東洋英和女学院大学短期大学部
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東洋英和女学院大学短期大学部 | |
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大学設置 | 1950年 |
創立 | 1884年 |
廃止 | 1999年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人東洋英和女学院 |
本部所在地 | 神奈川県横浜市緑区三保町32 |
学部 |
保育科 英文科 国際教養科 |
研究科 |
保育専攻 英語専攻 |
東洋英和女学院大学短期大学部(とうようえいわじょがくいんだいがくたんきだいがくぶ、英語: Toyo Eiwa College[1])は、神奈川県横浜市緑区三保町32に本部を置いていた日本の私立大学である。1950年に設置され、1999年に廃止された。大学の略称は東洋英和。学生募集は1996年度まで。翌年度より東洋英和女学院大学への全面改組により短期大学は学生募集を停止し、1999年3月29日 正式廃止[2]。
概要
[編集]大学全体
[編集]- 学校法人東洋英和女学院により運営されていた日本の私立短期大学。1950年に東洋英和女学院短期大学として設置された。当初は2学科体制だったが。キャンパス移転に際して学科を増設。最終的には、3学科と2専攻科体制となる。
建学の精神(校訓・理念・学是)
[編集]- 東洋英和女学院大学短期大学部における建学の精神は「敬神奉仕」となっていた。これは1928年に制定されたもので、この標語は、イエス・キリストが唱えた「心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主たるあなたの神を愛せよ」や「自分を愛するように、あなたの隣の人を愛せよ」の聖書にある言葉に由来する[3]。
教育および研究
[編集]- 東洋英和女学院大学短期大学部には、開学当初から保育科がおかれていた。これは、1905年に現在の長野県上田市にある「上田保姆伝習所」が発端とされており、附属かえで幼稚園での教育実習も行われていた[3]。
- 英文科では、英語力の習得に重点を置きながら英米の言語・文学・文化・人間・社会なども学ぶことで異文化理解を深めるねらいがあった[3]。
- 最新である国際教養科では、西洋史、政治学、言語学、日本語・日本文学などの開講科目があり、学科名から英文科に比べれば開講科目の領域は幅広いような印象があった[3]。
- 外国語科目にはギリシア語やラテン語などの科目があった[3]。
学風および特色
[編集]沿革
[編集]- 1884年 東京麻布に東洋英和女学院を創設する。
- 1950年 東洋英和女学院短期大学開学。保育科を置く。
- 1954年 英文科を増設(在学者数は59[4])。
- 1986年 国際教養科を増設(在学者数は185[5])。キャンパスが東京都港区六本木5-14-37から横浜市緑区に移転される。
- 1994年 東洋英和女学院大学短期大学部と改称。
- 1996年 学生募集最後となる(在学者数は保育科で165、英文科で311、国際教養科で376[6]。)
- 1999年3月29日 正式廃止[2]。
基礎データ
[編集]所在地
[編集]- 神奈川県横浜市緑区三保町32
象徴
[編集]- 東洋英和女学院大学短期大学部のカレッジマークはカエデの葉をイメージしており、メソジスト教会婦人ミッションがカナダにあったことから、その国のシンボルともなっているものを用いたものとみられる。
- 大学歌は「東洋英和女学院」で北原白秋が作詞・山田耕筰が作曲している。
- シンボルマークはチャペルである。
教育および研究
[編集]組織
[編集]学科
[編集]- 保育科
- 英文科
- 国際教養科
専攻科
[編集]- 保育専攻:短期大学で幼稚園教諭免許状または保母(現在の保育士)資格どちらか一方を取得した人がもう一つの資格を目指すための課程として設けられた。修業年限は昼間部1年制。
- 英語専攻:英文系の学科を卒業した短期大学の学生を対象とした専攻課程であり、本科にある英文科と開講科目が類似していた。
別科
[編集]- なし
取得資格について
[編集]- 保育士:保育科にて設置されていた。大半の学生はこの資格を得て卒業していたものとなっている。
- 幼稚園教諭二種免許状:保育科にて設置されていた。大半の学生がこの免許を得て卒業していたものとなっている。
- 中学校教諭二種免許状(英語):英文科にて設置されていた。ほか、英文科には当初、中学校教諭ほか高等学校教諭免許状(英語)の教職課程が併設されていた[7]。
研究
[編集]- 論文ほか多数あり[1]。
学生生活
[編集]部活動・クラブ活動・サークル活動
[編集]- 東洋英和女学院大学短期大学部で活動していたクラブ活動
学園祭
[編集]スポーツ
[編集]大学関係者と組織
[編集]大学関係者一覧
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歴代学長
出身者
[編集]施設
[編集]キャンパス
[編集]- キャンパスは横浜市緑区内の閑静な場所にあり、大学と同じ敷地を使用していたが、大学に統合されるまでは短期大学部独自の校舎が大学のそれよりも多く、管理・研究室、教室、大講義室、実習室の各棟が立地していた。礼拝堂・同窓会館・図書館などは大学と共同使用されていた[3]。
- 1990年に図書館が増築され、所蔵資料数が120,000冊になった[3]。
学生食堂
[編集]- 東洋英和女学院大学短期大学部には、短大独自の学生食堂(学食)も設置されていた[3]。
対外関係
[編集]他大学との協定
[編集]- アルビオン大学ほか
姉妹校
[編集]系列校
[編集]卒業後の進路について
[編集]就職について
[編集]- 保育科:幼稚園や保育所などの保育職に就く人が大半となっていた。
- 英文:一般企業への就職者が多く、テレビ静岡・横浜ロイヤルパークホテルなどに就職している[3]。
- 国際教養科:一般企業への就職者が多く、三井物産・全日本空輸・三菱東京UFJ銀行などに就職している[3]。
- 専攻科英文専攻:東京海上日動火災保険ほか[3]
- 保育専攻:保育科同様、幼稚園や保育所などの保育職に就く人が大半となっていた[3]。
編入学・進学実績
[編集]- 全学科を含めて系列の東洋英和女学院大学・東洋英和女学院大学短期大学部専攻科ほか信州大学・共立女子大学・駒澤大学・実践女子大学・上智大学・成蹊大学・清泉女子大学・津田塾大学・東京女子大学・法政大学・明治大学・明治大学・立教大学・和光大学・早稲田大学・フェリス女学院大学・立命館大学などがある[3]。
附属学校
[編集]- かつては、東洋英和女学院大学短期大学部附属かえで幼稚園を擁していた。
参考文献
[編集]- 『全国学校総覧』
- 『短期大学一覧』
- 『全国私立大學・短期大學入学案内』(昭和27年度用:日本私立大學協會 日本私立短期大學協會共編)
- 『教員養成課程認定大学短期大学一覧』(文部省大学学術局編)
- 『教員養成課程認定大学・短期大学等総覧』(全国高等学校長協会編。第一法規出版)
- 『日本の私立短期大学』(日本私立短期大学協会発行:1980年)
- 『全国公立短期大学協会三十年誌』(全国公立短期大学協会。1980年)
- 『進学年鑑』(『私大コース』シリーズ別冊)
- 『全国短期大学高等専門学校一覧』(文部省高等教育局技術教育課監修)
- 『短期大学教育』第49号(日本私立短期大学協会発行:1992年)
- 『短大蛍雪』(全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ。旺文社)
- 『全国短期大学受験要覧』(廣潤社)
- 『全国短期大学案内』(教学社)
- 『全国短期大学受験案内』(晶文社)
- 『全国短期大学案内』(梧桐書院)
- 『短大蛍雪』(2000年5月臨時増刊。旺文社)
- 『東洋英和女学院大学短期大学部』入学案内小冊子
脚注
[編集]- ^ a b 石井貫太郎「現代政治学の再構成--科学的政治学への道」『法学研究』第68巻第11号、慶應義塾大学法学研究会、1995年11月、327-340頁、ISSN 03890538、NAID 110000333283。、執筆者の所属情報より
- ^ a b 平成23年度『全国短期大学高等専門学校一覧』272頁より。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『東洋英和女学院大学短期大学部1996』より。
- ^ 昭和30年度版『全国学校総覧』(以下『総覧』と略す。)1376頁より。
- ^ 昭和62年度版『総覧』56頁より。
- ^ 1997年度版『総覧』73頁より。
- ^ 『教員養成課程認定大学短期大学一覧』(1955年)57頁「東洋英和女学院短期大学」より。