木村素衛
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人物情報 | |
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生誕 |
1895年3月11日 日本石川県 |
死没 | 1946年2月12日 (50歳没) |
出身校 | 京都帝国大学 |
学問 | |
研究分野 | 哲学 |
研究機関 | 広島高等師範学校 |
学位 | 文学博士 |
木村 素衛(きむら もともり、1895年3月11日 - 1946年2月12日)は、日本の哲学者・教育学者。
経歴
[編集]1895年、石川県生まれ。京都帝国大学哲学科選科を卒業。卒業後は、広島高等師範学校教授となった。1940年、学位論文『実践的存在の基礎構造 教育哲学の考察に向けられたるフイヒテ哲学の一つの研究』を京都帝国大学に提出して文学博士号を取得。同1940年に京都帝国大学教授となり、教育学を担当した[1]。
研究内容・業績
[編集]- 京都学派の一翼を形成し[2]、教育学の哲学的基礎づけを行った。
- 多くの教育者や社会事業家と親交を持ち、彼らに影響も与えている。例えば、戦後近江学園を創設した池田太郎、糸賀一雄らとの親交ならびに影響が知られている[3]。
著書
[編集]- 『フィヒテ』弘文堂書房 (西哲叢書) 1937
- 『フィヒテ第七章』弘文堂 1937
- 『国民と教養』弘文堂(教養文庫)1939
- 『表現愛』岩波書店 1939
- 『独逸観念論の研究』弘文堂 1940
- 『形成的自覚』弘文堂 1941
- 『国民教育の根本問題』目黒書店(教学新書)1941
- 『美のかたち』岩波書店 1941
- 『草刈籠』弘文堂 1942
- 『日本文化発展のかたちについて』生活社(日本叢書)1945
- 『教育学の根本問題』黎明書房(精神科学選書)1947
- 『雪解 随筆集』能楽書林 1947
- 『教育と人間』弘文堂 1948
- 『花と死と運命』弘文堂(アテネ文庫)1948
- 『国家に於ける文化と教育』岩波書店 1948
- 『紅い実と青い実』弘文堂(アテネ文庫)1949
- 『魂の静かなる時に』弘文堂 1950
- 『ミケルアンヂェロ』弘文堂(アテネ文庫)1950
- 『表現愛と教育愛』木村素衛先生論文集刊行会 1966
- 復刊
- 『魂の静かなる時に』一灯園灯影舎(灯影撰書)1989
- 『表現愛』こぶし文庫 1997.9
- 『美の形成』こぶし文庫 2000.7
- 『美のプラクシス』京都哲学撰書 燈影舎 2000.7
翻訳
[編集]- 『カント著作集 第13 一般歴史考』岩波書店 1926
- フィヒテ『全知識学の基礎』岩波書店 1931 のち文庫
脚注
[編集]- ^ 京都大学哲学専修のあゆみ
- ^ 京都学派アーカイブ
- ^ 蜂谷俊隆『糸賀一雄の研究--人と思想をめぐって--』関西学院大学出版会 2014年。蜂谷俊隆「糸賀一雄と木村素衛──教養の思想を中心に」『福祉にとっての歴史 歴史にとっての福祉』ミネルヴァ書房 2017年。
参考文献
[編集]大西正倫『表現的生命の教育哲学―木村素衞の教育思想』(2011、昭和堂)
門前斐紀『木村素衞「表現愛」の人間学―「表現」「形成」「作ること」の身体論』(2019、ミネルヴァ書房)
蜂谷俊隆「糸賀一雄と木村素衛──教養の思想を中心に」『福祉にとっての歴史 歴史にとっての福祉』(2017、ミネルヴァ書房)