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杉山長谷夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
杉山 長谷夫
出生名 杉山 直樹(すぎやま なおき)[1]
別名 杉山 はせを[1]
生誕 1889年8月5日
日本の旗 日本 愛知県名古屋市[1]
死没 (1952-08-25) 1952年8月25日(63歳没)[1]
学歴 東京音楽学校器楽科卒業(1913年)[1]
ジャンル 歌謡曲、童謡
職業 ヴァイオリニスト音楽教育者作曲家指揮者

杉山 長谷夫(すぎやま はせお、1889年明治22年)8月5日 - 1952年昭和27年)8月25日)は、日本の作曲家ヴァイオリニスト音楽教育者指揮者。本名は杉山 直樹(すぎやま なおき)。別名として杉山 長谷雄杉山 はせをという表記も見られる。

経歴

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愛知県名古屋市出身。1913年(大正2年)東京音楽学校器楽科卒業。安藤幸アウグスト・ユンケルハインリヒ・ヴェルクマイスターアレクサンドル・モギレフスキーらにヴァイオリンや作曲を師事した。東京音楽学校を卒業後はヴァイオリン奏者として活躍し、高階哲夫多基永、高勇吉、芝盂泰、多忠亮らと室内楽運動を展開。暁星中学校、俳優学校、陸軍戸山学校などで音楽を教えた[1]。教え子に近藤柏次郎がいる[2]

作曲家としては本領であるヴァイオリン曲のほか、軍歌歌曲歌謡曲童謡も手がけ、抒情画家・蕗谷虹児の作詞による、花嫁になる女性の哀感を情緒的に表現した童謡『花嫁人形』は少女たちに広く愛唱された[3]。歌謡曲では自ら見出した詩人・勝田香月の詩、オペラ歌手・藤原義江の歌唱によって別れの寂しさを表現した『出船』がヒット。多作であり、SPレコードの録音だけでも百数十曲の作品が確認できる。(杉山長谷夫名義[4]、杉山長谷雄名義[5]、杉山はせを名義[6]合計)。編曲作品も多い。作詞を担当したものもある『花火:杉山長谷夫作詞』[4]

指揮者としても、録音、演奏会などに出演している。

声楽も嗜んだようで、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー第23回定期演奏会(1916年(大正5年))において男声四部合唱(四重唱)を披露した記録がある。(メンバーは澤崎定之、山崎普立、大塚淳、杉山長谷夫)[7]

戦後日本作曲家協会理事、日本音楽著作権協会理事などを歴任。酒を好み、貴公子然とした風格を持ち、軽妙洒脱でユーモアをたっぷり含んだ語り口と人柄で“殿下”の愛称で親しまれた。

主な作品

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声楽曲

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  • 『花嫁人形』(1932年[1]) - 蕗谷虹児作詞。
  • 『出船』(1928年[3]) - 勝田香月作詞。
  • 『つづみ』
  • 『大きな力』
  • 『月と花』
  • 『野の宝庫』
  • 『キャラバンの鈴』
  • 『ねんねのお里』
  • 『もの思い』
  • 『傷める紅薔薇』[3]
  • 『忘れな草』[8]
  • 『苗や苗』[9]

校歌等

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  • 早稲田大学応援歌(仰げよ荘厳)長田幹彦作詞[10]
  • 小樽商科大学校歌 時雨音羽作詞[11]
  • 鹿児島玉龍高等学校校歌 前田重行作詞[12]
  • 静岡県立富士高等学校校歌 勝田香月作詞[13]
  • 千葉市立小中台中学校校歌 高橋掬太郎作詞[14]

オーケストラ

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  • 『富士箱根の印象』[3]

指揮者としての活動

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録音

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  • 『独唱:忘れな草』勝田香月(作詞)、杉山長谷夫(作曲)、杉山長谷夫(編曲)、三浦環、杉山長谷夫(指揮)、日本コロムビア交響樂團(コロムビア(戦前)、商品番号 : 35297、1932-06)[8]
  • 『出船』勝田香月(作詞)、杉山長谷夫(作曲)、杉山長谷夫(編曲)、柴田秀子、杉山長谷夫(指揮)、日本コロムビア交響樂團(コロムビア(戦前)、商品番号 : 36841、1932-12)
  • 『行進遊戯:仰げ御陵威』杉山長谷雄(作曲)、杉山長谷雄(編曲)、杉山長谷雄(指揮)、コロムビア管弦楽団 (コロムビア(戦前)、商品番号 : 33585、1938-09)[5]

演奏会

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脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g コトバンク, 杉山 長谷夫.
  2. ^ 近藤 柏次郎”. コトバンク. 20世紀日本人名事典 ; 新撰 芸能人物事典 明治 - 平成. 2020年1月7日閲覧。
  3. ^ a b c d 杉山長谷夫”. コトバンク. 2020年2月13日閲覧。
  4. ^ a b 杉山長谷夫”. 国立国立国会図書館 歴史的音源. 2020年2月14日閲覧。
  5. ^ a b 杉山長谷雄”. 国立国会図書館 歴史的音源. 2020年2月14日閲覧。
  6. ^ 杉山はせを”. 国立国立国会図書館 歴史的音源. 2020年2月14日閲覧。
  7. ^ 演奏ライブラリー”. 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団. 2020年2月9日閲覧。
  8. ^ a b 独唱:忘れな草”. 国立国立国会図書館サーチ. 2020年2月14日閲覧。
  9. ^ 第3回津山国際総合音楽祭”. 津山国際総合音楽祭委員会. 2020年2月14日閲覧。
  10. ^ 早稲田大学応援歌(仰げよ荘厳)”. 国立国会図書館サーチ. 2020年2月14日閲覧。
  11. ^ 広報誌ヘルメス・クーリエ №27”. 小樽商科大学. 2020年2月14日閲覧。
  12. ^ 玉龍高校の校歌”. 鹿児島玉龍高校. 2020年2月14日閲覧。
  13. ^ 校歌”. 静岡県立富士高等学校. 2020年2月14日閲覧。
  14. ^ 千葉市立小中台中学校のオリジナルTシャツ”. UP-T. 2020年2月14日閲覧。
  15. ^ 東洋音樂學校春季演奏會《アウリスのイフㇶゲニイ》”. 昭和音楽大学オペラ情報センター. 2020年2月14日閲覧。
  16. ^ 關屋敏子オペラコムパニー公演《椿姫》”. 昭和音楽大学オペラ情報センター. 2020年2月14日閲覧。

参考文献

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