松本紘佳
松本 紘佳 | |
---|---|
生誕 | 1995年 |
出身地 | 東京都 |
学歴 | ウィーン市音楽芸術大学大学院 Musik und Kunst Privatuniversität der Stadt Wien(2019)、慶應義塾大学 (2022) |
ジャンル | クラシック |
職業 | ヴァイオリニスト |
担当楽器 | ヴァイオリン |
公式サイト | https://www.hirokamatsumoto.com |
松本 紘佳(Hiroka Matsumoto 1995年 -)[1]は、日本人ヴァイオリニスト。
略歴
[編集]1995年横浜市出身[2]。4歳からヴァイオリンを習い始め[3][4]、3か月後にフィリアホールで初舞台[5]。7歳でザハール・ブロンに「非常に大きい才能と極めて巨大な潜在能力をもち、将来独特な音楽的個性へと成長するだろう。」と認められた[6][1]。9歳で、ハンガリーのブダペストで初リサイタルをした[7][6]。2008年に13歳で、フランツ・リスト室内合奏団とヴィヴァルディの「四季」全曲を弾き振りで共演した[7][3]。
2009年に国立新美術館でモーツァルトが幼年期に用いたヴァイオリンを演奏した[3][8]。このやや小さなヴァイオリン(1746年製)は同楽器を用いたオーストリア国外での初めての演奏会として注目された[9][7]。
高田美穂子、原田幸一郎、ジェラール・プーレに師事[7][3]。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース[7]で特待生[4]。高校2年生であった2012年にウィーン・コンセルヴァトリウム音楽大学特別課程に留学、同大学とウィーン国立音楽大学でボリス・クシュニール、ボリス・ブロフツィンほかに師事[7][10]。
2009-2011年度ヤマハ音楽振興会音楽奨学生[7][3]。2012-2013年度公益財団法人明治安田クオリティオブライフ文化財団音楽奨学生[7]。2014年秋から3年間を文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてオーストリア・ウィーンで研鑽した[11][7]。 2016年ウィーン市音楽芸術大学 (旧ウィーン・コンセルヴァトリウム音楽大学)学士課程を最優秀成績で卒業(早期卒業)[2]。2019年3月に同大学修士課程最優秀成績で修了。[10]。2018年慶應義塾大学総合政策学部に入学、演奏活動を行いながら生物学系の研究室に所属し、ヴァイオリンを実験動物に聴かせる実験を行った。2022年卒業。2022年-2023年イタリア・クレモナ名門Academia Stauffer Concertmaster Artist Diploma奨学生。 梯剛之、ドミトリー・フェイギンと共演を重ねている。2023年台湾・台北音楽祭(TMAF)招待参加。同音楽祭にてIlya Kalerより声を掛けられ、2024年秋より、アメリカ・Cleveland Institute of Music にCIM奨学生として在籍[12]。現在、アメリカと日本を拠点とし、国内外でソリストとして活動中[13]。
受賞
[編集]- 2006年 リピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクール(ポーランド)ジュニア部門第2位(最年少入賞)[7][3]
- 2007年 全日本学生音楽コンクール小学校の部 東京大会と全国大会で第1位[7][3](全部門中の最高得点[6])
- 2009年 ユーディ・メニューイン賞(最優秀賞) - クロンベルクアカデミー(ドイツ・クロンベルク)[7][3]
- 2009年 IMA音楽賞 - いしかわミュージックアカデミー[7][3]
- 2010年 ABC新人コンサート優勝(最年少)[7][6] - ABC音楽振興会
- 2013年 ヨーロッパ国際マスタークラス聴衆賞(ドイツ・ワイマール)[7]
- 2015年 フィデリオ基金コンクール優勝 (オーストリア・ウィーン)[2]
- 2016年 トリノ国際室内楽コンクール第3位 (イタリア・トリノ)[2]
- 2016年 ボルダー国際デュオコンクール第3位 (アメリカ・ボルダー)[2]
リサイタル
[編集]日本国内で、次のリサイタルを開いている[14]。
- 2009年4月 津田ホール[15](東京都渋谷区)[16]
- 2011年3月 横浜みなとみらいホール 小ホール[17]
- 2011年4月 フィリアホール[4]
- 2011年7月 JTアートホールアフィニス … ドルフィン トリオ[18]
- 2011年9月 武蔵野市民文化会館 小ホール … ピアノ: エリアンヌ・レイエ
- 2011年10月 なかのZERO プラネタリウム
- 2011年11月 なかのZERO 大ホール
- 2012年5月 アクトシティ浜松 音楽工房ホール[19]
- 2014年11月 フィリアホール - 青葉区制20周年記念公演[20][7]
- 2018年9月 佐藤卓史&松本紘佳 デュオリサイタル[21]
- 2018年9月 梯剛之&松本紘佳 デュオリサイタル[22]
コンサート
[編集]国内[14]
- 2008年 神奈川フィルハーモニー管弦楽団(指揮:渡邊一正、松尾葉子) - サントリーホール 大ホール[6]
- 2008年 東京交響楽団(指揮:大友直人、飯森範親) - サントリーホール 大ホール[6]
- 2009年 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(指揮:沼尻竜典)[6] - 昭和女子大学人見記念講堂 … 題名のない音楽会[23]
- 2009年 神奈川フィルハーモニー管弦楽団(指揮:松尾葉子) - 神奈川県民ホール 大ホール[6]
- 2010年 東京交響楽団(指揮:飯森範親) - ミューザ川崎シンフォニーホール[6]
- 2010年 オーケストラ・アンサンブル金沢(指揮:井上道義) - 石川県立音楽堂[6]
- 2011年 大阪センチュリー交響楽団(指揮:現田茂夫) - ザ・シンフォニーホール … ABCフレッシュ・コンサート[6]
- 2011年 ヤマハ音楽奨学生コンサート Vol. 2 - ヤマハホール[24]
- 2011年 新日本フィルハーモニー交響楽団(指揮:ジョナサン・シフマン) - 武蔵野市民文化会館[25][26]
- 2012年 日本フィルハーモニー交響楽団(指揮:三ツ橋敬子) - 杉並公会堂 大ホール[27]
- 2019年 バリアフリーコンサート - LET'S COME TOGETHER - コハーン・イシュトヴァーン&松本紘佳 ジョイントコンサート.フィリアホール[10]
国外[14]
テレビ・メディア出演
[編集]- 『未来の大器 2009, 題名のない音楽会』(テレビ放送)テレビ朝日、2009年10月18日。[23]。録画
- (ハンガリー語)『Győri Filharmonikus Zenekar koncertje [ジュール・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会]』(テレビ放送)Magyar Televízió(ハンガリーの国営放送)、2010年12月14日 。2016年2月29日閲覧。[7][4]
- ジュール・フィルハーモニー管弦楽団との演奏会が、スロヴァキアで放送された(2010年12月)[7]。
エピソード
[編集]- 中学3年生のとき、毎日4〜5時間、自分の望む音を求めて音程やビブラートの使い方などを何度もできるまで練習した。気分転換は、学校の勉強や読書だった。[28]
- 東日本大震災直後の2011年3月20日(横浜みなとみらいホール)のリサイタルでは、会場で被災者への義援金を募った。演奏中に余震があったが松本紘佳は気づかず、演奏後に募金箱を手にした。[29]
外部リンク
[編集]公式サイト
[編集]SNS
[編集]- HIROKA MATSUMOTO (@hirokamatsumoto) - Instagram
- Hiroka Matsumoto (hiroka.matsumoto.official) - Facebook
- HIROKA MATSUMOTO - YouTubeチャンネル
脚注
[編集]- ^ a b “ASPEN アーティスト / 松本紘佳”. Aspen. 2016年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月29日閲覧。
- ^ a b c d e “松本紘佳&杉林岳デュオリサイタル”. コンサートチラシ (りとるぷれいミュージック). (2017-12-17).
- ^ a b c d e f g h i j “モーツァルトの神童ヴァイオリンを聴く会”. 日本音楽財団. 2016年2月29日閲覧。
- ^ a b c d “世界で活躍する若きバイオリニスト 松本紘佳さん”. タウンニュース, 横浜市青葉区版. (2011年3月3日)
- ^ “アーティストインタビュー 松本紘佳 ヴァイオリン”. フィリア通信, フィリアホール. 2016年3月1日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m “松本紘佳プロフィール”. ヨコハマ・アートナビ (横浜みなとみらいホール). (2011-02-01) .
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “松本紘佳ヴァイオリン・リサイタル”. 青葉区制20周年記念公演. フィリアホール. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “モーツァルトのバイオリン 中2が演奏 東京・国立新美術館”. 朝日新聞: p. 37. (2009年12月12日)
- ^ “モーツァルト坊やのバイオリン 特別コンサートでお披露目”, 読売新聞(東京朝刊): p. 39, (2009-12-12)
- ^ a b c “バリアフリーコンサート - LET'S COME TOGETHER - コハーン・イシュトヴァーン&松本紘佳 ジョイントコンサート”. フィリアホール. 2019年7月27日閲覧。
- ^ 平成26年度「新進芸術家海外研修制度」申請及び採択状況, 文化庁 2016年2月29日閲覧。
- ^ “Biography”. Hiroka Matsumto. 2024年9月22日閲覧。
- ^ “𝐇𝐈𝐑𝐎𝐊𝐀 松本紘佳(@hirokamatsumoto) • Instagram写真と動画”. www.instagram.com. 2023年3月29日閲覧。
- ^ a b c “Concert Archive, 松本紘佳”. Aspen. 2017年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月29日閲覧。
- ^ “津田ホール (閉館)”. LiveFans. 2019年9月25日閲覧。
- ^ “松本紘佳 ヴァイオリン・リサイタル”. INFORMATION, KAJIMOTO. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “松本紘佳ヴァイオリン・リサイタル”. 音楽之友社 web 版コンサートガイド. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “音楽 マリオン”. 朝日新聞(夕刊): p. 7. (2011年7月1日)
- ^ “5/20(日)松本紘佳ヴァイオリン・リサイタルアンコール曲”. インフォメーション、ニュース浜松市文化振興財団 (2012年5月20日). 2016年2月29日閲覧。
- ^ “横浜市青葉区制20周年記念 松本紘佳ヴァイオリンリサイタル”. 青葉区, 横浜市. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “佐藤卓史&松本紘佳 ヴァイオリンリサイタル”. コンサート公演チラシ (りとるぷれいミュージック). (2018-09-03).
- ^ “梯剛之&松本紘佳 ヴァイオリンリサイタル”. コンサート公演チラシ (りとるぷれいミュージック). (2018-09-30).
- ^ a b “「題名のない音楽会」 2009年10月18日(日)放送内容”. テレビ紹介情報, 価格.com. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “ヤマハ音楽支援制度コンサートシリーズ 第3「ヤマハ音楽奨学生コンサート Vol.2」開催”. ヤマハ音楽振興会. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “東京文化会館の共催公演 : フレッシュ名曲コンサート 2011-2012”. 東京文化会館. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “ベートーベン バイオリン協奏曲 by松本紘佳(2011/9/29)”. room♭のコンサート鑑賞メモ. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “9/20(木)日本フィル杉並公会堂/三ツ橋敬子+松本紘佳でフレッシュなベートーヴェン”. Bravo! オペラ & クラシック音楽, goo. 2016年2月29日閲覧。
- ^ “夢は世界中のホールで演奏 中3のバイオリニスト 松本紘佳さん”. 読売新聞(東京夕刊): p. 7. (2010年7月17日)
- ^ “東日本大震災:15歳のバイオリニスト・松本紘佳さん 演奏会で募金”. 毎日新聞(神奈川版): p. 20. (2011年3月21日)