杉山とく子
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(杉山徳子から転送)
杉山 とく子(すぎやま とくこ、本名及び旧芸名;杉山 徳子、1926年〈大正15年〉8月16日 - 2014年〈平成26年〉8月28日[1])は、日本の女優。東京府(現東京都)出身、血液型はB型。代表作は映画『キューポラのある街』、テレビドラマ『男はつらいよ』、『渡る世間は鬼ばかりシリーズ』。
来歴・人物
[編集]実践女子学園第二高等女学校卒業後、保母や千葉新聞社の広告部員として働く。
東宝のニューフェイスに応募し、1946年に舞台芸術アカデミーへ。
2年の養成期間を経て、1948年、俳優座に入り[2]、同年に『遠くへの羊飼い』で舞台デビュー。
1949年には『白鳥は悲しからずや』で映画初出演。長く中堅女優として活動した。
『男はつらいよ』(テレビドラマ版)では車つね役を務めたほか、映画版シリーズにも別役で多く出演。
1990年からは『渡る世間は鬼ばかり』で長女・弥生の姑である野田ハナ役を演じていた。
1992年、66歳の時に埼玉県の老人ホームに居を移し、収録は老人ホームから通っていた。
2005年に芸能界引退(『渡る世間は鬼ばかり』第7シリーズが引退に伴う最後の出演作となった)。
山岡久乃・長山藍子・前田吟と共演が多く、山田洋次作品には常連出演していた。
出演
[編集]テレビドラマ
[編集]- NHK
- 虹(1970年 - 1971年)
- 松本清張シリーズ・火の記憶(1978年) - 恵良ツネ 役
- なっちゃんの写真館(1980年) - ばあや・トメ 役
- ポーツマスの旗(1981年)
- 新・なにわの源蔵事件帳 第3話「蔵屋敷の怪事件」(1983年)
- 腕におぼえあり(1992年) - おさわ 役
- 鶴亀ワルツ(1999年)
- 素顔のときめき(2000年) - ヒデ
- 日本テレビ
- でっかい青春(1967年 - 1968年) - 下宿屋の女将・くめ 役
- てんつくてん(1973 ‐ 1974年) - 鹿(洋子・昌子の母) 役
- 春のもつれ(1973年) - きぬ 役
- 愛の哀しみ(1976年)
- 事件記者チャボ!(1984年4月28日) - 山田ハツ 役
- 大都会 PARTII 第43話「城西署爆破計画」(1978年1月24日) - 下平の元妻
- 太陽にほえろ! PART2 第3話「老犬ムク」(1986年12月12日) - 老婆
- はだかの刑事(1993年8月27日)
- 火曜サスペンス劇場
- 「連鎖寄生眷属」(1984年) - 野平モモ
- 「身辺警護7」(2001年4月17日) - 加山タキ 役
- TBS
- 木下恵介アワー
- 大岡越前 第4部 第22話「人情雛裁き」(1975年) - お峰 役
- はじめまして(1975年) - 出海トミ子 役
- 赤い疑惑(1976年1月9日)‐ 野田ハナ 役
- 水戸黄門
- 日曜劇場
- おかしな夫婦(1978年6月25日、HBC) - エツ 役
- ガッコの先生(2001年10月7日) - 野田ハナ 役
- 妻たちの鹿鳴館(1988年) - 梅竜の母 役
- 渡る世間は鬼ばかり(1990年 - 2005年) - 野田ハナ 役※女優を引退するまで出演を続けた。第7シリーズが遺作
- 家族って(1990年)
- 家栽の人(1993年)
- ひとり家族(1994年) - 亀井律子 役
- ぽっかぽか(1994 - 1997年) - 八木タカ 役
- 天までとどけ(1998年) - 白井きん 役
- 幽霊ママ(1998年)
- 月曜ドラマスペシャル ⇒ 月曜ミステリー劇場
- 「十津川警部シリーズ」(1993年)
- 「松本清張特別企画・父系の指」(1995年) - かね
- 「探偵 左文字進」(1999年)
- 「カードGメン・小早川茜」(2003年) - 竹中シズ 役
- フジテレビ
- 若者たち(1966年)
- 男はつらいよ(1968 - 1969年) - 車つね 役
- おれの義姉さん(1970年) - 操 役
- 日曜恐怖シリーズ(1978年)
- 白旗の少女(1990年)
- これから 海辺の旅人たち(1993年)
- 髪結い伊三次(1999年) - おせい 役
- 金曜エンタテイメント 「坊ちゃん教授の事件簿」(1997 - 1998年) - 家政婦・清 役
- テレビ朝日
- 緑の夢を見ませんか?(1978年)
- さすらい刑事旅情編(1992年)
- はぐれ刑事純情派
- (1992年) - 坂本フデ 役
- (1993年) - 加藤トシコ 役
- せつない(1998年)
- 土曜ワイド劇場
- 「松本清張の「顔」・死の断崖」(1978年)
- 「西村京太郎トラベルミステリー24」(1993年) - 田中ふみ 役
- 「タクシードライバーの推理日誌」(2000年)
- テレビ東京
映画
[編集]- 白鳥は悲しからずや(1949年)
- 女の園(1954年) - 女子大生(新井) ※ノンクレジット
- キューポラのある街(1962年) - 石黒トミ
- 男はつらいよシリーズ
- 男はつらいよ 望郷篇(1970年) - 三浦富子
- 男はつらいよ 寅次郎頑張れ!(1977年) -パチンコ店の客
- 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978年) - 後藤留吉の母
- 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌(1980年) - 国勢調査員
- 男はつらいよ 寅次郎紙風船(1981年) - 宿屋の女将
- 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982年) - かがりの養母
- 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(1985年) - 小春
- 男はつらいよ 寅次郎の告白(1991年) - 駄菓子屋の老女
- 遊び(1971年) - 少女の母
- 小林多喜二(1974年) - 田口タキの母
- 大脱獄(1975年) - 峰子
- 同胞(1975年) - 斉藤富美
- 遙かなる山の呼び声(1980年) - 房子
- 幻の湖(1982年)
- この子を残して(1983年) - 平田マツ
- キネマの天地(1986年) - おかね
- マルサの女(1987年)
- 嵐が丘(1988年)
- 文学賞殺人事件 大いなる助走(1989年) - 大垣槇
- あげまん(1990年)
- 不意の旅人 (1992年、総務省人権啓発映画) - 大野シカ
- 怖がる人々(1994年)
- 絵の中のぼくの村(1996年) - ウシバンバ
ラジオドラマ
[編集]劇場アニメ
[編集]- 太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年) - チャハル[3]
- 世界名作童話 白鳥の王子(1977年) - 魔女
- 世界名作童話 森は生きている(1980年) - 老婆[4]
吹き替え
[編集]- フック(マギー・スミス)
- ベイブ(メー)
- ER緊急救命室(ミリセント・カーター〈フランシス・スターンハーゲン〉)
- 新・巨大生物の島(アイダ・ルピノ)
- ミステリーゾーン3 #17 「水爆落ちる」(ミセス・ラングスフォード〈キャサリン・スクイール〉)
CM
[編集]- 桃屋 ぬか漬けの素
著書
[編集]- 老いるとはどういうことですか (1999年7月、雲母書房)
参考文献
[編集]- 『キネマ旬報』2006年10月上旬号
脚注
[編集]- ^ 坪井木の実のTwitter 2014年11月5日付、2014年11月14日閲覧
- ^ “杉山とく子”. 松竹. 2022年8月13日閲覧。
- ^ “太陽の王子 ホルスの大冒険”. メディア芸術データベース. 2016年10月30日閲覧。
- ^ “世界名作童話 森は生きている”. メディア芸術データベース. 2016年10月30日閲覧。