本多顕彰
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本多 顕彰(ほんだ あきら/けんしょう、1898年10月7日 - 1978年6月30日)は、日本の英文学者、評論家、浄土真宗の僧侶。
愛知県名古屋市の寺院に生まれ、自らも僧籍を有した。本名・けんしょう。愛知県立第五中学校(現・愛知県立瑞陵高等学校)を経て、1923年東京帝国大学文学部英文科卒。東京女子高等師範学校教授、1933年から1966年まで法政大学教授を務め、シェイクスピア、ロレンスなど英文学の翻訳・研究に加え、近代日本文学ほかの広範な評論活動をおこなった。
夏目漱石、親鸞に関する著作もあり、エッセイストとしても長年執筆を行い、学内事情を暴露した『大学教授』や『歎異抄入門』はベストセラーとなった。
著書
[編集]- 『ベン・ヂョンスン』(研究社出版、研究社英米文学評伝叢書) 1934
- 『感動と批評 未完成批評家の肖像』(作品社) 1936
- 『シェイクスピア襍記』(作品社) 1936
- 『文学の知識』(作品社、作品文庫)1938
- 『芸術と社会』(那珂書店) 1941
- 『浪漫主義と古典主義』(研究社、英米文学語学講座) 1944
- 『孤独の文学者』(八雲書店) 1947
- のち改題新版『漱石山脈』
- 『一知識人の告白』(風樹書院) 1948
- 『文学の形成 プラトンからルネサンスまで』(世界評論社) 1948
- 『青春とヒューマニズム』(暁書房) 1948
- 『文学論 人生のための文学』(白日書院) 1948
- 『少年発明物語』(民友社、世界少年叢書)1949
- 『トルストイ』(新潮社、生ける思想叢書) 1949
- のち新潮文庫 1953
- 『シェイクスピヤ研究』(弘文堂、弘文選書)1949
- 『シェイクスピァ物語』(広島図書、銀の鈴文庫)1950
- 『ぼくらの西洋文学史』(東京堂) 1951
- 『シエイクスピア(文化を築いた人々)』(主婦之友社) 1951
- 『文学』(同文館、一般教育叢書)1952
- 『世界文学の鑑賞』(宝文館、NHK教養大学)1952
- 『神を怖れぬもの』(法政大学出版局、がくえん新書)1954
- 『指導者 この人びとを見よ』(光文社、カッパ・ブックス)1955
- 『芸術家の言葉』(実業之日本社、現代に生きる言葉双書)1956
- 『大学教授 知識人の地獄極楽』(光文社、カッパ・ブックス)1956
- 『旅路のはてに 随筆』(光文社、カッパ・ブックス)1956
- 『世界文学物語』(偕成社、図説文庫)1957
- 『西洋文学入門』(章文社) 1957
- のち現代教養文庫
- 『偉大な時期に』(北辰堂) 1957
- 『聖書 愚者の楽園』(光文社、カッパ・ブックス)1957
- 『批評家』(大日本雄弁会講談社、ミリオン・ブックス)1957
- 『私たちはどう生きるか 13 本多顕彰集』(ポプラ社) 1959
- 『文章作法』(社会思想研究会出版部、現代教養文庫)1959
- 『現代知性全集 本多顕彰集』(日本書房) 1959
- 『裸の人生』(雪華社) 1960
- 『シェイクスピア悲劇の本質』(紀伊国屋書店) 1960
- 『親鸞への道』(普通社、しんらんシリーズ)1962
- 『文学にみる人生論』(新潮社) 1964
- 『歎異抄入門 この乱世を生き抜くための知恵』(光文社、カッパ・ブックス) 1964
- 『シェイクスピア四大悲劇の鑑賞』(法政大学出版局) 1964
- 『シェイクスピア名言集』(講談社現代新書) 1965
- 『遠い潮騒』(八潮出版社) 1965
- 『生きるささえ』(秋田書店、サンデー新書)1965
- 『若い人とともに 私の人生論』(社会思想社、現代教養文庫)1965
- 『自由国日本の大学教授』(実業之日本社、実日新書カルチュア)1966
- 『青春の建設 若い人に話しかける』(秋田書店、サンデー新書)1966
- 『人間の生き方・死に方』(実業之日本社、実日新書カルチュア)1966
- 『トルストイ名言集』(ポプラ社) 1967
- 『徒然草入門』(光文社、カッパ・ビブリア) 1967
- 『文学名言集 世界編』(ポプラ社) 1968
- 『人生この一言』(有紀書房、ABC books)1968
- 『20世紀英米文学案内 ハーディ』(編、研究社出版) 1969
- 『日本の知恵 人生をきりひらく本』(二見書房) 1970
- 『聖書 これから読む人のために』(二見書房) 1970
- 『わたしの法華経人生論』(佼成出版社) 1970
- 『信ずるということ 親鸞の信仰と歎異抄』(主婦の友社) 1971
- 『現世往生 私は今日を安心して生きる』(徳間書店、徳間ブックス) 1974
- 『人生のための文学』(角川書店、角川選書) 1974
翻訳
[編集]- 『文学の近代的研究 文学の理論及び解釈の序論』(リチァード・グリーン・モウルトゥン(Richard Green Moulton)、岩波書店) 1932
- 『ハムレット』(シエイクスピア、小山書店) 1933
- のち新潮文庫、角川文庫
- 『ロミオとジュリエット』(シエイクスピア、小山書店) 1933
- のち『ロミオとヂュリエトの悲劇』(岩波文庫)
- 『静寂の宿』(ゴールズワアジイ、岩波文庫) 1933
- 『ピータア・パン』(ヂエイ・エム・バリ、岩波文庫) 1933
- のち新潮文庫
- 『ユートピア』(トマス・モア、岩波文庫) 1934
- 『世界文學 及び一般文化におけるその位置』(リチャード・ヂー・モウルトン、岩波書店) 1934
- 『炉辺のこほろぎ』(デイケンズ、岩波文庫) 1935
- 『荒野に生れて / 白い牙』(ヂャック・ロンドン、岩波文庫) 1936
- 『息子たちと恋人たち』全4冊(D・H・ロレンス、岩波文庫) 1939 - 1954
- 『リプ・ヴァン・ウインクル』(アーヴィング、河出書房、新世界文学全集) 1941
- 『享楽主義者マリウス』(Marius the Epicurean、ウォルター・ペイター、河出書房、新世界文学全集15) 1940
- のち三笠書房、世界文学選書 1948
- 『機械発明物語』(訳編、新潮社、少年文化叢書)1942
- 『アンクルトムズ・キャビン』(ストウ、広島図書、銀の鈴文庫)1948
- 『逃亡者』(グレアム・グリーン、新潮社) 1951
- 『文化果つるところ』(Outcast of the Islands、J・コンラッド、早川書房) 1953
- 『権力と栄光 逃亡者』(グレアム・グリーン、新潮社) 1954
- のち新潮文庫
- 『ガザに盲いて』(Eyeless in Gaza、ハックスレー、新潮社、現代世界文学全集19) 1955
- のち新潮文庫
- 『ディケンズ名作集』(あかね書房、少年少女世界文学選集)1957
- 『アントニーとクレオパトラ』(シェイクスピア、岩波文庫) 1958
- 『ふしぎの国のアリス』(ルイス・キャロル、講談社、少年少女世界文学全集 イギリス編) 1961
- 『ロビンソン・クルーソー』(デフォー、小学館、少年少女世界名作文学全集)1961
- 『二都物語』(ディケンズ、筑摩書房、世界名作全集13) 1961
- のち角川文庫
- 『知性の運命』(J・バルザン(Jacques Barzun)、紀伊国屋書店) 1962
- 『ロビン・フッドの冒険』(ハワード・パイル、小学館、少年少女世界名作文学全集)1963
- 『シェイクスピア物語』(チャールズ・ラム / メアリー・ラム、社会思想社、現代教養文庫)1967
- 『オリバー・ツウィスト』(ディケンズ、あかね書房、少年少女世界の文学)1971