李鶴来
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李 鶴来(이 학래、イ・ハンネ、1925年 - 2021年3月21日)は、韓国の元軍人、実業家、社会活動家。韓国人元BC級戦犯でつくる「同進会」会長。
来歴
[編集]1925年、韓国全羅南道宝城郡生まれ。17歳のとき、日本軍軍属である捕虜監視員の募集に応じ、タイで泰緬鉄道建設のため使役された捕虜の監視にあたる。戦後、シンガポールで連合国が開いたBC級戦犯裁判で「日本人戦犯」として死刑判決を受けた。のち20年に減刑。減刑後、東京に移され、1956年に仮釈放された[1]。
戦犯仲間らでつくったタクシー会社を都内で経営。「日本人」として罪を負わされ、援護と補償は「外国人」として一切切り捨てられたことから、1955年、同じ境遇の韓国・朝鮮人元BC級戦犯者とともに「同進会」を結成。以降一貫して日本政府の謝罪と補償を求め、闘い続けた[2]。日本政府に補償や謝罪を求めて訴訟を起こしたが、1999年、最高裁で敗訴が確定。その後も名誉回復や救済を求める活動を続けていた[3]。
韓国政府は2006年、「日本の協力者」としてきた李らBC級戦犯を「植民地支配の被害者」と認め、名誉回復した。
2021年3月24日に自宅内で転倒して頭を打ち、足を骨折。病院に緊急搬送されていた。28日、外傷性くも膜下出血のため東京都内で死去した。96歳だった[1][4]。
著書
[編集]- 『韓国人元BC級戦犯の訴え 何のために、誰のために 教科書に書かれなかった戦争』梨の木舎 2016年
脚注
[編集]- ^ a b “韓国人の元BC級戦犯、李鶴来さん死去 国に救済訴え”. 朝日新聞. (2021年3月28日) 2021年4月7日閲覧。
- ^ “李鶴来 プロフィール”. HMV 2021年4月7日閲覧。
- ^ [1]
- ^ “‘조선인 BC급 전범 피해자’ 이학래씨 별세” (韓国語). ハンギョレ. (2021年3月28日) 2021年4月7日閲覧。