年(高校3年時)、本名で書いた小説「哀愁」が、谷川俊太郎や田中美知太郎も寄稿した文芸誌「いづみ」に掲載。
- 1963年、同人誌「北限」に掲載された「残り火」が、「文學界」や「文藝」の同人雑誌評で高く評価された。
- 天使女子短期大学から日本女子大学に進み、卒業後は高校の家庭科教師として長く勤務した。
- 1971年、浅野明信主宰の「北海詩人」に入会してから、詩を書き始める。
- 1972年、中田美恵子との共同編集で「アンドロメダ」を創刊。
- 1975年、個人誌「遊郭」を創刊。
- 1970年代後半から、江原光太の主宰した「詩の〈隊商(キャラバン)〉北へ!」に参加し、道内各地で朗読を行った。
- 1982年、第8回ケネス・レクスロス詩賞を受賞。
- 22年余りの断筆を経て、2011年、『宙音』で第45回北海道新聞文学賞詩部門を受賞。
- 断筆期間には、国連の「女子差別撤廃条約」に端を発した高校家庭科教育における男女共修実現、および介護に取り組む。
- 2018年、『タエ・恩寵の道行』で第51回小熊秀雄賞最終候補(受賞者なし)。
- 2021年、『レゴリス/北緯四十三度』で第55回小熊秀雄賞・第24回小野十三郎賞最終候補。
単行本
[編集]詩集
- 撃つ夏(1974年、創映出版)
- 約束の地(1977年、北海詩人社)
- 緋のシャンバラへ(1985年、書肆山田) ※帯・栞文は白石かずこ。
- 新シルル紀・考(1988年、書肆山田)
- 宙音(2010年、書肆山田)
- 黄泉幻記(2013年、書肆山田)
- エフェメラの夜陰(2015年、書肆山田)
- タエ・恩寵の道行(2017年、書肆山田) ※帯・栞文は岡和田晃。
- レゴリス/北緯四十三度(2021年、思潮社)
旅行記
- 悠久の古代紀行 砂に呼ばれて(2024年、書肆子午線)
共著
[編集]小説
[編集]- 哀愁(「北限」、1961年)
- 秋曇り(「北限」、1962年)
- 鎮まる波(「北限」、1962年)
- 残り火(「北限」、1963年)
エッセイ
[編集]- 同じ阿保なら踊らにゃソンソン(「ろーとるれん」終刊号、1977年)
- たとえばはなれ瞽女の唄のように(「思想の科学」、1979年)
研究論文
[編集]- 岡和田晃「林美脉子という内宇宙(ドキュメント)」(「現代詩手帖」2015年5月号、『反ヘイト・反新自由主義の批評精神』、寿郎社所収、2018年)
- 岡和田晃「林美脉子――宇宙論的サーガ」(「北海道新聞」2017年5月30日号、『現代北海道文学論』、藤田印刷エクセレントブックス所収、2019年)