松平伊豆守
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松平伊豆守(まつだいらいずのかみ)は、江戸時代、大河内松平家の人物が伊豆守に就任したときの呼び名である。老中職などを務める人が居たため、時代劇などに良く登場する呼び名でもある。この時のモデルは主に俗に知恵伊豆と称される松平信綱がなっている場合が多い。
豊橋市の豊橋祭りの行列の松平伊豆守は、上述の知恵伊豆ではなく、知恵伊豆の子孫の小知恵伊豆と称された松平信明である。
松平伊豆守を名乗った人物
[編集]信綱と信輝の間に松平甲斐守輝綱が入ると、すべて同一の系統(松平伊豆守信綱の末裔、養子相続を含む)である。
- 松平伊豆守信綱(1596年 - 1662年) – 武蔵国忍藩、武蔵国川越藩
- 松平伊豆守信輝(1660年 - 1725年) – 武蔵国川越藩、下総国古河藩
- 松平伊豆守信祝(1683年 - 1744年) – 下総国古河藩、三河国吉田藩、遠江国浜松藩
- 松平伊豆守信復(1719年 - 1768年) – 遠江国浜松藩、三河国吉田藩
- 松平伊豆守信礼(1737年 - 1770年) – 三河国吉田藩
- 松平伊豆守信明(1763年 - 1817年) – 三河国吉田藩
- 松平伊豆守信順(1793年 - 1844年) – 三河国吉田藩
- 松平伊豆守信宝(1826年 - 1844年) – 三河国吉田藩
- 松平伊豆守信璋(1827年 - 1849年) – 三河国吉田藩
- 松平伊豆守信古(1829年 - 1878年) – 三河国吉田藩
松平伊豆守家の菩提寺は、平林寺(旧武蔵国、現在の埼玉県新座市)であった。
フィクションにおける松平伊豆守
[編集]時代劇・映像作品
[編集]知恵伊豆こと松平信綱は家光の時代をモデルにした時代劇に良く登場する。
- 江戸を斬る 梓右近隠密帳(演:神山繁)
- 徳川三国志(演:松方弘樹)
- 寛永風雲録(演:里見浩太朗)
- 柳生一族の陰謀(演:高橋悦史)
- 葵 徳川三代(演:飛田航介)
- 鬼平犯科帳(演:成田三樹夫)
- 長七郎天下ご免!(演:丹波哲郎)
- 柳生十兵衛七番勝負(演:西郷輝彦)
- 将軍家光忍び旅(演:田村亮)
また、徳川吉宗に仕え享保の改革を補佐した松平信祝も複数の映像作品に登場する。
文学作品
[編集]タイトルは五十音順。いずれもモデルは信綱。
- 柴田錬三郎『嗚呼江戸城』
- 堀田善衛『海鳴りの底から』
- 佐々木味津三『右門捕物帖』
- 祖父江一郎『関東郡代御用留』
- 新宮正春『将軍要撃』
- 山本周五郎『正雪記』
- 杉本苑子『玉川兄弟』
- 中村彰彦『知恵伊豆に聞け』
- 岩崎栄『徳川女系図』
- 柴田錬三郎『徳川三国志』
- 笹沢左保『徳川幕閣盛衰記』
- 藤沢周平『長門守の陰謀』 (短編集)
- 篠田達明『馬上才異聞』
- 中村彰彦『保科肥後守お袖帖』
- 山田風太郎『魔界転生』
モデルは信祝